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2019/05/13

ネイティブ・アメリカンとは?伝統・文化・歴史を紹介

ネイティブ・アメリカンとは、アメリカ大陸にもともと土着していた先住民族を指す言葉です。
ここでは以下に、広大な北米大陸において、今では保護区のようなところでしか見かけないこのネイティブ・アメリカンについて考察していきます。

ネイティブ・アメリカンの教えや名言などを中心に見ていきましょう。

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ネイティブ・アメリカンとは?

人種

アメリカ合衆国のマジョリティの人種と言えば、欧州にルーツを持つ白人種ですが、本来北米大陸に住んでいた人種は、ネイティブ・アメリカンと呼ばれる黄色人種です。
ネイティブ・アメリカンは、人種的には、日本人と同じ祖先であるモンゴロイドです。

ただ、現在の日本人も現在のネイティブ・アメリカンも「混血民族」であるので、太古に共通の祖先を持つというだけで、DNA塩基配列は同じというわけではありません。
あくまでも、同じモンゴロイド遺伝子を持つ黄色人種であるという共通点があるということです。

歴史

かつてはコロンブスが、西インドを発見した思い込んでいた事に由来する「インディアン」(現在は「我々はインド人ではない」とする先住民の主張から使われなくなった)と呼称されていたアメリカ大陸先住民のネイティブ・アメリカンは、北米大陸だけで、コロンブスの大航海時代には200万人以上が繁栄して暮らしていたと言われます。
各「族」の酋長を主張にそれぞれ統治された「部族国家」の歴史と文化を持っていました。

この先住民であるインディアンを、新大陸発見者であるヨーロッパ人は、新大陸入植に邪魔な存在として1622年~1890年に及ぶ長きに渡る「大開拓時代(インディアン戦争とも呼ぶ)」に大殺戮を行ったのです。
その戦いぶりは、戦争というより白人侵略者による先住民のジェノサイドと呼ばれるほど凄惨を極めたものでした。

<下に続く>

ネイティブ・アメリカンの文化

音楽

ネイティブ・アメリカンは大昔から、独自の音楽と舞踊を持っています。
それらは主に、祭祀の場や、ヒーリングの場面において奏でられ、ネイティブ・アメリカンの暮らしの中にとても重要な役割を果たしてきたのです。

ネイティブ・アメリカンの音楽で使用される楽器は、主にフルートのような笛とドラム、それに人間の声(歌)です。
特に、ドラムの演奏の仕方は独特であり、多くの演奏者は必ずcircle(同心円)を作って演奏します。

これは、円はどこでも同じで調和しており、この世界、人間には上も下もない皆それぞれ平等な存在だ、というネイティブ・アメリカンの太古からの哲学を具現化しているものです。

伝統

インディアンと呼ばれたネイティブ・アメリカンの人々は、多くの「族」にわかれたそれぞれの「部族国家」のようなものを形成していました。
古代ギリシャの都市国家ポリスに近い感じですが、決定的な違いがあります。

それは、プレーンインディアンと呼ばれた最も根源的なネイティブ・アメリカンの思想の伝統として「土地は所有しない」という根幹があっただからです。
ネイティブ・アメリカンの伝統には、空気や日光を神様(宇宙神)から人間が買うことができないのと同様に、大地も人間が神様から買って所有することはできないという考え方が土台としてあるのです。

なので自然を人間に屈服させるために開発して作り変えたりせず、自然と共生する伝統を持っていました。

信仰

ネイティブ・アメリカンの信仰においては、自然崇拝と先祖崇拝が二本柱になっています。
現世と死後の世界、魂といったスピリチュアルな世界観をシャーマンの能力を持った者が幻視したり啓示を行ったりする祭祀も盛んでした。

理念としては、万物には神が宿るというもので、これは日本の神道における八百万の神々の信仰に非常に近いものがあります。

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ネイティブ・アメリカンの教え

ネイティブ・アメリカンの生活

教え①:「目で判断せずに、心で判断しろ」

これは、ネイティブ・アメリカンのシャイアン族の教えです。
仏教の開祖である仏陀も説いた「色即是空、空即是色」の境地にも通じる真理の教えと言えます。

移ろいやすい目に見えるものや事象ばかりに囚われてしまうと、表面だけで物事を判断する浅い人間になってしまいます。
真理を見極め、事の是非を正確に判断するには、目で見るものに誤魔化されず、心で判断するようにしろと戒める教えです。

