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年金制度は破綻しない?老後の年金・生活事情と生活費不足の対策法

年金が破綻するという説をまことしやかに唱える人、最近テレビであまり見なくなりましたよね。
破綻説が言われなくなった理由とは何なのでしょうか。

そもそも、どんな人達が説を流していたのでしょうか。
果たして本当に破綻するのか、嘘だったのか、破綻するとしたら対策方法としてどうしたらよいのか、あらゆる角度から考えてみたいと思います。

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目次

年金制度が破綻しない理由

以下の3つについて取り上げます。

  1. 数字のトリック
  2. 未納率
  3. 経済成長率

それぞれ詳しくみていきましょう。

理由①:数字のトリック

これからいくつか理由を述べますが、まとめると行き着くところは全て『数字のトリック』によるミスリードだということになります。
つまり、ごく一部の(誰かにとって)都合の良いデータだけを持ち出してきて、あたかもそれが全てであるかのように報じているだけだということです。

例えばですが、日本は借金大国だとよく言われます。
しかし日本が資産をいくら持っているのかについては、あまり報じられていません。

例えば、1億円の借金がある人と聞くと一見自己破産でもしない限り大変なんだろうなと想像してしまいがちですが、他人への貸し付けがそれ以上にあるとか、現金や土地建物など含めて総資産が1億円以上あると聞けば、“なんだ、お金持ちじゃないか”とか“手広く商売されてる方なのかな”と見方がころっと変わってしまいます。
現在の日本はまさにこのような状況なのですが、資産や諸外国への貸付についてはあまり報じていません。

このような数字のトリックがあるのです。
以下の例を見ていきましょう。

理由②:未納率

厚生労働省は国民年金納付率が50数パーセントで、過去最低を更新したことを発表したというような報道が毎年のようになされています。
これを受けて更に、事実上国民の2人に1人、実に半数ほどが年金を支払っていない、だから制度は破綻したという印象を与える報道が続いていたのです。

しかし、国民年金の納付率というものは、大半の国民には関係がないことなのです。
どうしてかというと、日本の公的年金加入者のうち、約7割の人は国民年金加入者ではなく、厚生年金や共済年金とその扶養家族だからです。

これら厚生年金や共済年金の被保険者というのは、強制的に天引きで保険料を支払わされているため、未納などしたくてもしようがないのです。
このあたりを一切報じていません。

理由③:経済成長率

新聞やニュース各種報道が報じていた破綻のシナリオとして、実質経済成長率が仮にマイナス1%程度で推移したらという仮定で話を進めています。
こういう極論を持ち出してくる説というのは、いつも眉唾ものです。

実際、実質経済成長率がずっとマイナス1%程度で推移したら、年金以前に、国の経済自体が破綻して立ち行かなくなります。

<下に続く>

破綻を防ぐ!年金と老後の生活事情

年金の支給額

今現在の受給者のデータとして、年金支給額は、国民年金が平均月額で約5万5千円、厚生年金は約14万7千円ということです。
厚生年金については、男女差も発表されていて、男性が約16万6千円で、女性が約10万2千円となっています。

老後に必要な生活費

これについては、金融広報中央委員会が毎年実施している『家計の金融行動に関する世論調査』というものがありますので参考になります。
老後のひと月あたりの最低予想生活費が27万円ということです。

先ほど年金支給額についてのデータも触れましたが、夫婦ともに厚生年金受給者であった場合には、ほんの少し足りないくらいのレベルですが、国民年金加入者では全く届きそうにない金額ですね。
そのため、年金支給開始時までに最低準備しておかないといけない貯蓄残高も世論調査があり、それが2,080万円だということです。

親や配偶者の介護費

これだけの高齢化社会になって、ますます平均寿命も延びて長寿大国となっている中で、老老介護問題というものが出てきます。
親も配偶者も、そしてその面倒を見る人も、全てが高齢者であるという状況のことを老老介護と呼びます。

