「おぼこい」とは
意味
「おぼこい」とは子どもっぽい、幼いという意味の方言です。
生娘や世慣れしていないという意味の「おぼこ」を形容詞化したものです。
主に関西地方で使われている方言であり、今でもよく使用されています。
また、他にも愛知県や三重県など東海地方の一部でも使われることがあります。
その人の外見やタイプが子どもっぽく、幼い印象を受けることを少し馬鹿にした感じで使われることが多いですね。
相手のことを本気で馬鹿にしているわけではなく、「愛嬌があるね」「可愛いね」というニュアンスが含まれています。
ほとんどの場合は悪口を言っているのではなく、相手を少しからかうの意味合いが強いため真剣にとらえる必要はないでしょう。
類語
「おぼこ」の類語には、初心、乙女、純潔といったものがあります。
形容詞化した「おぼこい」には初心な、恥じらうなどの類義語があります。
どちらも少女のように初々しい様を表しており、それに関連する類語があります。
意味が似ている言葉に「かまとと」というものがあります。
これはわざと純粋に見せる、無邪気な振りをするという意味があります。
自分の振舞いを意図して変えているため、「おぼこ」との意味とは異なります。
対義語
対義語は擦れっからし、お転婆などです。
擦れっからしとは、様々な悪い経験をしたことで素直でなくなり、人柄や性格が悪くなる様子を表す言葉です。
お転婆とは、恥じらいなくはしゃぎまわる様子を表す言葉であり、どちらも初心で純粋な様子とは真逆の意味を持ちます。
語源
おぼこの語源は「産子(うぶこ)」です。
産子とは、生まれたばかりの子、赤ちゃんという意味です。
ボラの幼魚をオボコといい、それが由来という説もありますが正確ではありません。
これはボラを由来とする言葉が多いため、誤った由来が広まってしまったのです。
漢字
漢字では未通女や童女と書きます。
処女、ヴァージンといった意味もあるため、このような当て字になります。
そのため「おぼこい」を漢字で表す際も未通女い、童女いと書きます。
どちらも初見ではなかなか読めませんよね。
一般的にはひらがなで書くことが多いため、表記する際はひらがなを使いましょう。
「おぼこい」の使い方
年齢の割に幼い、若い人に向けて使われる言葉です。
容姿や外見を表すこともありますが、行動や話し方、考えなどを指すことが多い傾向にあります。
幼い様子を小馬鹿にしたようなニュアンスが含まれますが、本気で馬鹿にしているのではなく「可愛らしいね」「初々しいね」というポジティブな意味も含まれています。
あくまで年齢の割に幼いということを表すため、小さな子どもに対する「可愛い」「愛らしい」とは異なるため、子どもに対しては使いません。
また、女性に対して多く使われる傾向にあります。
しかし、男性に対して使えないというわけではありません。
おぼこが持つ意味から、女性経験の少ない男性に対して使用されることもあります。
似た言葉では、「かまとと」が挙げられます。
かまとととは、経験豊富なのにわざと初心なふりをしたり、知らないふりをしたりすることを指します。
つまり、おぼこいは天然な様子を指し、かまととはあざとい様子を指す言葉です。
「おぼこい」は方言?
