お金のコトをもっと身近に|みんかね

2017/03/14

地震保険とは。火災保険との違いや補償内容、保証金額の実例を公開します

Large brown green sand plant 72189 1
目次

地震保険と火災保険

地震保険は火災保険とセットで契約するものと考えられがちであるが、地震保険とはそもそも火災保険契約に原則自動付帯となっています。
地震保険を付帯しない場合は、火災保険申込書の「地震保険は契約しない」といった欄に署名等をする必要があります。
地震保険では、通常の火災保険では補償されない地震等による損害を補償対象としています。

<下に続く>

火災保険の補償内容

補 償 内 容 主 な 原 因
火災 失火、もらい火、消火活動による水濡れ
落雷 落雷による火災
破裂・爆発 ガス爆発による損害
風災 台風、旋風、竜巻、暴風等による損害
雹災 雹による損害
雪災 豪雪、雪崩等による損害
水ぬれ 給排水設備の破損・詰まりによる漏水
盗難 強盗、窃盗またはこれらの未遂
破損・汚損 自動車の飛び込み、家具移動時のドアの破損

このように火災保険では、何が直接または間接の原因となるかで補償されるかが変わってきます。
もし、地震が原因となった場合には上記項目のいずれにも該当されず、補償を受けることはできません。

地震保険の補償内容


地震保険では、地震・噴火またはこれらによる津波を直接または間接の原因とする火災、損壊、埋没または流出による損害を補償します。
例えば、地震による火災や損壊、津波による建物の流出、家財の損壊が補償の対象となります。

地震保険の保険金額

地震保険の保険金額は、火災保険の保険金額の30%~50%の範囲で、それぞれ建物5,000万円、家財1,000万円を限度として契約します。
また、地震保険では損害の程度によって「全損」「半損」「一部損」の3区分に分けて、それぞれに応じた支払割合により保険金を支払います。
この損害の程度は平成29年1月の改定により現行の3区分から「全損」「大半損」「小半損」「一部損」の4区分になり、現行よりも細分化されます。

全損


「全損」の要件としては建物の場合、「基礎・柱・壁・屋根などの損害額が建物の時価の50%以上」または「焼失・流出した部分の床面積が建物の延床面積の70%以上」であり、家財の場合は「家財の損害額が家財の時価の80%以上」となっており、支払われる保険金は契約金額の100%(時価が限度)となっています。

半損

「半損」の要件としては建物の場合、「基礎・柱・壁・屋根などの損害額が建物の時価の20%~50%未満」または「焼失・流出した部分の床面積が建物の延床面積の20%~70%未満」であり、家財の場合は「家財の損害額が家財の時価の30%~80%未満」となっており、支払われる保険金は契約金額の50%(時価の50%限度)となっています。

一部損

「一部損」の要件としては建物の場合、「基礎・柱・壁・屋根などの損害額が建物の時価の3%~20%未満」または「全損・半損に至らない建物が床上浸水または地盤面から45cmを超える浸水」であり、家財の場合は「家財の損害額が家財の時価の10%~30%未満」となっており、支払われる保険金は契約金額の5%(時価の5%限度)となっています。

地震保険に入っていなくても補償はある?

「被災者生活再建支援制度」があり、これは都道府県が国から補助を受け、自然災害により生活基盤に著しい被害を受けた者に対し、相互扶助の観点から拠出した基金を活用して被災者生活再建支援金を支給するものです。支給金には住宅の被害程度に応じて支給する「基礎支援金」と住宅の再建方法に応じて支給する「加算支援金」の2つがあり、それぞれの程度に応じた2つの合計額が支給額となります。

それぞれの支給額については、1つ目の「基礎支援金」は住宅の被害程度が「全壊」「解体」「長期避難」に該当した場合に100万円、「大規模半壊」では50万円の支給額。2つ目の「加算支援金」では、住宅の再建方法が「建設・購入」で200万円、「補修」で100万円、「賃借(公営住宅以外)」で50万円の支給額となっています。これにより最高で300万円(「全壊」「建設・購入」に該当)の支援金を受け取ることができます。

しかし、「被災者生活再建支援制度」は建物の再建ではなく、生活の再建を支援することを目的としていることから、地震保険と比べると金額は少なく、この制度があるからといって地震保険が必要ないとはならない。

