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2018/08/22

物故者の意味とは?物故を使った言葉や物故者法要・慰霊祭の違いを解説

「物故者」というのは追善供養などをする法要の他、黙祷・慰霊祭・名簿などで用いられることがある言葉です。では、その意味・由来・読み方・使い方などはご存知でしょうか。類語には「故人」が挙がりますが、表していることには違いがあります。会社や企業など大事な時にも使用される場合があるので、物故者の意味など基本的な情報を把握しておきましょう。

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「物故者」の読み・意味・使い方

読み

物故の読み方は「ぶっこ」で、「者」は「しゃ」と読みます。
したがって、「物故者」の読み方は「ぶっこしゃ」になります。

一般的に多く見られる言葉では無いため、「物故者」を「ものゆえもの」や「ぶつこしゃ」などと読んでしまう方も少なくないでしょう。
しかし、意味的に読み方を間違えない方が良い言葉なので、「物故者=ぶっこしゃ」ということは覚えておきましょう。

意味

「物故者」の意味は、「亡き人・死者」です。
「物故」は「死去(死んだこと)」を意味し、「者」は「人」を意味する言葉なので、組み合わせて「亡き人(死んだ人)」の意味になります。

「死者」という言葉は「死んだ者」を縮小したものになるため、意味は見ただけで分かるのですが、「死」の言葉をダイレクトに使う・示す表現は昔から避けられることがありました。
そのため、「物故者」や「故人」といった、見たからに「死」の漢字が見られない言葉が好まれたと言います。

使い方

「故人」は「物故者」の類語にあたる言葉で、意味はよく似ますが使い方に違いが見られます。
「故人」とは「亡き個人(死んだ個人)」を表す言葉で、一般的に広く使用されています。

「物故者」も「亡くなった人」な意味を持ちますが、「物故者」は「亡くなった複数人」を表す時に用いられることが多く、一般的に広く使われる言葉ではありません。
一般的には死者を「故人」と言い、会社・企業・団体・協会などに在籍していた死者たちを「物故者」と言います。

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「物故者」の語源とは

物故者の語源がのった本

語源は諸説ありますが、よく言われる説は以下の通りです。
「故」はもともと「過去の事実」を意味する漢字で、その意味から「古い事実・良くない事実」の意味が派生し、そこから「既に死んだ人」の意味が生まれたと言われています。

「物」は「死ぬ・居なくなる」を意味する「没(病没・没滅など)」の訛りで、「没(死ぬ)+故(死んだ人)=没故」の「没(ぼつ)」が「物(ぶつ)」に訛ったという説です。
「者」は「人」の意味なので特に説はありませんが、以上の説によれば「死」を意味するのは「故」だけであり、「物」は訛りとして「物故者」の意味に関した漢字ではないということになります。

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「物故者」の由来

語源は諸説あると言うように、由来についても諸々の説があります。
なぜ語源や由来がハッキリしないのかと言えば、「物故」の言葉は中国の古書を起源としている可能性が高く、どれが正しい説なのか?今となっては解明に難しい部分があるからです。

よく言われている「物故・物故者」の由来には、以下の3つがあります。
「物は歿の訛りで故には古くなるの意味があるため、物故は人の死を表す」「物は勿で故は事のことなので、最早この世にいないことを意味する」「物は衣服で故は古として、衣服が古くなるように人も死んでいく意味」など、様々な説があります。

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「物故・物故者」を使った言葉【物故○○】

物故者を使って文章をかく人

物故人

「物故人」には、「亡き個人(死んだ個人)」の意味があります。
「物故」+「故人」=「物故人」という感じであり、物故よりも「故人」の方が「物故人」の意味に大きな影響を与えている印象です。

「物故者」の使い方では、物故者は「団体に所属する(所属していた)亡き人」を表し、複数人を指すことが多いと言いました。
しかし、「物故人」は「故人」の意味と同意義となる意味を持つため、「亡き個人」という「1人の死者」を表す時に用います。

