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2018/09/10

デキる人の交渉とは?心得・手順と役立つ心理テクニックを紹介

私たちが社会で生きていく上で、様々なシチュエーションで交渉というものは必要になってきます。
仕事はもちろん人生の要所要所で交渉の進み方が上手いか?否か?で大きく運命は変わるものですよね。

ここでは以下に、交渉の意味や心得に始まり交渉に役立つ心理テクニックなども掘下げて考察していきましょう。

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目次

交渉とは?

交渉の意味

交渉の意味は、ざっくり分けると2つあります。
まず1つ目は、接触や交際などによって生じる関わり合いや関係のことを表すものです。

関係性が消滅したことを「没交渉」と言ったり、男女の関係の場合には「性交渉がある」などと言ったりもします。
次の交渉の意味は、特定の問題や案件について相手と掛け合ったり話し合いを進めることです。

一般的に交渉という場合には、この後者の意味を指すことが大半になります。
ビジネスにおける交渉から、会社の労使間の交渉などもこの後者の意味で使用される例です。

駆け引き

交渉は、日常において実に様々なシーンで行われており、また必要になるものです。
その交渉には、ビジネスの交渉や価格交渉などであっても、確固としたテクニックが不可欠になります。

その交渉テクニックの上手/下手を決めるものが、駆け引きの妙でしょう。
ただし心しておかなくてはならないことは、この交渉術、交渉テクニックというものは、決してその場しのぎや上っ面の駆け引きだけでは成立し得ないという事実です。

しっかりと周到な事前の下準備と、考え得る限りの想定を巡らした上でのネゴシエーションがあってはじめて駆け引きが活きてくると考えてください。

WIN-WIN

特にビジネスにおける交渉においては、理想とされるものは交渉に臨む両者がそれぞれ最大の利益を享受できる交渉が望ましいとされます。
いわゆる「統合型交渉」と称される両者がWIN-WINの関係になる交渉のことです。

交渉には、1つのパイを両者で分割し奪取し合う形の「配分型交渉」というものもありますが、これはWIN-WINの関係にはなり得ず、必ずどちらか一方だけが得をし、相手には不満が残ることが多くなります。
両者WIN-WINの関係になる交渉を実現するためには、まず双方に確固たる信頼関係が築けなければ難しいでしょう。

<下に続く>

交渉の心得

交渉する達人

では、交渉の心得をみていきましょう。
交渉の心得には、以下の5つのものがあります。

  1. 交渉相手との信頼関係を構築する
  2. 心理学を学ぶ
  3. 複数の選択肢を用意する
  4. 相手の視点や第三者の視点からも考える
  5. 交渉の着地点がWIN-WINになるように!

続いて、交渉の心得を、それぞれ詳しくみていきます。

交渉の心得①:交渉相手との信頼関係を構築する

当たり前の話ですが、ビジネスに限らず人間関係において何か事を興す際に、自分以外の相手を動かせるか否かは、その「信頼関係」の度合いに大いに関係があります。
交渉相手が、「この人(会社)はとても信用できない」と眉に唾をつけて構えられては、まとまる交渉事案もまとまりません。

まずは、相手への礼節と誠実さ、敬意を持って交渉以前に信用に足りうる相手と見なされなくてはお話にはならないでしょう。
交渉に入る前に、信頼関係の構築が第一の心得と考えてください。

交渉の心得②: 心理学を学ぶ

交渉はあくまでも公明正大に誠実に、相手からの信頼を裏切らない形で進めていかなくてはなりません。
しかし、交渉というのは巧妙な心理戦でもあります。

細部まで気を抜かずに、抜かりなく布石を打っていくことは交渉には不可欠なスキルです。
そのためには、交渉相手の心理をその交渉のプロセスにおいて的確に類推できなくてはお話になりませんね。

交渉を進める上で常に、相手のメリットになるかどうかを相手の心情を考えながらやっていく必要があるでしょう。
交渉テクニックとしての心理学を勉強するということです。

交渉の心得③:複数の選択肢を用意する

交渉には様々なものがあります。
比較的イージーな交渉もありますが、事前から「これは難しいぞ」と感じるような難交渉の事案もあるわけです。

こうした難しい交渉に当たる際には、単一のプランやシミュレーションではとてもうまくいかないでしょう。
もし先方が難色を示した時に即座に提示できる代替案や、プランAやプランBといったような幾つもの対処プランを用意しておく必要があります。

