石油ファンヒーターの電気代・灯油代とメリット・デメリット
電気代
石油ファンヒーターの電気代は機種による違いはあるものの、1時間あたり1円~3円前後のものが多いです。
付けてすぐに部屋が暖まるので相当電力を使っているイメージですが、意外にも電気代はそんなに高い!と思うほどではありません。
仮に1時間3円で計算すると、1日12時間使ったとしても36円です。
24時間付けっぱなしにすることはほとんどないものの、24時間使っても72円ならそんなに家計には響きません。
しかし石油ファンヒーターは、電気だけでなく灯油も使うのがポイントです。
電気だけだと、付けてから部屋全体が暖まるまで時間がかかり、結果的に電気代が多くかかってしまうのであまり経済的とはいえなくなってしまいます。
灯油代
石油ファンヒーターの灯油代は、電気代よりも少し多くかかってしまいます。
また灯油価格は変動が激しいので、安いときは大変お得に感じますが、灯油価格が値上がりすると非常に高く感じてしまうことがあります。
灯油の消費量は、ファンヒーターの機種によっても大きく差が出ます。
弱で使う場合は1時間あたり0.05リットル~0.1リットル、強で使うと0.3リットル~0.6リットル使用します。
灯油は価格変動しますので、その都度灯油代も変わってきますが、1リットル150円で計算すると、1時間あたり7.5円~90円になります。
設定により灯油代は変わりますが、灯油が安いときはそれほど高いと感じないものの、高騰したときは少し高いと感じてしまうでしょう。
メリット
石油ファンヒーターは、付けてから比較的短時間で部屋が暖かくなります。
強度は調整できますし、真冬の朝一番や帰宅後も直ぐに暖かくなるのはメリットでしょう。
コンセントがあれば、家中どこでも使えます。
向きを変えるだけでも暖かさが違うので、朝一はキッチンの方を向けて、ある程度暖まったらリビングの方に向けてなど向きや場所を変えられるのが便利です。
エアコンの暖房も便利ですが、エアコンに比べると石油ファンヒーターの方が乾燥しにくいのもメリットと言えます。
温度やタイマーの設定、エコモードなど切り替えもできるから目的に応じて最適モードを選べるのもいいところですね。
デメリット
灯油を使うため燃焼時のニオイがします、これは灯油を使う暖房器具には避けて通れないことですね。
最近のモデルは消臭機能なども付いていますが、完全にニオイを消すのは難しいでしょう。
タンクの容量は機種によって違いますが、タンクが空になるとファンヒーターが使えません。
定期的にタンクに灯油を補充する必要があります。
東北地方など灯油を使うことが多い地域は、専用タンクを設置して、灯油用の蛇口からタンクに給油します。
専用タンクがない地域では、ポリタンクに灯油を入れポンプで入れます。
ポンプも手動と電動があり、電動はタンクがいっぱいになると自動で停止しますが、手動の場合は目測を誤ると灯油をこぼしてしまいます。
使用していると部屋の空気が悪くなるので、定期的な換気が必要です。
ホコリがたまると故障の原因となるので、こまめにフィルター掃除もしないといけません。
ガスファンヒーターの電気代、ガス代とメリット・デメリット
電気代
消費電力は機種による違いはありますが、主要メーカーのものなら大体24W~31Wくらいです。
家電の多くは初期値が、1kWhあたり27円となっています。
これを元に計算すると、24Wで0.6円、31Wで0.8円ほど。
寒い時期はほぼ1日中使いますので、最低12時間使ったとしても電気代は7.2円~9.6円と意外に安く済みます。
ガス代
ガスファンヒーターは、ガスをメインに使います。
ガスにはプロパンと都市ガスと種類があるので、それによってもガス代は変わってきます。
プロパンガスは都市ガスよりもガス代が高くなります。
地域や住宅環境によって、選択肢が限られることもありますのでプロパンガスは都市ガスに比べると約2倍近くガス代は高くなってしまいます。
ファンヒーターの機種によっても消費するガスの量は異なりますが、ここでは一般的な機種の7畳~9畳タイプで計算してみます。
都市ガスは12Aと13Aがあって、13Aの方が発熱効率がいいことから、一般には13Aが普及しています。
ガス代は、kWとkcalのいずれかで計算することができます。
