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2018/11/20

従事の意味とは?使い方・例文9つと履歴書での書き方

『従事』という言葉、皆さんは使ったことありますか?
『~の仕事に従事している』とか『~の業務に従事したい』など、主に動詞として使われることが多いですが、正しい意味や使い方をきちんと把握していますか?

『従事』の意味、類語、対義語、使い方についてまとめてみました。
特に、使い方については具体的な例文をたくさん設けましたので、とても分かりやすくなっています。

履歴書で『従事』という言葉を使って書く際の注意点にも触れていますので、ぜひ参考にしてください。

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『従事』とは

従事とは何か辞書で調べる

意味

もっぱらその仕事に携わることを意味します。
『もっぱら』とは、他のことに関わらないで、そのことだけをするさまを表しますので、例えば『副業の○○に従事する』という使い方は誤りであるということになります。

『じゅうじ』と読みますが、『従』の字は『したがう』と読むことができ、仕事に携わるとか仕事に就くという意味があります。
『事』は仕事や行いのことを指します。

類語

『勤務』や『就業』、『在職』、『在勤』、『在任』、『関与』などが類語として挙げられます。
『従事』のような名詞で二字熟語に限って類語を集めてみました。

勤務とは、会社や官庁などに勤めて仕事をすることを表します。
就業は、職業に就くこと、その日の業務に従事すること、仕事に取り掛かることを意味します。

在職とは、ある職務に就いていることを表します。
在勤は、現在、ある勤務についていることを意味しますが、特に地方などで勤務についていることを指すことが多いです。

在任とは、任務に就いていることを表し、在勤と非常に意味がよく似ています。
関与は、あることに関係することや、携わることを意味しますが、特に仕事だけには限らず、もっと広い意味合いにおいて使われます。

対義語

これといった対義語はありませんが、仕事に携わっているという観点から考えると『怠慢』は反対の意味であると言えるでしょう。
日本国憲法において、教育・納税・勤労は三大義務とされていますので、その当然しなければならない労働をしないことを表す『怠慢』は対義語です。

また、立場上から考えると、『使役』も反対の意味になります。
使役とは、人を使って何かをさせることや働かせることを表します。

つまり、雇用する側とされる側とに分かれますので、『使役』も対義語として挙げておきます。

<下に続く>

『従事』の使い方とは?例文とともに解説

農業に従事する人

『従事』の使い方・例文として以下の9つについて取り上げます。

  1. する・している
  2. した・していた・してきた
  3. していく
  4. させる・させられる
  5. 従事。・体言止め
  6. 従事する○○(人・者)
  7. ~が従事
  8. 従事を課す
  9. 従事を経る

『従事』の使い方・例文を、それぞれ詳しくみていきましょう。

使い方・例文①:する・している

『従事する』という動詞の形で使われることが大変多いです。

『経済状況の苦しい家庭の子供達は、輸出向けの軽工業品を作る工場で手作業に従事する。』
その仕事だけに携わっているという意味です。

『派遣された自衛隊員は、被災者の生活再建支援等の各種業務に従事する。』
職種や業務などを指す名詞を直前に伴って、『~に従事する』という形で使われるのが一般的です。

使い方・例文②:した・していた・してきた

過去形として、『従事した』とか、『していた』あるいは『してきた』というような表現も使われます。

『私が現役の刑事だった時は、複数の殺人事件の捜査に従事した。』
一般的な過去形の形です。

『大手銀行に就職後、債権トレードの仕事に従事していた。』
英語の文法で言うところの過去進行形のような言い回しです。

『彼女は長年、洋服をデザインする仕事に従事してきた。』
こちらは英語の文法で言うところの過去完了形のような表現です。

使い方・例文③:していく

これからのこと、未来のことを語る時には『従事していく』とか『していきます』というような使い方をします。

『これまでのことを反省し、社会奉仕活動に従事していく。』
これまではやっていなかったことであることが、文章の内容から伝わります。

『これからは選手を育成する仕事に従事していきます。』
現役スポーツ選手だったものの、引退をして来シーズンからはコーチ業に転身するという時に使えますが、従事が『もっぱらその仕事に携わる』ことを意味しますので、現役を続けながらの兼任コーチなどには使えない表現であると言えます。

使い方・例文④:させる・させられる

自らの意思で職に就くのではなく、従事をさせるとか、或いはさせられるという表現もあります。

『北朝鮮は、IT分野の労働者を海外で関連産業に従事させる。』
IT技術者が自らの意思で職を選んで働いているという文面ではありません。

『先住民は、不毛な土地でむりやり農業に従事させられた。』
これは受け身形で、主語の先住民は自分の意思に関わらず、農業に従事させられたということを表現しています。

使い方・例文⑤:従事。・体言止め

『○○年から~の仕事に従事。』というような体言止めの使い方もあります。
これは、人の経歴を紹介する際や、自身の履歴書などに職歴を書く際等にも用いられます。

『○○氏は、△△物産において事業投資部隊に所属し、企業の戦略アドバイザー業務に従事。
人物紹介などでよくみられるのですが、これまでの経歴として企業名や部署名、役職や主な業務についてこのように『従事』という言葉を使って説明することがあります。

『株式会社××で、テレビゲームの開発に従事。』
自身の履歴書の職歴欄にこのように書くこともあります。

使い方・例文⑥:従事する○○(人・者)

従事する誰々のように、修飾語的な使い方をされることもあります。
後には人や者といった漠然とした名詞が来ることもありますし、労働者とか技術者・専門家といった名詞、或いは○○さんというように個人の名前が来ることもあります。

