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2019/03/06

ベネズエラのインフレ率と市場の物価!原因やデノミ実施とは?

日本国内に在住なら、ハイパーインフレやデノミといったキーワードに対して、そこまでの関心を持たない人が多いかもしれません。ここ最近では、ベネズエラがハイパーインフレを起こして、デノミという策を実施しました。
現在のベネズエラのインフレ率と、市場の物価がどうなっているのか、また、デノミの実施とはどういうものなのかについてご説明していきます。

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目次

ベネズエラのインフレ率

ベネズエラのインフレ下の一般人

ベネズエラのインフレ率は、日本のインフレ率のような可愛いものではありせん。お金の目減りのレベルが、僅か一ヶ月で2倍になるなど、短期間でものすごいインフレ率を出しています。過去にも年間で数万%のインフレ率ということは実はありました。

では、現在のインフレ率と、今後のベネズエラの予想インフレ率をみていきましょう。

現在のインフレ率

現在のベネズエラのインフレ率は、様々な見方があります。なぜなら、2015年以降より公式に国が発表したものがない状態のため、現地での状況を伝えてもらうほかデータの取りようがないためです。

2018年、5月の時点でのインフレ率は2万4600%を超えたとベネズエラの野党から発表があったのとのことです。また、「カフェ・コン・レチェ指数」と呼ばれる指標があり、この指標によれば、過去12カ月間でインフレ率は6万%上昇したとの情報もあります。

今後の予想インフレ率

現在もベネズエラのインフレ率の上昇はさらに加速していて、過去3カ月のベネズエラのインフレ率は年率で換算すると、30万%を記録しているといいます。この結果も含めて、IMFが発表したベネズエラの2018年の末までのインフレ率の予想としては、100万%の上昇になるのではないかとの見かたがあります。

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ベネズエラのインフレによる市場の物価

ベネズエラのインフレ下での買い物の様子

ベネズエラの現在のインフレ率がものすごい勢いで上昇しているのはお分かりいただけたと思いますが、インフレとはそもそも国内の紙幣の価値が下がって、物の値段が上昇をするということです。

ここまでの貨幣価値の下落が起きている国の、様々な商品の物価の状況はいったいどうなっているのでしょうか。確認ができる項目ごとに見ていきましょう。

牛肉

一般の国民が一ヶ月間働いたことで得られる給料の全額を使っても、牛肉1パックが買えないほど物価が上昇している状態です。現時点では肉が高級品というレベルではなく、一ヶ月働いても購入できないレベルになっています。

そのため、一般市民は牛肉を買うことすら難しいです。

液晶テレビ

では、家電はどうでしょうか。わかる範囲で言えば、液晶テレビの価格が、9億7000万ボリバルと、天文学的数字となっています。

もし円の単位で考えて、液晶テレビが9億7000万ですと言われても、ぱっと理解し難いところがあると思います。事実、ベネズエラではこういうった価格になっているのです。

レストランでの一品

外食はどうでしょうか。一般市民は外食なんてまずできません。

ゴミを漁ったりする貧困の人がいたり、物物交換をして生活をしているような状態だといいます。

しかし、政府関係者など富裕層は、過去の最低賃金の4倍はするひと皿の料理を食しているとのこと。価格は約400万ボリバルとのことです。

トイレットペーパー

トイレットペーパーの価格は、1ロールで260万ボリバル。0.40ドル程度となっています。

紙幣の量が多すぎて、トイレットペーパーも紙ですが、紙幣で拭いたほうが安く上がるというほど、購入するのに紙幣が必要になってしまいます。しかも、国内で売られているような12ロール入ってなどではなく、1ロールです。

スーパーで手に入らず、価格がどれくらいかはわかりません。現在は一般市民は物物交換で魚を手に入れたりしているそうです。

現在は国民の多くが物物交換で生活をしているような状態になっているため、日々ものすごい金額のインフレが起こる状態下では、紙幣を貰うよりも、もので支払ってくれたほうが安心で安全なんでしょう。

