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2017/08/14

失業保険は自己都合退職するといくらもらえる?基本知識をご紹介

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自己都合の失業保険とは

失業保険は正式な名称ではない

失業保険について、厚生労働省のホームページでは、次のように書いてあります。

「労働者が失業してその所得の源泉を喪失した場合、労働者について雇用の継続が困難となる事由が生じた場合及び労働者が自ら職業に関する教育訓練を受けた場合に、生活及び雇用の安定と就職の促進のために失業等給付を支給する」
厚生労働省ホームページ

失業保険は雇用保険のこと

「失業保険」という言葉は正式名称ではありません。正確には労働者が加入する「雇用保険」から給付される「失業等給付」なのです。
しかし、あまり馴染みのない言葉なので、ここでは一般的に呼ばれている「失業保険」をいう言葉を使用します。

失業保険って会社を辞めたときにもらえるものとほとんどの人が思い込んでいます。でも必ずしもそうではありません。もらえない場合だってあります。

もらえるとしても、およそどれくらいもらえるか、またどれくらいの期間もらえるかについてはあまり知られていません。

今回は、失業保険の計算の仕方や貰うための手続きをやさしく説明していきます。

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自己都合の失業保険における失業者の定義

「仕事をしていない=失業者」ではない

一般的に知られている「失業」保険の名の通り、失業者が貰えるのが失業保険です。では失業者はどんな人たちを示すかというと、失業保険で定義される失業者は限定されています。

失業保険での失業者とは、仕事を失って、次の仕事を探している人のことです。

さらに条件があり
・働く意思・意欲がある
・働こうと思えばいつでも働くことが出来る
・働くため体力等、必要な能力がある

一番重要なのは最初に挙げた、働こうとする意志がある、ということで、これがない失業者とは見なされません。従って、失業保険も貰えないのです。

失業者に含まれない例

病気やケガの人は、すぐに就職活動をして働くことが出来ないので、失業保険を貰うこと出来ません。あるいは仕事を探すのをあきらめてしまった人は、働こうとする意志がないと見なされ、失業者と見なされません。定年退職で少しの間のんびりしたいと就職活動をしない人も同様です。

妊娠・出産・育児ですぐに就職活動行なうことが出来ない、あるいはしない人も失業しているとは認められません。また結婚して会社を辞め、専業主婦になる人も失業者とはみなされません。

自営業を始めたときには、労働者ではなくなるので、労働者のための保険である失業保険を受け取る資格を失います。

いくら就職活動をしているからといっても、例えば年収1000万円以上の仕事にこだわったり、自分にその能力がないのに通訳・翻訳などの極め専門性高い仕事を探し続けたりしている場合は、現実的に就職する意思がないとみなされます。

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自己都合の場合の失業の給付額はどの程度か

一日にいくらもらえるかは直近6ヶ月間の給与総額で決まります。まず、退職した直前の6ヶ月間の賃金を合計し、180で割ります。これは「賃金日額」と呼ばれます。

これがそのまま失業保険でもらえる1日の金額ではありません。給料の高かった人は低めに、給料の低かった人には高めに調整されます。これを「給付率」と言います。

賃金日額に給付率(50-80%)をかけて、1日あたりの失業保険の金額が決まります。これを「基本手当日額」と言い、これが何日給付されるかによって、失業保険の給付額が決まります。

この基本手当日額の計算式は、会社都合でも自己都合でも変わりません。給付期間の差が失業保険の貰える金額の差になるのです。給付期間の差は「勤続年数」「会社都合か自己都合か」「会社都合の場合は失業時の年齢」で決まってくるのです。

つまり支給される1日の金額と日数は「賃金」「勤続年数」「退職理由」「年齢」で決定されるということです。

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自己都合の場合の失業保険の給付期間はどの程度か

最大でも150日の自己都合の失業保険

自己都合退職の場合、勤続年数のみで給付期間が決まります。

・1年未満:給付なし
・1年以上5年未満:90日
・5年以上10年未満:120日
・20年以上:150日

となります。また年齢は15歳以上65歳未満です。この日数は自己都合の場合だけでなく、定年退職された人なども含みます。これらの受給者は「一般受給資格者」と呼ばれます。

最大330日の会社都合の失業保険

会社都合の場合の失業では給付日数が1.5倍~2.0倍に延長されるので、トータルの給付額が増えます。会社都合で退職した人は「特定受給資格者」と呼ばれます。

自己都合と会社都合と非常に大きな差があるので、離職証明書にある退職事由は非常に重要なのです。慎重に、正確に確認しなければなりません。

何も見ないでハローワークに提出してしまったら非常に後悔することになります。

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自己都合の場合は失業保険の給付までどれくらいかかる?

