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還付金とは?確定申告と還付金の仕組みや受け取れるタイミングを解説

年末調整や確定申告をすることで、納めすぎた税金が返還されることがあります。
このお金を「還付金」と言うのですが、では、還付金を受け取れる対象となる人は、一体どのような人なのでしょうか。

また、還付金はどのくらいもらえるものなのでしょうか。
そこで今回は、還付金とは何か、確定申告と還付金の仕組み、還付金が受け取れる例について解説していきます。

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還付金とは?

「還付金」とは、所得税の支払い過ぎなどの理由で、納税者に返還すべき税額のことを指します。
この還付金は、会社で行われる年末調整や、自分で税務署に行って確定申告をした時に、本来納めるべき所得税額よりも実際に納めていた所得税額よりも少ない場合に受け取ることができることができます。

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確定申告の還付金の仕組み

もともと、源泉徴収額表で設定されている税額は、少し多めに徴収するくらいの税額に設定されています。
そのため、実際に徴収された税額よりも、本来納めるべき税額が少なくなることがほとんどで、多少は還付金が発生するように設定されているのです。

例えば、サラリーマンの場合、所得税は毎月の給与から天引きされています。
しかし、所得税とは、1年間の所得に応じて計算されるものですので、この時点では、1人1人の事情に応じた所得控除は考慮されていません。

そのため、給与から天引きされている所得税は、本来支払わなくても良い金額まで余計に支払っていることがほとんどです。
そして、年末が近づくと、会社で年末調整を行い、様々な控除を適用した上で、本来支払うべき所得税の金額を算出します。

もしも、本来支払うべき所得税の金額が、給与から天引きされた金額よりも下回っている場合、その差額分が還付金として戻ってくる仕組みになっています。

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還付金が受け取れる例

還付金を計算する男性

例① 結婚して配偶者が扶養に入っている

結婚して配偶者がいる場合、その配偶者の所得が一定の条件を満たしていると、「配偶者控除」を受けることができます。
これにより、課税所得が減り、それに伴って所得税を抑えることができます。

なお、この控除を受けるためには、配偶者の年収が103万円未満であることが条件となっており、この条件を満たせば、38万円の控除を受けることができます。

例② 子供が16歳以上になった

16歳以上の子供がいると、「扶養控除」を受けることができます。
なお、子供が「一般扶養親族」か「特定扶養親族」のどちらに該当するかで控除額が変わってきます。

まず、「一般扶養親族」とは、子供が高校生、23歳以上の無職や給与収入が103万円以下のフリーターで、子供の生活費の面倒を見ている場合に該当します。
なお、一般扶養親族に該当する場合は、38万円の控除を受けることができます。

次に、「特定扶養親族」とは、子供が19歳以上、23歳未満で、子供の生活費の面倒を見ている場合に該当します。
なお、特定扶養親族に該当する場合は、63万円の控除を受けることができます。

例③ 住宅ローンを組んでいる

新築や中古でマイホームを購入したり、リフォームを行うために金融機関で住宅ローンを組んでいる場合は、「住宅ローン控除」を受けることができます。
この控除を受けるためには、新築か中古でマイホームを購入したか、リフォームを行うのかで条件が異なってきます。

なお、控除額は、12月31日時点の住宅ローン残高の1%となっています。

例④ 生命保険料を支払っている

民間の生命保険や医療保険、個人年金に加入し、その保険料を支払っている人は、「生命保険料控除」を受けることができます。
なお、平成24年1月1日以降に保険契約を結んだ場合と、それ以前に保険契約を結んだ場合とでは、この控除の取り扱いが異なってきます。

平成24年1月1日以降に保険契約を結んだ場合の控除額は以下の通りとなっています。

保険料の金額 控除額
~20,000円 保険料の全額
20,001円~40,000円 保険料×1/2+10,000円
40,001円~80,000円 保険料×1/4+20,000円
80,001円~ 一律40,000円

平成23年12月31日以前に保険契約を結んだ場合の控除額は以下の通りとなっています。

保険料の金額 控除額
~25,000円 保険料の全額
25,001円~50,000円 保険料×1/2+12,500円
50,001円~100,000円 保険料×1/4+25,000円
100,001円~ 一律50,000円

