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2018/12/02

内々定取り消しになる可能性はある?理由や事例、連絡方法を解説

近年、大学生の就活において「内々定の取り消し」が問題になっていますよね。
ここでは以下に、内定と内々定の違いに始まり、内々定の取り消しが生じる理由などについて探っていきます。

更に、内々定取り消しの実例を紹介し、防止するための対処法なども考察していきましょう。

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目次

内定の取り消しってあるの⁉

内々定と内定の違いは?

学生が就活を進めていくに当たって、企業の出すものに内定と内々定があります。
この両者の違いは何でしょうか?

端的に言えば、この二者の違いは、「法律的な拘束力があるか?否か?」です。
内定とは、企業が正式に「採用通知」という書面を学生に出し、学生の側では「入社承諾書」という書面を企業に提出することによって、双方の合意を取り交わした「労働契約の成立」状態のことです。

ですから、内定を貰っている場合には、法的な効力が生じます。
これに対して、内々定とは、企業と学生間との「口約束」のようなものであり、口頭やメールなどでの約束です。

労働契約を取り交わしたわけではないので、内々定には法的な効力はありません。

内々定の取り消しはある?

前述の通り、内定は法的な縛りが生じている労働契約ですが、内々定は単なる口約束に過ぎません。
とはいえ、通例の企業であれば、法律的に問題が無くても道義的に簡単に内々定を取り消すなどということはまずありません。

しかし、近年問題になっているように内々定の取り消しを行うモラルの低い企業が増えていることも事実です。
内定と違い内々定はあくまでも、「学生の囲い込み」もっと俗っぽい言い方をすれば「ウチが唾をつけてる」ということで、学生の他企業への流出を未然に防ぎたい企業のエゴといっても良い慣例なので、学生の方でも手放しに信用するのはリスキーでしょう。

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内々定が取り消しになる理由

内々定の取り消しを告げる人

では、内々定が取り消しになる理由をみていきましょう。
内々定が取り消しには、以下の10個の理由が考えられます。

  1. 企業の業績の悪化
  2. 企業の倒産
  3. 求職者の卒業要件単位未修得の発覚
  4. 求職者の経歴(学歴)詐称の発覚
  5. 求職者の資格未取得の発覚
  6. 求職者の犯罪歴の発覚
  7. 求職者の重大な健康上の問題が発覚
  8. 求職者の妊娠が発覚
  9. 企業側の身勝手な都合
  10. 求職者の素行不良の発覚

続いて、内々定取り消しの理由を、それぞれ詳しくみていきます。

内々定取り消しの理由①:企業の業績の悪化

内々定というのは、いわば口約束ですから、正式に法的な契約関係があるわけでも、書面を取り交わしているわけでもありません。
ですから、企業としては、状況が大きく変われば、内々定を反故にしてもやむを得ないという道理は根底にあります。

内々定の取り消しの理由で、最も多いものの1つに、企業の業績の悪化が挙げられます。
収益が大幅に減ったり、コスト的に人件費が膨らんできてこれ以上の人員を新しく雇用するのは難しい状況になってしまった場合には、やむなく内々定を取り消す場合もあるようです。

内々定取り消しの理由②:企業の倒産

同様の理由から、内々定の取り消しの理由として挙げられるのが、企業の倒産によるものです。
いくら内々定を取り付けていたとしても、倒産してしまえば新入社員を採用することはできなくなります。

内々定自体がそもそも法的な効力や縛りの無い口約束ですので、こういった不可抗力的な理由による内々定の取り消しは、やむなしと割り切る必要があるでしょう。

内々定取り消しの理由③:求職者の卒業要件単位未修得の発覚

企業がある程度、有望な学生の囲い込みのために内々定を出していた場合、調査してみると、その学生の単位未取得によって卒業が危うい事が発覚した場合には、内々定をただちに取り消すことがあります。
この場合、内々定の取り消しを行うというよりも、その卒業年度の10月までに交わす内定の契約を行わないということです。

内定を出していたとしても、このケースでは、内定の取り消しを行うことができます。

内々定取り消しの理由④:求職者の経歴(学歴)詐称の発覚

学生側の落ち度で内々定の取り消しが行われるものとしては、経歴や学歴の詐称の発覚が挙げられます。
新卒者の場合は、さすがに学歴詐称は起こりにくいですが、中途採用や転職者の場合には、しばしば経歴詐称や学歴詐称が発覚するケースもあります。

特に、業務に関係する経歴(キャリア)で盛っていたり、事実無根で虚像を作っていた場合には、その人を実際に入社させたときの高いリスクを考えて内々定を出してしても、取り消す場合がほとんどです。

内々定取り消しの理由⑤:求職者の資格未取得の発覚

特に技術系や、高い特殊な技能を必要とする専門職などにおいては、特定のスキルや資格取得が必須条件であるものもあります。
このような仕事の場合には、内々定を出した時点で、資格がないにも関わらず、資格を取得していると虚偽の申告をしていた学生であることが発覚した時点で、内々定を取り消すことがあります。

