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2018/12/23

漠然とは?意味と正しい使い方・例文!曖昧との違いも解説

漠然という言葉、普段皆さんは何気なく使っていませんか?
漢字だけを見ていると、どのようなことを意味しているのか、はっきりとは分かりませんよね。

漠然の語源や類義語との微妙なニュアンスの違いを知ることで、まず正しい意味を押さえましょう。
その後、具体的な使い方については例文をたくさん設けて分かりやすく解説を進めていきます。

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目次

漠然とは?

意味

ぼんやりとして、はっきりしないさまを表します。
また、広くて果てしのないさまも意味しますので、『漠然たる平原』というような表現をしたりもしますが、こちらの意味での使い方は稀です。

語源

漠然の漠は砂漠や砂原を表す

『漠』という漢字は、さんずいへんが『流れる水』の象形で、右側の草かんむりの部分と下の『大』の部分は草の象形、そして真ん中の『日』は太陽の象形です。
右側は、太陽が草原に没したさまを表すことで、『ない』という意味を持つようになり、左側のさんずいへんの『水』と相まって、水のない原っぱ、つまりは砂漠を意味する漢字になったと言われています。

砂漠だけでなく、砂原や広いという意味も持ちます。
実は、『漠』の字は、これ一文字で『すなはら』や『ひろい』とも読めるのです。
どちらも常用漢字表以外の読み方で学校では習わない「表外読み」での読み方になります。

また、この漢字には、他にも『はっきりしない』とか『とりとめのないさま』、『果てしないさま』、『ものさびしい』というような意味もあります。
『然』という漢字は左上の『タ』のような部分が『切った肉』の象形となっていて、右上の『犬』は耳を立てた犬の象形で、脚の部分は『れっか』と呼ばれる部首で、その名の通り燃え立つ炎の象形です。

古代中国の占いでは、犬をいけにえの犠牲に使う例が多かったようで、天の神をまつるには犬を焼いていたと言われています。
そのため、『然』には燃えるという意味があります。

それ以外にも、『しかり』とか『そのとおり』といった肯定や同意を表したり、『しかし』、『しかして』、『しからば』、『しかるに』といった接続の助詞としても使われる漢字です。
また、状態を表し形容詞の後に添える語としても『然』は活躍します。

例えば、厳然は厳かで近寄りがたいさまを表しますし、突然は突如として起こるさま、旧態依然は元のまま変化や進歩のないさまを表します。
『漠然』の中でも『然』はこの役割を果たしているため、『はっきりしないさま』や『果てしないさま』を意味するのです。

同義語

『空漠(くうばく)』は同義語です。
果てしなく広いさま、漠然としてとらえどころがないさま、どちらも意味する同義語です。

『茫茫/茫々(ぼうぼう)』も同じく同義語です。
広々としてはるかなさまと、ぼんやりかすんではっきりしないさま、その両方を表す数少ない同義語の一つです。

使い方

『漠然』は名詞です。
最も多いのは、後ろに助詞の『と』を伴って、『漠然と』という形で使われることが多いです。

さらに、動詞『する』の連体形『した』を伴って、『漠然とした』という使い方もあります。
具体的な使い方については、後程例文を設けて解説します。

英語

日本語で、単に名詞のまま『漠然』として使われることがないように、英語でもやはり名詞として使われるよりも形容詞や副詞の形で使われることが多いです。
『漠然たる』を意味する形容詞としては『vague』、『漠然と』を意味する副詞としては、そこから派生した『vaguely』という単語があります。

ちなみに、あまり使われないと言いましたが、『漠然』を意味する名詞は、同じく形容詞の『vague』から派生した『vagueness』です。

<下に続く>

『漠然』と『曖昧』、『抽象的』との違い

漠然たる平原

『曖昧』との違い

曖昧とは、態度や物事がはっきりしないことやそのさまを表し、あやふやが同義語です。
一つの表現が二つ以上の意味に取れることや、周辺が不明瞭であることを指します。

『曖昧な』という形容動詞的な使い方や、『曖昧に』という副詞的な使い方をすることが主です。
『漠然な』とか『漠然に』という使い方はしませんので、用法がまず違います。

『曖昧な説明でごまかす』とか『責任を曖昧にする』というような言い回しがありますが、これらは意識的に物事をはっきりさせないでおくという、ずるさや悪意が感じられるものです。
『漠然』には、そのような意図や意味はありません。

