2017年04月28日

年金にはいくら相続税がかかる?対象の年金や条件を解説

目次

年金に掛かる相続税について知りたい!

年金を受けている人が死亡した場合、その年金について相続税はどのような扱いになるのでしょうか。公的年金と個人年金それぞれ解説します。

相続税・所得税が掛からない遺族年金について


遺族がもらえる公的年金(遺族年金)には相続税や所得税が掛かりません。遺族年金は「遺族厚生年金」と「遺族基礎年金」の二種類があります。

遺族基礎年金とは

国民年金に加入している人が死亡した際に遺族がもらえる年金が遺族基礎年金です。受給できる条件は以下の二点を満たした場合です。

①遺族基礎年金の亡くなった人に対する条件

亡くなった人に対する条件としては、国民年金の加入者か、老齢基礎年金の資格期間を満たしていたことです。ただし、保険料納付済の期間が加入期間の三分の二以上あるか、死亡した月の二か月前までの一年間で未納がないことが条件です。

②遺族基礎年金の受給者に対する条件

遺族基礎年金をもらえるのは亡くなった人の“子ども”もしくは“子どものいる妻”となっています。ここで、“配偶者”ではなく“妻”に限定されていることに注意してください。男性の死亡によりもらえる年金であり、死亡した男性の生計で生活していたことが条件です。

また、“子ども”として認められるのは年齢が18歳になった年度の末日までです。子どもに障がいがある場合は、20歳になった年の末日までです。

遺族厚生年金とは

厚生年金に加入していた人か老齢厚生年金の受給資格を満たしていた人の死亡によりもらえるのが遺族厚生年金です。

①遺族厚生年金の亡くなった人に対する条件

遺族基礎年金と同様、亡くなった人の保険料納付済期間が国民年金加入期間の三分の二以上あることが必要です。ただし平成38年4月1日前の場合は死亡した時に65歳未満であれば、死亡した月の二か月までの一年間で滞納がなければ大丈夫です。また、老齢厚生年金の資格期間を満たした人や1級・2級の障害厚生年金を受けられる人も対象となります。

②遺族厚生年金の受給者に対する条件

受給者に対する条件としては、亡くなった人の妻、子、孫(18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の者)、55歳以上の夫、父母、祖父母となります。

相続税・所得税が掛からない「遺族年金」に関わる二つの給付制度


遺族年金には「死亡一時金」および「寡婦年金」という二つの制度があります。それぞれ解説します。

①死亡一時金とは

年金形式ではなく一時金としてもらえるものです。亡くなった人が国民年金を36か月以上納付しており、老齢基礎年金や障害基礎年金をもらっていない場合に遺族に支給されます。

②寡婦年金とは

この年金は10年以上の結婚期間がある夫婦で、夫が亡くなった際に妻が60~64歳である場合に受け取ることができます。亡くなった人が国民年金を25年以上納めており、老齢基礎年金および老齢厚生年金をもらっていないことが要件となります。

相続税の対象となるが所得税の対象にはならない年金とは

年金には相続税が掛かるものと、所得税が掛かるものがあります。まずは相続税の対象となる年金について紹介します。

①「死亡退職時」に支給される年金

在職中の死亡により退職となった際に会社の規約等に基づいて遺族に年金がもらえる場合があります。死亡退職金は「500万円×法定相続人の数」までの金額は非課税ですが、非課税枠を超える部分に関しては相続税の対象となります。所得税は掛かりません。

②「亡くなった人から年金受給権を相続又は遺贈」された場合

年金にはいくつかの契約形態がありますが、契約形態が次のような
「保険料負担者(通常は契約者)=被保険者=年金受取人」
という一般的な個人年金保険契約で、その年金支払保証期間内に死亡したために、遺族が残りの期間に対する受給権を相続した場合は相続税の対象となります。

所得税の対象となるが相続税の対象にはならない年金とは?

所得税の対象となるものの、相続税の対象にはならない年金について紹介します。

①「毎年支払を受ける年金(公的年金等以外の年金)」の場合

相続税の対象となる年金の受給権を相続すれば相続税の対象となりますが、年金支払の残存分を一時金で受け取ればそれで完結します。ところが、引き続き年金形式で受け取ることにより一時金受け取り分(解約返戻金)よりも増加して受け取れる金額に対しては所得税の対象となります。

所得税の計算方法について

年金形式で受け取った場合の所得税の計算方法は

(年金の額 - その年金の額に対応する保険料の額) × 10.21%

となり、源泉徴収されて支払われることになります。

【注意】所得税に加えて復興特別所得税が掛かる


平成25年1月1日から平成49年12月31日までの所得については、所得税とともに復興特別所得税が源泉徴収されます。上記の場合、「0.21%」の部分が復興特別所得税になります。

「未支給年金請求権」を行った場合

公的年金の受給者が死亡し、未支給状態の年金があり遺族が請求した場合には相続税ではなく一時所得として所得税の課税対象となります。

【参考】未支給年金の請求について

未支給年金請求権を申告できる人については、亡くなった人の①配偶者②子ども③父母④孫⑤祖父母⑥兄弟姉妹⑦その他三親等内の親族という順位となります。※配偶者は内縁関係も含みます。

また、請求できる人は亡くなった人と生計を共にしていた人でなければいけません。未支給年金請求権を申告に必要な書類については、年金証書や死亡の事実を確認できる書類、亡くなった人と請求者との身分関係が分かる書類、生計を共にしていたことを証明できる書類などが必要です。

未支給年金の申告場所は年金事務所となり、期限は受給権者の年金支払日の翌月初日から5年以内に行わなければいけません。

年金にはいくら相続税がかかる?対象の年金や条件まとめ

年金に掛かる相続税は公的な年金と個人年金によっても異なり、死亡後に受け取る年金か生前から受け取っていた年金によっても取扱いが異なります。

あらかじめ知っておくことで、余計な税金が課されないようにしておくと良いでしょう。

みんなのお金ドットコム(みんかね)とは

みんなのお金ドットコムでは、「お金のコトを身近に」をミッションに節税や保険、投資、ローン、クレジットカード、節約などお金に関する情報を正しくわかりやすく専門家や編集部から配信しています。
みんかねを通して、家計や資産形成などをはじめとするお金に関する事を能動的に考えて対処していくきっかけを作る事を目指しています。

Thumb minkane logo
written by
「お金のコトをもっと身近に」というミッションで、みんなのお金ドットコム(みんかね)を運営しています。 投資・節税・保険・ローン・クレカ・節約などのテーマの情報を各領域の専門家や編集部を通して記事配信していきます。
関連記事