教え②:「怒りは自分に盛る毒である」

ポピ族に伝わる教えです。
人間には喜怒哀楽といった感情があります。

その中でも、怒、つまり怒りはそれを発する人の体内に毒を作り出します。
ストレスが溜まったり、嫌いな人間に対して我慢できないからといって、怒りに身を任せていたのでは、結局自分自身に毒を盛っているのと同じことだ、と説いています。

常にイライラと些細なことで怒っている人は、すぐに風邪をひいたり体内に充満した毒のために免疫力も下がり、老化も早くなります。

教え③:「泣くことを恐れるな。涙は心の痛みを流し去ってくれる」

同じくネイティブ・アメリカンの部族であるホピ族の教えです。
日本人は特に男性は人前で涙を見せることは恥ずかしいと教えられてきた文化があります。

しかし、ネイティブ・アメリカンではこの真逆で、本当に辛い時や悲しい時に、涙をぐっとこらえて泣かないと、その悲しみや苦しみをいつまでも自分の中に抱えてしまうことになると説いているのです。

こらえきれない悲しみや苦しみは涙とともに表に吐き出してしまった方が、心は浄化されるし救われます。

教え④:「答えがないのも答えのひとつなのだ」

これもホピ族の教えであり、森羅万象に対する真理でもあります。
数学においてでさえ、解は1つとは限らず無数にある場合も数多くあります。

また、解の無い設問もあります。
世の事象も同じだと、ホピ族は教えています。

答の出ないものに対して無理矢理、◯×、白黒つけることはそのこと自体が不正解なのです。

教え⑤:「人に与えて、与えられるのが人生」

ネイティブ・アメリカンの部族の1つであるモホーク族の教えです。
人間は誰しも一人では生きて行けない、他人と関わり合って助け合ってはじめて生きて行けると言うことを説いています。

ネイティブ・アメリカンの根底にある思想、哲学として、人間は生きているのではなく生かされているのだ、というものがあり、その哲学に立脚した教えです。

教え⑥:「死は存在しない。世界が変わるだけだ」

ネイティブ・アメリカンの部族の1つであるドゥワミッシュ族の教えです。
ネイティブ・アメリカンの太古からの思想には、仏教の転生輪廻に通ずる魂の流転というものがあります。

生と死は、本来同じものであり、表面的な位相が転移するだけという考え方は、最新の量子力学で証明されつつあるものです。

教え⑦:「自然から遠ざかれば、心は固くなる」

ラコタ族に伝わる教えです。
ラコタ族に限らず、ネイティブ・アメリカンは大地や大自然の一部として生きる生き方を最良のものと考えています。

主に西洋文明の歴史は、自然を破壊し都市化し、自然を屈服させることによって文明を発展させてきた経緯があります。
ネイティブ・アメリカンの考え方はその真逆であり、自然を破壊すれば必ず自然から報復を受けるというものです。

教え⑧:「知恵を探せ。知識ではない。知識は過去で、知恵は未来だ」

ネイティブ・アメリカンの1部族であるラムビー族の教えです。
彼らは、人間において最も大切なものは知恵(智慧)であると考えています。

知識は、学校などで教わって身に付けたり、経験によって学習したりするものですが、智慧は、人間に本来的備わっているものであり、深い部分で神と繋がっていてこんこんと湧き出てくる真理のことです。
知識は時代とともに古びて使えなくなったりしますが、智慧は未来を歩む道を照らしてくれます。

教え⑨:「私たちの最初の先生は、私たちの心である」

シャイアン族に伝わる教えです。
ネイティブ・アメリカンは非常に内省的な哲学を持った人々であり、自分の心の奥底には神様の意志があると直感的に悟っています。

人間には、良心というものが必ずあり、物事の善悪を判定する役割があります。
悪いことをすれば、この良心が痛みます。

この良心の呵責を無視すれば、その人間は巡り巡って必ず報復を受けるという考え方です。

教え⑩:「法律は理解によって変わるが、魂の法はいつも同じだ」

ネイティブ・アメリカンの部族の1つであるクロウ族に伝わる教えです。
人間は規約や法律というものをその国の形態や時代に従って生み出し、立法によって人民を統治する法治国家の体制を取っています。