強で使った場合は約27円、弱で使った場合は約6円と使用するガスの量でもかなり変わってきます。
1日12時間使ったとして、その場合のガス代は72円~324円と電気代よりガス代の方が高くなっています。
メリット
石油ファンヒーターに比べると、ガスファンヒーターはコンパクトで置き場所をとりません。
狭い部屋でも使いやすいのはメリットですね。
ガス栓に接続して使うので、コンセントとガス栓があることが条件になりますが、灯油のように補充する必要がないから便利です。
正しく使っていれば、火事や火傷のリスクはほとんどありません。
点火時のみ若干のガス臭がすることはありますが、ニオイはほとんど気にならないレベルです。
乾燥しにくいのもメリットです。
デメリット
コンセントがあってもガス栓がないと使えませんし、設置には工事が必要です。
最近はオール電化の家庭も増えてきていますが、オール電化の家庭ではガス栓がないので使えません。
オール電化の家庭にガスファンヒーターを設置する場合は、ガス会社との契約が必要になり余計に費用がかかります。
プロパンガスの場合は、ガス代がかなり高くなります。
ガスファンヒーターはニオイはほとんどありませんが、定期的な換気が必要です。
換気は少なくとも1時間~2時間お気にする必要があり、真冬は暖かい空気を逃がすことになるのでそれを面倒に感じてしまうことも多いです。
面倒だからと換気を怠ると、一酸化炭素中毒を起こす可能性があるので軽視できません。
ガスファンヒーターを使うなら、1時間~2時間ごとの換気は必須です。
セラミックファンヒーターの電気代・メリットデメリット
電気代
セラミックファンヒーターは、部屋全体を暖めるというよりは、一時的や足元用として使います。
ただし足元用に使う場合も、あまり長時間は使用しません。
なぜならセラミックファンヒーターは、5分の使用で電気代が1円~2円かかるからです。
メーカーや機種による多少の違いはありますが、ほとんどのものが5分で1円~2円の電気代がかかります。
仮に1時間使うと12円~24円、6時間使うと72円~144円の電気代がかかります。
ファンヒーターと名がつくモノの中では、一番電気を使います。
元々長時間の使用目的ではないので、使ってもせいぜい10分~15分くらいです。
その場合電気代は、2円~6円となります。
メリット
スイッチを入れてすぐに温風が出ます。
灯油やガスなどの燃料を必要としないので、空気を汚さないのがメリットです。
使用するのは短時間ですが、その間部屋の換気をしなくても排気ガスは出ないので安心です。
燃料を必要としないので、燃料代はかからず電気代のみで済みます。
デメリット
部屋全体を暖めるには少しパワー不足となりますし、電気代がかかるので長時間の使用には不向きです。
メインの暖房器具というより、一時的や簡易的に暖めたいときだけしか使いません。
燃料を使わないのはメリットですが、石油ファンヒーターやガスファンヒーターに比べて暖房能力は劣ります。
直ぐに温風が出てきますが、空気が乾燥しやすいのはデメリットです。
乾燥しやすいという特徴から、加湿器付きのものを選ぶとデメリットをカバーできます。
部屋のホコリを巻き上げるので、ホコリがたまらないよう常に掃除をしましょう。
ファンヒーターで電気代がお得なのは?
機種による違いはあるものの、電気代はそれぞれに違っています。
- 石油ファンヒーター:1時間あたり1円~3円
- ガスファンヒーター:1時間あたり6円~27円
- セラミックファンヒーター:5分あたり1円~2円
設定温度やモードによる違いはありますが電気代だけで見ると一番安いのは、石油ファンヒーターです。
ただし灯油を使うので、灯油が高いときは燃料費がかさみます。
次に電気代が安いガスファンヒーターは、燃料の補充は不要ですが、設置できる場所が限られますし、取付工事が必要です。
家庭環境によっては使えないことも!
セラミックファンヒーターは、最も電気代が高いです。
ただし長時間の使用目的ではないので、短時間で近い場所なら一番暖かく快適です。
それぞれにメリットとデメリットがあります。
選ぶときは電気代だけでなく、全体のメリットとデメリットを考え自分の住んでいる環境に合うものを選ぶのがポイントとなります。
電気代の節約におすすめ最新ファンヒーター10選
おすすめ①:ダイニチ 石油ファンヒーター

