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2017/10/08

大学全入時代!2018年問題で大学が消える?消える大学と消えない大学は?

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数十年前の日本では、大学に進学する人は一部のエリートかお金持ちの子息とでした。しかし現在では、進学を志望する生徒も増えてきています。

もちろん、進学によって自分の夢に向かって学業を中心とした大学生活を送ることは、非常に有意義なことといえます。

少子化の昨今、大学進学を希望する人であればどこかしらに入学できるといった「大学全入時代」を迎えています。

しかし、少子化がこのまま加速すれば、いくら入試で合格させても、生徒が集まらない大学も出てきますし、そうなれば経営がうまくいかず、消滅を余儀なくされることもあるでしょう。

今回は、そんな「大学全入時代」の影響や、消えていく大学と消えない大学の違い等について詳しく解説していきます。

大学全入時代とは何なのか?

以前は受験に対する合格倍率もある程度高いものでした。しかし、大学・短期大学の増加、学部の新設と少子化に伴う受験者総数の減少があいまって、新規入学定員総数に対する合格率は年々上昇してきました。

2007年には大学・短大の入学定員に対し、入学を希望する受験者の数が同数となり、統計上は全員が入学できることとなりました。これを「大学全入時代」と呼んでいます。

しかし、実際にはその現象は先送りされました。その原因は景気回復による受験者数の増加にあるともいわれています。とはいえ現在も少子化の傾向には改善はみられておらず、計算上改善はみられていません。

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大学全入時代はいつから始まった?その理由とは?

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これが始まったのは2007年からとされています。それ以前の大学は、定員に対して受験者数のほうが多く、大学進学を目指す受験者にとっては厳しい時代でした。

特に1980年代から1990年代前半では、「受験戦争」と呼ばれる言葉が誕生するほど、大学受験は加熱していました。大学側は、受験者が払う受験料だけでも相当な収入につながっていました。

この背景には、企業における年功序列に代表される、一度就職してしまえば、定年まで勤め上げるため、大学卒と高校卒の格差が大きく影響することや、バブル景気などがいわれています。

この大学進学数の増加に伴い、大学・短大の新設や短大の4年制大学化、新しい学科の設立などで、定員人数そのものが増えていきました。

しかし、この受験バブルとも言われる時期は長くは続かず、そのご、国内景気の低迷や少子化と相まって、受験者数は年々減少していくこととなります。

そうなれば、大学は経営を維持していくためにも、定員に対する合格率を上げざるをえません。その結果、1990年に大学の不合格率が44.5%であったのに対し、2015年では6.7%まで減っています(文部科学省発表『学校基本調査』より)。 

予測では2007年には「大学全入時代」となるとされていましたが、その後の景気回復などもあり、若干先延ばしにはなりましたが、今日、志望する大学を選ばなければ、ほとんどの受験者が大学進学可能となっています。

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【大学全入時代】2018年問題の影響で受験生が減少

今後さらに大きな影響を与える問題が懸念されています。それは「2018年問題」といわれるものです。これは、その年を境に、さらに18歳人口の減少がすすむというものです。

実際戦後の18歳人口のピークは1966年でした。これはいわゆる「団塊の世代」と呼ばれる人たちが18歳を迎えた年で、249万人でした。

その子供である「団塊ジュニア」と呼ばれる人が18歳になった1992年には205万人でしたが、その後減少を続け、2014年には118万人となっています。

そして、2018年からさらに減少の一途をたどるといわれています。その結果、大学受験をする受験生も当然減少することになります。

また、そこに追い打ちをかけるといわれているのが、格差社会の到来です。世帯の収入の事情で進学をあきらめたり、学業にお金をかけてもらえないという現状があります。

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【大学全入時代】2018年問題が大学淘汰に拍車をかける

2018年問題は大学の経営等に大きな影響を与えると考えられます。その問題点について解説します。

問題点1 受験者数の減少

大学受験には受験料というものがかかります。この受験料は予想以上に高く設定されています。実際、受験バブルの頃であれば、そういった高い受験料を払ってでも多くの受験生が集まったわけです。

しかし、今後は受験者数が減ることは避けられません。そうなれば、受験料収入は少なくなることが予想され、経営にも影響してきます。

問題点2 大学の定員割れ

受験者数が減ってしまえば、おのずと合格者数は増えます。その合格者が全員入学すればまだしも、一校しか受験しないケースはほとんどなく、中には他の大学への進学をを選ぶケースも出てきます。

