2017年03月24日

電力自由化における料金やおすすめ電力会社を世帯別に比較検討

目次

2016年4月からスタートした、電力自由化
何となく言葉のニュアンスで、一般企業も一般家庭を対象にした電力事業に新規参入することが出来るようになった、というイメージくらいにしか思っていない人も少なくないはずです。

余り知られていませんが、電力自由化は“特別高圧(受電電圧が20,000V以上、2,000kW以上の契約)”の施設や企業、ビルを対象に、2003年から既に始まっていました。
そして、2004年、2005年とその対象を“高圧”まで段階的に拡大し、2016年4月に、ようやく一般家庭が使用する“低圧”にも適用されるようになったという経緯があります。
皆さんにとっては、急に電力自由化がスタートしたように感じるかもしれませんが、実はこういった背景があり、今現在に至るのです。

皆さんの周りでは、実際に電力会社を比較し、自分たちに合ったプランを見つけて会社を変更した、という人はいますか?
少なくとも私の周りでは、そのような人は殆どいません。
寧ろ、“面倒くさい”や“そんなに使用料は変わらないでしょう”という理由で、そのまま放置している人の方が多く見受けられます。

確かに、今まで電気は各地域ごとに電力会社1社が独占していた為、私たちには選択の余地がありませんでした。
従って、何の違和感もなく地域の電力会社と契約をしてきましたね。

しかし今は違います。
各々の電力会社独自のサービスや料金プランがあり、各社が顧客獲得のために企業努力しているのです。
それはつまり、我々消費者が“電力会社を選ぶ時代になった”という事です。

まずはこのことをきちんと念頭に置き、これからは、あなたに合った電力会社を選んでいきましょう。
前述したように、電力自由化はもう既に10年以上前から企業や施設には実績があり、満を持して一般家庭に参入してきたことを忘れてはいけません。

電力自由化のモデルケース


皆さんが実際に一番知りたいのは、一体、今とどれくらい使用料が変わるの?ということに尽きると思います。

そこで今回は、幾つかの想定されるモデルケースに分類し、細かく解説していきたいと思いますので、是非参考にして下さい。
ここでは、メリットとデメリット、注意点も詳細に解説していきます。自分の目でそれらをきちんと見極め、精査し契約して下さい。

首都圏会社勤め単身世帯の場合

代表的なモデルとして挙げられるのが、出勤で家を留守にすることが多く、月々の電気使用量180 kWh以下の会社員で一人暮らしの場合です。

単身世帯の場合に、一つ気を付けておきたい事があります。
それは、“契約アンペア数”です。

30Aの契約の場合は問題ありませんが、ワンルームマンションの場合は20Aの契約になっていることが多く、この場合には注意が必要です。

何故、注意が必要なのか?
それは、“20Aでは契約ができない電力会社がある”ためです。
まずは、いまの契約アンペア数を確認しましょう。

20Aの契約の場合、この世帯にお勧めの会社・プランは「エルピオでんきのスタンダードS」です。
エルピオという千葉県に本社がある、プロパンガス会社の電力会社で、使用料が関東最安値であることが特徴です。
東京電力の使用料と比較した場合、仮に1か月間の電気使用量が170 kWhとしますと、月間で−4.53%、金額にして年間1499円お得になります。

また、解約時の違約金もかからないのが特徴です。
但し、これだけお得なプランな為、申し込みが殺到しており、大企業ではない為、時間がかかってしまう事がデメリットと言えます。
30Aの契約の場合、お勧めの会社・プランは「HTBエナジー東京大江戸プラン」です。

先程と同様に170 kWhで計算しますと、月間で−5.31%、金額にして年間2289円お得になります。
ただし、月の電気使用量が185kWh以上の場合には、エルピオでんきの方がお得になってきますので、使用量を確認してください。

HTBエナジーは、旅行代理店の最奥手「HIS」の電力会社です。
特徴としましては、使用量・アンペア数に関係なく、“一律5%引き”になる点です。
基本的に使用量が少ない場合には、設定金額が高い会社が多い中、“一律で5%割引”は使用量が少ない単身世帯にとって有難いメリットである事は間違いありません。

また、付帯サービスとして、月250円(抜き)プラスしますと、生活のトラブル時に無料で24時間365日出張で駆けつけてくる「安心サポート24」を受けることが可能です。
更に、電気使用量を「見える化」するサービスを行っていますので、サイトで現在の使用状況を確認することが可能です。
このサービスは、節電意識が高い方には非常に便利なサービスとなっています。
1年未満の解約で2,000円(税抜き)の違約金が発生します。

夫婦2人暮らしの場合


ワンルームではなく、間取りとしては1DK~2DK、契約アンペア数が30Aとなっている世帯で、共働きか、そうでないかにもよりますが、月々の電気使用量が300kWh以内の世帯を指します。

この世帯にお勧めの会社・プランは、「エルピオ電気のスタンダードS」です。
1か月間の電気使用量を300kWhと想定した場合に、月間で−8.17%、金額にして年間6040円お得になります。