『抽象的』との違い

抽象的とは、いくつかの事物に共通なものを抜き出し、それを一般化して考えるさまを表します。
また、頭の中だけで考えていて具体性に欠けるさまを意味し、具体的や具象的の対義語です。

『漠然』の方は、内容がぼんやりしていて理解できないさまを表すのに対し、『抽象的』の方は、内容は理解できるものの具体的でないさまを指します。
用法も『曖昧』と同じく、『抽象的な』や『抽象的だ』という形容動詞的な使い方と、『抽象的に』という副詞的な使い方をされることが多いため、その用法においても『漠然』とは異なります。

<下に続く>

『漠然』の例文

漠然としたイメージ

『漠然』の例文として以下の6つについて取り上げます。

  1. 漠然としている
  2. 漠然と抱いている
  3. 漠然と思う・思い浮かべる・思い描く
  4. 漠然と感じる・考える・想像する
  5. 漠然とした不安
  6. 漠然としたイメージ・印象

『漠然』の例文を、それぞれ詳しくみていきましょう。

例文①:漠然としている

状態を表す表現として、大変良く使われます。

『日本人は、お金を貯める目的が漠然としている。』
文末に使われるパターンです。

『あまりにも投げかけられる質問が漠然としていて、明らかにインタビュアーの知識や予習が充分ではないなと感じた。』
謙譲語表現の形をとって、『漠然としており』というような言い回しも使われます。

例文②:漠然と抱いている

『抱く』という動詞を直後に伴って使われることが大変多いです。

『大往生を遂げた恩師の葬儀に触れ、私自身漠然と抱いていた死の印象がじゃっかん変わってきた。』
『抱く』とか『抱いている』、『抱いていた』など形を変えて用いられます。

『地元に帰って何か役に立ちたいという、そんな思いを漠然と抱き続けてきた私に転機が訪れた。』
『抱き続けてきた』ということで、その期間の長さが強調されます。

例文③:漠然と思う・思い浮かべる・思い描く

『思う』や『思い浮かべる』、『思い描く』という動詞もセットで使われます。
『将来は私も両親のように医者になるのかな、と漠然と思うようになっていました。』

『この村には、誰もが漠然と頭に思い浮かべる日本の原風景が広がっているところが魅力なのではないでしょうか。』
『自分も母のようになりたいなと、将来の自分の母親像を漠然と思い描いていました。』

例文④:漠然と感じる・考える・想像する

上述の『思う』と同じような動詞ですが、『感じる』や『考える』、『想像する』という動詞を後ろに伴って使われることも多いです。
『少子化や高齢化という言葉を聞くと、将来あまり良いことは起きないんじゃないかと漠然と感じている人も多いことでしょう。』

漠然と教育に携わりたいと考えながらも、自分の将来に対して明確なビジョンは持ち合わせていませんでした。』
『外国人が漠然と想像する日本人像とは、いまだに眼鏡をかけてカメラを首からかけていて出っ歯というものだろうか。』

例文⑤:漠然とした不安

『漠然とした不安』という表現は大変よく使われます。

『被災地にはいまだに生活の見通しが立たず、漠然とした不安と戦っている人がたくさんいる。』
戦うという動詞を後ろに伴って使われることが多いです。

『仮想通貨に投資したものの価格は下がり、含み損を抱えたまま塩漬け状態で、漠然とした不安は続いたままです。』
このように、続くという動詞を後ろに伴って使われることもあります。

例文⑥:漠然としたイメージ・印象

イメージや印象といった名詞とセットで使われることも多いです。

『上司と面談したが、なんだか漠然とした印象で評価されているようで納得がいかない。』
『今までのプロレスは、痛そうとか怖そうとかいう漠然としたイメージがあるだけで、女性ファンが少なかった。』

<下に続く>

『漠然』の使い方をマスターしよう

『漠然』の意味、語源、同義語、英語表現、使い方などについて解説を進めてきました。
『曖昧』や『抽象的』などの類義語との微妙な差異についても触れましたが、これで使い分けも大丈夫でしょう。

具体的な使い方については、上の例文を参考にして、セットで使われやすい動詞や名詞をチェックすることで『漠然』という言葉を自分のものにして使いこなしてください。

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