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2018/09/21

10時間労働は普通?労働基準法に関する知識と違法行為への対処法

皆さんは毎日何時間労働していますか?
社会人の中には、毎日10時間を超えて労働している人も多いのではないでしょうか?

ここでは以下に、10時間労働は、労働基準法に照らし合わせてどうなのか?にはじまり、10時間労働の健康への弊害なども考察します。
その上で10時間労働への対処法なども考えます。

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目次

10時間労働は普通?

業界によってもその企業によっても、忙しい時期とそうでない時期というものはあります。
年のうちでも特別忙しいいわば書き入れ時の繁忙期には、その従業員も膨大な量の仕事量をこなすために、1日8時間を超えて毎日10時間以上の労働時間になるのも、ある程度仕方がないケースも多いでしょう。

しかし、これが繁忙期などに関係なく、1日10時間労働が常態化しているような会社だとしたらどうでしょうか?

それは、国の定めた労働基準である労働基準法に照らし合わせてみても明白です。

<下に続く>

労働基準法とは?

10時間労働の現場

労働基準法という法律は、正社員のみならず、パートやアルバイトなどすべての労働者が働くうえで、労働条件に関する最低条件を定めたものです。
労使間における労働契約関係に関して規定した最もベーシックな法律が労働基準法ということになります。

労働基準法には、その第三十二条に、「1週間に、40時間を超える労働をさせてはならない」、「休憩時間を除いて、1日に8時間を超える労働をさせてはならない」という基本の労働時間の決まりが明示されています。
この見地から見れば、1日10時間労働は、明らかに基準をオーバーしています。

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10時間労働が毎日続く会社は違法?

10時間労働が続く会社でも、無条件に違法とはいえません。
その根拠となるのは、労働基準法36条に由来した「36協定(サブロク協定)」という特例措置の協定があるからです。

業界、企業にはどこでも書き入れ時である「繁忙期」があるという共通の理解を国が示しているものが36協定の考え方です。
ですから、この36協定を結んで労働基準監督署に届け出をしている企業に関しては、1日8時間、週に40時間の労働時間を超えても、所定の限度時間までは、超過が許容されているのです。

ちなみに、その限度時間とは、一般労働者で「週に15時間」となっています。

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10時間以上の労働は健康に害がある?

長時間労働は心身に過大な負荷をかけ、健康に深刻な悪影響を及ぼすことがわかっています。
今までの研究ではっきり結果が出ているのは、週60時間の労働時間(週6日勤務であれば、1日10時間の労働)では、心筋梗塞の発症率が2.4倍まで上昇することがわかっています。

10時間労働のような長時間労働は、人体に多大なるストレスを与え、交感神経系の興奮や血圧上昇をいたずらに促し、その結果脳血管や心臓疾患を増加させることがわかっているのです。
こうしたことが続けば、健康被害は甚大なものになり、突然死のリスクは跳ね上がります。

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日本のサラリーマンの平均労働時間

日本の労働者の平均労働時間とは、どのくらいのものなのでしょうか?
かつては、「24時間戦えますか?」などと言われ、会社に寝泊まりすほど激烈な長時間労働が当たり前だった時代の長く続いた日本のビジネスマンも、近年はコンプライアンスやブラック企業問題で、表向きはだいぶ改善されてきたように見えます。

現在の日本のサラリーマン(正規雇用者)の平均労働時間は、月間で、160~170時間程度だと言われています。
これは、1日に換算すれば、だいたい8時間~8時間半程度になります。

しかし、この数値はあくまでも全体の平均的な目安であり、業種や企業の規模によっても大きなばらつきがあることは否めません。

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違法な10時間労働を課された時の解決方法

では、解決方法をみていきましょう。
解決方法には、以下の5つのものがあります。

  1. 所属の上長に直談判する
  2. 労働基準監督署に相談する
  3. 自社労組のある会社ならそこに相談する
  4. 自社に組合が無い場合には、ユニオンに相談する
  5. 弁護士に相談

続いて、解決方法を、それぞれ詳しくみていきます。

解決方法①:所属の上長に直談判する

違法な10時間労働が常態化しており、当然の義務のようにそれを課せられている場合には、一度本気で、直属の部署の上長に掛け合ってみるべきです。
「労働基準法に照らし合わせてみても、今の労働時間の押し付けは明らかに違法でおかしい」という旨の率直な意見をぶつけてみるのです。

日本の企業ではこのような上司との直談判がなかなか実際にはしづらい空気感を蔓延させているのが普通ですが、理不尽と戦う気があるなら、まずはこれをやらないと始まりません。
会社や部署内での風当たりがしばらく強くなることは覚悟して臨むべきでしょう。

解決方法②:労働基準監督署に相談する

職場の上司等にかけあっても埒があかない場合には、労働基準監督署に直接相談するという方法があります。
労働基準監督署はただ相談するだけでは、まったく動かない場合もありイライラするといった声をよく耳にしますが、これは具体的な証拠を提示していないからです。

10時間労働という確実な「違法性の証拠」を提示していけば、労基も動かざるを得なくなるのです。
その証拠とは、タイムカードのコピーであったり、日報であったり、給与明細であったり、具体的に労働時間が証明できるものであれば良いです。

解決方法③:自社労組のある会社ならそこに相談する

10時間の違法長時間労働の強制に限らず、労使間において、「企業vs1従業員」で戦うと、労働者に圧倒的に不利になります。
そこで、労使間で労働者個人の代わりに団体として会社と互角に交渉できる組織として労働組合があるのです。

一般に、ある程度以上の規模の大企業であればほとんどは自社の労組を持っています。
ですから、この規模の会社で働いている従業員の場合には、まずは、自社の労働組合に相談して会社に掛け合ってもらうことをオススメします。

詳細な経緯と理不尽さを強調すれば、該当部署に組合から注意の通達が行くはずです。

解決方法④:自社に組合が無い場合には、ユニオンに相談する

違法な10時間労働を課してくる会社が、労組を持つような大企業ではなく、中小零細企業や、規模は拡大していても新興ベンチャー企業などである場合には、自社に労働組合を持たない場合も多いです。
このような会社の労働者はどうすれば良いのでしょうか?