そうなれば、定員割れという事態も考えられます。募集定員よりも生徒数が少なくなってしまった場合、その大学を経営・維持していくだけの収入が得られないことになります。

その結果、設備やカリキュラム等への投資や維持が難しくなり、さらなる受験者数の減少をまねきかねません。

問題点3 大学間の格差拡大

いくら、18歳人口が減ったとしても、人気のある大学の受験率は相変わらず高いラインを維持しています。受験者にとっては、希望する大学に合格したいわけです。

そうなった場合、受験者すら募集定員を割りこんでしまう大学が出てくることは避けられない事実です。

この傾向は今後も続くと考えられ、受験すら集まらない大学は悪い風評が立つなど、さらなる悪循環に落ちいることが考えられ、さらに格差が広がっていくことが予想されます。

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大学全入時代で大学の二極化がますます進む

このまま、18歳人口が減少の一途をたどり、100%の大学全入時代を迎えたとして、どの大学にも平均的に学生が集まればよいのですが、それはありえません。

なぜなら、大学進学を希望する学生の中には、進学したいと希望する人気のある大学と、そうでない大学があるからです。

人気のある大学にはその大学それぞれに理由があります。それは「魅力的なカリキュラム」「有名な講師の存在」「就職に有利」など色々なものが考えられます。

定員以上の受験者が集まり、定員通りの入学者が集まれば、受験料や学費等の収入も安定したものが見込めるため、さらなる投資も可能になります。

一方で、人気のない大学は、受験者も多くなく、生徒数も定員割れしているという事になれば、大学を経営するための収入が得られず、施設のリニューアルや、有名講師の招請などの投資もできません。

このように、人気のある大学はさらに人気が上がり、人気のない大学はさらに下がるという二極化にますます進んでいくことが考えられます。

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【大学全入時代】2018年問題で消える大学、消えない大学の特徴

大学全入時代になり、選ばれる人気大学とそうでない大学が出てくることは容易に予想されます。大学とはいえ、経営を維持するに足りるだけの収入がなければ、企業と同じで倒産します。

そのような時代にあって、消える大学と消えない大学にはどのような違いが見られるのかについて解説していきます。

消える大学

消えていく大学というのは、一言で言ってしまえば「人気のない大学」という事になります。この人気のなさの原因としてはいくつかの要素が考えられます。

そのなかでも最も大きな要素は「特徴のなさ」です。受験バブルの頃発足した大学や、短大を4年制化した大学にはあまり、特徴をもった学科等が存在しないケースが多くみられます。

これは、人気大学の受験に合格しなかった受験生の受け皿としてスタートした経緯(すべてがそうではありませんが)があるからです。

そのため、目玉となるカリキュラム等を用意しなくても、受験生は集まりましたし、定員も埋めることができ、経営にも支障がなかったわけです。

また、受験バブルのことろは就職バブルでもありましたので、そういった大学出身であってもほとんどの学生が就職をすることが可能な時代であり、大学卒という肩書を求めるだけであれば良かったわけです。

しかし、現在はそうではありません。就職氷河期と呼ばれた時代は過ぎたようにも思えますが、それでもまだ卒業するまでに内定をもらえない大学生は多く存在します。

そのような時代であれば、どこの大学で何を学び、その学びが就職先や自分の将来においてどのように役立つかが求められています。つまり、特色を持っていない大学は生き残っていけない、いわゆる「消える大学」という事になります。

消えない大学

人気のある大学はこれからもある程度の高い人気を保っていくことが考えられます。その背景には、受験生の大学選定における考え方がシビアになってきている面も考えられます。

小さいころから就職活動の大変さ等をメディアで知っていたり、簡単に転職を繰り返しながらキャリアアップをすることがもてはやされた時代で亡くなったことを知っているからです。

自分の夢をかなえたり、ある程度の役職まで登っていきたいと考える人であれば、そのための知識や技術を学べる大学や、ネームバリューのある大学を目指すことは間違えありません。

そのため、今まで人気のあった大学や、就職に有利と考えられている大学は、何かの不祥事でもない限り、引き続き高い人気を維持していくものと考えらえます。

「消えない大学」について言えばもう一つの傾向があります。それは積極的な投資・改革を行い、魅力を発信していける大学です。

それまではさほど特徴がなかったとしても、他の大学にはない分野を新設し、その道のトップレベルの講師を招聘しすることを行っている大学もあります。

また、運動部に力を入れることにより、生徒を集めることとネームバリューをあげることをあわせて行ったり、就職における生徒へのバックアアップ体制を整えることにより、就職内定率を上げるなどの改革も耳にします。