<下に続く>

地震保険金の実例

地震保険契約:建物 200万円  家財 200万円
の場合の地震保険金がいくら出るのかを、パターン別で見ていきましょう。

地震保険未契約

地震保険金なし。
ただし、保険会社によっては「地震火災費用(見舞)特約」といった火災保険の特約で火災保険金額の5%程度を補償するものもあります。

全損の場合

建物:200万円 × 100% =200万円
家財:200万円 × 100% =200万円
合計:建物200万円 + 家財200万円 =400万円

半損の場合

建物:200万円 × 50% =100万円
家財:200万円 × 50% =100万円
合計:建物100万円 + 家財100万円 =200万円

一部損の場合

建物:200万円 × 5% =10万円
家財:200万円 × 5% =10万円
合計:建物10万円 + 家財10万円 =20万円

分譲マンションにおける地震保険の必要性


マンションにおいては自分が所有する部分、いわゆる専有部分に対して火災保険及び地震保険の契約をすることになりますが、マンションにおける地震保険の付帯率は一戸建てに比べると低く、理由としては「鉄骨造りで燃えにくい、壊れにくい」といった耐震性からくる安心感等から地震保険の必要性を軽視する傾向があります。
しかし、一度火災が起これば、一戸建ての住宅街とは異なり、マンションの様な集合住宅特有の上下左右に隣接する部屋からの「もらい火」のリスクが非常に高くなります。
このような場合に地震が原因の火災が起きてしまえば、火災保険では補償されない為地震保険の加入が必要となります。

賃貸における地震保険の必要性

賃貸住宅においては、建物の地震保険は貸主である大家が契約します。
これにより借主は地震保険が必要ないとゆうわけではなく、家財のみを補償の対象とした地震保険の加入が必要となります。家財の地震保険に加入していなかった場合、もし地震による火災が起こった場合には貸主が家財の損害分を賠償することはありません。
ただ、一般的には各保険会社にある賃貸住宅居住者向けの火災保険があり、この火災保険はパッケージ化された補償内容を保険金額や保険料を見て借主が選択し契約することが多く、パッケージ化した補償内容には基本的に地震保険が付帯されています。

どんな人に地震保険は必要か

地震保険は原則火災保険に自動付帯となっている為、全ての火災保険契約者に必要であるということとなりますが、特に住宅ローンを抱えている方や貯蓄がない(少ない)方、被災した際に身を寄せる先(親族の家等)の確保が難しい方は必要です。
地震保険は火災保険金額の30%~50%の範囲で設定しますが、この金額において家を建て直すことは難しいです。そもそも地震保険は、「被災者の生活の安定」を目的としており、これにより住宅ローンの一部返済(残高によっては完済)に充てたり、災害による経済的負担(物価の上昇や物資の確保、仮住まい費用等)の増加に充てたりと、地震保険によって当面の経済的負担は軽減することができます。
そのため、ローンを抱えている方や急な経済的負担の増加への対応が難しい方には地震保険が特に必要だと思います。

地震保険とは。地震保険の必要性や補償内容、保証金額の実例を公開のまとめ

東日本大震災や熊本地震など、昨今の震災により地震保険に対する意識は年々増してきていますが、それでも地震保険の付帯率は全国で約60%となっており、原則自動付帯となっているにもかかわらずまだ4割が地震保険を外して契約しているのが現状です。

その要因としては様々ありますが、地震保険を契約すると「保険料が高くなる」や「保険金があまりもらえない」といったように、地震保険の必要性は理解しているものの普段の生活の出費を考えたり、地震保険本来の目的、意味を誤認し地震保険金で建替えや修理、家財の購入をするものと考えられているからです。

人それぞれ考え方は違いますので、それは決して間違えだとは言えませんが、万が一震災が起きれば補償されることもなく、住宅ローンの二重ローンや当面の生活資金の確保も難しくなってきます。
このため、地震保険は建物と家財の両方を契約することをおすすめします。

地震保険にはメリットがあり、1つ目は「保険金の支払いが早い」ことです。
これは、地震保険では損害の程度を判別しそれに応じて保険金額の一定割合を支払うためであり、実際には調査員の訪問や航空写真による評価によって判別しています。
これらの調査ののち、早ければ2~3日程度で保険金が支払されます。

2つ目は、保険料の割引制度があることです。
割引は「免震建築物割引」「耐震等級割引」「耐震診断割引」「建築年割引」と4つあり、基準を満たす確認資料の提出により10%~50%の割引を受けることができます。

3つ目は、地震保険料控除です。地震保険の払込保険料に応じて、所得税が最高5万円、住民税が最高2.5万円の控除を受けることができます。

最後に、保険はその性質上目では見ることができないものであり、実際にその事が起きなければ必要性を感じにくいものですが、いざという時には「入っていて良かった」となります。
そのためにも、地震保険に限らずその他の保険も含めて、定期的に補償内容を確認し、必要であれば相談するなどして、いつ起こるか分からない事故や災害に備えなければなりません。

みんなのお金ドットコム(みんかね)とは

みんなのお金ドットコムでは、「お金のコトを身近に」をミッションに節税や保険、投資、ローン、クレジットカード、節約などお金に関する情報を正しくわかりやすく専門家や編集部から配信しています。
みんかねを通して、家計や資産形成などをはじめとするお金に関する事を能動的に考えて対処していくきっかけを作る事を目指しています。

Thumb minkane logo
written by
「お金のコトをもっと身近に」というミッションで、みんなのお金ドットコム(みんかね)を運営しています。 投資・節税・保険・ローン・クレカ・節約などのテーマの情報を各領域の専門家や編集部を通して記事配信していきます。
関連記事