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これは知っておきたい!国民健康保険の手続き方法や必要書類、保険料の基本

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目次

国民健康保険の基本的な知識

国民健康保険とは、加入している人が病気やケガになったとき、その診察費や薬代などを一部負担してくれる保険のことを言います。

加入者が保険料をかけて、その保険料と公費(国・県・市町村など)でその給付をおこなうのです。

病気やケガの治療費以外にも、加入者の健康にかかわる給付もあります。たとえば出産したときに給付される出産育児一時金です。

加入する人の職業は自営業・主婦・無職、未成年の学生などです。ただし社会保険(協会けんぽ、組合保険など)の扶養に入っている場合はそちらの保険に加入しているので国民健康保険には加入しません。

<下に続く>

国民健康保険は市町村の管轄

保険料を集めて、その管理をし、給付などの手続きを行なう組織を保険者といいます。

中小企業の会社員が加入する協会けんぽだと全国健康保険協会、組合保険だとその組合です。国民健康保険の場合の保険者は市町村です。

市町村が運営しているので、手続きに行くのは市役所や町役場。村役場の国民健康保険窓口になります。

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国民健康保険と社会保険の違い

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社会保険は会社に勤めている人が加入する保険です。公務員も社会保険に加入しています(共済組合)。

保険料を会社と加入者とで折半しているのが国民健康保険と異なる点です。

また、社会保険には扶養という制度があり、家族を同じ保険に入れることが出来る仕組みがあります。

扶養が増えても保険料は変わりません。だから社会保険の場合は扶養家族が多ければ多いほど得をすることになります。

対して国民健康保険には扶養という仕組みがなく、未成年であっても加入しなければなりません。したがって、世帯の人数が多いほど保険料が高くなります

また保険料は世帯でまとめて計算され、保険料の支払いもまとめて納める形です。

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窓口で国民健康保険の手続きをするときの必要書類

なりすましを防ぐために、窓口では次の書類のいずれかの提出を求められます。

  • 運転免許証
  • マイナンバーの顔写真付き個人番号カード
  • パスポート
  • 障害者手帳
  • 在留カード

住民票など、顔写真がない場合は2点の提出を求められます。

マイナンバーの顔写真付き個人番号カードを持っていなくても手続きは出来ますが、より迅速に手続きをおこなうために、あらかじめマイナンバーを控えて持っていくことをおすすめします。

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国民健康保険に加入するとき

国民健康保険に加入する条件

  1. 会社を辞めて会社の社会保険を脱退したとき
  2. 子どもが産まれたとき(子どもが加入する)
  3. もともと国民健康保険に入っていて、他の市町村から引っ越してきたとき
  4. 生活保護を受けなくなったとき
  5. 他の社会保険の扶養から外れたとき

などです。条件に当てはまった時には14日以内に市町村の国民健康保険の窓口にいって手続きをしなければなりません。

社会保険の任意継続制度

会社を辞めた場合は国民健康保険に加入するか社会保険に任意継続加入するかを
選択することが出来ます。

これは会社が折半していた金額を自分が払って、全額負担で健康保険を継続する制度です。

国民健康保険に入るよりも保険料が安くすむ場合があるので比較してしてからどちらに入るか決めましょう。社会保険の担当や市町村の国民健康保険の窓口で計算してもらえます。


任意継続の手続きは会社の退職日から20日以内で、継続の期間は最長2年間です。辞めた会社で2か月以上働いていた場合に利用できる制度です。

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国民健康保険を脱退するとき

脱退の場合は加入の場合とほぼ反対の条件になります。

  1. 会社に就職して会社の社会保険に入ったとき
  2. 死亡したとき
  3. 他の市町村に引っ越しをするとき
  4. 生活保護を受け始めたとき
  5. 他の社会保険の扶養に入ったとき

