みんなのお金ドットコム | お金のコトをもっと身近に
2018/07/30

借金に時効はある?時効成立する条件とメリットとデメリットを解説

借りたお金は返済期限までにきっちりと返さなければならないのは、人間として当たり前のことです。
しかし、実は借金には時効というものがあり、時効が成立することで借りたお金を1円も返さずに済んでしまうのです。

今回は、借金の時効が成立する条件、債務整理をするメリットとデメリットを解説していきます。

Large banknote belt bills 928184
目次

借金の時効とは

借金には時効があるか

結論から申し上げますと、借金には時効があります。
しかし、そのためにはいくつかの条件を満たす必要があり、この条件を満たさないといけません。

ただ時効が過ぎるのを待っているだけで、自動的に時効が成立するというわけではないのです。

年数

借金の時効が完成する年数は5年~10年となっており、お金を借りた相手によって、法律で定められている年数が異なっています。
例えば、銀行や消費者金融などの法人からお金を借りた場合、これは営利目的であると判断され、商法第522条が適用されるため5年で完成します。

次に、友人や家族などの個人からお金を借りた場合、これは営利目的ではないと判断され、民法の第167条が適用されるため10年で完成します。

起算日

起算日とは、借金の時効が完成するまでの計算が始まる1日目のことを指します。
なお、この起算日は「返済期日があるのか」「返済期日がないのか」で、起算日が変わってきます。

まず、返済期日がある場合その日の翌日が起算日となります。
例えば、2018年1月1日に借りたお金を、2018年7月1日までに返さなければならない場合、2018年7月2日が起算日となるということです。

そして、借入先が法人の場合は、5年後の2023年7月1日、借入先が個人の場合は、10年後の2028年7月1日で完成することになります。

次に、返済期日がない場合、契約日の翌日が起算日となります。
例えば、2018年1月1日にお金を借りた場合、2018年1月2日が起算日となるということです。

そして、借入先が法人の場合は、5年後の2023年1月1日、借入先が個人の場合は、10年後の2028年1月1日で完成することになります。

条件

借金の時効を成立させるためには、「起算日から1度もお金を返済しないこと」「時効が完成した後に時効の援用を行うこと」の2つの条件を満たす必要があります。
しかし、1度でもお金を返済してしまうと、時効を完成させるまでの期間の計算を1からやり直さなければならなくなります。

例えば、法人からお金を借りた場合、2018年7月2日が起算日であれば、本来の時効の完成日は2023年7月1日となります。
ですが、2019年7月2日に一部のお金を返済した場合ですと、2019年7月3日が起算日となって、2024年7月2日まで時効の成立日が伸びてしまうということになります。

また、「時効の援用」とは、「この債務は〇年〇月〇日に時効になっています」ということを、債権者に対して伝えるというものです。
なお、時効の援用は口頭で伝えることもできますが、のちに債務者と債権者の間で、言った言わないの水掛け論になってしまう可能性が高いです。

そのため、配達証明付きの内容証明郵便など、日付や内容の記録が残る方法で伝えることが大切です。

<下に続く>

借金の時効が中断される場合

借金 時効

債権者が時効を中断する手続きを行った場合、時効を完成させるまでの期間の計算が1からやり直しになってしまいます。
ですので、債務者側は借金を返済する必要がなくなったと思っていても、実は、借金が消えていなかったというケースも考えられるのです。

なお、中断する方法としては、「請求」「差し押さえ・差押え・仮処分」「債務の承認」の3種類の方法が挙げられます。
まず、「請求」とは、支払い督促の申し立てを行ったり、和解や調停の申し立てを行ったり、訴訟を提起したり、催告を行うということです。

次に、「差し押さえ」とは、まず債権者が裁判所に対して、債権差押命令申立書を提出します。
そして、それを受理した裁判所が、債務者の給料や銀行口座、不動産、自動車などの財産を、強制的に回収してしまう法的手段のことで、回収された財産は借金の返済に充てられます。

