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デリバティブ取引とは?メリットやデメリットをわかりやすく解説!

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目次

デリバティブ取引とは

株の売買

デリバティブとは、元となる金融商品から派生した金融商品を指します。元となる商品は株式や債券といった古くからある基本的な金融商品です。

例えば株式取引から派生した商品で、「株価連動型預金」という商品があります。この商品は株価指数に連動して受け取る利息が変わるというものです。こちらは株式を元に開発された金融商品なのでデリバティブ取引の1つになります。

デリバティブ取引を最初に始めたのは日本でした。江戸時代、大阪堂島で帳合米取引(ちょうあいまいとりひき)を行ったとされています。帳合米取引とは、まさに通常の取引から派生した取引で実際の現物は取引せずに価格だけを取引したものとされています。

現在でも株価指数先物といった商品があります。これも現物の受け渡しはされず、価格でだけでの取引なので似ている側面があるといえます。では、なぜこのような取引を行うのでしょうか?現物がないのに取引する意味はあるのでしょうか?次ではメリットとデメリットについて解説していきます。

デリバティブ取引のメリットは?

デリバティブ取引を活用するとリスクヘッジをしやすいという点が1番のメリットと考えられます。リスクヘッジとは様々なリスクに備えて軽減するということです。

例えば、資産全てを株式投資に回したとします。株式は価格変動が大きい金融商品です。そのため、購入した金額から下落するリスクが常にあります。資産全てを株式の購入に当てた場合、下落した時はその下落のダメージを100%受けることになります。そうなっては貴重な資産を失ってしまうので、損失のリスクを軽減する方法をとらなければいけません。つまり、株式を購入するなら下落に備えて工夫する必要があるのです。

そこでデリバティブ取引の株価指数先物といった商品を活用します。後に詳しく解説しますが、この商品は下落した時でも利益がだせる商品です。株価指数先物では株価が下落しても利益をだせる取引です。通常の株式取引が下落した時に、株価指数先物で下落でも利益がでるようにリスクヘッジをしておくことで、下落時の損失を最小減に抑えることができます。

他にもメリットがあり、デリバティブ取引は市場の流動性を生みます。なぜなら、デリバティブ取引は自己資金にレバレッジをかけて取引を行います。一定額証拠金を預けることで、自己資金の何倍もの金額の取引を可能としているため、市場に投入する金額が増えて市場の流動性も増すのです。

流動性が増えると、好きな時に購入できて、好きな時に売れるようになります。しかし、流動性がなくなってしまったらどうでしょう。売りたいときに売れなくなり、現金に換える事ができづらくなるのです。こうなっては株式や債券を持っている人は、現金に換えることができずに困ってしまいます。そのため、市場には流動性がとても重要であり、流動性を増やすのに一役買っているのがデリバティブ取引なのです。

デリバティブ取引のデメリットは?

流動性が増えると現物市場とは違った思惑での売買も増えてきます。誤った方向に相場が動いてしまうケースもあります。誤った方向に進むと後で必ず資金の逆流が起きて、急騰や急落の原因になってしまうのです。

また、デリバティブ取引は複雑です。元となる株式などと比べると取引の仕方が難解であるものも多いため、取引が管理しにくくなります。さらにレバレッジを掛けて取引を行うので損失管理も大変です。

<下に続く>

デリバティブ取引の一つ 先物取引とは

取引

先物取引は、将来の決められた日に購入したい価格を決めておける取引です。

例えば、「半年後にガソリンを1リットル100円で1万リットル購入したい」という契約をします。すると半年後にきっちり契約した価格で購入できるようになります。

このように先に契約をしておくと、ガソリンの価格変動に気にせずに購入できます。先ほどの例でいえば、半年後に相場が変動して1リットル150円になっている場合であればどうでしょう。先に契約していたおかげで50円安く購入できます。反対に半年後に90円になっていた場合は、逆に高く購入してしまうことになります。

つまり、先物取引は相場の変動に関係なく購入したい価格で商品を取引できるという特徴があります。先物取引は商品を現物の受け渡しはありません。取引所で取引だけ行い、計算上の利益や損失だけが計上されます。現物の受け渡しがない取引を差金決済と呼びます。

先物取引の種類

金融

先物取引のは下記の種類があります。

・商品先物取引
・国債先物取引
・株価指数先物取引

商品先物取引は、金や銀といった商品の売買が中心です。貴金属だけでなく、トウモロコシや大豆といった農作物、原油やガソリンといったものまで取引を行います。

国際先物取引は、国債を対象としたデリバティブ取引。株価指数先取引は株価指数を対象に取引を行うものです。

先物取引のメリット

先物取引の利点として高い資金効率での運用が可能となっている点です。取引を行う時は、業者に証拠金を預けてから取引が開始できます。一定額預けると、証拠金の何倍もの額の取引ができるようになります。

例えば、日経225の先物1枚を購入したいとします。現在価格が2万円で1枚購入する場合、2000万円が必要です。しかし、証拠金取引では、一定額を証拠金として預けることで先物1枚を2000万円払わなくても購入できるようにしています。業者によって違いがありますが、松井証券であれば69万円の証拠金を預けるだけで1枚購入できます。このように預けた資金の何倍もの取引を可能にしているのが先物取引です。必要最低限の現金で取引を行えるので資金をフルに活用して稼ぐことができます。

また、「売り」から入ることもできます。通常の取引であれば「買い」から入るのが基本であり、将来値上がりしそうなものを購入した後に売るという行為を行います。

ですが、先物取引は現物の受け渡しを行っていません。指数だけの売買であるため、将来の値下がりを見越して「売り」から入るという選択ができます。これにより上昇相場だけでなく、下落相場でも収益をあげることができるようになっています。

