2017年05月02日

個人間借金のトラブルの対処法や取り立ての注意点、時効や利息などの基礎知識

目次

個人間での借金について、トラブルが増加しています。親しい友人や親戚などとの金銭の貸し借りにおいても、「借りたお金は返す」このルールが守られないことが少なくありません。

相手が近しい人であるがゆえに、借金返済の催促をすることに躊躇してしまうかもしれません。しかし、その一方で返済しない相手に怒りの感情を抱いてしまうこともあるでしょう。

ここでは、返済しない相手から確実に回収する取り立て方法や、個人間での借金の債務整理や利息・時効などについて、また、裁判起こした場合などについてまとめました。個人間での金銭トラブルにお悩みの方のお力になれれば幸いです。

個人間の借金の回収でよく使われる方法と注意点

①電話での借金取り立て

相手が返済するまで、根気よくコンタクトを取り続けることが大事と言われますが、暴力的な言葉を使ってしまうと、恐喝で訴えられてしまう場合もあるため注意を要します。

②文書での借金取り立て

文書での取り立て方法は、主に「請求書を送る」と「内容証明を送る」の2つが挙げられます。

最初は、請求書を送る方から始めます。しかし、請求書はおそらく読まれないことが多いです。

次に内容証明を送ります。
内容証明は、貸主と借主のほかに、証明する第三者として郵便局も関わってくるため、法適応力を持っています。
ただし、書き方に間違いがあるとこちらの不利になってしまうので、行政書士などに相談しながら作成することをおすすめします。

③対面での借金取り立て

対面での取り立てで絶対にしてはいけないことがあります。

・近所の住民に、借金の内容を本人に無断で知らせる
・本人以外の人に請求する。
・物を破壊する。
・暴力をふるう。
・「帰って」と言われたのに帰らない(不退去)。
・暴力的な言葉を使って脅す

このような行為は、逆に訴えられる場合があるため、絶対にしてはいけません。

取り立て専門業者への依頼は注意を


自力での取り立てが出来ずに困ってしまうと、取り立て専門業者に依頼しようと検討する人もいるかもしれません。

しかし、そういった業者にはヤクザ関係者が関わっている可能性が高いため、もし相手に何らかの被害があった場合、依頼者に罪が着せられてしまうことになりかねません。この件については、法務局も忠告しています。

回収に行き詰っても、業者に依頼する際は十分な注意を要します。信頼のできる弁護士に相談し適法な回収方法を検討することをおすすめします。

借用書がない個人間借金でも債務整理の対象になる?

個人同士での金銭の貸し借りでは、借用書などが作成されないケースが多くみられます。返済ができない場合、口約束での借金でも債務整理の対象になります。

例えば少額(10万円以下位)の借金の場合など、自分から相手に事情を説明して交渉することで債務整理をすることができます。金銭の貸し手が親戚や友人であれば、借り手の厳しい返済状況を説明すれば、借金免除に納得してくれる可能性もあります。

個人間の借金の他にも消費者金融などからの借金もある場合

個人間の借金の他に、消費者金融などからの借金もある人が「任意整理」をすると、整理先を選択できるので、消費者金融などの借金を整理しても、個人間の借金は返済を続けることができます。お金を貸してくれた親戚・友人などとの関係を険悪なものにすることなく、業者への返済から解放されます。

しかし、「自己破産」や「個人再生」をする場合は、借金の全てが整理対象となるので、個人間での借金も一緒に整理されます。そのため、親戚・友人などとの関係性が壊れてしまう可能性があります。

個人間の借金で利息はとれる?