かといって、あまりにこちらが譲歩する案ばかりを提示することになり、不利益を被ることは防ぐべきです。
数手先を読む力が必要です。

交渉の心得④:相手の視点や第三者の視点からも考える

交渉をうまく運んでいく心得として肝要なものに、「複数の視点を持つようにする」といったものがあります。
これが商売上の交渉であれば、交渉相手の視点のみならず、その商取引に関係する下請けや問屋などの代理店、更には、実際のエンドユーザーである消費者の視点からも同時に考えていく必要があるということです。

この視点のバリエーションが多ければ多いほど、交渉の結果は実りあるものとなるでしょう。

交渉の心得⑤:交渉の着地点がWIN-WINになるように!

現代のビジネスの潮流の一つに、商取引において取引の双方がWIN-WINの関係になること、というものがあります。
かつては、交渉と言えばできる限り自分(自社)が得をする、取り分を奪うといったWin-Lose関係も多く見受けられましたが、現代のビジネスシーンにおいては、明らかにWIN-WINへパラダイムシフトが見られます。

未来に続く良いパートナーシップや信頼関係を強固に構築していくためにも交渉は常にWIN-WINの着地点を模索する心得が重要です。

<下に続く>

交渉の手順

では、交渉の手順をみていきましょう。
交渉の手順には、以下の5つのものがあります。

  1. 事前調査と情報収集
  2. 交渉相手のプライオリティを探る
  3. たたき台を用意しておく
  4. 交渉の第一印象を良くする
  5. 交渉相手にとって頼もしい味方だと思わせる

続いて、交渉の手順を、それぞれ詳しくみていきます。

交渉の手順①:事前調査と情報収集

現代のビジネスは業種問わず、まず事前の情報戦を制する者が制します。
交渉の手順のはじめの一歩としてもこの情報戦を制するための、事前調査および徹底した情報収集が大事です。

つまり、交渉相手にとってこちらを信頼するに足ると思わせるだけの交渉材料となる有益な情報が必要不可欠なのです。
交渉の席につく前段階として、まずは1にも2にも情報収集に努めましょう。

交渉の手順②:交渉相手のプライオリティを探る

交渉の手順として情報収集として必要な交渉材料を集め終わったら、次はその中身の吟味の段階です。
交渉相手の考え方や価値観をはじめ、交渉で肝になるであろうクライテリアと呼ばれる価値基準を探っていきます。

要するに、交渉相手が交渉案件に対して、どの条件を最重要視し、どの条件はそうでもないかといった優先順位(プライオリティ)を正確に見極めておく作業が必要なのです。
わかりやすい例を挙げると、車の売買の交渉で、交渉相手(クライアント)は、車のカラーを最重要条件と考えているのに、色は無視してエンジンの性能ばかりを交渉材料として攻めても空回りしてしまうでしょう。

交渉の手順③:たたき台を用意しておく

交渉の手順として次にやるべきことは、交渉に臨む前に、精緻なシミュレーションを行うこと。
そして、その上で、いくつかの交渉難航パターンも具体的に考えそれに対応できる代替案や両者の折衷案なども織り込めるたたき台を想定しておくべきです。

その上で、交渉相手との合意できるギリギリの限界の線引きも予め行っておけば、交渉が始まってからも、「ここまでは譲歩しても大丈夫」という心の中の保険ができ、グラついたりしないでしょう。

交渉の手順④:交渉の第一印象を良くする

こうした周到で入念な交渉前の準備が万端に整えば、次の手順は実際に交渉に臨むことです。
ここで最も重要なことは、「交渉相手への第一印象を最大限に良くする」という努力でしょう。

「ハロー効果」というものがあり、これは、第一印象で際立って特徴的な印象を与えることに成功すれば、全体的な印象も支配してしまうというものです。
つまり、交渉の第一印象が清潔で礼儀正しく、はきはきと明るい好印象を印象付けられれば、「この人は聡明だ。仕事もきっとできるだろう」という全体の印象支配につながっていきます。

