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2018/10/06

ご足労の正しい使い方と例文!目上の人に使う場合の注意点は?

電話やメール、手紙などでご足労という語句を使う機会もありますし、お客様と会話する時にも用いられることがあるでしょう。
来ていただいた時に使う言葉と漠然と覚えてはいても、具体的にどのように使って良いか分からないという方もいると思われます。

具体的な使用方法と文例を踏まえて詳しく紹介します。

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目次

ご足労の意味は?

文字通りに捉えると、足労は「足を疲れさせる」とか「足にほねおりをさせる」という意味になります。
足を運ばせるとか、相手に来させる、もしくは行ってもらうという言葉の意味を含みます。

つまり、「歩いて来させる」とか、「(こちら、もしくは指定した場所に)行くことで疲れさせる」ことにも繋がるでしょう。
語句の頭に「」という丁寧語を付けることで、相手を敬う表現になり、尊敬語として使えます。

ご足労は、「わざわざ来ていただく」、「わざわざその場所まで行っていただく」ということだと考えると分かりやすいです。
目上の方や取引先などの社外の方に対しても「ご足労」を言えるので、ビジネス文書や手紙、スピーチなどの挨拶にも用いられます。

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ご足労の正しい使い方・例文

正しいご足労という言葉遣いで取引先と円滑な関係を

以下のような事例で用いることが多いです。

  1. ご足労いただきありがとうございます
  2. ご足労くださり申し訳ありません
  3. ご足労をおかけしますが、よろしくお願いいたします

例文と用い方を紹介します。

使い方・例文①:ご足労いただきありがとうございます

取引先や得意客が、わざわざ足を運んで自社や自社の指定した場所に出向いてくれることで、感謝の気持ちを表す表現の語句として使えます。
「いただく」という尊敬表現の言葉をつかうことで、立場が上の方に自分のためにしてもらうとか、希望したとおりにしてもらうという意味を含みます。

使い方・例文②:ご足労くださり申し訳ありません

相手方がわざわざ時間を割いて労力をかけてきてくれた場合に、恐縮の気持ちと、恐れ入る気持ち、申し訳ないと詫びたい場合に使える表現です。

天気が悪い場合「お足元が悪い中」や、離れた場所から来てもらった場合「遠方より」、暑さや寒さで外出するのが辛い時期の場合「お暑い中」「お寒い中」などの言葉の後に続けて使えます。
「くださる」は尊敬語ですが、相手が自分に対して与えるとかくれるという意味が含まれています。

使い方・例文③:ご足労をおかけしますが、よろしくお願いいたします

相手が自社や決められた場所まで来てくれるといった場合に、返答として使えます。
骨折りをさせてしまう、余計な手間を取らせてしまうと言う意味では、「お手数ですが」と同様の使い方ができます。

相手に来てもらって申し訳ない、恐縮しているという気持ちを込めることで、失礼でない表現にすることが可能になります。

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ご足労の誤った使い方・例文

誤用例を挙げます。
使い方に十分注意してください。

  1. ご足労ください
  2. ご足労願います
  3. 社外の方がいる前で上司に「ご足労いただき」

続いてそれそれのどこが間違えているのか詳細を記載します。

誤った使い方・例文①:ご足労ください

わざわざお出でになるという尊敬語であるのに、くださるの命令形「ください」を使用すると、(自分に対して)~をしていただきたいですという意味になります。
丁寧な言葉を使っているとはいえ、相手に強制するような物言いになってしまうでしょう。

「ご足労いただけますでしょうか」等、相手の意向に添うか尋ねる形にした方が、相手に敬意を示しているような印象を持たせます。

誤った使い方・例文②:ご足労願います

失礼な物言いになってしまいます。
「願えますでしょうか」と表現したりするのも同様です。

願うという言葉には、物事が実現することを望むという意味もあり、相手に自分の希望通りになるようにという上から目線の言葉と取られることもあります。
「ご足労お掛けして申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします」というように、相手がわざわざお見えになるのを申し訳なく感じているお詫びの気持ちが感じ取れる言葉を入れるといいでしょう。

誤った使い方・例文③:社外の方がいる前で上司に「ご足労いただき」

来社している方の前で、誤用してしまうことがあります。
自分が先に客の元に来ていて、上司が顔を見せた際に「ご足労いただきありがとうございます」と上司に向かって言うのは間違いです。

目の前にいる社外の取引先や顧客よりも、上司の方の立場を最も高めている表現になるので、社外の方を下に見ていることになります。
来客のせいで、上司を呼ぶことになってしまったということにもなり、せっかく来てくれた方を怒らせてしまうことにもなりかねません。