まずハローワークで書類を提出すると、失業保険の受給資格者であるということの確認が行われます。その日から7日間経過しないと失業保険の給付対象になりません。これを待期期間といいます。

その後3か月間は給付制限といって、失業保険が貰えません。自分の意志で辞めたというペナルティです。給付制限後に失業認定日をむかえます。

そこで失業が認定されて4-7日後に銀行口座に最初の振込があります。よって退職から約4ヶ月は失業保険が貰うことができません。

一方会社都合の場合は1ヶ月半くらいで最初の振込があり、ここでも大きな差となります。

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自己都合退職でも失業保険をすぐに給付してもらう方法

退職事由をハローワークに相談する

実質的には会社都合なのに離職票に自己都合と書かれているのはよくあることです。これは会社都合退職が多いと、国からの助成金や補助金がカットされることがあるからです。また企業イメージダウンにもつながります。

しかしながら離職票に「自己都合」と書かれていても、異議を唱えることが出来ます。例えば残業時間が法律の定めを超えていた場合やサービス残業があった場合。あるいは会社に入るまでの仕事の説明と入ってからの仕事が全く違っていた場合などもハローワークでは「会社都合」と見なしてくれます。

また就職時に言われていた勤務地と異なったり、上司のパワハラを受けていて会社に相談していたが取り合ってくれなかったり、といった場合、自ら辞めたとしても「会社都合」となります。

会社都合退職の場合は、すぐに失業保険を給付してもらうことが出来、なおかつ給付日数を伸びるので、ハローワークの担当者に相談しましょう。

公共職業訓練で無くなる給付制限

公共職業訓練とは、就職に必要な技能、知識を求職者に身につけさせて早急に就職できるようにサポートする職業訓練です。「独立行政法人雇用、能力開発機構、各都道府県の自治体」などが行なっています。

この公共職業訓練を受けると、自己都合で退職したとしても、給付制限の3か月を待たずに、失業保険を受け取ることが出来ます。給付期間もメリットがあり、例えば給付期間が90日で公共職業訓練が120日の場合、本来の90日より30日分多い120日分の失業保険が貰えるのです。

公共職業訓練には「1ヶ月、3ヶ月、半年、1年」のコースがあり、一番長い特殊な技能訓練の場合は2年のコースもあるのでこれを受けない手はありません。

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自己都合の失業保険の手続き

会社を退職したあとにハローワークに行けば、誰でもすぐに失業保険を受け取れるわけではありません。

手続きはハローワークにて

1.求職の申込を行なう
まず、ここで再就職の意思を示します。失業保険手続きの第一歩です

2.離職票の提出

3.受給資格の認定
失業手当を受給する資格があるかどうか、会社都合なのか自己都合なのか判定します。
離職票に記載されている「離職事由」は要確認です。受給日数に影響が出るので、これに意義がある場合は申し出ます。

4.受給説明会の日時決定
「失業保険の受給方法」などについての説明会の日時が決まります。

5.失業認定日の決定

以上となります。

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自己都合の失業保険の手続きに必要なもの

・離職票1と離職票2
・マイナンバーの分かるもの
・身分証明書(免許証など)
・写真(縦3cm×横2.5cm)2枚
・印鑑
・銀行口座が分かるもの(預金通帳またはキャッシュカード)

離職票2は、退職者から請求しないと発行しない会社もあるので注意が必要です。
繰り返しになりますが、離職票に書かれた離職事由は非常に重要ですので、自己都合なのか、会社都合なのか、必ず確認することが必要です。

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自己都合退職から失業保険給付までの流れ

1.受給の条件を確認する
前述したとおり、失業したら誰でも失業保険を貰えるわけではありません。
・失業保険(雇用保険)の加入期間が1年以上ある
・働く能力、意志がある。
なお、会社都合退職の場合は失業保険の加入期間が半年以上となります。

2.手続きに必要なものを集める
何度もハローワークに行くとその分、失業保険の給付も遅れるので、書類を確認してからハローワークに出向きます。

3.ハローワークに行き、書類を提出する

4.受給説明会に行く

5.失業認定日にハローワークに行く

6.失業認定申告書を提出
ただハローワークに行けばいいわけではなく、自分が求職活動をしているという証拠を持参します。求職の意志がないと失業しているとは見なされないからです。

7.失業認定を受ける
アルバイトなどで収入があった場合にはアルバイトをした日と給料を記入します。虚偽の報告をすると不正受給と見なされ、失業保険を受給できない場合があるので必ず申告しましょう。

8.失業保険を受給する

失業認定日から4-7日後に銀行口座に最初失業保険の振込があります。

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失業保険を自己都合退職したときの貰い方、基本のキホン!のまとめ

失業保険は働く意思と能力がないと貰うことができません。また自己都合と会社都合では、貰える金額が大きく異なります。

離職票の離職事由に意義があればハローワークに伝えましょう。離職事由によって給付額が最高2倍変わってくるので、実質会社都合だったときは必ず申し入れることです。

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「お金のコトをもっと身近に」というミッションで、みんなのお金ドットコム(みんかね)を運営しています。
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