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2018/07/11

寄生虫ギニアワームの特徴や生息地!感染原因・症状とその他の寄生虫解説

太古から、人間の命を奪う最大の敵は寄生虫だといわれています。
そのなかでも、最悪の寄生虫がギニアワーム、日本名でメジナ虫と呼ばれているものです。

ギニアワームの感染経路や原因、症状、生息地とともに、現在の対策やその結果などをご紹介していきます。
さらに、世界でまだまだ深刻化している寄生虫の種類や実態などもご紹介していきます。

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目次

ギニアワーム(メジナ虫)は恐ろしい寄生虫!

ギニアワーム、日本名でメジナ虫は、近年では西アフリカ地域を中心に発生している寄生虫の一種です。
人間への感染源は、主に不衛生な水です。

ギニアワームは、水に生息するミジンコなどに幼虫が寄生します。
飲み水、あるいは汚染された水で水浴びをしてしまい、それが口から体内に入ったときに発症します。

一旦体の中に取り込まれたギニアワームの幼虫は、胃液などの消化器官では消化されず、腸管から腹腔に出て繁殖します。
人の体の中の血液やリンパ液などの栄養を十分に蓄えて、成虫へと育っていき、その間の自覚症状は全くありません。

成虫になったギニアワームは、オスとメスが交尾をして、次世代の卵をメスが体内に持ち続けます。
オスは、交尾の後には死んでしまい、そのまま体内に石灰化されて残ることになります。

問題はメスです。
メスは、内包した卵を育てなくてはなりません。

そのため、オスの体長が3~4センチなのに比べて、メスの体長は1メートル以上になります。
そして、それを産卵のためにできるだけ下半身に移動させるという習性があります。

ギニアワームが体内を移動するだけでも、人間にとっては非常に苦痛を伴うものです。
ミミズ腫れはもちろんのこと、発熱、嘔吐などの症状が起こります。

最終的には、患部の熱っぽさに耐えきれず、水で冷やそうとすると、その体温の変化を敏感にとらえて、組織を食い破ってギニアワームが飛び出してきます。
そのあと、無数の幼虫が水に広がって、さらなる宿主をもとめ、ミジンコに寄生していきます。

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ギニアワームが根絶目前!

ギニアワームは、人類にとって非常に怖い寄生虫でした。
しかし、その発生原因が科学的に証明されるようになってから、根絶が目前となっています。

現在、世界的に見ると寄生虫に感染している患者数は、40億人といわれています。
そのうちギニアワームは天然痘に次いで世界で2番目に撲滅するべき疾患として、世界各国が力を注いでいます。

そのなかでも果敢に立ち上がったのが、元アメリカ大統領の「カーター夫妻」でした。
カーターセンターが設立され、その後ギニアワームの存在が世界的に注目されることになりました。

ギニアワームの特効薬はありませんが、とにかく汚染された水を飲まないことが最大の予防策ということです。
そのため、カーターセンターを筆頭に、WHOなどにより、飲み水をろ過する布のフィルターを提供したり、川の水をそのまま飲まないように啓蒙したりするなどのいろいろな活動をしてきました。

日本でも、多くの車両やバイクなどを提供しています。
そして、物資がなかなか届かないようなアフリカの過疎地など、ギニアワーム汚染地域へ飲み水用のフィルターを届けているのです。

その結果、現在ではギニアワームによる感染症が97%の撲滅を達成されています。
WHOによると、紀元前からずっと苦しめられてきたギニアワームに対して、完全撲滅まであと少しというところまで来ているそうです。

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ギニアワーム感染症とは?

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ギニアワーム感染症には、いろいろな特徴があります。日本で生活しているぶんには、あまりピンときませんが、日本名で「メジナ虫」という呼び方があるくらいですら、感染の危険性が全くゼロとは言い切れません。

感染原因

ギニアワームの感染源は、ズバリ「水」です。
ギニアワームは、水の中に生息している微生物、とくにミジンコなどに寄生します。

ギニアワームが寄生したミジンコを水と一緒に飲み込んだ人間の体内では、ミジンコは消化器官で消滅してしまいます。
しかし、ギニアワームの幼虫は、消化液でも分解されずに生き残るのです。

そして、血管を通じて腹腔内にとどまり、栄養を得ながら1年以上体内で大きくなります。
オスは数センチですが、メスは1メートル以上も成長します。

オスとメスの交尾が終わり、メスが卵を抱えるようになると、今度は新たな宿主を探すため、卵を宿主の外に排出する必要が出てきます。
そのためギニアワームのメスは、水に浸りやすい足に向かって動き出します。