これは、入社してから取得しても実務には支障ない場合であっても、「嘘をついていた」という事実によって、信用できない人物という烙印が押されてしまうわけです。

内々定取り消しの理由⑥:求職者の犯罪歴の発覚

問答無用で内々定が取り消される理由としては、求職者に犯罪歴(前科)があることが発覚したというものです。
当然、普通の企業は反社会的な行為を行った前科のある人間を雇うことはありません。

このような犯罪歴を隠して内々定をもらっていても、バレた時点で則取り消しとなります。

内々定取り消しの理由⑦:求職者の重大な健康上の問題が発覚

企業側の都合で内々定を取り消す理由の1つとして、採用予定者に深刻な持病があったり、健康上に大きな障害となる要素が見つかった場合があります。
これは、多くの企業においては、よほど就業困難と見なした場合でない限りは、極力内々定の取り消しはしないケースがほとんどですが、特定の職種などにおいては、健康条件が厳しい場合もあります。

視覚や聴覚といった感覚条件の場合もよく見られるケースです。

内々定取り消しの理由⑧:求職者の妊娠が発覚

内々定を与えていた学生が女子学生の場合に、その学生が妊娠していることが発覚した場合にも、内々定は取り消されることがあります。
この理由としては、まずその事実を隠して就活を行っていた不誠実さもありますが、入社早々、出産で長期欠勤される損失を考えてのことです。

内々定取り消しの理由⑨:企業側の身勝手な都合

企業には、いわゆるブラック企業と呼ばれるような道徳心や社会的責任感に乏しい企業もあることは否定できません。
特に近年は、このようなモラルの低下している企業も増加しており、こういった企業では、内々定を出すことも取り消すことも非常に利己的な都合によるものであるケースもあります。

とりあえずキープ的な意味で、いたずらに内々定を乱発して、人材にツバをつけておき、もっと良い人材が見つかれば、キープしていた学生の内々定を勝手に取り消す、といった身勝手な理由によるものです。
このような悪質なケースでは、法的な効力のある契約関係が結ばれていないとはいっても、裁判に訴えることは可能です。

内々定取り消しの理由⑩:求職者の素行不良の発覚

いわゆる品行方正さが求められる業種の企業においては、学生に特に犯罪歴が無くても、日頃の生活態度や素行が不良だという調査結果を歌場合には、内々定を取り消すことがあります。
こういった業界では、特にそれ専門の探偵社などに依頼して採用予定候補者の身辺を調査させることもあるからです。

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内々定取り消しの実例はある?

内々定取り消しの実例

過去に実際に内々定を取り消された実例というのはけっこうあるようです。
その中でやはり最も多いパターンは、学生が就活をはじめて春ぐらいまでには早々と内々定を企業が出して、そのまま10月1日に正式な内定の発令を約束していたにも関わらず、その直前になって、「内々定取り消し」の通知を受けるといったものです。

この他に多い実例としては、内々定を出した求職者が何らかの虚偽や詐称を行っていてそれが内定発令までにバレたパターンです。

裁判に発展した事例も…

このように比較的簡単に内々定を出し、安直にそれを取り消すパターンも多いために、それを訴える学生もいます。
内々定取り消しを巡って、裁判に発展するパターンです。

就活を行う学生側としては、最も多くの企業を回るチャンスのあった春~夏の間を内々定の保険でセーブされていたものを内定の出る10月直前でご破算にされるのですから、訴えるのも当然と言えます。

しかし、企業に余程の過失が認められない場合には、なかなか学生側が勝訴に至るケースは少ないようです。
内定と違い、内々定はあくまでも口約束の延長で法的な拘束力がない、いう面がネックになっています。

内々定取り消しの連絡方法

内々定の取り消しの連絡方法は、企業によってまちまちです。
比較的多いものがメールであり、これは正式に企業と学生間で契約書を取り交わす内定と違って法的な効力のない口約束の部類だからです。

企業によっては、電話で一方的に担当者個人から内々定の取り消しを通告されるケースも多々あり、学生の受けるショックと「裏切られた」という不信感は大きなものとして残ります。

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内々定取り消しによる企業のデメリット

内々定の取り消しを受ける人

ネット社会となっている現代において、企業側がイージーに内々定を取り消すという行為は、いくら法的な拘束力のない慣習とはいっても、大きなリスクを負う覚悟をしなくてはなりません。
このような就活生を軽く見て扱う行為にその企業の姿勢がにじみ出てしまっており、更に現代においてはただの口コミではなく、SNS等を通して広く世間に暴露されてしまいます。

これによって、下手すれば大炎上し、悪評が定着し、以後就活生に避けられる汚名を着るという大きなデメリットが生じることを理解した方が良いでしょう。

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内々定の取り消しを防ぐための対処法

では、内々定の取り消しを防ぐための対処法をみていきましょう。
内々定の取り消しを防ぐための対処法には、以下の6つの対処法があります。

  1. 「口約束」で終わらせず逐一証拠となる記録を取っておく
  2. 担当者の部署や連絡先を確実につかんでおく
  3. 先方から連絡が来ない場合には求職者側から連絡をする
  4. 内々定をもらっても他への就活は続ける
  5. 内々定をもらったことをSNS等で公言しておく
  6. 労働基準監督署や法律事務所に相談する