例⑤ 1年間の医療費が多かった

1年間の医療費が多かった人は、「医療費控除」を受けられる可能性があります。
これは、1月1日~12月31日の間に、自分や配偶者、親族のために支払った医療費が一定額を超えた場合、最大で200万円までの控除を受けることができます。

また、2017年1月1日からは、「セルフメディケーション税制」という医療費控除の特例が導入されました。
これは、スイッチOTC医薬品および一般医薬品のうち、医療用から転用された医薬品の購入額が1万2千円を超える場合、これを超えた金額分の控除を受けることができます。

例⑥ 配偶者と死別、離婚、生死が明らかでない

まず、夫と死別、離婚したり、夫が行方不明で生死が明らかでない場合、「寡婦控除」を受けられる可能性があります。
「寡婦控除」は一律27万円の控除を受けることができます。

なお、この控除を受けるためには、以下のいずれかの条件に当てはまる必要があります。

・夫と死別、離婚をした後、再婚せずに親族や子供を養っている
・夫が行方不明で生死が明らかでない状態で親族や子供養っている
・夫と死別した後に再婚していない、または夫が行方不明で生死が明らかでない人の合計所得金額が500万円以下である

また、妻と死別、離婚したり、妻が行方不明で生死が明らかでない場合、「寡夫控除」を受けられる可能性があります。
「寡夫控除」は一律27万円の控除を受けることができます。

なお、この控除を受けるためには、以下の3つの条件に全て当てはまる必要があります。

・妻と死別、離婚した後、再婚していない、もしくは妻が行方不明で生死が明らかでない
・合計所得金額が500万円以下である
・生計を一にしており、総所得金額等が38万円以下の子供がいる(他の人の控除対象配偶者、扶養親族になっていない子供に限る)

例⑦ 住宅や家財に損害があった

火災や地震などの災害、盗難、横領などで、住宅や家財に損害を受けた場合は、「雑損控除」を受けることができます。
雑損控除の対象となるものは、通常の生活に最低限必要となる住宅や家財、衣類といった資産のみで、別荘、高価な貴金属や骨董品など、通常の生活で必要のない資産は対象外となります。

なお、雑損控除の金額は、「(差引損失額)-(総所得金額等)×10%」もしくは「(差引損失額のうち災害関連支出の金額)-5万円」のうち、いずれか多い方の金額となります。
差引損失額は、(損害金額)+(災害等に関連した止むを得ない支出の金額)-(保険金などで補填される金額)で算出することができます。

例⑧ 地震保険に加入している

マイホームを持っていて、地震保険に加入している場合は、「地震保険料控除」を受けることができます。
なお、年間の地震保険料の合計が5万円を超えない場合は全額が控除となり、合計が5万円を超える場合は、最大5万円が控除されます。

例⑨ 資格取得や通勤で多額のお金を使った

資格を取得するための費用や、通勤のための費用など、特定の費用が一定額を超えた場合、「特定支出控除」を受けることができます。
なお、控除の対象となる費用は、「通勤費」、「転居費」、「研修費」、「資格取得費」、「帰宅旅費」、「勤務必要経費(スーツなどの衣服費、交際費、図書費など)」の6つとなっています。

なお、この控除を受けるためには、給与の支払い者である会社からの証明が必要となり、費用の合計額が、その年の給与所得控除額の半分以上である必要があります。

例⑩ 本人か親族の中に障害者がいる

納税者である本人が障害者、もしくは扶養している配偶者や親族の中に障害者がいる場合、「障害者控除」を受けられる可能性があります。
なお、障害者の場合は27万円、特別障害者の場合は40万円、同居特別障害者の場合は75万円の控除を受けることができます。

例⑪ 副業で損失が発生した

副業で所得を得ている人ですと、副業の所得で赤字を出してしまった場合、「損益通算」の対象となる可能性があります。
「損益通算」とは、不動産所得、事業所得、譲渡所得、山林所得のいずれかの所得損失が発生した場合、その他の黒字の所得から一定の順序で控除が適用されるというものです。