鉄道の料金

鉄道に乗る料金ですが、こちらは逆に無料で開放となっているようです。というのもインクや紙などの備品の調達ができないため、切符などを発行することができない状態です。

そのため、現在は鉄道の利用を無料での開放するということを行っているとのことでした。

トマト

1キロのトマトが500万ボリバルです。ドルに換算するとたったの0.76ドルで、インフレがどれだけ起こっているかがわかりやすいかと思います。先程の富裕層が食べているレストランでの1皿の料理の値段よりちょっと高いくらいです。

トマトの値段から、おおよその野菜の値段が500万ボリバルの前後くらいであろうという推測がつきます。

ちなみに、同じ野菜の人参では、1キロ300万ボリバルで、トマトよりも少し安いくらいの価格で売買されているようです。

鶏肉

鶏肉が、2.4キロ(一匹丸々)の状態で、約1460万ボリバル。2.22ドル付近ということらしい。このあたりになってくると、国民は購入すること自体が非常に難しい価格帯になってくるという。

量が多いとは言え、gあたり6000ボリバル程度するため、日本でよくみる100gあたりだと、60万ボリバルの価格になるということになります。

日本人なら食事に欠かせない米ですが、米の値段もすごいことになっています。1キロで250万ボリバルで0.38ドル程度です。他の生鮮食品に比べて、インフレ率は少ないようにも感じますが、それでも250万ボリバル必要というのは、やはり支払う紙幣量としては非常に多いですよね。

1万ボリバル札が仮にあったとしても、250枚も必要と言うことになります。

オムツ

小さなお子さんがいる家庭ではおむつは必須だと思いますが、現在ベネズエラでは、おむつ一つが800万ボリバルという物価上昇に見舞われています。現状の800万ボリバルは、富裕層しか払うことができないでしょうし、一般の市民からしたら非常に死活問題だと言えます。

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ベネズエラのインフレはデノミ実施で救える?

ベネズエラのインフレ下の生活状態

デノミという言葉を聞いたことがあるでしょうか。デノミネーション(通貨単位の変更)自体は過去様々なハイパーインフレを起こした国で行われてきた、「通貨の切り下げ」の実施という意味です。

今回のベネズエラでのデノミは、通貨のゼロを5つ取り、新通貨への移行をはかるというものです。名称も、ボリバル・フエルテからボリバル・ソベラノという名前に変更になりました。

過去にも桁3つの切り下げを行っていても、現状を引き起こして、何も変わらず物価が上がり続けたことから、ベネズエラでのデノミの実施で物価が長期的に安定するかと言われると懐疑的と言えるでしょう。また短期的にみても、新通貨での経済圏は一時的にまひをしたという事実もあることからも、新通貨によるデメリットのほうが、現在は大きくでている状態です。

しかし、今回は仮想通貨ペドロという国家が発行する仮想通貨との互換性をもった新通貨ということで、世界的にもベネズエラ経済の今後が長期的に見てどうなるのかという予想は建てにくいのが現状だと言えます。

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ベネズエラがインフレで失ったもの

一つ、ベネズエラが間違いなく失ったものは、政府の信用であると言えます。通貨とは国の信用によって成り立っているもので、ここまでハイパーインフレをおこし、国の政策がデノミのみであるということから、国民は政府に対して全く信用がおけなくなっているのが現状です。日々政府に不満をもちながら暮らしている貧困層と政府に近い人間(富裕層)の差は開くばかりです。

次に、国民自体をベネズエラは失っています。かなりの人数の国民が国自体を見限り、亡命という選択をとっているようです。

現時点でわかっている限りでも数十万人規模の亡命者が出ているとのことで、近隣国からも警戒がされているそうです。国民が減少することは国の財産を失っていると言えます。

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ベネズエラのインフレの今後とハイパーインフレ下での対策

ベネズエラの今後のインフレの今後を左右するものとしては、政府の信用の回復と、新しい取り組みである仮想通貨のペドロと互換性があるという新通貨がどう作用するかが決めてとなるでしょう。しかし、政府は国民に対しての決め手となる政策を打ち出すとは現状考えにくいため、今後もインフレは続いていくのではとIMFでも言われています。

また、ハイパーインフレはインフレを制御できなくなったことなどがきっかけでおこることもあります。日本では現金主義が多いと言われていますが、ハイパーインフレになってしまえば紙くずになってしまいます。

現金以外にも資産を保有する勉強をしておくことがこれからの世界情勢的にもいいのかもしれません。

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