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2017/07/02

高難易度の国家資格「二級建築士」の平均年収・給料と実態に迫る!

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国家資格の中でも高難易度を誇る二級建築士

日本には数ある国家資格が存在しますが、中でも二級建築士という国家資格は、毎年合格率が20%~25%と非常に難易度の高い国家資格となっています。また建築士法の改正により、受験資格が以前より厳しくなっているため、今後もさらに競争率の激しさを増す国家資格と言えるしょう。さて、今回はそんな高難易度国家資格の二級建築士にスポットを当て、皆さんが気になる年収・給与をご紹介します。建築士は経験がモノをいう職種のため、経験という分かりにくい点に注意しながら見ていきましょう。

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一般的な二級建築士の平均年収・給与

残念ながら賃金構造基本統計調査によると、一級建築士の平均年収は公表されているものの、二級建築士の平均年収は公表されていませんでした。したがって、今回は様々な口コミ情報をもとに、厚生労働省が公表している一級建築士の平均年収・給与から、二級建築士の平均年収・給与を推測しました。

賃金構造基本統計調査による一級建築士の平均年収・給与

まず初めに、厚生労働省が公表している一級建築士の平均年収・給与を見ていきましょう。企業規模によって年収・給与に変動があるため、企業規模ごとの平均年収・給与から一級建築士の平均年収・給与を算出します。なお、年収・給与の数字データは所定内給与額を使用しています。

一級建築士の所定内給与額と年収の平均(平成28年賃金構造基本統計調査より)
| 企業規模計(人) | 平均所定内給与額(千円) | 平均年収(千円) |
| - | - | - |
| 10~ | 378.4 | 4,540.8 |
| 1000~ | 365.7 | 4,388.4 |
| 100~999 | 425.5 | 5,106.0 |
| 10~99 | 371.6 | 4,459.2 |
| 全体の平均額 | 385.3 | 4,623.6 |

上の表より、一級建築士の平均年収は約460万円ということが分かります。また、日本の労働者の平均年収は2016年に442万円と言われており、一級建築士の平均年収は比較的平均値であることが分かりました。

二級建築士の平均年収・給与の推測

一級建築士の平均年収・給与と口コミ情報から、二級建築士の平均年収・給与を推測してみました。今回使用する口コミ情報は、転職サイトであるリクナビNEXTの二級建築士の求人内容を参考にします。

求人サイトの情報によると、年齢によって差がありますが、大体月給20~30万円で募集していることが多いようです。しかし、この数値はあくまで入社時の数値なので、勤続年数や実績が増えるほど給与アップが期待できます。したがって、一級建築士の平均年収・給与額と口コミ情報から、二級建築士の平均年収・給与額は以下の通りに推測します。

二級建築士:年収300~360万円/月収25~30万円

以上より、二級建築士の平均年収を330万円とし、以降の二級建築士に関する年収・給与の紹介は、330万円をもとに算出していきます。

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二級建築士の年齢・経験年数別の平均年収・給与

建築士という職種は、冒頭でもお伝えした通り経験がモノを言う職種です。したがって、次は二級建築士の年齢・経験年数別に見た平均年収・給与をご紹介します。

前節で推測した二級建築士の平均年収(330万円)と平成28年賃金構造基本統計調査における一級建築士の年齢・経験年数別給与データをもとに算出していきます。なお、平均年収に関しては、所定内給与のみから算出するものとします。

二級建築士の年齢・経験年数別平均年収推移
(平成28年賃金構造基本統計調査と推測した二級建築士の平均年収より)
経験年数
0年 1~4年 5~9年 10~14年 15年~
~19歳

20~24歳

25~29歳 2,284.0 2,724.0 2,263.2

30~34歳 2,655.6 2,460.0 2,721.6 4,261.2
35~39歳 3,218.4 3,436.8 3,284.4 3,187.2 3,309.6
40~44歳 4,114.8 3,879.6 6,285.6 3,927.6 3,759.6
45~49歳 4,338.0 4,876.8 3,096.0 4,552.8 4,278.0
50~54歳 4,341.6 6,927.6 5,613.6 5,144.4 3,789.6
55~59歳 4,644.0 3,036.0 5,223.6 4,155.6 4,628.4
60~64歳 3,556.8 4,479.6 4,812.0 2,520.0 3,494.4
65~68歳 3,070.8 2,520.0 3,265.2 2,040.0 3,108.0
70歳~ 3,374.4 2,608.8 2,880.0 3,732.0
*年収の単位は千円