社外の方の前で「お疲れ様です」と労うのも失礼になることがありますので、単に「ありがとうございます」と軽く礼を言うといいでしょう。

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ご足労を使うタイミングの注意点

来てすぐご足労いただき感謝していますと言う

ご足労を使うにはタイミングが重要です。
注意したい所は以下の通りになります。

  1. 来訪の約束
  2. 訪問後の御礼
  3. 来客へ「お疲れ様」代わりの挨拶として

使うタイミングの注意点について、詳しく説明します。

注意点①:来訪の約束

自社に相手先から商品などの下見をすることがあったり、打ち合わせや会議などで相手先の方が自社や指定した会場に出向くことがあったりする場合があります。
電話やメールで相手が訪問する日時をすり合わせることもあるでしょう。

確実に相手が来訪する意思を示した場合に、「ご足労お掛けして恐縮いたします」と、わざわざ足を運んでいただいて、申し訳ありませんという意味で使うと丁寧です。
電話での会話の中で、話がまとまって、日時の都合が付いてから使うといいでしょう。

注意点②:訪問後の御礼

相手が打ち合わせに見えた時に、御礼として用いることもできます。
ご足労いただきまして、ありがとうございますという使い方です。

わざわざ、時間をかけて自社や指定場所に足を運んでくれたことに対する御礼の気持ちを伝えます。
打ち合わせの場についた時に、開口一番に御礼を言うと印象が良いでしょう。

後から、メールやチャットサービスなどで来訪してくれたことへの御礼を伝える際にも使えます。
「先日は、当社のセミナーにご足労いただきましてありがとうございました。」

注意点③:来客へ「お疲れ様」代わりの挨拶として

社外の方が受付をした時や、会社や会場に見えた際に担当者以外の社員が応対することがあります。
社外の方に、「お疲れ様です」とねぎらいの言葉をかけるのは非常に失礼になります。

社内であれば、目上や下の立場に関係なく、ねぎらう形で挨拶の意味合いで使えるのですが、社外の方には使ってはいけません。
その代わりに、「ご足労いただきありがとうございます」という文言を用います。

感謝の気持ちを表せますし、お客様の疲れや骨折りをいたわることも可能です。
また、暑さや寒さが厳しい時期や、悪天候で交通事情が厳しい時に苦心して来てくださったことへのすまないという気持ちを表せるでしょう。

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ご足労の類似表現

ご足労の類例を挙げます。
似た意味を持つ語句は以下の通りです。

  1. お出で
  2. お越し
  3. お呼び立て
  4. ご来場
  5. ご光臨
  6. お迎え・お招き
  7. お手数
  8. お見え

類似表現について、項目ごとに詳しく説明します。

ご足労の類似表現①:お出で

行くや来るの尊敬表現で「お出でいただく」とか、「お出でくださる」という形で使えます。
いらっしゃるとか、お見えになると同義で使えます。

お客様が会社まで来た時に「○○様がお出でくださいました」と担当者に伝えられます。
また、客への挨拶で「本日はお出でいただき、ありがとうございます。」と声をかけることもできます。

ご足労の類似表現②:お越し

意味合いは「お出で」と同じですが、「お越し」の方がより丁寧で敬意が高い表現になります。
お客様への挨拶で直接使う場合は「お越し」を使う方が一般的で、好まれる場合があります。

お客への挨拶で、「当社までお越しいただきありがとうございます。」とか、応対に出た時やスピーチで「本日はお足元が悪い中、お越しくださり恐縮しております。」と話すだけでなく、会場内のアナウンスでも聞く機会が多いでしょう。

ご足労の類似表現③:お呼び立て

「お~する」の形で「お呼び立てする」と使います。
自分のために相手にその場所まで呼びつけて、来てもらうという意味になります。

「お出で」や「お越し」が相手の立場を高める尊敬表現ですが、「お呼び立てする」は、自分がへりくだる謙譲表現になります。
わざわざ呼びつけてしまって申し訳ないという気持ちを表す時に使うことが多いです。

お客様を応接室などに案内して、「お呼び立ていたしまして、申し訳ございません。」と用います。

ご足労の類似表現④:ご来場

その場所に来るという意味の言葉に敬意を表す接頭語の「ご」をつけて、「その場に来ていただく」と言う意味で使います。

「当社の展示会にご来場いただきまして、誠にありがとうございます。」とか、「新作発表会にご来場の皆様方~」という形で、人を表す名詞や個人名の前に付けても構いません。
会社に来ていただいた場合は、「ご来社」を使います。

ご足労の類似表現⑤:ご光臨

「ご光臨を賜り」「ご光臨を仰ぐ」という形で使われます。
ご光臨とは、本来は身分の高い人が式典やイベントなどに出席をすることを表す尊敬語になりますので、「賜り」という高い敬意を示す言葉が付けられます。

来賓や、かなり上の立場のお客に対して使われます。
「本日は○○様のご光臨を賜りまして、恐縮しております。」

ご足労の類似表現⑥:お迎え・お招き

「お」という丁寧語の接頭語をつけて、相手を催し物の出席者として呼ぶとか、お客様に来ていただくようにすることを表す際に使えます。
十分準備をして相手を待つという意味が含まれています。