国の統計から、介護費用と保険料の推移を見てみると、毎年総費用は増加していて、2000年度に約3.6兆円だったものが、2012年度時点で8.9兆円にまで伸びています。
65歳以上が支払う保険料も2000年から2002年の全国平均が2,911円だったものが、2012年~2014年の調べでは4,972円にまで増加しています。

介護するといっても、在宅介護と老人ホームに預けるのとでは、費用もかなり違ってきます。
在宅介護の平均費用は、一時的にかかる費用が約83万3千円、月額費用が毎月約4万4千円だそうで、一時的というのはバリアフリーに改装するなどにかかる初期投資費用とのことです。

そして、老人ホームの場合は、ピンからキリまでランクがありますが、入居時の相場の平均として約500万円は必要だと言われていて、それにプラス毎月21万5千円ほどの月額費用がかかるそうです。
こうなると、入居時にまとまったお金が必要になりますから、その分だけでも年金以外の貯蓄か何かで支払う能力がないといけませんね。

<下に続く>

主要メディアで年金破綻の特集が減った理由

年金破綻を伝えるメディア

年金破綻説が、一部の御用学者が発信していたデタラメなものであったということが明らかになってきたというのが大きな原因です。
元厚生労働省の方が暴露本を出版したりして、事実はこうであるということをはっきり示したことで、ジャーナリストや学者の方達も年金破綻説は恥ずかしくて発言できなくなってしまったというところです。

国も、年金の財政がどのような状況にあるか情報開示を行っています。
ホームページを見てみると、そう簡単に破綻しないことが示されています。

メディアは煽るだけ煽りますが、それまでの説が間違っていましたという報道というのはなかなかなされないのが現状ではあります。

<下に続く>

年金の破綻説を唱える人の特徴

年金破綻説を唱える人

以下の4つについて取り上げます。

  1. 厚生労働省
  2. 財務省
  3. 御用学者
  4. 御用新聞

それぞれ詳しくみていきましょう。

特徴①:厚生労働省

かつては社会保険庁という下部組織が存在しましたので、その社会保険庁からも発信していたことになります。
しかし、表立って厚生労働省が破綻説を唱えるわけにはいきません。

もしも厚生労働省が直々に破綻説などを唱えてしまっては、自分達の運営が悪いからとか利回りを得ることができていないからだと批判の的に晒されるからです。
しかし、このままでは破綻してしまうという噂はどうにかして流さなければいけない理由があります。

それが、上でも触れた年金の納付率の低さです。
官僚の人達というのは、こういった不名誉な数字を大変嫌います。

特に、事務次官やトップクラスの人達になると、自身の任期中に納付率が最低を更新するという不名誉は勘弁してもらいたいというところです。
つまり、自身の任期中に納付率が少しでも上がれば手柄にできるということを考えます。

そのために、学者やジャーナリストを使って、現在のような年金の納付率の低さでは破綻してしまいますよと、つまり国民が納めないのが悪いのですよという主張をばらまくのです。

特徴②:財務省

次に財務省です。
年金の支給のために足りない分の財源は税金からという話になるからです。

こちらの官僚も、とにかく消費税を上げたいという一心です。
財務省は息をするように増税をしたがると揶揄されますが、官僚や政治家は“税金は取れる時に取っておきたい”というところが本音です。

東日本大震災の後にも復興税というものを導入しました。
そして、なんと被災者からも一律に徴収しています。

年金が足りないとなれば、財務省はこのネタも上手く利用して増税に結び付けようとするのです。

特徴③:御用学者

破綻説を流布するのは御用学者です。
厚生労働省や財務省自らが、声高らかに主張することはありません。

御用学者とは、時の権力者に迎合して、それに利益となるように都合の良い説を唱える学者のことを言います。
なにも日本だけでなく、世界各国にこういう学者というものはいます。

御用学者となる動機は人それぞれでしょうが、お金や名誉が約束されるということもあるでしょうし、本当にずっとそう信じて自分は研究してきたという純粋な考えの人もいるでしょう。
政治家や官僚の意向を、こういった御用学者が流布していくのです。