物故棋士

「棋士」は、「本将棋を本職とする将棋連盟所属の将棋指し(プロ)」のことを言います。
そして、その「亡き棋士(死んだ棋士)」を「物故棋士」と称します。

つまり、「将棋連盟に所属するプロの将棋指しであったが既に亡くなっている者」を「物故棋士」と言います。
将棋連盟に所属していない将棋指しは正式に棋士とは呼ばれないので、いわゆる指導棋士や女流棋士は棋士ではないそうです。

亡くなっているのに「棋士」と呼ぶのは不思議な感じがする方もいるかもしれませんが、将棋連盟は引退後も退会しなければ「引退棋士」の称号が残ります。
引退後・活動中を問わず、将棋連盟に所属している事実がある中で亡くなった棋士は「物故棋士」として日本将棋連盟のサイト内にある物故棋士のデータベースにて見ることが可能です。

物故作家

「物故作家」の意味は、「亡き芸術家(死んだ芸術家)」です。
日本では作家=小説家のイメージが強いとされますが、作家は「作品を作る人」を指す言葉であり、画家や彫刻家などの各文化を創造・発展させた人を言います。

芸術の分野は幅広いのですが、各分野のサイトにて、名を広く知られた作品や功績をのこした物故作家を見ることができるそうです。
もちろん、小説家も作家の意味に含まれているため、亡くなった小説家を「物故作家」と表現しても問題はないでしょう。

物故祭

「物故祭」とは、宮城県北東部の気仙沼地方に伝わる行事のことです。
厄年と還暦の前年にあたる夏季に、同年代の物故者を偲ぶ法要のことを言います。

厄年はいくつか存在しますが、物故祭では女性33歳・男性42歳の厄年の前年(女性32歳・男性41歳になる年)に物故祭へ参加します。
還暦は男女共に60歳のことを言うので、59歳になる年の夏季に参加することになります。

また、出身中学校の校区ごとに行われます。
出身中学の同級生と集まる点は同窓会に似ていますが、同窓会+既に物故者となった同級会を偲ぶ会=物故祭という感じです。

物故名簿

「物故名簿」は「物故者の氏名一覧を記した表のこと」であり、一覧に記された物故者が関係している団体の人が作成します。
同窓会で使う名簿などでは、名簿の後半にまとめて物故会員として載せたり、氏名の後ろに物故者と表記される場合もあります。

しかし、物故者として氏名を公表しても良いのか?や、物故者であることを公表しても良いのか?に関しては、遺族の想いも考慮しなければなりません。
遺族が公表を認めないのであれば、物故者であることを公表しない、あるいは物故者の氏名自体を記載しない、という形になります。

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「物故・物故者」を使った言葉【物故者○○】

物故者の使い方をメモする人

物故者法要

「物故者法要」は見聞きしたことがある方もいるかと思いますが、正式名称は「物故者追悼法要」であり、一般的には「追悼」の言葉が省かれていることが多いために「物故者法要」と言われることが多いです。
そして、法要というのは仏教的な儀式の1つで、「主に葬儀や追善供養」のことを言います。

「亡き人を偲ぶ」点は物故祭と同じ要素を持ちますが、物故者法要は仏教によるものであり、物故祭は一部の地域に伝わる偲ぶ会ですので、形態が異なります。
物故者法要は仏教の儀式なので、お寺で行うことが基本になりますが、老人会や婦人会などの地域コミュニティーや、会社などでも行われます。

お寺では正信偈など供養のため、お経をあげて焼香を行います。
コミュニティーなど仏教色の薄い場では、お経などはなく、食事会だけということもあるようです。

物故者慰霊祭

「物故者慰霊祭」とは「物故者の功績を称えて霊を慰める」目的を持つ、儀式に似た死者のための行為です。
また、物故者を偲び、生前の功績を称えて慰めると共に、生きている者たちの心を統一する=団結力を強くする目的もあるとされます。

物故者黙祷

「物故者黙祷」は「物故者を悼みながら己の心を振り返り、死者に祈りを捧げる行為のこと」です。
黙祷は、神社・お寺・教会など宗教色の濃い場所で人々が集まり行う様子が見られることから「宗教的儀式?」と思われがちですが、宗教に関係したことではありません。

