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2017/10/15

低所得者の年収の定義は?低所得者層の生活実態、給付金、支援の解説

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低所得者とは?

低所得者とは一体どれくらいの年収の層のことを差しているのでしょうか?苦しい生活を強いられている自分は低所得者なのか?と気になっている方もいらっしゃるかもしれません。この記事では、低所得者の年収はどれくらいなのか?その定義や低所得者支援について、そして、どうしたら低所得者から抜け出せるのかについてご紹介しています。もし、低所得者の年収に当てはまっていれば、ぜひ支援制度なども確認しながら、脱出するための対策を講じてみてください。

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低所得者の割合はどのくらい?

現在の日本で低所得者と呼ばれるような年収層の世帯は少ないように感じられます。しかし実際には年収100万円以下で生活をされている方もいます。収入の格差が広がっていると言われますが、一体どれくらいの割合で低所得者がいるのでしょうか?まずは、
・年収100万円以下
・年収200万円以下
・年収300万円以下
の3段階の割合を確認してみましょう。

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階層 所得者数 構成比
年収100万円以下 411.6万人 8.6%
年収200万円以下 719.2万人 15.0%
年収300万円以下 780.2万人 16.3%

もちろんこれは調査全体の数値になります。そのため、このなかには独身もいれば、子どもがいる家族世帯もいるでしょう。同じ調査によると給与所得者のうち、31.8%が配偶者控除または扶養控除の適用を受けています。単純な計算にはなりますが、年収300万円以下総勢1,911万人のうち、31%592万人は配偶者や扶養家族がいる計算になります。

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低所得者の年収の定義

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年収300万円以下の方が総勢1,911万人いると分かりましたが、果たしてどこからが低所得者層になるのでしょうか?実は低所得者と言われるラインには2つのパターンがあります。

①一般的な目安とされる「年収300万円」

まずはマスコミなどが低所得者として伝える一般的な基準です。そのラインは「年収300万円」で、ここを基準に低所得者と分けています。この年収は厚生労働省の「国民健康・栄養調査」が元になっているようです。この調査は世帯所得が年収200万円未満の世帯を低所得者と定義しており、年収300万円の手取りがだいたい200~250万円程度のため、年収300万円=低所得者が定着していったのです。

しかし、独身で300万円だと裕福まではいかなくても、低所得者と言われるような生活にはなりません。あくまでも家族世帯で年収300万円以下であるときに低所得者と言っています。月々手取りで18~20万円程度ならば、1人世帯ならばごくごく一般的ですが、子どもが2~3人いるとなるとさすがに生活に余裕がなくなるのもわかります。

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②自治体などの目安「住民税世帯非課税対象者」

もう1つの定義は住民税がかからない「住民税世帯非課税対象者」です。これは税金を課税せず、公的な支援を積極的に行っている年収層になります。課税できないほど低所得であると自治体が認めているとも言える年収です。この指標は世帯人数によって年収が違います。そのため、よりリアルに低所得者を定義している目安でもあります。

カテゴリ 年収
単身 100万円
夫婦 155万円
夫婦+子ども1人 205万円
夫婦+子ども2人 255万円
夫婦+子ども3人 305万円

この場合、単身だと年収100万円以下の世帯、夫婦+子ども2人ならば255万円以下の年収の世帯が低所得者と言えることになります。これは額面での年収になるため、手取りは約200万円・月にすれば15~16万円程度になります。家族4人でこの金額だと、税金を含めて支払いなんて難しいものです。この住民税世帯非課税対象者は明らかに生活がギリギリだという低所得者のラインです。

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低所得者の生活実態

生活実態①ギャンプルにのめり込む傾向あり

低所得者は、所得が少ないにもかかわらずギャンブルにはまる傾向があります。種類はさまざまで、パチンコ・パチスロの他、競馬や競輪など。確かにそれらの場所には明らかに高所得者だという方はほとんど見受けられません。

なぜギャンブルにはまるのか?それは地道に働いて稼ぐよりも、一発逆転を狙いたがる傾向があるからです。当たれば数万円という稼ぎが出る可能性もあるため、当たりを期待してギャンブルに通い、どんどん所持金を奪われ、という負のループに陥るってしまいやすいのです。

生活実態②部屋が汚い

低所得者の家はモノが多く散乱しているというイメージはありませんか?ゴミ屋敷などが良い例ですが、あれくらい汚い家に住む方は、往々にして低所得者のゾーンに属している人が多いです。決してモノが多いのではありません。捨てられない・片付けられないだけで、モノを貯めこんでしまうのです。

また、部屋がそのような状態だとキッチンやトイレ、お風呂などの水回りにまで掃除の手が届くことはありません。そのため、水垢やカビがそこらに広がっていることが多いです。家の清潔度はココロの状態を反映すると言われますが、低所得者であればあるほど、モノが少ないはずなのに部屋は汚いです。