『配達先から不当な要求を受けて、流通業に従事する労働者に大きなストレスを与える事案が後を絶ちません。』
ここでは労働者という名詞を修飾しています。

『紛争地帯での医療行為に従事する国境なき医師団に自ら志願する医師を尊敬しています。』
ここでは、国境なき医師団という組織名を修飾しています。

使い方・例文⑦:~が従事

ここまでの例を見てきたところで、『~に従事』という形ばかりだったことにお気づきかと思います。
直前の助詞が『が』であるパターンをご紹介します。

『アメリカの労働者の47%が従事する仕事が、近い将来70%以上の確率でAIによって仕事を奪われると言われている。』
ここでは、『アメリカの労働者の47%』を主語として、助詞の『が』を伴って『従事』へと文章がつながっています。

『航空自衛隊は、飛行・整備・輸送などと職務は多岐にわたり、それぞれ専門の隊員が従事している。』
隊員が主語です。

使い方・例文⑧:従事を課す

『従事を課す』という使い方もあります。
上述の、『従事させる』と同じような意味合いになります。

『車の検査業務への従事を課す。』
会社の方針や、或いはその社員が研修中ということもあってか、社の命令として『課す』という動詞が使われることもあります。

使い方・例文⑨:従事を経る

『従事を経る』という使い方もあります。
特に、自分の職歴を語るうえで大変使える表現です。

『その後、家業の漁業従事を経て、株式会社○○に入社いたしました。』
途中、こういった仕事をしていましたという意味で使われています。

『200×年に新卒で入行した◎◎銀行での営業職への従事を経て、その後△△証券にてファイナンス業務に従事。』
このように、職歴を列挙する際に便利で、本や記事の著者紹介欄によく見られる使い方です。

<下に続く>

『従事』と『携わる/関わる』の違いとは

『従事』と『携わる』の違い

『携わる』とは、ある事柄に関係することを意味します。
辞書には、意味の説明として『従事する』と書いてあるくらいですから、大変意味の近しい類語であることは間違いありません。

では、『従事』とは具体的にどのように違うのでしょうか。
冒頭の意味のところで、従事とは『もっぱらその仕事に携わること』であると述べました。

つまり、従事は仕事にしかつかえないのです。
その点、携わるは仕事だけに限らず、何かしら物事に関係するという意味で使われますので、かなり広い範囲で使える動詞であると言えます。

『従事』と『関わる』の違い

『関わる』とは、漢字からも推察できますように、関係を持つということを意味しています。
なんだか意味が漠然としていて、広く使われる動詞のように感じますね。

従事が仕事だけに限って使われるのに対し、『関わる』は仕事の他にも人や事柄など何でも良いので関係性を持つことを指します。
そして、仕事のことに関して言う時に『~に関わる』と使ったからといって、その業務を実際にこなしたり、その職場で働いていなかったりする可能性もあるのです。

どういうことか、上の例文の中から一つ例を挙げてご紹介しましょう。
例えば、上の例文⑥に出てきた『流通業に従事する労働者』という表現を、『流通業に関わる労働者』と言い換えてみましょう。

『従事』を使った場合は、日本郵政やヤマト運輸・佐川急便などの運送会社で働いている人のことを指していますが、『関わる』を使った場合にはそうとは限りません。
流通業に必要なソフトウェアを組んでいる人かもしれませんし、流通に必要な梱包資材を作っている人かもしれませんし、通信販売を営んでいて単に流通を利用している人かもしれません。

これだけネットが普及して、ネット通販が便利になった現代においては、私達通販での購入者一人一人が流通に関わる人であるとも言えるのです。
つまり、『従事』よりも『携わる』の方が広い意味をカバーしていて、それよりもさらに『関わる』の方がもっと広い意味をカバーしているのです。

数学の記号を使って表すと、『従事⊂携わる⊂関わる』ということになります。

<下に続く>

履歴書で『従事』を使うときは?書き方を解説

履歴書で従事という言葉を使う

上にたくさん挙げた例文の中の、②や⑤のような使い方を参考にしましょう。
つまり、『~に従事しておりました』という過去形や『~に従事。』という体言止めです。

履歴書には職歴の欄には、入社年度と社名と部署を書き、その下の欄に何に従事していたのかを細かく書くようにします。
この職歴欄では体言止めが普通です。

平成○○年○月 みんかね商事株式会社 入社 営業部配属
        営業担当として法人営業に従事

このように、一つの勤務先には二行を使うようにして、その二行目に分かりやすく仕事の内容を紹介する際に『従事』という言葉を使うのです。
志望動機など、文章によって表記する場合には、『営業の仕事に従事してまいりましたので、接客の面で力を発揮したいと思います。』などのように、体言止めではなく動詞を敬語表現にする使い方で自己アピールをしていきましょう。

<下に続く>

『従事』を使うときの注意点とは

書き言葉として使う機会の方が多いとは思いますが、口頭の場合も記述する場合も、相手との関係性から敬語表現には気をつけるようにしましょう。
『従事』という言葉を使うということは、ほとんどが目上の方、面接官や採用担当者の方であることが多いと思います。

『従事いたしておりました』などの謙譲表現にするように心がけましょう。
『従事』という堅苦しく難しい表現を使うためには、その前後の文章もしっかりしていないと台無しになってしまいます。

<下に続く>

『従事』の意味や使い方をマスターしよう

『従事』の意味や類語・対義語、使い方について解説を進めてきました。
その仕事にだけ携わることを意味し、専門性がフォーカスされる言葉です。

そういった点を、他の類語とは違った形で捉えることが大事です。
きちんと意味を押さえたうえで、類語との使い分けを上手く行いましょう。

履歴書で『従事』という言葉を使用する方には、特に意味や使い方には充分に気をつけていただきたいところです。

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