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2018/09/11

手当とは?基本給との違いと知っておきたい手当の種類・内容

サラリーマンとして雇用されて働くと、毎月労働して得る給料には、基本給の他に色々な手当というものがあります。
ここでは以下に、手当とは具体的にどのようなものかを考え、代表的な手当やユニークな手当の種類などを紹介していきます。

その上で、手当の種類を把握しておくメリットなどについても考察してみましょう。

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目次

手当の種類の基礎知識

基本給との違い

給料にはまず、そのベースとなる「基本給」というものがあります。
この基本給というのは、雇用契約を結んだ際に、その会社や組織ごとに定められた毎月固定的に支給される固定賃金のことです。

基本給の多くは、年功序列的な名残がまだ色濃く残っている企業も多く、入社年数(キャリア)の多寡によって変わります。
外資系や新しいベンチャー系などでは、こういった公務員的な年功序列システムの基本給を採らずに、成果主義の職能給や年俸制を導入している企業も近年は増えてきている傾向です。

この基本給に対して、手当という給料は、その各種の手当の定めた支給条件に該当する従業員に対して一律に支払われるものです。

ボーナスとの関係

ボーナスというのは別名賞与といい、日本に古くからある制度です。
通例は、公務員に準じて一般企業においても、6月と12月の年2回支給されるケースが多く見受けられます。

一般的にボーナスという制度は、法律で定められた制度でも、支払い義務のある賃金でもありません。
日本においては、ボーナスが社会的な慣例になっているというだけで、多くの諸外国では、ボーナスという概念は無いです。

このような制度であるので、企業サイドとしては、業績が悪化したりすれば、ただちにボーナスの支払いを停止することも可能です。
これに対して、各種手当は明確な支給条件が定めてあるので、企業側が勝手に突然支給停止することはできません。

法律での定め

各種手当には、実に多くのものがあります。
これはその会社などによっても数も種類も違いますが、このうち、法律(主に労働基準法)で定められた法的支払い義務のある手当と、その企業で任意に設けてある手当に2分されます。

法律で支払い義務を定めてある手当は、休業手当をはじめ、残業、休日出勤などの時間外手当、深夜労働手当、解雇予告手当などがあります。
上記した手当を支給しない場合には、違法行為が問われることになるでしょう。

<下に続く>

代表的な手当の種類

数種類の手当を受け取る人

では、代表的な手当の種類をみていきましょう。
代表的な手当の種類には、以下の9つのものがあります。

  1. 通勤手当
  2. 住宅手当
  3. 資格手当
  4. 役職手当
  5. 時間外手当
  6. 深夜勤務手当
  7. 扶養手当
  8. 食事手当
  9. 休業手当

続いて、代表的な手当の種類を、それぞれ詳しくみていきます。

代表的な手当の種類①:通勤手当

通勤手当とは、自宅から職場に通勤する際にかかる交通機関の費用の手当のことです。
これは電車やバスなどの公共交通機関を使った最短ルートの料金や、自動車通勤の場合には、通勤に費やす平均的なガソリン代が手当の額となる場合が多く見受けられます。

通勤手当に関する細かい規定は、定期代であったり、正規料金の合計であったり、「補助」という名目で、実際にかかる通勤交通費の半額程度であったりと、所属する会社によって大きく異なるのが普通です。
通勤手当は、多くの会社が支給している手当で、正社員だけでなく非正規雇用のパートやアルバイト従業員に対しても、通例であれば該当額が支給されます。

代表的な手当の種類②:住宅手当

住宅手当とは、従業員の住んでいる住居の家賃や持ち家を購入した場合の毎月の住宅ローンの一部の費用のために支給される手当のことです。
支給額や条件はその企業の定める内規(就業規則・給与規定)によって様々で、標準的な決まりはありません。

正社員であっても、例えば親と実家に同居している場合などは、住宅手当が支給されない場合も多く、何かと線引きの難しい不公平感や不満の声も多くなる手当の一つです。
また、多くの中小企業や非正規雇用者な場合は、この住宅手当の受給には該当しません。

代表的な手当の種類③:資格手当

「技能手当」も含む場合の多い資格手当とは、その企業が内規によって定めた対象となる資格を取得した従業員に対して支払われる手当のことです。
一口に資格手当といっても、資格取得時にもらえる一時金(祝い金)的なもの、資格を所持して以降は毎月継続的に支給される手当など幾つかの種類があります。

この資格手当の有無はその業種によっても大きく異なり、多くの場合には、実際の業務においてその指定した資格を取得すると、持っていない場合より格段に仕事のグレードが上がるパターンが多いです。