交渉の手順⑤:交渉相手にとって頼もしい味方だと思わせる

次の交渉の手順は、本題の交渉の中身に入っていきます。
この際のポイントは、「終始、交渉相手の心情や立場の側で考え、一緒になって考えていく」という姿勢を見せることです。

この姿勢を見せることによって、交渉相手は頼もしい味方を得た気持ちになっていきます。
自分と対立する意見を交渉相手が要求してきても、相手の立場に立ちまずは肯定し、どうすればその希望通りにいくか?を一緒になって考えましょう。

これによって、交渉相手も肩の力が抜けていきます。

<下に続く>

デキる人の交渉のポイント

交渉するデキる人

では、デキる人の交渉のポイントをみていきましょう。
デキる人の交渉のポイントには、以下の5つのものがあります。

  1. 自分の売りとなる強みを最大限にアピールする
  2. 交渉のターゲティングを明確にしておく
  3. 「ドア・イン・ザ・フェイス」テクニックの駆使
  4. 「イーブン・ア・ペニー」テクニックの駆使
  5. 「ポジション・チェンジ」テクニックの駆使

続いて、デキる人の交渉のポイントを、それぞれ詳しくみていきます。

交渉のポイント①:自分の売りとなる強みを最大限にアピールする

デキる人の交渉術のポイントとしてまず挙げられるのは、自分の強みを最大限に活かした交渉を行うという点です。
ビジネスにおいてデキる人というのは、交渉に当たる際にこちらの強みと弱みをしっかり把握しています。

その上で、他にはない自分ならではの武器になる強みを最大限に相手に想起させる努力を怠りません。
「もし、私どもにこちら任せていただければ、他にはないこのようなことができます」と、具体的に明確にビジョンを提示できるのがデキる人の交渉術です。

交渉のポイント②:交渉のターゲティングを明確にしておく

交渉の中身に入る際に、デキる人は、ターゲティングを明確にすっきりしているという特徴があります。
ターゲティングというのは、交渉の中での指針やアウトラインのようなもので、交渉下手な人というのは、このターゲティングが曖昧なまま本交渉に入ってしまうことが多いのです。

デキる人は、交渉相手との協議項目を全部頭の中で把握したうえで、相手に示す条件を出し、協議が難航した場合にこちらが譲歩できるボーダーを明確に設定しています。
このような順を踏んだターゲティングは非常に実践的なのです。

交渉のポイント③:「ドア・イン・ザ・フェイス」テクニックの駆使

「ドア・イン・ザ・フェイス」というのは、デキる人の交渉術の王道の一つで、断られる前提であえて大きな提案や要求を出して相手に断らせます。
その上で、先ほどより譲歩したように見える小さな要求や提案(実はこちらが本当のリクエスト)を出し、先方に飲ませるという高等なテクニックです。

先方は、その前に大きな要求を断っている負い目を感じていますから、譲歩したように見える小さな要求は通りやすくなります。

交渉のポイント④:「イーブン・ア・ペニー」テクニックの駆使

「イーブン・ア・ペニー」という交渉テクニックは、簡単に応じられる物凄くハードルの低い要求を出すと、それ以上の要求に応じてくれるというこれまた高等戦術です。
語源となっているのは募金を行う際に、「1ペニーだけでもいいですから募金をお願いします」といったもの。

日本に置き換えれば「1円でもいいから募金お願いします」と頼むようなものです。
丁寧に頭を下げて頼まれて、1円の募金ができない人はいないでしょう。

そして実際に「募金する」という行動を取る場合には1円ではなく、最低でも10円以上を募金するはずです。
これをビジネスの交渉に巧みに応用したのがこのテクニックであり、デキる人は使います。

交渉のポイント⑤:「ポジション・チェンジ」テクニックの駆使

交渉における「ポジション・チェンジ」のテクニックとは、「自分(自社)サイド」、「交渉相手サイド」、「消費者やマーケット関係者全体」の三者の視点で、多角的に視点や立ち位置を変えながら交渉を行っていく高等戦術です。
こうすることによって、様々な局面でそれぞれの立場全てにメリットが生まれるWIN-WINを摸索していくことができます。