そのため、流れに決まりはなく、個人の考え・思い・手順で行います。
ただし、物故者の追悼(死者の生前を偲び死を悼む)ことが目的であるため、失礼なことはできません。

黙祷は個人で行うもの・行えるものになりますが、物故者への気持ちを忘れないように団体で行うことは珍しい話ではなく、最近はごく一般的です。
特に、何かの被害者に対する黙祷には、団体で行うことで風化を防ぐ目的も含まれています。

物故者一覧

「物故者一覧」は、「物故名簿」とほぼ同じです。
ただ、名簿は「氏名を書き記した帳簿」のことですが、物故者一覧は帳簿に限りません。

そのため、物故者一覧の方が、幅広く用いることが可能と言えます。
物故者一覧は同窓会などで準備することも少なくありませんが、「物故名簿」で申したように、遺族に掲載を認められなかったり、記載について誰かに許可を取ることができない状況がある場合には、たとえ亡き人であっても失礼にあたる可能性があるため「物故者」として記載することは好ましくありません。

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「物故者法要」と「物故者慰霊祭」の違い

「物故者法要」は「主に葬儀や追善供養などを行う仏教の儀式」であり、生きている者・遺された者が「己の道や心を改めて考える」意味合いを強く持ちます。
「物故者慰霊祭」の方は「物故者の功績を称えて霊を慰める個人的行為」であり、亡くなった者のために行う意味合いが強いです。

この2つの大きな違いは、「宗教的か非宗教的か?」という点と「何を想うのか?」という点です。
物故者法要は宗教的であり、形式が決まっており、死者を想いながら自分のことを改める「儀式」になります。

物故者慰霊祭は宗教の考えに基づく儀式ではなく、様々な形式があり、死者の生前を称えてながら慰める「行為」です。
法要や慰霊祭に参加する際は、その違いは把握した上で向かいましょう。

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物故者法要挨拶にふさわしい内容

仏教の儀式である「物故者法要」は、お寺で行われる場合と、老人会などコミュニティーで行われる形式があると言いました。
お寺で行うのが基本で、その場合はお経をあげたりしますが、コミュニティーでは食事会の形になることが多いです。

食事会の場合には、はじめに法要主催者が「乾杯!」ではなく「献杯(けんぱい)」の声をかけます。
「献杯」は物故者に杯を捧げて死を尊ぶ思いを示すような行為で、杯を両手で上げて黙祷を捧げる行為になります。

挨拶の内容については、法要に参加した人たちが物故者へ想いを遠くまで巡らせる(馳せる)ことができるようなものを考えます。
ただし、長すぎるのは好ましくないため、できる限り簡潔に仕上げましょう。

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物故者黙祷の作法

「物故者黙祷」は「物故者」を使用した言葉の中でご紹介しましたが、「死者を悼みながら自分の心を振り返って祈りを捧げる行為」のことを言います。
お寺などで行われることもありますが、宗教的な儀式ではないため、作法については厳密な決まりが存在していません。

一般的によくある物故者黙祷の作法としては、「(被り物がある場合には)脱帽→目を閉じながら頭を下げる(深いおじき・礼のように)→黙祷」という流れになることが多いそうです。
黙祷中は「死者の死を悲しむこと(=悼む)」から始まり、次に「己の良くない部分などを反省」して、それらの想いを死者に届けるように祈りを捧げます。

時間としては、1分くらいが丁度良いと言われています。
しかし、決まりはないので、多少長くなっても問題ありません。

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物故者=団体などの亡き人たちの意!読み方に気を付けよう!

「物故者」とは「亡き人」の意味を持つ言葉ですが、使い方としては類語「故人」のように「亡き個人」ではなく「ある組織や団体などに属する・属していた亡き人たち」を表す時に使います。
由来や語源は諸説あり定かになっていませんが、供養などがある法要や、黙祷・慰霊祭・同窓会などの名簿で使用する機会がある言葉です。

しかし、一般的によく使う言葉ではないので、物故の読み方を間違える人が少なくないとされます。
黙祷などは会社や企業でも行われることがあるので、口頭で使用する機会がある時には、読み方を間違えないように気を付けましょう。

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