特徴④:御用新聞

御用新聞というものもあります。
時の政府や権力者などに保護されて、その政策や方針を擁護したり宣伝したりする新聞のことをいいます。

新聞というものは、世界各国見渡しても公平中立ではありません。
ある特定の政党や思想に傾倒している新聞というものが、日本にももちろんあります。

特に、年金破綻論を唱えるのは『政府御用新聞』と呼ばれる、政府を擁護する立場の新聞であることが多いです。
政府や官僚は、とにかく年金の徴収漏れをなくして1円でも多く集めたいですし、1円でも多く税金を多く取りたいと思っているからです。

<下に続く>

年金破綻対策!年金の不足を補う方法

年金破綻の対策に貯蓄

以下の4つについて取り上げます。

  1. 貯蓄
  2. 投資
  3. 個人年金保険
  4. 本などで知識を得る

それぞれ詳しくみていきましょう。

方法①:貯蓄

老後の資金となるものの代表格が、まずは貯蓄です。
日本人は他のどの国よりも、貯蓄をするのが大好きな国民性です。

株などへの投資をあまり好まない、リスクを取りたがらない国民性であるとも言えます。
もしも年金が当てにならないと思う方は、今から貯蓄しておくのはもちろん良い方法です。

方法②:投資

次に投資をしておくことです。
ギャンブル的な投機ではなく、投資です。

日本人は投資が下手だとか、元々苦手な国民性であるとか勘違いをされているところがあります。
実は、日本人が投資を避けて貯蓄に回ったのは、戦時中のことであって、それまではもっと投資を普通にこなしていたのです。

戦時中には国はとにかく軍事費や燃料費としてお金が必要でした。
そのため、預貯金礼賛といって国は“貯蓄は美徳である”といったプロパガンダをするわけです。

そのため、戦争を知る年配の方々は今でも貯蓄をすることが大好きなのです。
日本中の国民に預貯金をさせて、その集まったお金を国は財政投融資として使っていただけなのにです。

空前絶後の低金利の今、貯蓄をしていてもお金は増えません。
ATM手数料などで、むしろ減っていくリスクの方が大きいです。

投資のこともしっかりと知識を得て、自分の財産を少しずつでも増やしていくという考え方は今後さらに必要とされるでしょう。

方法③:個人年金保険

民間の個人年金保険を検討する方も増えています。
生命保険各社が、色々な商品を販売しています。

こういった貯蓄性のある商品は、保険会社にとってうま味が少ないため、セールスレディーや営業の方も、そこまで積極的には販売していません。
こういったことも分散投資の一つと考えて、検討してみる余地はあると思います。

方法④:本などで知識を得る

自分の老後は自分で守るしかありません。
いざ年金を受け取る歳になって、そんなことは知らなかったとか、こんなに年金が少ないとは思わなかったでは話になりません。

上に挙げた貯蓄にも、定期預金や外貨預金など色々な方法がありますし、投資と一口に言いましたが、株やFX、債権や不動産投資など多岐にわたります。
こういったことは、自己責任においてしっかり知識を得たうえで分散投資する必要があります。

そのためには本を読んだり、セミナーに行ったりしながら、とにかく知ろうとする姿勢が大事です。
年金がどうなるか、そんな未来のことは本当は誰にも分かりません。

確実なのは、自分は歳をとるのだということ。
未来のことよりも、今自分が何をできるのかを、一つ一つ考えていくようにしましょう。

<下に続く>

年金破綻するしないに関わらず事前の準備を

年金の破綻説にはじまり、もしも破綻した場合のことにまで及んでまとめてみました。
年金が破綻するか破綻しないかは、正確には誰にも分からないのです。

結局はこういったお金や経済などの動きも生き物のようなもので、これまで誰も正確に予測をできた人などいません。
少なくとも年金の加入や納付は義務です。

納めるべきものはしっかりと納め、その上で自分の老後のために今自分は何をしておかなければならないかも考えておくということが非常に大事なのです。

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