これも条件に当てはまった場合は14日以内に市町村の窓口に行って国民健康保険脱退の手続きをしなければなりません。

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退職者医療制度

65歳未満で老齢年金の受給権がある人が会社を退職した場合国民健康保険の退職者医療制度に移ることになります。

これは給付に関しては国民健康保険から行うが、給付費用は社会保険が負担するという制度です。

なぜこの制度があるかというと、退職によって国民健康保険の財源が一気に圧迫されて財政難にならないようにするためです。

社会保険から国民健康保険への仕送り制度、と呼ばれることもあります。

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国民健康保険の保険料の計算方法

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国民健康保険の保険料は市町村によって異なる

正確な金額は市町村の国民健康保険の窓口で教えてくれますが、ここではおよそいくらなのかを自分で知るための計算の仕方だけ説明します。

国民健康保険の保険料は市町村によって異なるので、東京都世田谷区の今年度(平成29年度)の例を使って解説していきます。

東京都世田谷区のホームページ

保険料の所得割額

基礎額が保険料のベース

まず、自分の所得金額を調べます。個人事業主の場合は確定申告書の「所得金額の合計」の欄に記入する金額です。

そこから33万円を差し引きます。この33万円は基礎控除といいます。例えば所得金額が265万円の個人事業主の場合を計算します(計算をわかりやすくするために、39歳の独身と仮定します)。

265万円-33万円=235万円

この235万円が基準額と呼ばれ、この基準額から国民健康保険料が計算されていきます。

基礎額から所得割額を計算する

基準額によって保険料の料率は違っていて235万円の場合だと7.47%です。

235万円×7.47%=175,545円 → 175,500円(10円以下は切り捨て)

この175,500円は基礎分と呼ばれます。

次に支援金分と呼ばれる保険料を計算します。

235万円×1.96%=46,060円 → 46,000円

基礎分と支援金分を足した所得割額は

175,500円+46,000円=221,500円 → 221,000円 

この合計金額が国民健康保険料の所得割額です。

基礎額から均等割額を計算する

均等割額とは1世帯あたりの加入者の人数にかかる保険料です。今回の計算の場合だと1人になります。

基礎分はその世帯の加入者の人数×38,400円なので

1×38,400円=38,400円

支援分は世帯加入者の人数×11,100円なので

1×11,100円=11,100円

38,400円+11,100円=49,500円

これが国民健康保険料の均等割額となります。

所得割額と均等割額を合計して保険料を計算する

国民健康保険の保険料は所得割額+均等割額なので

221,500円(所得割額)+49,500円(均等割額)=271,500円

これが今回でのシミュレーションでの国民健康保険の保険料になります。

40歳以上だと介護分がかかってきます。また、家族がいる場合は加入者の分の計算が必要です。

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国民健康保険の保険料を延滞するとどうなる?

保険料を滞納すると、税金と同じようにかかってくるのが延滞金です。そのまま払わずにいると、保険料の何パーセントかの利率で延滞金を払わなければいけないのです。

さらに放置すると、今度は催促状が送られて、次の措置として、通常の保険証を返還して、短期被保険者証の交付を受けることになります。

この短期被保険証は有効期間の短い保険証で、保険料の延滞が1年未満のときに交付されます。

さらに延滞が1年半以上になると保険給付が差し止められ、財産の差押えなどの処分を受ける場合もあります。

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保険料が減免出来る場合

さきほど延滞の話をしましたが、どうしても保険料を支払うことが出来ない場合は、市町村の窓口に相談しましょう。保険料の軽減や減免措置を受けることが出来ることがあります。

保険給付の差し止めや財産差押えは、実際にはよほど悪質ではないかぎり行われることはありません。支払わない理由がわからない、または金銭的余裕があるのに支払わないなどのケースです。

所得が少ない場合、会社が倒産して失業した場合、病気やケガで働けなくなった場合など、保険料を支払えないなどやむを得ない場合は、保険料の軽減や減免が適用されるので必ず窓口にいきましょう。

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医療費が高額になった場合の手続き

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国民健康保険の加入者は、その年齢・所得などによって自己負担の限度額が決まっています。その限度額を超えた場合は後日払い戻ししてもらうことになります。

