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2018/12/10

「把握」の意味や類語は?ビジネスシーンでの使い方や例文を紹介

『把握』という言葉、普段からよく見聞きすることがありますよね。
実際によく使うという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

把握の意味、類語、外国語表現、敬語表現についてまとめてみました。
具体的な使い方については、たくさんの例文を用いて分かりやすく解説を進めていきますので、ぜひ参考にしてください。

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『把握』の読み方、意味、類語、外国語表現

読み方

『はあく』と読みます。
『把』という字は、一般的に『ハ』という音読みしか知られていませんが、『にぎる』とか『とる』という訓読みもあります。

どちらの訓読みも表外読みですので、知らなくても当然の読み方です。
表外読みとは、常用漢字表にない読み方のことです。

『握』の字はご存じのとおり、『アク』という音読みの他に、『にぎる』という訓読みがあります。

意味

物理的に『しっかりとつかむこと』や『手中におさめること』を意味します。
また、『しっかりと理解すること』も表し、こちらの意味の方が一般的によく使われています。

上述の通り、『にぎる』という同じような意味の漢字を重ねてできた熟語です。
こういった場合、お互いの漢字の意味を強調する熟語となることが多く、そのため『しっかりと』という意味合いが大事なポイントとなってきます。

単につかんだり、理解するというのではなく、『しっかりと』つかんだり理解したりすることを指すと覚えておきましょう。

類語

『把捉(はそく)』が最も意味の近しい類語です。
しっかりとつかまえたり、理解したりすることを意味しますので、同義語と言って良いでしょう。

『把持(はじ)』も類語です。
しっかりと持つことや、かたく握り持つことを意味しますが、理解という意味合いはありません。

逆に、物理的にしっかりと持つことは意味しないものの、しっかりと理解するという意味がある類語としては『了解』が挙げられます。
もちろん、『理解』も類語です。

具体的にはどのように意味が似ていて、どのように違うのでしょうか。
これらについては、のちほど別の見出しを設けて詳しく解説します。

他にも、『事解』という類語があります。
これは、具体的に物事を理解することを表します。

外国語

英語では、『grasp』と言います。
しっかりとつかむことや、しっかりと理解することという意味の名詞です。

また、しっかりとつかむとか、しっかり理解するという動詞としても使われます。
これほど意味合いを一語でしっかりと伝えられる単語は他にありません。

これは、古英語の『græpsan』、ゲルマン祖語の『graipisōną』が元になっていると考えられています。
しかし、ゲルマン系であるドイツ語には、現在これに似た単語で、つかむことも理解することも両方表せる適当な単語が見当たりません。

イタリア語では、『presa』です。
これも英語の『grasp』と同様に、物理的にしっかりとつかむことも、理解することも両方の意味を持ち、まさに適訳です。

中国語では『把握』です。
意味は全く同じですが、発音は『バーウォー』です。

<下に続く>

『把握』と『理解』の違い

把握とはしっかり掴むこと

冒頭の意味のところでも述べたことですが、『把握』とは『しっかりと理解すること』です。
理解よりも『把握』の方が意味が強いです。

同じ『にぎる』という意味の漢字を重ねて出来上がった『把握』という熟語ですが、こういった場合にはお互いの漢字の意味を強調する熟語となります。
人は知ることから始まって、それを理解し、そしてそれを把握するというようにステップアップしていくのです。

知るとか知っているというのは、まだ見聞きしたことがあるというレベルです。
そして、そこから内容に踏み込んで、人に正しく説明できるレベルが『理解』です。

そこから更に、しっかりと頭で理解をしたうえで、実際に体で体現できたり実践できたりするところまで到達したものが『把握』です。

<下に続く>

『把握』と『了解』の違い

『了解』は、『諒解』や『領会』、『領解』とも書けます。
物事の内容や事情を理解し、承認することを表します。

先ほど、把握とはしっかりと頭で理解して実践できることだと述べましたが、『了解』は理解して、それに納得し、認めること、そしてそれを意思表示する時に使われます。
つまり、理解した後の行動が異なります。

『了解』は、主に相手が言ったことに対して、自分が理解したことや同意したことを伝える時の『OK』のような意味合いで使われることが多いです。
上述の『理解』も、そしてこの『了解』も、頭で分かったり意味を飲み込むことについて使われますが、『把握』のように物理的に何か物質をしっかりつかむというような意味合いでは使われません。

そこは決定的な違いです。

<下に続く>

『把握』を上司に使うのはアリ?