オール電化にお住まいの夫婦2人暮らしの場合

東日本大震災の影響もあり、原子力発電の再稼働が困難であるいま、オール電化に対応したプランが殆どないのが現状です。
但し、九州は原発が再稼働されたこともあり、「ナンワエナジー」という会社が以前よりも約−7%お得なプランを提供しています。

夫婦+子供1人世帯の場合

間取りとしては、2DK~3LDKの、契約アンペア数が40Aで、月々の電気使用量が400kWh以内の世帯を指します。
この世帯にお勧めの会社・プランは、「エルピオ電気のスタンダードS」です。
東京電力エリアの方は、1か月間の電気使用量を400kWhと想定した場合に、月間で−10.11%、金額にして年間10427円お得です。

3世代大家族世帯の場合

間取りとしては、4LDK以上の、契約アンペア数が50Aで、月々の電気使用量が400kWh以上の世帯を指します。
この世帯にお勧めの会社・プランは、「エルピオ電気のスタンダードS」です。
東京電力エリアの方は、1か月間の電気使用量を450kWhと想定した場合に、月間で−10.66%、金額にして年間12785円お得です。

電力自由化における料金比較ポイントのまとめ


よく巷で噂される、 一人暮らしの人が電力会社を乗り換えると、料金が上がると聞くのには、理由があります。

それは、電力会社が行ってきたこれまでの料金システムは、元々、消費電力量が少ない世帯に対する単価が、極端に低かったことが背景にあります。
従って、今回、電力自由化に伴い、各電力会社が単価を戻したことにより、消費電力量が少ない世帯の方が上がったと認識してしているのです。

そこで抑えておきたいポイントが、今現在、「30A未満の契約」で「月々平均4000円未満」の方です。
場合によっては、電力会社を乗り換える事で、請求金が上がることがありますので、注意して下さい。

この様に、ただ闇雲に電力を乗り換えればよいというものではありません。
月々の使用量や請求金額をきちんと把握したうえで、乗り換えるようにしましょう。
そうすれば、自ずとあなたに合ったプランが見つかります。

その他の電力事業者が魅力的になるケースについて


電力自由化で最も期待される割引が“ガスと電気のセット割”です。
これまでは、ガス会社と電力会社が別々であった為、請求書も各々届いていたと思います。

これが1本化されると、とても便利だと考えている人が多いと思います。
例えば、東京電力エリアの方が電力会社を「東京ガス」に乗り換えた場合、仮に1か月間の電気使用量を348kWhとすると、電力のみの契約では割引率が4.7%に対し、ガスとセットの場合には、7.6%まで上昇します。

また、地球環境問題の事を考えて、二酸化炭素排出量が少ない電力会社を選びたい、と考えている方もいると思います。そいった観点から電力自由化にアプローチする人は、「ENEOS電気」や「昭和シェル石油」、「エネワンでんき」がおすすめめです。

1kWhの電気を発電するために排出した二酸化炭素量を表す“二酸化炭素排出係数”がとても低くなっています。
コストパフォーマンス以外にも、この様に、ライフスタイルやエコの観点から電力会社乗り換えをしてもいいのです。
それ以外のアプローチも考えていきましょう。

ドライブが趣味のご家庭の場合

ライフスタイルの点で電力会社乗り換えを考えると、例として車が挙げられます。
東京電力エリアの方にお勧めなのが、「ENEOSでんき」です。
ENEOSカード利用が条件となりますが、月150ℓまで、ガソリン・軽油・灯油が1ℓ1円引きです。ENEOSカード自体で割引が適用されますが、更に上割引が乗せされます。
使用料も東京電力と比べ、約6%もお得になり、車でよくドライブする方や、仕事で頻繁に車を使う方にはお勧めします。

エコに積極的に協力したいご家庭の場合


例えば、なるべく原子力に頼らない電力会社を選びたい場合には、(地域は限定されるが)
「東京ガス」や「昭和シェル石油」、「ENEOSでんき」がおすすめめです。
二酸化炭素排出の観点からも、地球にやさしくなっています。

例えば、東京電力エリアの方が電力会社を「東京ガス」に乗り換えた場合、仮に1か月間の電気使用量を348kWhとすると、4.7%割引になります。金額にして、年間5232円お得です。

スマートフォンでauやソフトバンクを使っている場合

もしあなたがauユーザーであれば、「auでんき」をお勧めします。
電気料金は変わりませんが、使用料の1~5%相当の金額をau WALLETにキャッシュバックされます。

もしあなたがソフトバンクユーザーであれば、「おうち割でんきセット」をおすすめします。
毎月の基本使用料が、100円~300円お安くなります。

電力自由化における料金やおすすめ電力会社を世帯別に比較検討のまとめ

この様に、電力自由化に伴う電力会社乗り換えは様々なアプローチの方法が有ります。
コストパフォーマンスであったり、エコであったり、ポイントであったりと様々です。
同様な形であれ、“面倒くさい”と理由で放置することは良くありません。

様々なサービスを提供してくれる会社がたくさんあります。ぜひ自分に合った会社をえらんでください。
ただし、きちんと違約金などのデメリットにも目を向けて下さい。
メリット・デメリットの両方をきちんと考えて契約しましょう。

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