二級建築士の年齢・経験年数別年間賞与とその他特別給与額の推移
(平成28年賃金構造基本統計調査と推測した二級建築士の平均年収より)
経験年数
0年 1~4年 5~9年 10~14年 15年~
~19歳

20~24歳

25~29歳 856.8 671.1 875.1

30~34歳 842.1 823.3 864.9 1,040.3
35~39歳 1,429.0 1,407.4 2,506.28 939.6 1,636.2
40~44歳 1,387.1 524.6 2,752.8 1,156.26 1,128.1
45~49歳 981.2 840.1 787.4 1,204.1 894.53
50~54歳 826.35 1,180.2 504.2 1,037.8 738.9
55~59歳 770.3 1,015.2 407.6 898.7 806.9
60~64歳 696.9 396.8 606.3 851.2 720.0
65~68歳 111.4 0.0 256.1 490.0 92.2
70歳~ 43.26 0.0 35.0 45.71
*年収の単位は千円

以上が、一級建築士の平均年収・賞与等のデータから推測したものになります。二級建築士の場合、年収・賞与等と共に40~44歳の経験年数5~9年の方が最も多いことが分かります。

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そもそも二級建築士はどういった仕事をするのか

二級建築士といっても、職場や働き方でその仕事内容も変わってきます。まず、二級建築士という資格は、いわゆる戸建て住宅と言われる一軒家のような建築物を設計できる資格です。一級建築士は設計できる建築物に制限がありませんが、二級建築士には制限があります。
これにより仕事の幅は狭くなってしまいます。

日本の有名建築家と言われている方々は、もちろん一級建築士の資格を所有しており、美術館や駅、商業施設など、大きな規模で仕事をしています。しかし、二級建築士の多くは、戸建ての設計に携わることが多いので、戸建ての設計・デザインを主な仕事としています。

設計というのは、意匠設計・構造設計・設備設計に分かれ、個人事務所などで働く方は、特に意匠設計に力を入れて仕事をしています。意匠というのは、いわゆるデザインのことで、建築物の内見から外見まで、すべての設計に責任を持つのが意匠設計になります。必然とそのような職場で働く二級建築士は、お施主さんの要望に応えるため意匠にこだわって仕事をしています。また個人事務所の場合、人員数が少ないため、経理や事務仕事などを任される場合もあります。これが、組織事務所や大手ゼネコンになると、組織ならではの役割分担が整っているので、二級建築士は設計のみを仕事としている方が多いようです。

また最近では、リフォームやリノベーションといった仕事もしています。ライフステージなどに合わせて既存の建築物を改修する仕事です。設計という点では変わりませんが、0から造るのと、1から造るのとでは、思考という点で仕事内容も変わってきます。

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二級建築士の資格を所有していると年収以外の待遇はどうなのか

気になるのが、二級建築士の資格を持っていると、社会においてどのような待遇があるのかという疑問です。実際、一級建築士と二級建築士の違いというのは、設計できる規模の大きさだけであって、建築士としては変わりありません。極端に言うと、大型自動車の運転免許と普通自動車の運転免許のような違いだけです。しかし、就職となると、企業によっては建築士手当がでる企業もあります。もちろん一級建築士の方が待遇は良いので、二級建築士という資格は必然と微妙な立ち位置になり、あまり重宝はされていません。

考え方にもよりますが、建築士の資格は待遇を求めるというよりは、建築設計をしたいと思う方がとるべき資格です。つまり、二級建築士の資格が最も待遇される場は、一級建築士の資格を受験するときでしょう。一級建築士になるためには、二級建築士の資格が必須です。

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国家資格である二級建築士の難易度

冒頭でも述べたように、二級建築士の資格は高難易度の国家資格として有名ですが、具体的に年別の合格率を見てみましょう。

二級建築士の年別合格率(公益財団法人建築技術教育普及センターより)
平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 平成28年
学科 33.0% 28.3% 37.9% 30.1% 42.3%
製図 52.5% 53.0% 55.3% 54.0% 53.1%
総合 23.1% 19.5% 24.3% 21.5% 25.4%

二級建築士の資格は学科と製図に分かれており、学科合格者のみが製図の試験へと進めます。上の表から、毎年合格率は20~25%となっており、統計データからも非常に難易度の高い国家資格ということが分かります。

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高難易度の国家資格「二級建築士」の平均年収・給料と実態に迫る!のまとめ

以上が、二級建築士の平均年収・給与と関連事項の紹介になります。今回ご紹介した二級建築士の平均年収・給与はあくまで統計データをもとに作成しています。繰り返し言いますが、建築士という仕事は実績や経験が年収・給与に影響され、差が激しい職種です。

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