代表的な手当の種類④:役職手当

管理職など、役職に就いた社員に対して支払われる手当が役職手当です。
通例、主任(係長)やリーダー以上になるとこの役職手当がつきます。

一般的に、主任手当とか課長手当とかいった役職名+手当の名目で支給されることが多いです。
この役職手当には一長一短ある場合が多く、会社側が主に課長以上の管理職に対しては、重い責任の自覚を促すために役職手当を支払う代わりに、課長以上ではいくら残業しても残業手当(時間外手当)を相殺して支給しない、といったケースも問題視されています。

代表的な手当の種類⑤:時間外手当

この時間外手当は、会社の内規ではなく法的に労働基準法に厳密に定められた「支給しなくてはならない法的義務を負った」手当です。
わかりやすく言えば、決められている労働時間を超過した場合に「割増して」支払わなくてはならない賃金になります。

近年何かと取り沙汰されるいわゆるブラック企業は、この時間外手当を支払わない「サービス残業」を常識にしている会社がほとんどです。
もちろん違法行為であり、然るべき法廷措置を取ればその責を問えます。

代表的な手当の種類⑥: 深夜勤務手当

労働基準法において、「夜の10時から朝の5時」までの間に勤務した場合には、会社は深夜勤務手当を支払わなくてはならないと定められています。
この深夜勤務手当は、割増の賃金として、「時間給×1.25以上」を支払う決まりです。

シフト制の職場や、2~3交代制の工場や病院など、深夜に働くことの多い業種では、欠かすことのできない手当の一つがこの深夜勤務手当になります。

代表的な手当の種類⑦:扶養手当

社員に扶養している家族がいる場合、それに応じて支給される手当が扶養手当です。
家族手当と呼称する会社もあります。

一般にこの扶養手当を貰う場合には、扶養の申告証明書の提出が義務付けられているケースがほとんどです。
その手当の金額は、会社によってバラバラであり、一定の基準はありません。

代表的な手当の種類⑧:食事手当

これもその会社の内規によって、それぞれ違ってくる手当のひとつですが、ランチなど就業時間内の食事に対してその費用の補助という形で支払われる手当が食事手当です。
一般的に、1日300円程度の食費補助が多いようです。

社員食堂などのある会社では、前もって食券支給という形で、この食事手当が賄われているケースもあります。
通例、内勤の職員に対して適用されることが多く、外回りの多い営業などではこういった手当はない場合が多いです。

代表的な手当の種類⑨:休業手当

社員が労働をしなかった期間を取っても、その事由が雇用する側(会社、使用者)に責務が認められる場合には、会社は社員に対して休業手当を支払う必要があります。
この休業手当は労働基準法に規定されたものであり、法律によって支給すべき義務のある手当です。

もしも、該当事由があるにもかかわらず、会社側が労働者に対して然るべき休業手当を支払わなかった場合には、労働基準法違反として使用者である会社は、罰金刑に処されるケースもあります。

<下に続く>

ユニークな手当の種類

手当の種類を調べる人

では、ユニークな手当の種類をみていきましょう。
ユニークな手当の種類には、以下の5つのものがあります。

  1. 健康手当
  2. オシャレ手当
  3. 親孝行手当
  4. 猫手当
  5. アニバーサリー手当

続いて、ユニークな手当の種類を、それぞれ詳しくみていきます。

ユニークな手当の種類①:健康手当

ユニークな手当で最初にご紹介するのは、健康手当です。
これは、例えば「禁煙に成功したら◯千円の禁煙手当」とか健康診断でメタボリックシンドロームと診断されて人がダイエットに成功すれば「メタボ解消手当」といった具合に、従業員の健康状態を良くするための会社の親心的な手当と言えます。

なかなかタバコがやめられなかったり、生活習慣が改善できない人にとって、会社からこのような健康手当のお小遣いが出るというのは、とても励みになりますよね。

ユニークな手当の種類②:オシャレ手当

これは都内のIT企業で実際に導入しているユニークな手当です。
女性はもとより、男性でもオシャレにいつも気を配っている社員に支給される手当のようですね。

具体的なオシャレ手当の支給条件は、この会社の給与規定を調べなければわかりませんが、おそらく会社のイメージアップを計ったものでしょう。
業種や業界にも依りますが、社員のイメージが顧客の判断材料になるようなイメージ優先の分野では、このような手当は会社にとっても有益なものなのです。

