2017年04月30日

生前贈与と相続どちらが得?生前贈与の課税方式の種類や非課税を詳しく解説

目次

相続税対策として利用される生前贈与を知りたい!

生前贈与は相続税対策として非常に有効な手段です。また様々な特例が設けられており条件に合致すれば大きな節税効果が期待できます。

しかし使い方によっては税務署に認められなかったり、逆に税金が高くなってしまったりなど、素人判断で安易に行ってしまうと怖い部分もあります。

これから生前贈与の基本から応用まで分かりやすくご紹介いたします。

相続税対策に活用される生前贈与とは何か

生前贈与とは、自分が生きているうちに他の人に財産を譲り渡すことをいいます。

相続税対策として生前贈与を行う目的は、自分の相続が発生する前に所有する財産を出来る限り少なくすることで相続財産を減らすことができる為、相続税を少なくすることが出来ます。

しかし、贈与時に贈与税が発生する場合がありますので贈与税と相続税を比べてどちらが有利であるかを慎重に判断する必要があります。

生前贈与は2つの課税方法が選べる!


生前贈与を行う場合には、通常の贈与方法である「暦年課税」か「相続時精算課税」のどちらかを選択するようになります。

①暦年課税

暦年課税とは、1月1日から12月31日までにその人が貰った財産総額から基礎控除額110万円を差し引いた残額について課税される制度です。
暦年課税は生前贈与加算の対象となっており、贈与を行った人が死亡した日前3年以内の贈与については、その財産の価格を課税価格に加算させなければなりません。

加算させるとその分相続税が増えますが、既に納めている贈与税がある場合には相続税額から控除されます。これを贈与税額控除といいます。

②相続時精算課税

相続時精算課税とは、原則として60歳以上の両親や祖父母から、20歳以上の子供や孫に対して財産を贈与した場合に適用を受けることが出来る特例で、贈与財産の合計額が2,500万円に達するまで贈与税がかかりません。もし超えてしまった場合には2,500万円を超えた部分の金額について一律税率20%で贈与税が計算されます。

制度の名称の通り、相続発生時においては適用を受けた贈与財産の額を課税価格に合算して相続税が計算され、既に納めている贈与税がある場合にはその金額については相続税額から控除されます。

また一度この制度を選択してしまうと暦年課税制度には戻れませんので注意が必要です。

生前贈与には6つの非課税枠がある

生前贈与には条件に応じて6つの非課税枠が設けられています。
これらの非課税枠を上手く利用することにより贈与税を節税出来ます。

①基礎控除

1月1日から12月31日までの1年間に行われた贈与の金額の合計が110万円以下であれば贈与税はかかりません。110万円を超えた場合であっても超えた部分に対してのみ贈与税が課税されます。

②相続時精算課税の特例

60歳以上の親または祖父母から20歳以上の子供または孫へ行われた贈与であれば、2,500万円までであれば贈与税はかかりません。2,500万円を超えた場合であっても超えた部分に対してのみ一律20%の贈与税が課税されます。

③住宅取得資金贈与の特例

親または祖父母から贈与により居住用家屋を購入するための金銭を譲り受けた場合で一定の要件を満たす場合には、最大3,000万円まで非課税となります。

④夫婦間贈与の特例

贈与の日における婚姻期間が20年以上の夫婦間において、居住用不動産またはそれを取得するための金銭の贈与があった場合には、2,000万円まで非課税となります。

⑤教育資金贈与の特例

親または祖父母からの贈与により30歳未満の人が教育資金に充てるための金銭等を譲り受けた場合で一定の要件を満たす場合には、1,500万円まで非課税となります。

⑥結婚子育て資金贈与の特例

親または祖父母からの贈与により20歳以上50歳未満の人が結婚や子育てに充てるための金銭等を譲り受けた場合で一定の要件を満たす場合には、1,000万円(結婚に係る費用は300万円)まで非課税となります。

他にも!相続税対策で活用される生前贈与の負担を和らげる方法には「生命保険」がある

死亡保険金は受け取った人の固有財産として取り扱われますので民法上の相続財産とはならず、受取人が相続放棄を選択していたとしても死亡保険金は受け取ることが出来ます。

また死亡保険金は相続税の計算において非課税枠が設けられており、「500万円×法定相続人の数」まで相続税はかかりません。

相続税対策で活用される生前贈与時に生命保険を活用するメリット

①相続税等の費用に充てられる

相続税が発生した場合においても、その相続財産の中に現金や換金性の高い財産がない場合には納税資金の準備に苦労する場合があります。
このような場合に備えて生前に生命保険に加入していれば、死亡保険金を納税資金として素早く用意することが出来ます。

②加入方法によって相続税の対象外にすることができる

相続税の対象となる死亡保険金は、被相続人がその保険料を負担していた場合に限られます。

よって贈与税の基礎控除額である年間110万円を超えない範囲で親から子へ保険料に充てる為の資金を贈与し、子が生命保険に加入することで相続税の対象外となる死亡保険金を受け取ることが出来ます。

しかしその際には子側において一時所得として所得税が課される場合がありますので、相続税と所得税を比べてどちらが有利か判断する必要があります。

生前贈与と相続どちらが得?生前贈与の課税方式の種類や非課税を詳しく解説のまとめ

贈与税がかかることなく生前贈与を行うには様々な方法があります。どれがベストな選択なのか素人判断では難しいことも多いでしょう。

生前贈与による相続税対策は計画的に行うことが非常に重要となってきます。可能であれば生前贈与を思い立った時点で税理士などの専門家に相談することをおすすめ致します。

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