続いて、内々定の取り消しを防ぐための対処法を、それぞれ詳しくみていきます。

取り消しを防ぐ対処法①:「口約束」で終わらせず逐一証拠となる記録を取っておく

内々定というのは、法的な拘束力を持たない口約束的な慣習です。
とはいえ、だから何も対策せずに企業側に身を任せてしまってはダメです。

内々定とはいえ、メールなり書面なり電話なりで、必ず通知があります。
それらは必ず保存しておきましょう。

担当者との会話なども逐一レコーダーなどに録音する習慣をつけてください。
そして取り消しの通告があった場合にも同様に、証拠となるメールや電話の録音を取っておきましょう。

後に裁判に発展した時に証拠として使えます。

取り消しを防ぐ対処法②:担当者の部署や連絡先を確実につかんでおく

企業にはいわゆるリクルーターなどの就活生の相手をする役割の担当者がいます。
こういった担当者が窓口となって、学生との面談を行ったり、内内に内々定を早い時期に出したりするわけです。

しかし、この手の人たちの中には狡賢く多くの学生を唾つけて囲い込んでおいてから、最終的に採用する人を絞って、あとは内々定を取り消しにするという人種もいます。
このような担当者は内定発令の時期ギリギリまで引っ張っておいてから、あとは逃げを打つ狡猾さがあるので、逃げられないように早いうちから、その担当者の部署や連絡先を正確に突き止めておきましょう。

取り消しを防ぐ対処法③:先方から連絡が来ない場合には求職者側から連絡をする

内々定の取り消しも、早い時期の初夏の時期とかに通達されれば、まだ就活生の側も、そこで切り替えて他への就活を行えます。
しかし、企業によっては学生をできるだけ他の企業へ流れるのを防ぎたいという利己的な企業論理から、内定発令の10月1日直前の時期まで、あえて連絡しないケースも見受けられます。

このようなケースになれば、損をするのは就活生だけなので、防衛策が必要です。
内々定を出してから全然連絡が来ない場合には、就活生の側から、どんどん連絡を入れて確認の念押しを常に行っておくべきでしょう。

取り消しを防ぐ対処法④:内々定をもらっても他への就活は続ける

ここまで見てきたように、企業は善意では動いていません。
自社の利益しか考えてないので、内々定も唾をつけた学生の囲い込みとして他の企業へ流れるのを防ぐためにやっている場合も多々あるわけです。

ですから、学生の側も馬鹿正直になる必要なサラサラありません。
賢く立ち回らなければ、後で自分が泣きを見ることになるリスクは高まるのです。

内々定を早い時期に貰ったとしても、それを保険などと考えて安心せず、就活の手を緩めることなく他の企業をどんどん当たっておきましょう。

取り消しを防ぐ対処法⑤: 内々定をもらったことをSNS等で公言しておく

企業が内々定の取り消しをしにくくなる状況を作り出すものとしては、SNS等で早々と、内々定を貰ってることを公言して多くの人々に知らせておくことです。
ツイッターやインスタだけでなく、自分でブログなどを持っていたり、YouTubeチャンネルを持っていたりすれば、より効果は絶大です。

そして、そのチャンネルやブログも担当者に教えておくと、内々定の取り消しを行う企業もそれなりの覚悟がいるようになります。

取り消しを防ぐ対処法⑥:労働基準監督署や法律事務所に相談する

内々定の取り消しに対する対処法として最後の手段は、労基や弁護士に相談して裁判へ発展させるというものです。
内々定取り消しの理由によっては、十分裁判で勝てる場合もあります。

まずは、労働基準監督署や労働問題を得意としている法律事務所に相談してみると良いでしょう。

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内々定取り消しの相談先は?

内々定取り消しの通告を受けた場合には、どこへ相談するのが妥当でしょうか?
この場合には、できる限りの証拠を揃えて、社労士もしくは、こういった労働問題を専門にしている弁護士に相談するのが最も妥当です。

いくら内々定自体が法的拘束力の無い口約束の延長だといっても、その取り消し理由如何によっては、十分悪質性を問うことは可能であり、専門の弁護士とともに裁判に訴えれば、企業に賠償金を支払わせることもできます。

<下に続く>

内々定取り消しに関するまとめ

内々定の取り消しと戦う人

就活のプロセスにおいて日本の企業では慣例にもなっている内々定の取り消しについて、さまざまな論点から検証してみました。
就活生の考え方として必要なのは、内定と違い内々定はあくまでも口約束のようなものであり、「全面的に信用しない」というクレバーな立ちふるまいが必要だということです。

内々定を早々ある企業にもらったとしても、「ああそうですか」程度の感覚で、就活の手は休めないようにしましょう。

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「お金のコトをもっと身近に」というミッションで、みんなのお金ドットコム(みんかね)を運営しています。 投資・節税・保険・ローン・クレカ・節約などのテーマの情報を各領域の専門家や編集部を通して記事配信していきます。
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