前もって超えることが分かっている場合には市役所「限度額認定証」を発行してもらい、それを病院に提出すれば自動的に限度額までの支払いになるので、一時的でも現金の多額の支出が防げます。

ただし、国民健康保険の保険料の滞納がないことが条件になりますので注意が必要です。

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国民健康保険の治療費以外の給付

出産育児一時金

国民健康保険の加入者が出産したとき、出産にかかる費用負担を和らげるために支給されるのが出産育児一時金です。金額は市町村によって異なります。

この出産育児一時金は直接出産費用に充てることが出来ます。以前は全額を病院に支払い、あとから出産育児一時金の給付を受ける仕組みだったので、出産にはまとまったお金を用意しておく必要がありました。

葬祭費

国民健康保険の加入者が亡くなられたときは、葬祭を行なった人に葬祭費が支給されます。他の社会保険から加入したのが3か月未満のときはその社会保険から埋葬料などが支給されます。

移送費

病気で移動できず、やむを得なくタクシーなどの交通手段を使って病院に行った場合は、その交通費として移送費が支払われます。

ただし基準があるので、どの場合でも満額、というものではありません。

訪問看護療養費

訪問看護ステーションを医師が必要と認めた場合には利用できます。自己負担は1割から3割で、これを訪問看護料として支払い、残りは国民健康保険から訪問看護費として医療機関に直接支払われます。

入院時食事療養費

入院したときの食事代について給付を受ける制度です。負担の額は市町村によって異なり、所得・年齢によっても異なります。

海外療養費

あまり知られていませんが、海外の病院で治療を受けたときの給付が海外療養費です。ただし最初から治療目的で海外に行った場合には保険給付はありません。

手続きには診断書と領収書が必要で、これがないと支給されませんから、海外で病院にかかった場合は必ず現地で手に入れておく必要があります。

特別な治療・サービス

保険が適用される治療と適用されない治療とを同時に受ける場合(混合診療)は通常保険は適用されません。

ただし、一部負担金を支払えば保険適用の部分を適用になる要件があります。

  • 歯の治療で国民健康が使えない特別な材料を使った場合
  • 入院するとき、個室などの差額ベッドを利用した場合
  • 高度先進医療を受ける場合
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国民健康保険は強制加入

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自分はまだ若くて病気もしないしケガもほとんどしない。だから高い保険料を払いたくないので国民健康保険に入りたくなくて手続きをしない。

こんな場合も国民健康保険には制度として加入していて保険料は支払っていなので、滞納している、という状態になります。

日本では国民皆保険制度といって、全員が保険に加入しなければならないのです。

たとえば会社を退職して手続きをしていなくても、国民健康保険に強制的に加入しており、保険料の支払いは社会保険を脱退した日から加入していることになります。保険料もその日から発生します。

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ケガや病気によっては保険が使えないことがある

病院にかかる診察費や治療費などがすべて国民健康保険の給付対象ではありません。

  • 健康診断
  • 正常な出産
  • ケンカ・自傷などの本人の重過失によるケガ
  • 美容整形(視力矯正手術も含む)
  • 歯列矯正

主なものを挙げました。これ以外にも、ケガの原因が第三者(他人)の行為による場合も、その治療費はその人が支払わなければならないので、保険給付の対象になりません。

また、仕事中のケガに関しては労災(労働者災害補償保険)から支払われますので、国民健康保険からは給付はありません。

労災は仕事に行く途中の通勤にも適用されるので、その場合も国民健康保険の適用外です(労災の通勤災害)。

<下に続く>

これは知っておきたい!国民健康保険の手続き方法や必要書類、保険料の基本のまとめ

国民健康保険についてまとめましたが、どの手続きも誰か他の人がやってくれるものではなく、自分自身で行わなければいけないものがほとんどです。

だから知らなければ手続き出来ず、損をすることになりかねません。保険料の支払いも含めて忘れず手続きしましょう。

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