保温なしで40秒着火を可能にしている、ハイパワーが魅力です。
付けてから約16分で室温20度になるので、寒い季節には心強い味方となってくれるでしょう。
タンクが9リットルと大容量のため、給油回数が少なく済むのも便利なところ!
灯油を節約したいときは、ecoボタンを押しておくと設定温度より3度高くなると自動で消化する機能が付いているから安心です。
おすすめ②:コロナ 石油ファンヒーター

タンク容量は5リットルとやや少なめですが、ワンルームには十分なサイズです。
寒い時期に役立つ、秒速タイマーで約7秒で点火するという点火スピードの速さは、さすがコロナといったところでしょう。
給油のときに手が汚れない栓を採用しており、ニオイカット機能でニオイも軽減されます。
地震の揺れで自動消化する装置なども付いているから、安全面への配慮もしっかりしています。
おすすめ③:アラジン 石油ファンヒーター

温風モードと遠赤モードを搭載しているので、状況に応じて使い分けが可能!
運転時にはマイナスイオンを発生し、消化時にはイオンで消臭してくれます。
スイッチを入れてから点火まで約10秒というすばやさも魅力です。
タンクは7リットルとたっぷり入りますし、木造なら10畳、鉄筋なら14畳まで対応できます。
おすすめ④:トヨトミ 石油ファンヒーター

給油のときこぼれにくい栓が付いていると便利ですが、タンクを倒してしまえば元も子もありません。
そんなときに備えて、タンクを倒してもこぼれにくくする栓を採用しています。
タンク容量は5リットルですが、木造9畳・鉄筋12畳まで対応可能です。
部屋を暖めたらウォームビズ推奨温度の20度まで、自動で温度を下げる機能付きだから、寒さを感じさせずに最適な温度を維持してくれます。
おすすめ⑤:大阪ガス ガスファンヒーター

5段階の設定が可能で、自由に切り替えできます。
部屋全体を暖めるのはもちろんのこと、足元だけを暖めたいときはスポット暖房を選ぶとガス代を節約できます。
大阪ガスとなっていますが、都市ガスなら地域に関係なく使えます。
おすすめ⑥:リンナイ ガスファンヒーター

ガスファンヒーターを使う場合は、部屋の換気が欠かせません。
空気清浄機機能が付いているから、うっかり換気を忘れても安心です。
空気清浄機機能を使用しているときでも、強と弱の運転切り替えはできます。
タイマー機能はオンとオフの両方付いているから、朝起きてからも帰宅時もタイマーを設定しておけば寒い思いをせずに済みます。
おすすめ⑦:ノーリツ ガスファンヒーター

若干ガス代は高くなりますが、プロパンガスの地域はプロパンガス用の機種を選びましょう。
木造なら11畳、鉄筋なら15畳まで使えます。
エコ運転やスポット暖房など機能もバリエーションがありますし、ロック機能など安全面への配慮もあります。
おすすめ⑧:シャープ セラミックファンヒーター

セラミックファンヒーターに、プラズマクラスターと加湿器がついた高性能タイプです。
空気をきれいにしてくれて、湿度も保てて暖かいと3拍子揃っているのがポイント!
お手入れもしやすく、エコ運転も可能です。
暖める以外に加湿とイオン送風ができますし、各モードは単体での使用も可能となっています。
おすすめ⑨:パナソニック セラミックファンヒーター

デジタル表示が苦手という人も、ダイヤルで調整するシンプル設計だから使いやすさが魅力です。
コンパクトサイズだから置き場所もとりませんし、背面のくぼみを持てば移動も楽々です。
コンセントも背面にスッキリ収納できるので、使わない季節も省スペースでの収納が可能ですよ!
おすすめ⑩:アイリスオーヤマ セラミックファンヒーター

便利だけど乾燥しやすいというデメリットをカバーすべく、加湿器を搭載しています。
下から温風が出て、上部からは細かいミストで加湿してくれます。
ミストが目に見えるから、潤いを肌だけでなく目で実感出来るのが嬉しいところです。
タンク内をLEDライトで照らすので、水の残量も一目でわかります。
人感センサーで、人がいなくなると自動でオフになるから使いすぎを防げます。
人が来ると自動でオンになるのもいいですね。
ファンヒーターの種類ごとの電気代を比較!最新おすすめ10選まとめ
ファンヒーターと名がつくモノでも、大きく分けて3種類あります。
どれを選ぶかは住んでいる環境に左右されるものの、機種の違いで使い勝手も変わってきます。
電気代の他に燃料が必要なもの、電気だけでOKなものなど自分の家に一番いいと思えるものを選んでください。
石油ファンヒーターとガスファンヒーターはどちらは一つを選ぶことになりますが、セラミックファンヒーターならどちらとの併用も可能です。