しかし、ネイティブ・アメリカンの考え方では、法律とはしょせん人間が法を作る人、運用する人に都合の良いように作っている紛いものであり、宇宙の真理(魂の法)には程遠いものだと教えています。
法律はいつでも刹那的で時代とともに合わなくなりますが、魂の法は未来永劫変わることはないのです。

教え⑪:「子どもは親のものではない。神さまからの授かりものなのだ」

ネイティブ・アメリカンの1部族であるモホーク族に伝わる教えです。
モホーク族だけでなく、ネイティブ・アメリカン全体の思想や哲学を貫いているものは、「魂の永遠」です。
仏教の輪廻転生、カルマの法則と酷似していますが、人間の本体は入れ物である肉体ではなく、魂であるとするものです。

ですから、両親から生まれた赤ん坊も肉体は両親のもの(遺伝子を継ぐのは肉体のみ)であっても、本体である魂は神様の分身であり、輪廻転生を繰り返すものであるという教えです。

教え⑫:「カエルは、住んでいる池の水を飲み干さない」

ネイティブ・アメリカンの部族であるスー族による教えです。
再三申し上げている通り、ネイティブ・アメリカンは非常に本質的かつ共生的な考え方を是とする人々です。

唯物論的で、私利私欲に依る自然淘汰を是としてきた西洋文明の考え方とは対極を成す、自然と調和して生きる道を推奨するのがネイティブ・アメリカンなのです。
カエルは、自分が住んでいる池の水を決して飲み干すような馬鹿なことをしませんが、愚かな人間は欲得のために自分の住んでいる母なる地球を破壊しまくっています。

教え⑬:「眠ったふりをしているなら、その男は起こせない」

ナバホ族に伝わる教えです。
人間の本質は魂と心であり、その持ち方によって生き様や正しい考え方が決まります。

いかに正しいことを説いたとしても、聞く方が素直に虚心坦懐になって聞いてないで、あたかも眠ったふりをしているようなら、馬の耳に念仏の如く、その人を目覚めさせることはできないという意味です。
聞く気の無い人に真理を説いても無駄だという教えになります。

教え⑭:「生きとし生けるものに敬意を示せば、彼らは敬意を持って答えてくれる」

ネイティブ・アメリカンの1部族であるアラパホ族に伝わる教えです。
ネイティブ・アメリカンの根源的な哲学や思想においては、「万物には神様が宿る」という、日本の八百万の神々と非常に近い考え方があります。

ですから、人間はもとよりどのような小動物や植物であっても、敬意を持って対すれば、必ず敬意を持って返してくれる、といった教えです。
因果応報、カルマの法則とも通じる思想であり、良い種を蒔けば、良い果実が実り、悪い種を蒔けば悪い果実が実るという思想になります。

教え⑮:「カヌーとボート、その両方に片足ずつ踏み入れば川に落ちる」

ネイティブ・アメリカンの1部族であるタスカローラ族に伝わる教えです。
日本にも「二兎を追う者は一兎をも得ず」という同じようなニュアンスをあらわす諺がありますよね。

1つのことに集中せずに、同時に2つのものを欲張ると、結局どちらも得ることはできない結果に終わる、ということを説いた教えです。

教え⑯:「口の中にある雷鳴は少ないほうが良い。手の中にある雷光は多いほうが良い」

アパッチ族に伝わる教えです。
この教えの解釈は、ざっくりいえば口舌の徒よりは、実行の徒であれ、という意味になります。

口で雷鳴のような勇ましいことやハッタリを言いまくっても、実行しなければ意味を成しません。
口の中にある雷鳴は少なくとも、手の中にある雷光(実行力、行動力)があれば、事態は大きく変わるということを説いています。

教え⑰:「犬たちと横になれば、ノミとともに目を覚ます」

ネイティブ・アメリカンの部族の1つであるブラックフット族の教えです。
犬は楽でいいなぁ、と思い、犬たちと一緒になって眠ると、大量のノミに食われる痒さで目覚めると言った比喩です。

この意味は、犬には犬なりの苦労や大変さがあり、犬と一緒に寝てみなければそれはわからない、何事も、当事者の気持ちになって考えなければ本当の理解はできないということを説いています。