ユニークな手当の種類③:親孝行手当

これも某IT企業で実際に導入されているユニークな手当の1つです。
この会社は、とにかく社員を大切にするアットホームな社風を第一としているようで、この親孝行手当のみならず、社員に子供が生まれると、「出産祝い」も同額の1万円支給されます。

こうなってくると、もはや会社というよりも家族の延長といった感じで温かみが伝わってきますよね。

ユニークな手当の種類④:猫手当

猫手当と聞いてピンとくる人は少ないでしょう。
それほど耳慣れないユニークな手当を導入しているのもインターネット関連の企業ですが、なんと猫を育てていれば月に5000円の猫手当がもらえるといった内容です。

おそらく経営者が無類の猫好きなのでしょうが、オフィスにおいても、数多くの猫が放し飼いでのびのびと遊びまわっているようです。
愛猫家には夢のような企業と手当でしょう。

ユニークな手当の種類⑤:アニバーサリー手当

これはリクルートグループの会社が実際に採用しているユニークな手当です。
健康で、いつまでも覇気を持って活き活きと働けることを主眼に置いた手当の制度であり、有給休暇とセットになっているようです。

年に1度、連続で4日以上の有給休暇を取ることができ、尚且つ、アニバーサリー手当が6万円支給されるというのですから、確かに社員の士気は、嫌が上にも上がっていくでしょうね。
リフレッシュに旅行に行くのにうってつけの手当と休暇のシステムです。

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手当の種類を把握するメリット

では、手当の種類を把握するメリットをみていきましょう。
手当の種類を把握するメリットには、以下の3つのものがあります。

  1. 就活する際の大きな目安になる
  2. 仕事をしていく上でのモチベーションになる
  3. 労働者の権利を守る

続いて、手当の種類を把握するメリットを、それぞれ詳しくみていきます。

メリット①:就活する際の大きな目安になる

その会社の給与体系における手当の種類を把握しておくことは、就活や転職活動の際にはとても重要であり、大きなメリットになります。
例えば、基本給とボーナスだけで判断した場合には給与が少なく感じるような企業であっても、実際は資格手当や住宅手当、社内の特別手当などの制度が非常に充実した会社なら、トータルで見て得だし働きやすい職場であることが多いからです。

就活や転職活動をする際には、先方の企業の独自の手当がどれぐらいあるのか?また金額的には毎月どの程度になるのかをしっかりと把握しておくと明確な目安の1つになります。

メリット②:仕事をしていく上でのモチベーションになる

企業によっては、独特の各種手当が用意されていたり、前述のようなユニークな手当が豊富な職場もあります。
このような場合には、そのすべての手当を把握しておくことで、仕事をしていく上で大きなモチベーションにもなり得るわけです。

職能手当と関係する資格関連の手当はもちろん、先に紹介したアニバーサリー手当のように、「人参効果」になるのも大きなメリットと言えます。

メリット③:労働者の権利を守る

手当の種類を把握しておくメリットとして労働者としての自分の身を守るのに役立つといった点も挙げられます。
これは良心的な企業やアットホームな企業ではなく、ブラック企業やブラックな部署で働くことを余儀なくされているケースではとても大きなメリットとして作用するのです。

具体的には、サービス残業を反強制でやらされている時など、労基法で時間外手当を支給しないのは違法、といった法定手当の把握ができていれば戦うこともできるでしょう。

<下に続く>

手当は急に付かなくなることもある?

労基法に定められ、支払わなくてはならない法定手当を除けば、多くの各種手当というのは、内規の給与規定に基づいた任意手当です。
これらの手当というのは、法的に支払わなくてはならない義務はありません。

ですから、会社の業績の悪化をはじめ、状況や時代背景などの移り変わりによって、今ある手当も廃止されたり、突然規定が変更されて付かなくなるといった事態も十分にあり得ることです。
こういった点も頭の片隅に置きつつ手当というものと付き合っていく必要はあるでしょう。

<下に続く>

手当の種類に関するまとめ

手当の種類を知っている人

労働基準法で定められている手当から、各企業でそれぞれ定めている独自の各種手当に至るまで、幅広く紹介し考察してきました。
手当というものは、毎月の基本給やボーナス以外にも計算できる収入です。

特に、時間外手当や深夜労働(勤務)手当、解雇予告手当など、労基法で決められて支払われなければ違法、といったものは知っておくべきでしょう。
知らないばっかりに悪辣なブラック企業にこれらが支払われず踏み倒されたのを会社を辞めたあとで知ったという例も少なくないからです。

また会社独自のユニークな手当なども詳しく知っておくと、仕事をしていく上で励みになったり、士気が高まったりするので、このあたりもしっかりと調べておきましょう。

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