2017年04月09日

円高ドル安とは。初心者でも簡単にわかる基礎知識や生活への影響を解説

目次

ドル安とは?

ドルの価値が、他通貨と比較して相対的に安い状態を、ドル安と言います。

円高ドル安

円とドルの通貨価値を比較した時、相対的に円の価値が高く、ドルの価値が安い状態の事を、円高ドル安と言います。

円安ドル高


円とドルの通貨価値を比較した時、相対的に円の価値が安く、ドルの価値が高い状態の事を、円安ドル高と言います。

直近、円高ドル安だった時期について

例えば2016年6月下旬から同年11月上旬にかけて、1ドル100円近辺で推移した時期が該当します。それ以前、2015年は大体1ドル120円近辺で推移しており、この時期を挟んで2016年11月中旬以降は再び1ドル120円近辺まで値を戻しています。

当該期間で円高ドル安となった主な原因は、2016年6月23日に英国で実施された、EU離脱の是非を問う国民投票結果が挙げられます。選挙結果の事前予想はEU残留の賛成多数でしたが、実際の投票結果は予想を裏切り、EU離脱の賛成多数でした。

この結果、EU離脱による英国経済の悪化や世界経済の減速懸念・EU崩壊の可能性など、投資家の不安心理を煽ってしまった為、比較的安全資産と言われる円が買われて円高ドル安となりました。

円高ドル安になる主な原因

代表的な原因は、投資家にとってネガティブなニュースが流れる事です。基本的に円は比較的安全資産と言われている為、テロや自然災害・株価の下落など、投資家にとって投資リスクを回避したくなる様な出来事が発生すると、円高ドル安になる傾向があります。

他にはアメリカの大統領や政治家・中央銀行総裁やその幹部等が、将来的にドル安を希望する旨の発言をした場合にも、将来の為替に影響を及ぼす先行材料となって円高ドル安となる事もあります。

マクロでみた円高ドル安のメリット・デメリット

円高ドル安のメリット

ドル建製品を日本円で安く買う事が出来ます。例えば、1ドル120円の時に海外旅行へ行き、100ドルの服を買うとします。この時円換算すると1万2000円支払う必要がありますが、1ドル100円であれば1万円で買う事が出来ますので、円高ドル安によって同じ服を2000円安く買う事が出来ます。

円高ドル安のデメリット

ドル建でモノを売った後に円換算すると、相対的に受取れる金額が減ってしまいます。例えば輸出業者がアメリカで100ドルの服を売り、1ドル120円で円換算すれば1万2000円を受取れますが、1ドル100円で円換算すると受取り金額が1万円となり、同じ100ドルでも受取り金額が2000円少なくなってしまいます。

円安ドル高の私たちの生活への影響について

食料・飼料

例えば小麦・大豆・トウモロコシ・牛肉・乳製品などは、アメリカからの輸入割合が比較的多い品目なので、円安ドル高によって輸入価格が上がり、スーパー等での小売り価格上昇につながります。

ガソリン価格

ガソリン価格は原油のドル建て輸入価格で変動する為、円安ドル高はガソリン価格の上昇につながります。もちろん原油自体の価格変動もありますので一概には言えませんが、基本的にドル高はガソリン価格を押し上げる要因です。

電気料金・ガス料金

電気・ガスも、輸入が多いエネルギー価格に左右される為、円安ドル高は価格上昇につながります。

海外旅行の費用

輸入と同じ考え方で、円安ドル高は海外旅行の費用増加につながります。例えば現地で1000ドルのバッグを買う時、1ドル100円であれば円換算で10万円ですが、1ドル120円だと12万円となります。

海外留学への仕送り


例えば1万円ドルの仕送りをしようとすると、1ドル100円なら100万円で済みますが、1ドル120円だと120万円かかりますので、円安ドル高はマイナス要因になります。

海外資産(不動産、海外株式、ドル建て預金etc)

例えば1ドル100円の時に1万ドルの外貨預金を作ると円換算で100万円かかりますが、その後円安ドル高が進行し1ドル120円になった時に外貨預金を解約して1万ドルを日本円に戻した場合、120万円受取ることが出来ます。従って円安ドル高は海外資産価格の上昇要因となります。

その他

最近ではトランプ大統領が、ドル高を望まない旨の発言をされていますが、これは彼の「buy American、hire American」の「buy American(アメリカ製品を買え)」という発言、また中国や日本といった対米貿易黒字国(アメリカにとっては貿易赤字国)に対する貿易不均衡の是正要求、これらを合わせて考えると、簡単に発言の意図が分かります。

例えば日本に対しては自動車産業を引き合いに出し「日本はアメリカに車を売ってばかりで、アメリカ車を買っていない。日本もアメリカ車を買え」という旨の発言をしていますが、ドル高が進行してしまうとドル建て資産であるアメリカ製の自動車価格は上がってしまい、売りたくても売れなくなってしまいます。

自国製品を国外へ輸出したいトランプ大統領としては、ドル高は国際的な価格競争で不利に働くので、避けたい事と言え、裏を返せばドル安を望んでいるとも取ることが出来ます。

円高ドル安とは。初心者でも簡単にわかる基礎知識や生活への影響を解説 まとめ


ドル安は、ドル建て製品を安く手に入れるチャンスです。1ドル120円の時に1万ドルのアメリカ車が欲しければ円換算で120万円が必要ですが、例えば1ドル100円までドル安が進行していれば、同じ1万ドルの車が100万円で手に入ります。逆に、外貨預金の解約等ドルを日本円に戻す場合には注意が必要です。

例えば1ドル140円の時に作成した1万ドル分の外貨預金を、1ドル100円の時に円預金に戻そうとすると、140万円使って手に入れた1万ドルが100万円になってしまいます。現在は1ドル約110円前後ですが、2011年には1ドル75円台までドル安が進行した事もありますので、今後ドル安が進む可能性は十分に考えられます。

しかしながら、将来ドル安となるかドル高となるかは分かりませんので、ドル高・ドル安どちらになっても良いように、それぞれが私たちの暮らしに与える影響を事前に知っておき、生活の中で都度対応できる力を身につけておく事が大切なのかも知れません。

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