教え⑱:「すべての夢は、クモの巣の延長線上にある」

ホピ族の教えです。
ネイティブ・アメリカンにとって夢というものは深淵な意味を持ち、予知夢的なものも含めて何らかの形で成就すると考えられてきました。

縦横無尽に張り巡らされたクモの巣とは、神の見えざる手をあらわし、あらゆる夢は、この延長線上にあると説いた教えです。

教え⑲:「感謝する理由がわからないのなら、間違いはきみの中にある」

ネイティブ・アメリカンの1部族であるミンクアス族の教えです。
すべてのものには神様が宿ると考えるネイティブ・アメリカンの思想では、あらゆるものへの感謝が基本です。

自分が一人で勝手に生きているのではなく、大自然、大宇宙、万物によって生かされているのだと気付けば自ずと感謝の心が湧きあがってくるからです。
その感謝する理由がわからないという人は、自分の心が歪んでいるためだと気付く必要があると教えています。

教え⑳:「汚い言葉は口にしない。それは、やがて自分に返ってくる」

仏教におけるカルマの法則、因果応報の原理と同じネイティブ・アメリカン共通の教えです。
相手の悪口を言ったり嘲笑ったり、傷つけたりすれば、それは長い時間をかけて、忘れた頃に自分自身に返ってくるという真理を説いています。

<下に続く>

ネイティブ・アメリカンが残した名言

名言を多く残すネイティブ・アメリカン

ネイティブ・アメリカンの残した代表的な名言として、以下の5つがあげられます。

  1. 「昨日のことで今日を消耗させてはならない。」
  2. 「師は教えることでまた学んでいる。」
  3. 「話しすぎる人間は他人の想像力を侮辱している。」
  4. 「かんしゃくを起こすと、友人を失う。嘘をつくと、自分自身を失う。」
  5. 「親切とは、言葉をつつしみ、人を傷つけないように心がけることだ。」

では名言を個別に見ていきましょう。

ネイティブ・アメリカンが残したの名言①:「昨日のことで今日を消耗させてはならない。」

チェロキー族の残した名言です。
キリストが説いて「マタイの福音書」にも記されている「明日のことを思い煩ってはならない。」にも通じる名言ですね。

今日は、今日のことだけに尽力して、過ぎ去った昨日のことを考えるべきではない、という真理を含んでいます。
その日その日を淡々と生きなさいというアドバイスです。

ネイティブ・アメリカンが残したの名言②:「師は教えることでまた学んでいる。」

ソーク族が残した名言です。
先生は教えることが仕事ですが、先生もまた生徒に教えることによって、フィードバックして再度学んでいるのだ、ということを説いている名言です。

受験勉強において、効果的にな学習法は、人に教えることだというものもあり、このへんは変わらない真理なのでしょう。

ネイティブ・アメリカンが残したの名言③:「話しすぎる人間は他人の想像力を侮辱している。」

アパッチ族の残した名言です。
「話し上手は聞き上手」とも言いますよね。

あまりにも自分の意見ばかり話しすぎる人というのは、相手の理解力や想像力を軽く見ていますし、自分勝手で尊大な勘違い人間です。
「言わぬが花」とか「沈黙は金」という諺にもある通り、雄弁は往々にして愚かな行為と結果しか生みません。

ネイティブ・アメリカンが残したの名言④:「かんしゃくを起こすと、友人を失う。嘘をつくと、自分自身を失う。」

ホピ族の残した名言です。
感情的になって相手を罵倒したりすれば、友人は去っていきます。

誠実でなく、嘘つきになれば、他人だけでなく自分自身も失くしてしまうという、現代にも通用する極めて有益な訓戒がこの名言には含まれています。

ネイティブ・アメリカンが残したの名言⑤:「親切とは、言葉をつつしみ、人を傷つけないように心がけることだ。」

オハマ族の残した名言です。
ネイティブ・アメリカンはとにかく言葉は武器のように注意して使用しないと、他者を平気で傷つけるものだと知っていました。

他者に親切であろうとするならば、言葉に慎重になり相手の心を傷つけないように心がけることが第一だと教えています。

<下に続く>

ネイティブ・アメリカンに関するまとめ

ネイティブアメリカンのスタイル

アメリカ大陸の先住民であるネイティブ・アメリカンについて、その教えや名言をピックアップしながら、その思想や哲学を掘り下げて考えてきました。

現代の日本もグローバリズムに染まり、ますますもって拝金主義や唯物史観に覆われて、社会のあちこちが歪みで破綻しています。
ネイティブ・アメリカンの自然と調和した生き方、心を第一とする考え方に人類は今一度立ち返る時ではないでしょうか?

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