個人間の借金でも、利息をとることができます。金利は「利息制限法」で年20%まで、「出資法」で年109.5%までと決められています。

個人間での金銭の貸し借りなら、金利も自由に決められると思われがちですが、立場の弱い借り手を保護するため、上限が定められています。

出資法では年109.5%まで可能ですが、利息制限法は年20%までとなっていて、20%を超えた部分については無効になってしまいます。もし裁判になれば超えた部分の利息は返還義務がありますので、実際に受け取れる利息は最大で20%ということになります。

個人間の借金の時効とは

個人間の借金にも、時効はあります。民法の適用によって、「10年」で消滅時効が成立します。時効の起算点は、返済期日の翌日、または、最後の返済があった日の翌日になります。そこから10年経てば時効成立ですが、その間に時効の中断があった場合、また1からカウントし直しになります。

時効の中断には、①請求②債務の承認(一部返済など)③差し押さえ があります。

10年間中断することなく時効が満了した場合、債権者に内容証明を送ることで時効成立となります。

借金を回収するために前もって行っておくべきこと

借金をきちんと回収するために、前もってやっておくべきことがあります。

・契約書を作成する
・回収プランを作成する
・財産を調べておく

では、1つずつ詳しくみていきましょう。

契約書を作成する

口約束でも、契約としては成立しますが、後でトラブルになった際に立証することができません。個人間であってもやはり契約書・借用書は作成することが望ましいです。

また、メモ書き程度のものであっても、金額・返済日・双方の氏名が記載されていればトラブルになっても十分な証拠になります。

回収プランを作成する

借金の取り立て(債権の回収)では、貸し手と借り手の間で駆け引きが繰り返されるものです。この取り立てを成功させるためには、綿密な立案・実行プランが必要になります。

債権回収のプロに相談してプランを立てることができれば一層効果的です。

財産を調べておく

借り手の持っている財産を調べるということも、事前に調べておきたいことの1つです。自宅・自動車・電化製品など、どのくらいの財産を持っているのか分かれば、回収不可能になった際、財産からの回収も可能になります。

借金裁判を起こした場合の流れ

借金裁判を起こした場合、どのような流れになるのかをまとめました。

①「支払督促申立書」を送る
②裁判所から相手に対して支払うよう請求書が送られる(ここで相手が払えば終了)
③相手が支払わない場合は、異議申し立ての有無を確認する
④異議申し立てがない場合、差し押さえの権利が発生する

③で異議申し立てをされる可能性は高いです。するとまず別々に聞き取りが行われ、その後両者が顔を合わせて話し合い、主に分割払いの取り決めがされます。

つまり、裁判官立会いの下、新たな分割払いの債務確認書が作られるということです。それでも相手が支払わない場合、残された道は自力で取り立てるということのみです。

労力と時間をかけた割には、効果が期待できないことが多いようです。

個人間借金のトラブルの対処法や取り立ての注意点、時効や利息などの基礎知識のまとめ

個人間でのお金のトラブルに巻き込まれない一番の方法は、「お金の貸し借りをしない」ということです。しかし、仲の良い友人や親戚などからの頼みごとであれば、出来る限り協力したいと思うのも無理はありません。

お金を貸すことになったら、借用書を作成するようにしましょう。友人や親戚などにはなかなか言い出しづらいことですが、これからも良好な関係を保っていくためにも、必要なことです。

「相手を疑っているから借用書を作るのではなく、これからもずっと付き合っていきたいからきちんとしておきたい」という気持ちを伝えて、トラブル防止のために借用書を作成しましょう。

個人間での少額借金の場合、「踏み倒そう!」と考える人も少なくありません。しかし、お金は借りたら絶対に返すものです。きちんと返済することが道徳上求められますが、人によって事情は様々です。どうしても返済できないこともあるかもしれません。

その場合は、「債務整理」を利用して、少しずつでも返済していきましょう。逃げ回って解決できる問題ではありません。

もし逃げ回るのであれば、最後の返済から10年間逃げ続けなければいけません。そして、無事に逃げおおせたとしても、その後に待っているのは、借金を踏み倒した罪悪感と「借金踏み倒し」というレッテルが貼られた人生です。
借金を踏み倒して得したと思ったとしても、それ以上の多くのもの・人を失ってしまいます。

返済に困ったら、弁護士などに相談し、出来る限りの返済を続けていきましょう。

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