どちらかと言えば、講演やイベントなどを企画した際に講師来賓としてに足を運んでいただいく際に紹介するのに使われます。
「○○様を講師としてお迎えし、講演会を開催いたします」とか、「○○様を開会式にお招きしました」というように表します。

ご足労の類似表現⑦:お手数

「手数」とは、仕事や何かの行動をするために要する労力や時間を表します。
手紙やメールなどで、相手に物事を依頼する時に、「お手数ですが、よろしくお願いいたします。」と書く場合がありますが、相手の手を煩わすことがある場合に前置きの言葉として使われることもできる便利な言葉です。

足を運ばせることの尊敬表現の代わりに「お手数」を使って、相手が自分のためにしてくれたことに対する感謝や恐縮の気持ちを表すこともできます。

「本日は、当社までお手数をかけて申し訳ございません。」とか、「お手数をかけます。」と言うこともできます。

ご足労の類似表現⑧:お見え

「見える」という1語で、「来る」の尊敬語になります。
しかし、現代では二重敬語にあたる「お見えになる」という用例が一般的です。

先方が面談などの予約を取るために電話をしてきた時に使う例としてはこのようになります。
「お見えになる日時は、○○日の○時ですね。お待ちしております。」と言うように使えます。

口語的な表現ですので、ある程度親しみを込めて接客できる顧客や取引先に使うといいでしょう。

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ご足労を目上の人に使うときの注意点

社内の人にご足労と言っては駄目

ご足労という言葉を目上の方に使う場合に注意することを挙げます。
以下の通りになります。

  1. 社内の目上の人には使わない
  2. 相手が来る予定がないのに「ご足労」を使うと催促することになる
  3. 相手が訪問したいと言っているのを断る際に使うには

それぞれのご足労を使う際の注意点を詳しく説明します。

注意点①:社内の目上の人には使わない

「ご足労」という言葉は、社外の方、取引先や顧客の方相手に使う尊敬語です。
自分より立場が下の部下や後輩にかけることもできませんが、上司にも使ってはいけません。

わざわざ足を運んで自分の元にいらっしゃる感謝の気持ちや、恐れ入ると言った恐縮しきった態度を表す語句です。
同じ職場にいる上司が自分の元にわざわざ来てくれるというのもおかしなことで、仕事を進めるために当然のことをしていることになります。

電話、メール、挨拶などの直接の会話、いずれの手段で言葉をかける機会はあっても、社外の人との間で用いるのみにしましょう。

注意点②:相手が来る予定がないのに「ご足労」を使うと催促することになる

電話で社外の相手とやり取りをする時に、特に注意が必要です。
打ち合わせをするのが必要であっても、相手の側では特に自社に来るつもりがない場合があります。

ですから、話をした最初の段階で言ってしまうと、相手側では「自分が行かないとならないのか」と感じて不愉快に感じることもあるでしょう。
電話では相手の表情が分からないので、どのようなつもりで言葉を使っているか分からずに、関係をこじらせる可能性もあります。

打ち合わせをする際に、どちらが出向くか話し合いをして、相手側から「何日に伺いたいのですが」と、出向く意思を確認してからにしましょう。
具体的な日程の調整を行った後に、「ご足労をお掛けしますが、よろしくお願いいたします。」と言うと相手の気分を害することもありません。

最初に言わずに、話の締めくくりで使うといいでしょう。

注意点③:相手が訪問したいと言っているのを断る際に使うには

取引先や顧客が訪問したいという希望を述べていても、メールや文書の郵送などで事足りることもあります。
また、他の急ぎの仕事を優先したい場合もあるでしょう。

「ご足労いただかなくても結構です。」と言ってしまうと、「結構です」という断定の言葉を使ってしまうことになり、かなり上からの目線で話していることになります。
紋切り型の口調で話をしているので、非常に冷たく失礼な印象も与えます。

ご足労いただくのも申し訳ないので、郵送やメールでご提出いただけるとありがたいです。」とか、「前略~またお日にちを改めてご連絡いたします。」と断ると丁寧です。

「わざわざ時間を割いて来ていただくのは申し訳ない、恐れ多い」という気持ちを込めることで、相手の意向を立てながらお断りすることができるので、相手が気分を悪くすることはないでしょう。

<下に続く>

ご足労の正しい使い方と例文と注意点のまとめ

相手にわざわざ足を運ばせてしまったことに対して、御礼の気持ちを伝えるとか、恐縮している気持ちを表したいという時に使える便利な言葉です。
しかし、お客や取引先にしか使えないということをしっかりと覚えておく必要があります。

言葉の使い方で失敗してしまうこともありますので、後ろに「いただく」や「くださる」の語句を付けて定型文として覚えておくと誤用する心配がありません。

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