このように、時代の移り変わりに機敏に対応し、改革ができるようなビジネス感覚に優れた経営者を持つ大学も消えない大学となっていくことが予想されます。

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【大学全入時代】2018年問題への対策とは

大学全入時代は、生徒を迎え入れる大学側にとっては、非常に頭の痛い問題ですが、対策次第では良い方向に持っていくきっかけともなります。

逆に、受験する側にとってもこれからの将来に向けて知っておくべき問題であり、対策を立てておく必要があります。

そんな2018年問題への対策について、大学側の対策と、受験生側の対策について考えていきます。

大学側の対策

2018年問題はなにもその1年に限った問題ではありません。それから以降の18歳人口の減少が引き起こす長い期間の問題です。

その問題から目をそらし続ける大学はおそらく生き残っていけません。ですので、早急な対策立案と改革が必要となりますし、それをすることで、今後の生徒確保にも大きな差が出てきます。

その一つとして、受験生にアピールできる特徴を作り出し、発信することが一番のポイントとなります。その中で言えば、就職内定率アップは大きなアピールポイントになりますし、投資額としても少なくて済みます。

いままで大学の就職課といえば、企業からの採用情報が掲示され、必要な書類等をそろえてくれる程度の存在である場合がほとんどでした。

しかし、最近では、就職カウンセラーの資格を持つ職員を配置したり、模擬面接やエントリーシートの書き方講習など、積極的に生徒の就職にかかわることで内定率を上げることに成功している大学もあります。

当然、内定率が高くなれば、就職に有利な大学という事で有名になりますし、OBを輩出することでさらに企業とのつながりも強くなり、その企業を目指す受験生を集めることもできます。

また、運動部を強化し、大学日本一やオリンピック強化選手を輩出することで知名度を上げている大学、その分野で有名な講師を招き、専門的な分野で生徒を集める大学など、工夫次第では既存の人気大学に劣らない大学も出てきています。

その他、費用はかかりますが、キャンパス自体を交通の便や若者に人気のある場所に移す大学も出てきています。このように、2018年問題を生き残るには、大学側の経営手腕(経営改革)が求められているわけです。

受験生側の対策

就職バブルの頃は、大学卒という肩書さえあれば、さほど就職には苦労しませんでした。しかし、現在はそうではありません。企業側も、ただ従業員を確保できればよいというのではなく、将来性を見越した採用を行っています。

そういった意味では、出身大学についても「なぜその大学・学部を選んだのか」「その大学・学部でなにを学んだのか」「学んだことがその企業においてどう役にたち、将来的にどのような有益性をもたらすのか」などが大切なアピールポイントとなります。

ですので、安易に受験先を考えるのではなく、自分の夢や希望をしっかり描いたうえで、志望校を選定していく必要があります。

もし仮に、自分が大学に通っている間にその大学が破たんするようなことがあれば、将来的には非常に大きな影響も出かねません(転入先等は用意されるとしても)。

今は、各大学インターネットのホームページ等を作成しているところがほとんどですし、比較サイトなどでそこには出ていない情報を得ることもできます。しっかり情報を集め取捨選択したうえで、進学先を考えることが求められます。

<下に続く>

大学全入時代!2018年問題で大学が消える?消える大学と消えない大学は?のまとめ

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数十年前は、大学進学する人は今ほど多くはありませんでした。それにもかかわらず、合格率は6割程度でしたので、受験生にとっては厳しい時代でした。

この理由は、大学進学を希望する人に対して大学数が足りていない側面が大きく影響していました。しかし、現在、少子化の影響や、受験バブル時代に大学数が大きく増加したことにより、大学受験に対する合格率は9割まで上昇しています。

いわゆる「大学全入時代」が到来しているのです。とくに、2018年以降、18歳人口はさらに減少していくことが統計上明らかです。

その中で、大学によっては受験者数の募集人数割れや、学生の定員割れが見られるケースも出てきています。2018年を境に、破綻する大学(消える大学)が出てくることも予想されます。

反面、人気大学の受験者数は減少していませんし、ここ数年で受験者数や生徒数を大きく伸ばしている大学もあります。

2018年問題や2018年問題で消える大学と消えない大学の特徴を知り、2018年問題に備えましょう。  

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