最後に、「債務の承認」とは、「債務者が借金(債務)があることを認める」ということで、代表的なこととして借金の返済がこれに該当します。
債務者が借金があることを認めたくないのであれば、お金を1度も返済しないのはもちろんのこと、「お金を返します」「もう少し待ってもらえますか」といった支払いの意思を見せないことも必要となってくるのです。

<下に続く>

借金の時効を専門家に相談するメリット

では、借金の時効を専門家に相談するメリットをみていきましょう。
借金の時効を専門家に相談するメリットには、以下のものがあります。

  1. 正しい知識や対処法を身に着けることができる
  2. 正確な内容の書類を作成することができる

続いて、借金の時効を専門家に相談するメリットを、それぞれ詳しくみていきます。

借金の時効を専門家に相談するメリット① 正しい知識や対処法を身に着けることができる

借金の時効を専門家に相談すると「正しい知識や対処法を身に着けることができる」というメリットがあります。
借金を返済する義務を放棄するためには、ただ時が経つのを待てば良いというわけではなく、様々な条件を満たしておかなければなりません。

素人の知識で間違った対処法をとってしまうと、手続きが失敗に終わってしまう可能性があります。
そこで、弁護士や司法書士などの専門家に相談することで、いつになったら時効が完成するのか、どういった手続きを取れば良いのか、どういった行動をとってはいけないかなど、正しい知識や対処法を身に着けることができます。

時効の成立が失敗に終わってしまう可能性を低く抑えることができると言えるでしょう。

借金の時効を専門家に相談するメリット② 正確な内容の書類を作成することができる

借金の時効を専門家に相談するメリットとして「正確な内容の書類を作成することができる」ということも挙げられます。
借金を返済する義務を放棄するためには、期間が終わった後に債権者に対して、「時効が〇年〇月〇日で成立しました」と伝える必要があります。

その時に、書類を内容証明郵便で送付するのが一般的です。
ですが、書類を作成する時に素人の知識で作成してしまうと、債務を消滅させるどころか、逆に期間の計算がまた1からやり直しになってしまうといったことにもなりかねません。

弁護士や司法書士などの専門家に相談することで、正確な書類を作成することができるので、手続きが失敗に終わってしまう可能性がなくなると言えるでしょう。

<下に続く>

債務整理のメリット

借金 時効

では、債務整理のメリットをみていきましょう。
債務整理のメリットには、以下のものがあります。

  1. 支払いの督促が止む
  2. 借金が減額される可能性がある
  3. 新たに借金を作らなくて済む

続いて、債務整理のメリットを、それぞれ詳しくみていきます。

債務整理のメリット① 支払いの督促が止む

債務整理のメリットとして「支払いの督促が止む」ということが挙げられます。
弁護士や司法書士に債務整理の手続きを依頼すると、依頼を受けた弁護士や司法書士は、債権者に対して「受任通知」という書類を郵送とファックスで送付します。

なお、受任通知を受け取った賃金業者は、債務者に対して直接取り立てを行うことを法律によって禁止されています。
そのため、賃金業者から借金の取り立てが行われなくなることで、債務者は借金返済によるプレッシャーから解放され、精神的に追い詰められることがなくなります。

債務整理のメリット② 借金が減額される可能性がある

債務整理をすると、「借金が減額される可能性がある」というメリットも挙げられます。
例えば、グレーゾーン金利といった高い金利で消費者金融からお金を借りていた場合、本来であれば支払う必要のない利息まで多めに支払っている可能性が考えられます。

そのため、現在の利息制限法による金利で計算し直すことで、借金が減額される可能性があるのです。

債務整理のメリット③ 新たに借金を作らなくて済む

最後にご紹介する債務整理のメリットは「新たに借金を作らなくて済む」ということです。
何十万、何百万と借金を作ってしまう方は、借金を返済し終わって「これからは絶対に借金をしない」と思っても、ひょんなことですぐに借金してしまう癖が身についているものです。

ですので、自分の意志で借金をやめることは難しいと言えます。
しかし、債務整理をすることによって、ブラックリストに氏名が記載されることになります。

そうすると、5年~7年の間はクレジットカードを作ることができなくなったり、新たに借金することができなくなります。
そのため、借金をしようと思っても借金をすることができないので、新たな借金を作らずに済むと言えるのです。