この場合には、ユニオンと呼ばれる合同労働組合・合同労組に相談し、場合によっては加入するのがオススメです。
ユニオンは上部組織に、連合系、全労連系、全労協系などの強い政治力を持ち、近年は会社の「御用組合化」している大企業の自社労組より、多くの場合、遥かに末端従業員、労働者の力強い味方として機能します。

解決方法⑤:弁護士に相談

会社に違法な10時間労働を半ば強要されていて理不尽を感じている場合、有効な解決方法がすぐにはわからない場合が多いですよね。
このようなどこに相談してぶつければ良いのかわからない場合には、労働問題を専門に扱って得意にし実績もある弁護士のいる法律相談所に相談してみると良いでしょう。

近年は多くの法律相談所で労働問題の無料相談窓口をサービスで設けている場合が多く、そこにある程度の物証を揃えた上で相談すれば、具体的な今後の方策を授けてもらえることは多いでしょう。

<下に続く>

10時間以上の労働を乗り切る方法

10時間労働をする人

では、10時間以上の労働を乗り切る方法をみていきましょう。
10時間以上の労働を乗り切る方法には、以下の6つ方法があります。

  1. 睡眠時間を毎日しっかりと取る
  2. 習慣的にリラクゼーションを取り入れる
  3. ゆっくり入浴する習慣をつける
  4. 休日には一切仕事をしない
  5. 必要な時は心療内科等のカウンセリングを受ける
  6. 内心期限を切って転職先を見つけておく

続いて、10時間以上の労働を乗り切る方法を、それぞれ詳しくみていきます。

方法①:睡眠時間を毎日しっかりと取る

そうはいっても、現実問題としてしばらくは常態化している職場での10時間以上の労働に毎日向き合っていかなくてはならない場合-。
具体的な方策が必要です。

10時間以上の長時間労働に耐えるには、まずタフな心身で臨まなくてはなりません。
心身のタフさ、健康さを高める最善の方策は「たっぷり睡眠を毎日取る」ことです。

慢性的な睡眠不足は身体を衰弱させますし、ストレスにも弱くなり、うつ病の発症とも高い連動性を持っています。
10時間労働を乗り切るためには、まずは1にも2にも、睡眠時間をしっかりと確保して十分な睡眠をとるように心がけましょうということです。

方法②:習慣的にリラクゼーションを取り入れる

長時間労働が常態化すると、交感神経と副交感神経切り替わりとバランスがおかしくなり、自律神経バランスが崩れがちになります。
それを防ぐ方策としては、仕事終わりはもちろん、勤務時間中であっても、頻繁にリラクゼーションを取り得れていく工夫をすることです。

例えば、仕事中でも、3分間程度一切の手を休めて、腹式呼吸を行うとか、良い香りのコーヒーを給湯室で入れて飲むとか、そういった句読点と気分転換夷なることを、一定時間ごとに入れていくのです。
仕事が終わって家に帰れば、寝る前の10分程度瞑想の習慣をつけるのもオススメです。

方法③: ゆっくり入浴する習慣をつける

10時間以上の労働が常態化していると、心身共に緊張状態が続いています。
このような緊張は、仕事を終えたら解いてあげないと、その後スムースで快適な睡眠に入っていけません。

こうした心身の緊張を解き放つ最適の方法は、入浴です。
入浴方法としては、シャワーだけでなく、しっかり湯舟に浸かるこおとをオススメします。

これによって、血行と代謝を促進し、心身の疲れも取れ、交感神経から副交感神経に切り替わるスイッチを助けます。

方法④:休日には一切仕事をしない

毎日10時間以上の労働が常態化している場合には、それが続くと心身ともに興奮と緊張状態が継続する異常な心身のモードが継続するリスクがあります。
これを一旦リセットするには、休日には完全に仕事から離れ、頭の中から仕事のことを追い出してしまうことです。

ドライブを楽しんでみたり、無心で趣味やレジャーを楽しんでみるといった方法が有効です。

方法⑤:必要な時は心療内科等のカウンセリングを受ける

毎日10時間以上の長時間労働が常態化している場合、知らず知らずのうちにメンタルがやられていることも少なくありません。
これを放置しておくと、気が付いたらうつ病を発症などという事態に陥りかねません。

このようなことを予防するために、少ししんどいなと感じたら、専門のクリニックや心療内科などに相談してみるもの良いでしょう。

方法⑥:内心期限を切って転職先を見つけておく

10時間以上の長時間労働を乗り切る最後の手段としては、内心で今の仕事(会社)を続ける期限を「◯月いっぱいまで!」と切ってしまうことです。
その上で、次に移れる転職先を探す転職活動を進めておきましょう。

辛くてギブアップしそうな長時間労働でも内心で「あと2ヶ月の辛抱だ」と思えば、なんとか正気を保ったまま乗り切れるものです。

<下に続く>

10時間労働に関するまとめ

10時間労働を乗り切る現場

10時間労働が常態化している仕事や会社に関して、色々な角度から掘り下げて考察してきました。
労働基準法では36協定の範囲で、認められているとはいえ、繁忙期に限らず常態化している会社は、明らか違法性が高いわけです。

自分が、このような10時間労働を強いられている場合には、具体的な方策を考え推し進めて対抗していくべきでしょう。

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