先物取引のデメリット

証拠金取引はレバレッジを掛けて行うので、思惑通りに相場が動けば利益もでかいです。しかし、思惑と反対方向に動いた場合の損失もでかくなります。レバレッジは諸刃の剣でもあるのです。

また、思わぬ方向に相場が動き過ぎた場合には「追証」も発生します。証拠金の額は一定額を維持しなくてはいけません。しかし、購入した後に急激な価格の変動があると、維持しなくてはいけない証拠金も変動します。

思惑通りの方向に動けば問題ないのですが、逆方向に動くと維持できる証拠金が不足してしまうので、証拠金を追加しないといけません。もし、追加しない場合は購入している商品を強制的に決済されてしまいます。決済されたくなければ、証拠金を追加で業者に預けなければいけません。これを追証といいます。証拠金を追加すれば現在の購入している商品を持ち続けてもいいです。

ただ、この追証により損失が増える可能性があります。すでに一度追証が発生している時点で、思惑とは反対の方向に相場が動いている状態です。損失になっている商品は、決済しないと損失は確定されません。負けを認めたくないために損切りをせずに、持ち続けて追証をしつづける人が多いです。どんどん追証を重ねて、多額の損失を出してしまったという人が多いので注意しなければならない金融商品です。

デリバティブ取引の一つ オプション取引とは

取引

オプション取引は期間内にいつでも決めた価格で購入できる権利を取引します。わかりづらいので例をあげて説明します。

欲しい株式の現在価格が500円とします。現時点で購入してもいいのですが、値下がりするかもしれません。そこで「1年の間に700円で買える」という権利を購入することにします。1年の期間を行使期間、700円の価格を行使価格と呼びます。

この権利は1年の間であれば、好きな時に700円で購入できるもの。800円に値上がりした時に権利を行使すれば700円で株式が手にはいります。すぐに売れば800円-700円の差額分の利益を得ることができます。

また、この権利は放棄することもできます。さきほどの株式が400円になったとします。行使価格より下回っているので、700円で購入してしまったら損をしてしまいます。その場合にはこのオプションを放棄してしまえば損をすることはありません。しかし、全く損をしないわけではなく、購入した時のオプション代金分は損をします。ちなみに買い手側のオプション代金は売り手側に入ります。

このように買う権利を取引するものをコールオプションと呼びます。反対に売る権利も取引でき、こちらはプットオプションと呼ばれて「1年の間に700円で売る」という値下がりに期待した権利の売買もあります。

オプション取引のメリット

先物取引と同じくどのような相場でも利益を上げることができます。上昇相場が見込めるのであればコールオプションを行い、下落相場を見込んでいるならプットオプションを利用すればいいのです。

また、オプションの買い手は権利を放棄できるので、損失は限定的なものです。反対に利益はどこまでも伸びる可能性があるので、かなり有利な取引といえます。

オプション取引のデメリット

最大のデメリットは権利の売り手側にあるといえます。例えば、「1年の間に700円で買える」という権利が欲しい場合にはこの権利を売る人から購入します。権利の売り手は買い手からオプション代金を受け取ることができます。しかし、売り手側の利益はこのオプション代金のみなのです。

そして、売り手は買い手が権利を行使した場合には応じなければいけない義務があります。行使したくない価格でもしなくてはならないために思わぬ損失が出てしまうケースがあります。

<下に続く>

デリバティブ取引の一つ スワップ取引とは

金融資産

スワップは「交換」という意味で、主に金利や通貨を交換する取引。代表的なものは「金利スワップ」「通貨スワップ」の2種類あります。

金利スワップ

金利スワップは、同じ通貨の異なる金利を交換します。主に変動金利と固定金利を交換します。

例えばAさんは現在ローンを固定金利で借りているとします。しかし、Aさんは今後金利が低下すると考えました。ですが、現在は固定金利なので決められた金利で払い続けなければなりません。

もう一方のBさんは、金利が上昇すると予想しています。現在のローンが変動金利なので
金利が上昇してしまっては支払いが大きくなってしまうため、固定金利に変えたいと考えます。

この2人の悩みを解決するためにはどうすればいいでしょうか。それはAさんとBさんの金利を交換するといいのです。実際にはそのまま交換できないので、金利の支払いを交換します。AさんはBさんの変動金利を支払い、BさんはAさんの固定金利を支払うようにするのです。この場合、元本の交換は行われません。あくまで金利部分のみの交換です。

通貨スワップ

異なる通貨の将来の金利や元本を交換します。

例えば、企業が資金を必要とする場合にドル建ての社債を発行したとします。社債の利息を4%とします。この企業は社債の発行でドルが入ってくるのですが、円の資金を必要としているためドルを円に交換しなければいけません。しかし、為替は変動するので交換するだけでは損失をだしてしまう可能性があります。

そこで金融機関とスワップ契約を結び、手元にある元本のドルを円に交換します。金融機関は社債の金利分4%を企業に支払い、その分を社債の金利の支払いにあてます。そして企業は金融機関に対して始めに元本を交換した円の金利を支払います。このような流れで行うと企業には為替リスクを回避しつつドルを円に少しずつ交換できるようになるのです。

デリバティブ取引とは?メリットやデメリットをわかりやすく解説!のまとめ

いかがでしたでしょうか。デリバティブは金融派生商品を指します。上手く活用すればリスクヘッジになりますが、下手に行えばレバレッジを掛けている分損失も増えてしまいます。やるのであれば、しっかりと資金管理や投資計画を考えてから取引するように心がけましょう。

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