<下に続く>

交渉に役立つ心理テクニック

では、交渉に役立つ心理テクニックをみていきましょう。
交渉に役立つ心理テクニックとして、以下の6つを紹介します。

  1. ダブルバインド
  2. セルフハンディキャッピング
  3. ハードトゥゲットテクニック
  4. バンドワゴン効果
  5. ラベリング効果
  6. 単純接触効果

続いて、交渉に役立つ心理テクニックを、それぞれ詳しくみていきます。

心理テクニック①:ダブルバインド

この心理テクニックは、選択肢を2つ提示してそのいずれかを選ぶという方向に話を持っていき、断れないような心理に持っていく交渉の技です。
究極の選択ではないですが、人間の心理として2つの選択肢を出されるとそのいずれかを選ばないとという気持ちが働きます。

具体例を挙げれば、彼女を誘うときに「今度、二人で映画を観に行かない?」と誘うよりも、「一緒に映画を観るのは、ホラーとラブコメどっちがいい?」と具体的に二者択一の選択肢を提示して、誘い自体にノーを言えない進め方をする心理テクニックなのです。

心理テクニック②:セルフハンディキャッピング

この心理テクニックは、日常で誰もが無意識的によく使っているものです。
俗に「予防線を張る」とも言われます。

これは、あらかじめ自分が不利だと訴えておくことによって、仮に失敗に終わっても正当であると思わせる心理学的な技です。
例えば、入試などの時に「物凄く難しかったからできなかった」と伝えておいた上で、合格して高評価を得るといったパターンが当てはまります。

心理テクニック③:ハードトゥゲットテクニック

この心理テクニックは「相手にあなたは特別だ」という扱いをして交渉をスムースに運ぶ技です。
「本来はこのラインは譲れないんですが、あなたは特別。あなただけには特例でこれだけ割り引きましょう!」とか言われると相手は特別感や優越感を感じます。

商売でよく使う「限定」や「プレミアム」商法は、まさにこのハードトゥゲットテクニックを応用したものです。

心理テクニック④:バンドワゴン効果

これはステルスマーケティングなどとも呼ばれる心理テクニックであり、新商品などを売りたいときによく使われる手です。
ブームになっていたり、巷で人気とか煽られるとその流行に乗りたがる人の心理に付け込んだテクニックでもあります。

食べ物のお店などで、行列のできているお店に自分も並びたがる人の心理は、まさにこのバンドワゴン効果によるものです。

心理テクニック⑤:ラベリング効果

この心理テクニックは、こちらの希望を「ラベル」として貼り付け誘導し、結果その通りにする交渉術です。
トイレなど公共の場に【いつも綺麗に使ってくれてありがとう!】などと張り紙がしてあることがありますよね。

これなどはまさにこのラベリング効果を狙ったものです。
人間の心理は、誉められたり期待されたりするポジティブなニーズにはできるだけ応えようという働きをします。

心理テクニック⑥:単純接触効果

この心理テクニックは、1回はそれほど大した関わり合い(接触)でなくても、頻繁に接触していると人間は好意や親近感を抱きやすいという原理を応用したものです。
テレビCMなどはまさにこの単純接触効果の好例であり、知らず知らずのうちにその商品に親近感を覚え、遂には購入に至ったりします。

<下に続く>

交渉に関するまとめ

交渉する女性

私たちの日常における様々なシーンでの交渉について、その心得や手順、心理テクニックなど、掘り下げて考察してきました。
交渉術は、それを心得て系統立て、緻密な戦略を立てて行う人と、行き当たりばったりで行う人では、結果に大きな差が生まれてきます。

交渉に臨む際には、相手との信頼関係の構築をはじめ周到な準備と戦略を持っておきたいものですね。

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「お金のコトをもっと身近に」というミッションで、みんなのお金ドットコム(みんかね)を運営しています。 投資・節税・保険・ローン・クレカ・節約などのテーマの情報を各領域の専門家や編集部を通して記事配信していきます。
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