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2017/02/13

タワーマンション節税とは。富裕層のためのタワマン節税の対策の効果やリスク

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目次

タワーマンション節税とは何か

なぜタワーマンションを購入することによって節税になるのでしょうか。
それは実際に相続が発生し相続財産となった際に、現金として所有するよりも不動産として所有する方が遥かに価格が下がるからです。

それでは更に、何故普通のマンションではなくてタワマンなのでしょうか。
相続税を計算する際には、まず財産評価するようになりますが、建物は固定資産税評価額により、土地は路線価に基づき計算されます。

固定資産税評価額は建物の実際の購入価格とは異なり、一般的にその50~70%になります。マンションはその専有面積が同じであれば、低層階でも高層階でも評価額は同じになりますが、時価は違います。
高層階になればなるほど高額になっていきます。

また、土地についてもタワマンは有利となり、集合住宅の場合、土地の評価額をその戸数で割った金額を、それぞれの家の持ち分として割り当てられます。よって、戸数が多ければ多いほど土地部分の金額が下がり、不動産としての評価額が下がるのです。

よって、時価としての価値は高いにもかかわらず、相続財産としての評価はそれに比べて遥かに低いということになり、相続税対策として使われているのです。
また、タワマンは現在とても人気のあるマイホームとなっており、賃貸や売りに出したときに通常の住宅に比べて動きやすいというメリットもあります。

タワマン節税に最適な人とは?

それでは実際にどのくらいお金を持っている人にメリットがある対策となるのでしょうか。
相続税対策の為に、タワマンを購入すると簡単に言っても不動産の取得には様々な費用が掛かってきます。
また相続税の税率は相続財産の価格に比例して上がっていきます。

その点を考慮すると、少なからず1億5千万円以上の財産があり、相続税率が30%以上になる人となってきますので、余裕を見て2~3億円程度の資産を持った富裕層にメリットが大きいと言えます。

現金を持っているケース

もし、3億円を現金として持っていた場合には、どれ程の税金がかかるのでしょうか。
法定相続人が1人の場合として簡単に試算してみます。

課税価格3億円-基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数1人)=課税遺産総額2億6,400万円
2億6,400万円×相続税率45%-控除額2,700万円=相続税額9,180万円

となり9,180万円もの相続税を納めなければなりません。

タワマンを持っているケース


3億円の内、半分の1憶5千万円をタワマン、残り1億5千万円を現金として持っていた場合は、どれ程の税金がかかるのでしょうか。
タワマン節税は、上手くいけば現金で保有している場合より80%も評価減できることもあると言われています。

それでは、現金の場合と同じく法定相続人は1人とし、相続税評価額は運良く80%減額できた場合で計算してみます。

固定資産税評価額3,000万円
課税価格(1億5,000万円+3,000万円)-基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数1人)=課税遺産総額1億4,400万円
1億4,400万円×相続税率40%-控除額1,700万円=相続税額4,060万円

となり、全てを現金で保有していた場合に比べて、9,180万円-4,060万円=5,120万円 と半額以上の節税になることが分かります。

賃貸でさらに減額が可能

更に保有しているタワマンを賃貸に出せば、相続税評価額をまだ低くすることが可能です。
財産評価の計算上、賃貸物件については借地権割合と借家権割合に応じて算出される為、評価額は下がります。
また、小規模宅地等の特例の適用要件に該当すれば、貸付事業用宅地等として更に限度面積まで50%の減額を受けることが出来ます。

タワーマンション節税のリスク

圧倒的な節税効果があるタワマン節税ですが、やはりメリットがあればデメリットもあります。

財産が少ない人にとってはマイナスの可能性

上記で述べたように、タワマン節税に適している人は財産が1億5千万円以上の人です。
よって財産がそれに満たない人がタワマン節税に挑むと不動産取得や賃貸に係る様々な費用が節税額を上回ってしまい、マイナスに転じる可能性がありますので、財産価格がちょうど境にある人は専門家によく相談するなどの注意が必要です。

マンションの値崩れの可能性

現在、タワーマンションは東京五輪開催での資材高騰や人手不足などもあり、値崩れしにくいと考えられています。
しかし、相続はいつ発生するか分からないものです。
今は値崩れしないと考えられていても東京五輪後、10年後、20年後は誰にも分りません。
もし、相続発生時にマンション価格が著しく下落していた場合には節税額を上回る大きな損失が発生する可能性があります。

税務署から否認されるケースも

やはりこれだけの節税額になってくると税務署側も目を光らせています。
マンション購入が租税回避行為として否認されると、その時の時価で課税される可能性もありあます。
例えば、マンション購入が相続開始日にあまりにも近いときや、相続税の申告後すぐに売却している場合などは、税務署から否認される可能性が高まります。

法改正によるリスク

富裕層だけが得をするタワマン税制に批判が集まり、過度な節税を防止する法改正の動きがありました。
対象は、平成30年以降に引き渡す20階建て以上の新築高層マンションで、高層階部分の固定資産税が引き上げられ、階が一階上がるごとに固定資産税も約0.25%上がるように見直されます。下層については逆に一階下がるごとに同率減額されます。

固定資産税が引き上げられるということは、固定資産税評価額が上がるということですので、高層階の時価と相続財産評価額の差が縮むことになります。
この法改正は、新築物件に限ってのことですので中古物件を購入した場合には関係なく、平成30年以降の引き渡しであっても現行の固定資産税評価額が適用されます。

タワーマンション節税とは。富裕層のためのタワマン節税とそのリスクのまとめ

タワマン節税、すごい節税効果でビックリされた方も多かったのではないでしょうか。
最近、街を歩いていると至る所でタワーマンションの建設を目にします。今回のような節税対策の人、タワーマンションに住むことが夢の人、都会ではタワマン高層階に住むことがステータスであったりします。

購入する人の理由は様々ですが、それだけ需要があるということですね。

しかし、今はそうでも先は分かりません。大きな節税メリットがあるということは、それだけ多くのデメリットを抱えています。特に富裕層の人の節税対策ですから取引金額も億を超え、損失が起きた場合の金額も計り知れません。
折角残してきた財産を無にしないためにも、とにかく慎重な判断が必要な節税対策であることは間違いありません。

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