<下に続く>

債務整理のデメリット

では、債務整理のデメリットをみていきましょう。
債務整理のデメリットには、以下のものがあります。

  1. 官報に氏名が載ってしまう
  2. ブラックリストに載ってしまう
  3. 金目になる財産が没収される
  4. 職業や資格に一定期間の制限がかかる

続いて、債務整理のデメリットを、それぞれ詳しくみていきます。

債務整理のデメリット① 官報に氏名が載ってしまう

債務整理のデメリットとして、「官報に氏名が載ってしまう」ということが挙げられます。
債務整理のうち、自己破産と個人再生の場合は、官報に氏名が記載されることになっています。

ちなみに官報とは、政府から毎日発行される機関紙のことを指します。
官報は、人目に触れることが少ないので、自分の身近な人に債務整理を行ったことがバレてしまう可能性は低いです。

ですが、それでも、国の機関紙に自分の個人情報が載るということで不安に感じる方も少なくありません。

債務整理のデメリット② ブラックリストに載ってしまう

債務整理のデメリットとして、「ブラックリストに載ってしまう」ということも挙げられます。
債務整理をすることで、信用情報機関に保管されているブラックリストに自分の個人情報が載ってしまいます。

そうなってしまうと、銀行や消費者金融からお金を借りることができなくなったり、ローンの審査が通らなくなったり、クレジットカードを作成できなくなるということになります。
ちなみに、ブラックリストに載る期間は5年~7年となっており、それまで待てば、自分の個人情報が自動的に削除されます。

債務整理のデメリット③ 金目になる財産が没収される

債務整理をすると、「金目になる財産が没収される」というのもデメリットです。
債務整理のうち、自己破産の場合は全ての借金が免除される代わりに、破産後に取得した財産、差押禁止財産、99万円以下の現金などの「自由財産」以外の財産は全て手放さなくてはなりません。

不動産や自動車、宝石のように、金目になる財産は全て没収されてしまいます。
なお、個人再生や任意整理では、自己破産のように強制的に財産を没収されるというわけではありません。

ですが、個人再生の場合は、借金の返済額以上の財産を持つことができませんし、ローンが残っている自動車は、ローン会社に所有権があるので、自動車が没収されてしまいます。

債務整理のデメリット④ 職業や資格に一定期間の制限がかかる

最後にご紹介する債務整理のデメリットは、「職業や資格に一定期間の制限がかかる」ということです。
債務整理のうち自己破産の場合は、弁護士や公認会計士、税理士、司法書士、行政書士などの士業、宅地建物取引主任者、警備員などの職業や資格に一定期間の制限がかかってしまいます。

そのため、このような職業に就いている方が自己破産をすると、仕事を続けることができなくなり生活にも支障をきたす恐れがあります。
一方、個人再生や任意整理の場合は、職業や資格に一定期間の制限がかかることはありません。

<下に続く>

借金に時効はある?時効成立する条件とメリットとデメリットを解説のまとめ

借金 時効

借金の時効が成立する条件、債務整理をするメリットとデメリットについて解説してきました。
借金には時効があり、債務を消滅させるためには、起算日から1度も借金の存在を認めないこと、時効が完成したら債権者に対して時効の援用を行う必要があります。

しかし、借金の時効に関しては、素人の知識で対処すると、間違った書類を作成してしまったり、行動に起こしてしまう可能性があるため、債務を消滅させるどころか、逆に借金の額が膨らんでしまう恐れがあります。
専門的な法律知識を持つ、弁護士や司法書士などの専門家に相談されることをおすすめします。

Thumb minkane logo
written by
「お金のコトをもっと身近に」というミッションで、みんなのお金ドットコム(みんかね)を運営しています。 投資・節税・保険・ローン・クレカ・節約などのテーマの情報を各領域の専門家や編集部を通して記事配信していきます。
関連記事
おすすめ記事
Logo
みんかねの
おすすめ記事がLINEに届く!
Add line
Logo
みんかねの
おすすめ記事がLINEに届く!
Add line