例⑫ 国や地方公共団体などに寄附をした

国や地方公共団体、認定NPO団体、公益社団法人などの特定の団体に対する寄附を行った場合、「寄附金控除」を受けることができます。
なお、「寄附金控除」の控除額は、「1年間に支出した控除の対象となる寄附金額の合計額」か「1年間の総所得金額等の40%」のいずれか低い金額から2,000円を引いた額になります。

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還付金の計算方法

電卓で還付金を計算

還付金の計算は、給与から天引きされて前払いされた所得税額と、様々な控除を適用して計算された本来の所得税額の差額で還付金の額を算出することができます。
所得税は、給与や賞与などを合計した収入から控除額を差し引いた課税所得に基づいて計算されます。

なお、所得税の計算は、以下の表を使って計算することができます。

課税所得の金額 税率 控除額
~195万円 5% 0円
196万円~330万円 10% 97,500円
331万円~695万円 20% 427,000円
696万円~900万円 23% 636,000円
901万円~1,800万円 33% 1,536,000円
1,801万円~4,000万円 40% 2,796,000円
4,001万円~ 45% 4,796,000円

例えば、課税所得が500万円であるとすれば、税率は20%、控除額は427,000円となります。
そのため、課税所得の500万円から、427,000円を差し引いた4,570,000円に対して、税率の20%をかけると、914,600円が本来納めるべき所得税の金額となります。

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還付金の受け取り方

受け取り時期

還付金の受け取り時期は、確定申告をしてから約1ヶ月から1ヶ月半後に、還付金が振り込まれることが多いようです。
なお、確定申告の期限ギリギリに確定申告を行うと、税務署も忙しく、手続きに時間がかかるため、場合によっては、還付金の受け取りまでに2ヶ月以上かかってしまうこともあります。

受け取る方法

還付金を受け取るためには、指定した口座に振り込んでもらうか、最寄りの郵便局で直接受け取る方法の2種類があります。
まず、指定した口座への振り込みを希望するのであれば、確定申告書の「還付される税金の受け取り場所」の欄に、金融機関名、支店名、預金種類、口座番号を記入した上で確定申告を行う必要があります。

次に、最寄りの郵便局での受け取りを希望するのであれば、確定申告書の「郵便局名等」の欄に、受取先の郵便局名を記入した上で確定申告を行う必要があります。
その後、簡易書留で「国庫金送金通知書」が税務署から自宅に郵送されてきます。

郵送されてきて5日程度経過したら、その書類と本人確認書類を持参して、受取先に指定した郵便局に行けば、還付金を受け取ることができます。

振り込み先

還付金の振り込み先は、銀行や信用金庫などの口座か、ゆうちょ銀行の貯金口座に指定することができます。
なお、振り込み先に指定する口座は、確定申告を行った本人名義の口座に限ります。

注意点

振り込みでの受け取りを希望する場合、家族名義の口座や、旧姓のままになっている口座、自分の法人名義の口座では、還付金が受け取ることができません。
また、ジャパンネット銀行やセブン銀行、じぶん銀行などの一部のネット銀行では還付金を受け取ることができないので注意が必要です。

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確定申告で受け取れる還付金は誰が払っている?

個人事業主やフリーランスの方は確定申告を行いますが、確定申告を行って還付金が発生した場合、その還付金は税務署から支払われます。
なお、サラリーマンや公務員の場合は、会社が年末調整を行ってくれますが、この還付金は会社の方が立て替えて支払い、翌年に税金を支払う分から相殺される仕組みになっています。

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還付金とは?確定申告と還付金の仕組みや受け取れるタイミングを解説のまとめ

還付金を受け取る女性

前もって徴収された税額よりも、様々な控除を差し引いた所得を基に計算された税額の方が低い場合、その差額分を還付金として受け取ることができます。
また、個々の生活事情によっては、様々な控除を適用することができるため、さらに所得税の金額を抑えることができます。

そのため、対象となる控除は最大限活用して、確定申告を行い、賢く節税していきましょう。

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