人間の体が水に浸ったとたん、ギニアワームのメスは体外に飛び出して、いっしょに抱えていた幼虫も水の中に放出されます。
このようにして、またミジンコの体内に吸収され、次の宿主をじっと待っているのです。

症状

ギニアワームに感染したときには、初期症状としては全く症状があらわれません。
だいたい1年くらいは無症状だと思っていいでしょう。

その後、症状が顕著になるのが、メスが産卵のために移動するときです。
今までは、深く潜行していたギニアワームですが、出産のため、皮下まで登ってきます。

そのときに、免疫細胞が敏感に反応するため、猛烈なかゆみやミミズ腫れ、水ぶくれといった症状があらわれます。

ギニアワームは、何が何でも水に幼虫を放出しなければなりません。
そのため、患部を非常に腫れた状態にして、熱がこもるようにしておきます。

そこで宿主が、どうしようもなくなって、水で冷やそうとするその瞬間を狙って、一気に幼虫を放出しようとしているのです。

ギニアワームは、産卵のときに皮膚を破って出てきます。
そのため。皮膚は潰瘍のようになってしまうので、そこからいろいろな病原菌が入り込んで、別の病気を発症するという可能性が高くなります。

ギニアワームが人体から出ていくと、水泡やかゆみの症状は治まります。
しかし、ギニアワームによって、食い破られた皮膚の周辺では、成人の半分が細菌感染を起こし、関節や腱に後遺症を残すため、その後の歩行に支障が起こることが多くなります。

対処法

今の時点で、ギニアワームの感染を予防する薬はありません。
古くから行われている対処法としては、ギニアワームの成虫が人の体の表面に現れてきた時点で、強制的に引っ張り出すことです。

小さなマッチ棒状のもので巻き上げるのですが、体長が1m以上もあるため、完全に取り除くためには2~3週間もかかるといわれています。

予防方法

ギニアワームの対処法は、とにかく汚染された水を飲まないということです。
日本で生活していると、信じられないことかもしれませんが、アフリカなどを中心とした発展途上国では、塩素消毒されていない水を飲むのは当たり前になっているのです。

それは、昔からの習慣であり、今外国人から「それはよくない」といわれてもピンとくるものではなりません。
「水を飲むときには熱を加えてから」「川から直接飲まない」などの啓もう活動が大切になります。

死亡数

ギニアワームに感染することで、命まで落とすということはあまりなく、死亡例が少ないのが特徴です。
ギニアワームによる直接的な死亡原因というよりも、ギニアワームによって、作られた潰瘍付近の傷口に他の細菌が感染して、破傷風や敗血症などの二次感染によって死亡することがあります。

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ギニアワームの生息地は?日本にはいる?

ギニアワーム感染症は、飲料水などに問題がある発展途上国に多く発症しています。
具体的には、WHOによると2016年に「チャド」「エチオピア」「マリ」「南スーダン」で感染者が出たという報告があります。

ギニアワームの日本名は「メジナ虫」です。名前があるということは、日本にもギニアワームが存在するということです。
実際に、川の水を飲料水にしていた昔は、メジナ虫による感染は多くありました。

しかし、近代になって日本では水道水の普及が当たり前となり、塩素による殺菌によってギニアワームは撲滅したとされています。
ただし、完全に安心というわけではありません。

ギニアワームの危険性を知らず、仕事や観光でアフリカを訪れる場合、不用意に湖で泳いだりするとギニアワームに感染してしまうことがあります。
世界のグローバル化が進む中、日本人がアフリカを訪れる機会も多くなるので、その際には飲み水はもちろん、湖や川で泳ぐといったことにも注意した方がいいでしょう。

<下に続く>

ギニアワーム撲滅への製薬会社やNGOの取り組み

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1986年には、世界でギニアワームに感染した人は350万人もいました。
しかし、WHOやジミー・カーター元アメリカ合衆国夫妻が設立した「カーターセンター」によるギニアワーム撲滅プログラムによって、2015年にはわずか22人までに激減しました。

具体的な取り組み方法としては
・感染患者の追跡調査
・ギニアワームに汚染された池などに近づかせない指導
・汚染された水を飲ませないための教育・指導
・汚染された水を飲ませないためのフィルター付きストローの無償配布
・給水施設、井戸などの建設
・専門家や医師の派遣

このほかにもギニアワームに感染した飼い犬が多数確認されています。
捕獲した川魚の内臓などを生で与えるなどが原因です。

このため、必ず熱を加えた状態で与えることを呼び掛けたり、感染した動物を報告したり、捕獲した場合には、報酬を出すなどの対策が行われています。
このような地道な取り組みによって、ギニアワーム感染症は、ほぼ撲滅に向かっています。