「おぼこい」は主に西日本地域で使われている方言です。
幼い、子どもっぽい様子を表すときによく使われます。
シニア層だけでなく、若い人たちの間でも日常的に使われているのも特徴です。
「おぼこい」には幼い様子を少し馬鹿にするニュアンスが含まれていますが、大阪の人たちが愛情を込めて「アホやなぁ」と言うのと同じで悪口を言っているわけではないのです。
「まったく考え方が幼いんだから」と苦笑いをしながら呆れてしまうときなどに使われます。
西日本以外にも名古屋や三重などの一部地域でも同じ意味で使われることがあります。
「おぼこい」を使った例文
では、「おぼこい」を使った例文として以下を紹介します。
- まだまだおぼこいな
- あの子はおぼこい人だよ
- おぼこい服を着ているね
「おぼこい」を使った例文を、それぞれ詳しくみていきましょう。
「おぼこい」の例文①:まだまだおぼこいな
「まだまだ幼いね」という意味で使われます。
性格や考え方を指して言う場合は、「精神年齢が幼い」「考え方が擦れていない」という意味があり、少し呆れているニュアンスが強まります。
一方、容姿や外見を指して言う場合は、「年齢の割には幼い(童顔)」「年齢よりも若く見える」というニュアンスが含まれます。
単純に可愛いというのではなく、年齢よりも幼い、幼稚という意味のため、子どもに対しては使いません。
「おぼこい」の例文②:あの子はおぼこい人だよ
「あの人は擦れてなく、純粋な人だよ」という意味で使います。
こちらも性格や考え方を指して言う場合は、「擦れていない純粋な人」「乙女な人」という意味があり、褒め言葉として使われることが多いでしょう。
おぼこいには世間知らずという意味もありますが、「あの人は世間知らずな人だ」という意味で使うことはあまりありません。
また、相手を貶めるのではなく、少しからかうような優しいニュアンスも含まれているため、悪口として使われることは少ない傾向にあります。
「おぼこい」の例文③:おぼこい服を着ているね
「随分、若い恰好をしているね」という意味で使われます。
洋服だけでなく、髪型や身につけているアクセサリー、メイクなどに対して「おぼこい」という言葉が使われることがあります。
どちらも「年齢よりも若い恰好」という意味が強まります。
純粋に「若く見えるね」という褒め言葉として使われることもありますが、「年甲斐もない恰好だね」というネガティブな言葉として使われることもあります。
時には嫌味として使われることもあるので、相手の表情や言い方などに注意する必要があります。
「おぼこい」は褒め言葉?
年齢よりも幼い、乙女、擦れていないという意味があります。
単純に可愛いという意味ではないので使い方やとらえ方に注意が必要です。
「年齢よりも若く見えるよ」「初々しくていいね」というポジティブな意味で使われることも多くあります。
一方、「年齢よりも若作りをしている」「考え方が幼過ぎる」というネガティブな意味や嫌味な意味が含まれていることもあります。
また、年齢よりも幼いことに対して呆れているときにも使われることもあり、これはポジティブとネガティブの真ん中あたりの意味です。
「もっとしっかりしないと…」と呆れつつも、幼さの残る姿を微笑ましく見守っているような様子を表します。
おぼこい印象を与える髪型
では、おぼこい印象を与える髪型にはどのようなものがあるのでしょうか。
おぼこい印象を与える髪型には、以下の3つがあります。
- ボブ
- 外はね
- ショートヘア
おぼこい印象を与える髪型を、それぞれ詳しくみていきましょう。
おぼこい印象を与える髪型①:ボブ
襟足あたりで切りそろえるボブヘアは幼い印象を与える髪型のひとつです。
ぱっつんと切りそろえられた毛先が幼さを演出します。
特にショートヘアは首回りをすっきりさせ、健康的な印象を与えてくれます。
そのため、大人の女性というよりも若くて元気のある女性というイメージが強まります。
最近ではショートカットの女優も多いため、一般の方でもショートヘアを楽しんでいる方が増加傾向にあります。
特に童顔の女性とは相性がぴったりなので、チャレンジしてみるのも良いでしょう。
おぼこい印象を与える髪型②:外はね
毛先を外側にはねさせる外はねヘアもおぼこい髪型のひとつです。
子どものようにはねた毛先が若々しい印象を与え、幼さをプラスしてくれます。
外はねヘアはショート、ミディアムくらいの長さであれば幅広く取り入れることができます。
最近流行っている髪型ではありますが、シニア層の方から見れば「随分と子どもっぽい髪型をしているな」と思うこともあるでしょう。
そこに「おぼこさ」が隠れているのです。