先ほどの『了解』は、上司など目上の人には使えない表現として有名です。
『了解。』や『了解しました。』は目下の人や同等の相手に対してだけ使えるものなのです。

それでは、目上の人に対しては、どのような敬語表現が正しいのか。
『承知しました。』や『承知いたしました。』という表現です。

『承』という字は、上位のものから『受け』『いただく』ということを表す『受け賜る』から来ています。
そのため、受けるや聞く、伝え聞く、引き受けるの謙譲語表現として使われます。

『承りました。』という表現もあり、これは更に丁寧です。
そして、『かしこまりました。』も丁寧さが更に増した表現ですので、これらを使うようにしましょう。

以上、ここまでが、自分が把握した場合の敬語表現です。
それでは、相手に把握してほしいとお願いする場合には、どのように伝えれば良いのでしょうか。

正解は『ご理解ください。』です。
正しく使い分けましょう。

<下に続く>

ビジネスシーンで使える『把握』を用いた例文

把握とはしっかり理解すること

『把握』を使った例文として、以下の6つについて取り上げます。

  1. する
  2. している
  3. される
  4. できる
  5. しやすい・しにくい・しづらい
  6. 正確に

『把握を使った』例文を、それぞれ詳しくみていきましょう。

例文①:する

『把握する』という動詞の形で使われることが多いです。

『無駄な経費を把握することで、来年度や来月からそこを削減しようと取り組むことができます。』
単に知るだけでなく、しっかりと内容を理解して行動に移せるのが『把握』です。

『接待する際には、相手方の好みを把握し、お店選びをするようにしましょう。』
知るのとは違って、把握するのには受け身で情報が単に入ってくるだけではなく、こちらから能動的に動いて理解を深めようとする努力が必要なのです。

例文②:している

『把握している』というように、英文法でいうところの完了形のように、既にしっかりと理解しているという意味合いでも使われます。

『私も現状を把握しており、お客様の混乱を防ぐために複雑さを取り除くべく改善に取り組んでおります。』
現状という言葉は、把握とはよくセットで使われます。

『選考解禁初日に採用試験を実施する全てのライバル企業を把握しているわけではありませんが、10社ほどが初日に試験を行うことが分かっています。』
把握していないとか、把握していなかったという否定形もよく使われます。

例文③:される

『把握される』という受け身形も良く使われます。

『この日までに把握されたクレジットカード不正利用の被害件数は20件です。』
受け身形になっています。

『洪水などで立ち入り困難な地域もあり、現地の関連企業の被害の全容は把握されていない。』
主語が全容なので、把握されるという受け身形になっていて、このように否定形の使い方ももちろんあります。

例文④:できる

『把握できる』という可能形の使い方もあります。

『今年度の売り上げ増が、ライバル店舗が閉鎖したという事情が背景にあることを、現場のスタッフは把握できているだろうか。』
知るとか見聞きするというのは、何も考えずに生きていても誰にでもできることですが、把握するということは理解を深めようと自ら努力しないとできないものです。

『残業代や時間外手当の未払い分の総額を把握できていない状況です。』
こちらは可能形の否定形です。

例文⑤:しやすい・しにくい・しづらい

『しやすい』とか、反対に『しにくい』や『しづらい』という言い回しもあります。

『在庫管理がしっかりできていると、必要な発注数が把握しやすいです。』
副詞形のように『把握しやすく』とか、名詞形で『把握しやすさ』といった表現もあります。

『証券業や金融商品取引業は、色々なことが同時に起こるため、把握がしにくい部分も多々あります。』
把握するという動詞を活用して、把握しにくいとすることもできますし、把握という名詞のまま使う方法として『把握がしにくい』という形を取ることもできます。

『店内のレイアウトが変わって、何がどこにあるか把握しづらい。』
副詞形のように『把握しづらく』というような使い方もあります。

例文⑥:正確に

『把握する』という動詞の中には、既に『しっかりと』という強い意味合いが含まれています。
そのため、『把握する』という動詞を強調する場合には、『しっかり』ではなく『正確に』が使われることが多いです。

『アクセス推移を分析することで、顧客の動向を正確に把握したい。』
『社員一人一人の勤務状況を正確に把握しています。』

<下に続く>

『把握』の意味や使い方を押さえよう

把握とは何かを辞書で調べる

『把握』の意味や類語、外国語表現、敬語表現、使い方について解説を進めてきました。
普段から使っている言葉ではありますが、『理解』との違いについて考えたことはなかったのではないでしょうか。

把握とは、見聞きして知っているとか、理解するとかのもっとその先のステージで、しっかりと理解して自分のものにしてしまっているという意味を含んでいます。
意味を正しく理解して、正しく使えるようにしましょう。

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