<下に続く>

ギニアワーム以外にも!世界の恐ろしい寄生虫10種

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ギニアワームは、とても恐ろしい寄生虫です。
しかし、世界には、数は少なくても恐ろしい寄生虫が存在しています。

寄生虫①フォーラーネグレリア

フォーラーネグレリアは、温かい淡水に生息しているアメーバです。
湖などで遊泳中に、人の耳や鼻から入り込んで、脳へと侵入して、神経を攻撃します。

フォーラーネグレリアが脳に寄生すると、中枢神経が侵されます。
症状としては、匂いや味がしなくなり、吐き気、嘔吐、発熱、頭痛といった劇的症状が続き、昏睡状態に陥って、死に至ります。

人間の脳みそを食い荒らして成長するフォーラーネグレリアに感染すると、助かる確率は1%未満といわれ、予防法も確立していません。

寄生虫②オンコセルカ・ヴォルバラス

オンコセルカ・ヴォルバラスは、回旋糸状虫という寄生虫です。
この虫に寄生されると、非常に短い期間で失明することがわかっています。

世界中では、2,500万人が感染し、そのうちの30万人が失明しているといいます。
とくに、熱帯地域やアフリカの南部の発展途上国によく見られる感染症です。

オンコセルカ・ヴォルバラスは、川周辺での感染が非常に多いのが特徴です。
なぜなら、オンコセルカ・ヴォルバラスを媒介するのが、川に多く生息するメスのブユだからです。

メスのブユに刺されことで、オンコセルカ・ヴォルバラスの幼虫がヒトの体内に侵入します。
この幼虫は、皮膚の中でコブのよう結節をつくって、1年から1年半かけて成虫になります。

メスのオンコセルカ・ヴォルバラスの成虫は、長ければ15年以上もコブの中で生存するといわれています。
メスがオスと交尾をして、たくさんの卵を放出しミクロフィラリアと呼ばれる未成熟な線虫になって、皮膚や目の組織の中を移動して、病気を発症します。

寄生虫③フィラリア・ワーム

フィラリア・ワームは、またの名をエレファント・ワームともいいます。
この名前の由来は、感染すると人の体を象のように肥大化させてしまうからです。

フィラリア・ワームの感染経路は、アブや蚊です。
刺されることで、幼虫が皮膚の下やリンパ組織で成長して成虫になります。

成虫になると、今度は卵を産みどんどん増殖を始めます。
幼虫は、人間の体内でコブを作り、このコブによって炎症が起こり、リンパ管がふさがれてしまいます。

リンパ管がふさがれてしまうことで、顔面や脚、性器といった部分に水分や老廃物がたまって、肥大化して象のようになってしまいます。

寄生虫④ロア・ロア

別名アイワームとよばれている寄生虫です。
感染経路は、熱帯に生息するハエに噛まれることで、侵入してきます。

体内に入り込んだロア・ロア虫は、すぐに体の中をさまよい歩き出します。
そして、移動するたびに線状の痕跡を残していきます。 

とくに、アイワームと呼ばれているように、目の中を徘徊することも多く、ハッキリと目の中に虫がいることが自覚できますし、ロア・ロアを鏡で見ることもできます。

20年近くも体内に寄生することができるというロア・ロアは、手術などで取り除くことが可能ですが、一度寄生されると、厄介な存在です。

寄生虫⑤ボットフライ 

ボットフライは、哺乳動物の皮膚に卵を産み付けるヒツジバエ科のヒトヒフバエによって感染します。
主にメキシコやブラジル、ペルー、チリとアルゼンチンといった中南米に生息しています。

成虫は、人の皮膚に穴をあけて、そこに卵を植え付けていきます。
人が異変に気が付いたときには、すでに皮膚のすぐ下を幼虫がうごめいていることになります。

卵が孵化して幼虫になると、周りの肉をエサとして食べ始めるので、非常に痛みを伴います。
そして、徐々に大きな穴となっていきます。

ボットフライに感染したら、卵や幼虫を外科的にひとつひとつ取り除いていく以外に方法はありません。

寄生虫⑥カンディル

カンディルは、アマゾンに生息するナマズ科の寄生魚です。
他の魚のエラから侵入して吸血し、肉を食い破りながら侵入するという獰猛な魚です。

魚のエラのアンモニア臭に敏感ですから、人間が川の中で小便などをすると、すぐに寄ってきて、尿道から体内に侵入します。

体内に入り込むと、すぐに周辺の血や肉を貪り食べ始めるので、猛烈な痛みに襲われます。
そのため、アマゾンで本当に恐ろしいのは、ピラニアではなくカンディルだと現地の人々はいっているそうです。