幼い印象を与える髪型ではありますが、20代後半から30代の女性にも似合う髪型なのでチャレンジしてみるのも良いでしょう。
おぼこい印象を与える髪型③:ショートヘア
シンプルなショートヘアもおぼこい髪型のひとつです。
特にロングヘアの女性がショートヘアにすると印象ががらりと変わります。
これまでは大人っぽさや艶っぽさが際立つロングヘアが人気でしたが、最近では若々しく見えるショートヘアの人気が高まってきています。
艶やかな大人っぽさはあまりありませんが、顔周りがすっきりとして爽やかさや若々しさがより一層引き立ちます。
また、前髪をつくることでより子どもっぽいあどけなさを演出することができます。
前髪を分けると大人っぽくなりますが、前髪があるだけで印象が変わります。
おぼこい印象のある芸能人
では、おぼこい印象のある芸能人にはどんな人がいるのでしょうか。
おぼこい印象のある芸能人として、以下の方々をご紹介します。
- 田中美保
- 安倍なつみ
- 志田未来
おぼこい印象のある芸能人①:田中美保
ファッション誌「non-no」や「mina」のモデルを務めていた田中美保さんはおぼこい芸能人のひとりです。
30代半ばでありながら、あどけない顔立ちや表情が非常にチャーミングですよね。
子どもっぽいというよりも、若々しさを保っているという方が似合っています。
おぼこい女性の特徴として、輪郭が丸い方に多い傾向があります。
田中美保さんも輪郭が丸く、より可愛らしい印象が引き立っています。
また、髪型もショートヘアの時期が多く、トレードマークとも言えるでしょう。
全体的に真ん丸とした印象が強いため、優しく女性らしい雰囲気があります。
おぼこい印象のある芸能人②:安倍なつみ
本日放送です^^
— 安倍なつみ(コロムビアOfficial) (@abehikarie) 2015年12月11日
12/11(金)19:30-20:43
NHK札幌放送局「北の大地コンサート2015~戦後70年 あの時・あの歌~」https://t.co/OJhQRc5Ed8#安倍なつみ#北の大地コンサート pic.twitter.com/HtQfsS8s0H
元モーニング娘。の安倍なつみさんも非常に若々しい美貌の持ち主です。
30代半ばでお子さんもいる安倍なつみさんですが、幼さの残る顔立ちは年齢を感じさせません。
安倍なつみさんも輪郭が丸く、くりっとした目が特徴的です。
また、ショートカットの時期が多いのもおぼこい女性の特徴をとらえています。
髪型や輪郭以外にも、おぼこい女性はタヌキ顔の方が多い傾向があります。
タヌキ顔とは黒目が大きく、タレ目な目が特徴です。
その他にも丸顔、二重、口が大きいといった特徴があります。
タヌキ顔の方は幼さがあり、親しみやすい印象を持っています。
タヌキ顔の特徴はおぼこい人の特徴と似ているところがたくさんあります。
おぼこい印象のある芸能人③:志田未来
5月も本日が最終日…。
— 志田未来スタッフ(公式) (@mirai_staff) 2018年5月31日
ということは
写真『AM/PM』
K-SHOP購入特典の
2L版写真への宛名+サインは
本日の申し込みが
最終日となります
ぜひ、ご検討くださいhttps://t.co/raQUicXyST pic.twitter.com/hjpIc2yqF5
女優の志田未来さんもおぼこい女性芸能人のひとりです。
子役として活躍していたこともあり、もともと若いイメージのある志田未来さんですが、20代半ばという立派な大人です。
あどけなさの残る表情に「もう20代半ばなのか!」と驚く方も多いのではないでしょうか。
志田未来さんもくりくりとした大きな目が特徴です。
また、他の女優と同じように輪郭が丸く、幼い印象が引き立ちます。
まだまだ若い年齢ではありますが、子役時代と変わらない可愛らしさがあるところからおぼこい印象を受ける方も多いでしょう。
おぼこいとは方言?意味や使い方とおぼこく見える髪型・芸能人!のまとめ
「おぼこい」は主に西日本で使われている方言のひとつです。
幼い、子どもっぽい、擦れていないという意味があります。
「年齢よりも若い」「年齢よりも幼い」という意味があるため、子どもに対して「可愛いね」という意味で使うことはありません。
褒め言葉として使われるケースが多い一方、「考え方が子どもっぽい」「若作りをしている」といったネガティブな意味や嫌味として使われることもあるので注意が必要です。
また、「子どもっぽいなぁ」と呆れるときにも「おぼこい」という言葉が使われます。
悪口ではないものの、相手を少しだけ馬鹿にするようなニュアンスが含まれています。
「おぼこい」は使い方や言い方、表情によって意味が微妙に異なりますので、使う場合には注意しましょう。