一度体内に侵入されると、感染症などによって命の危険にさらされます。
また、手で引き離すのは難しいため、摘出手術を受ける必要があります。

寄生虫⑦カイチュウ

カイチュウは、世界中にいる寄生虫で、ひと昔前まで、日本人の多くがカイチュウに寄生されていました。
カイチュウは、食べ物と一緒にカイチュウの卵の飲み込むことで寄生します。

このカイチュウの厄介なところは、寄生されたかどうか、なかなかわからないという点です。
症状としては、頭痛、悪寒、むかつき、下痢などの症状ですが、大人よりも子供が重篤になる危険性があります。

カイチュウの大きさは長さが20~30㎝ほど、太さが5㎜ほどになります。
おもに小腸に寄生しているため、便の中に卵が排出されます。

小腸の中にいるときには、ほとんど症状は現れませんが、胆管や膵管に入り込むと、激しい腹痛を起こします。
また、お尻からカイチュウが出てきたり、口からカイチュウを吐き出したりする場合もあります。

カイチュウに寄生されたと思ったら駆虫薬を飲んで、体内のカイチュウを除去します。
食べ物からの感染ですから、同じ食べ物を食べている家族にも寄生している可能性があるので、一緒に駆除してもらう必要があります。

寄生虫⑧ヒゼンダニ

ヒゼンダニは、人に感染すると「疥癬(かいせん)」と呼ばれる症状を発症します。
皮膚は赤く腫れて、かゆみは眠れないくらいに猛烈なものになり、さらに毛根に侵入すると痛みも生じるようになります。

ヒゼンダニのメスは、角質層の柔らかいところを巣にして、トンネル状の穴をあけてきます。
産卵しながら移動するため、特徴的な「疥癬トンネル」というものを作っていきます。

ヒゼンダニの厄介なところは、他の人に感染することです。
直接患部に触れなくても、水虫のようにタオルやスリッパ、落ちた角質などを踏むなどして、感染が広がります。

通常感染の場合には、部屋の中を清潔にしたり、こまめに入浴したりするなどで回復に向かいます。
しかし、角化型疥癬では感染力が大きいため、入院・隔離して治療を行う必要が出てきます。

寄生虫⑨バンクロフト糸状虫

バンクロフト糸状虫は、蚊に刺されることによって寄生します。
バンクロフト糸状虫に感染しても、症状が全く出ないことも少なくありませんが、重症化することもあります。

バンクロフト糸状虫は、リンパ管、腕や足などに寄生しますが、男性の場合、陰嚢や陰茎に寄生することもあります。
バンクロフト糸状虫が陰嚢に寄生すると陰嚢が巨大化し、大きくなりすぎて歩くことも困難になるというケースもあります。

寄生虫⑩エキノコックス

エキノコックスは、主に肝臓に寄生します。
原因は、キツネやイヌなどの糞に虫卵が含まれており、この卵で汚染された食べ物を食べたり、水を飲んだりすることによってエキノコックスに寄生されます。

エキノコックスは、潜伏期間が長く寄生されても、数年は自覚症状がありません。
長い症例では、30年も自覚症状がないケースもあります。

しかし、その間に確実にエキノコックスは、肝臓などの臓器を食い荒らしており、自覚症状が出たときには、肝臓がハチの巣状になって肝硬変を起こしてしまっています。

残った部分も肝硬変を起こして正常な部分がほとんど残っておらず、肝臓から拡散した寄生虫が脳などの臓器や骨髄などに寄生し、死亡してしまう恐ろしい寄生虫です。

<下に続く>

人間は弱い生き物。ギニアワームよりも怖い寄生虫がいっぱい

いくら科学や医学が発達しても、この地球上には未知の寄生虫やアメーバがたくさんいます。
日本では、水道水の管理が徹底されているため、あまり深刻には考えられていません。

しかし、怖いのは飲み水だけでなく、デング熱などでも一躍注目された蚊なども心配になります。
夏場には、キャンプなどで蚊やブヨなどに刺されないように、予防を徹底しましょう。

また、世界のグローバル化によって、海外に仕事や観光に出かける機会も多くなります。
日本にいるような感覚で現地で過ごすと、思わぬ寄生虫に寄生される可能性があるので、行く場所の情報をしっかりと集めておくことが大切です。

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