生活実態③食生活が乱れている

先ほどご紹介した「住民税非課税世帯対象者」の独身世帯だと、手取り年収90万円=月収7~8万円です。ここから家賃や光熱費を支払えば、手元に残るのは本当にわずか…。そうなれば生きていくために切り詰めるべきは食費になります。そのため低所得者の食生活はかなり貧素になります。

生鮮食品を食べることはまずありません。ほとんどがお米・パスタ・ラーメンなどの炭水化物でお腹をいっぱいにする状態です。インスタント系の安い食材をやりくりするため、栄養バランスが崩れていますし、状況に応じて食べたり食べなかったりする状況もあります。給与がでれば1日3食食べれても、給料日前は1人1食ということもよく起こっています。

生活実態④肥満

食生活が乱れているため、低所得者は肥満になる傾向があります。低所得者でそれほど高価な食べ物なんて食べていないのに、なんで肥満になるの?と思われるかもしれません。先ほどもご紹介したように、低所得者は生鮮食品ではなく、インスタント系の食品でお腹を満たすことがほとんど。そのため、炭水化物の摂取が多くなり、結果糖質が増えて肥満になってしまうのです。

しかも、給料が出たら思いっきり食べて、給料日前は一食の生活を過ごしています。そうなれば、身体は栄養を溜め込んでおくようになり、より肥満になりやすい身体に変化していきます。

生活実態⑤身なりを気にしない

よく百貨店やショッピングモールにスウェットで出かける方を見かけませんか?近くのコンビニや小規模スーパーに行くならまだしも、あまりにもTPOにあっていないラフな格好をしている方は低所得者である可能性が高いです。

低所得者は最低限の身だしなみは行っていても、その時々に合った洋服を選ぶことはできません。百貨店などならTPOに合った洋服を持っていない可能性の方が高いでしょう。洋服まで気をくばる余裕がないだけなのか、元々ファッションに意識する気持ちがないのかは不明ですが、低所得者は本当に最低限のファッションにも気を配ることもありません。

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低所得者に多いとされる仕事・職業

お金

仕事①アルバイト

世のアルバイトやパートと言われる仕事は、基本時給制になります。なかには高時給なアルバイトもありますが、そうではないものがほとんど。そのためアルバイト・パートで生計を立てている方は低所得者層に属しやすくなります。

仮に、独身世帯としましょう。低所得者の定義は年収100万円以下(住民税非課税世帯対象者の場合)になります。それならば時給800円としても月100時間で月8万円は到達可能です。しかし、アルバイトで月100時間も働けるところは数少ないです。月20日×5時間/日でやっと100時間です。アルバイトだとここまでの時間を確保するのが難しく、アルバイトを掛け持ちしないと8万円に到達できない場合も多くあります。

仕事②若手のお笑い芸人

芸人に限りませんが芸能で下積み時代を過ごしている方は、多くても年収5~60万円と言われています。これでも年収としては高いほうで、月1万円にいかない収入の方がほとんどです。そのため、多くの若手芸人などはアルバイトをしながら生計を立てながら、売れるために必死で芸を磨いています。芸人としての時間とアルバイトの時間の両方を確保するため、アルバイト・パートで生計を立てている方よりも年収は低い傾向にあります。

また、芸人としての仕事で収入を得ても事務所がマージンを持っていくため手取りが激減することも低所得になる要因です。大手事務所に入れば収入の4割~6割を持っていかれるとのこと。事務所によって9割を持っていくところもあるそうです。しかもコンビならば更に半分に…。だからこそかなり低所得な生活を強いられてしまうのです。

仕事③介護士

しっかりとした仕事を持ちながらも低所得者が多いと言われているのがまずは介護士です。介護士の年収は250万円~400万円程度と言われています。長く勤めていても年収は多くて400万円になるため、家族がいる世帯ではかなりギリギリな生活をしなければならない状態です。また、夜勤や日・祝の当番出勤などもあるため、肉体的にも精神的にも追い詰めれられてしまいます。

ただ、介護士は資格をもっていれば手当をもらいやすい仕事です。ケアマネージャーまで持っていれば年収も400万円に近いですし、夜勤などの当番が少ない場合も多いです。単身世帯でならば、ちょっとはゆとりをもって生活もできますが、家族が増えればかなり厳しい状態になる仕事です。

仕事④保育士

介護士と同じく低所得者が多いと言われている仕事が保育士です。介護士よりも年収は高く270~330万円が平均的な年収になります。さらに保育士は女性が多く、単身世帯もあれば、仕事をしている夫をもつ保育士も多く、世帯としては低所得になりにくいです。

では、なぜ低所得者が多いと言われているのか?それは男性保育士の存在です。男性保育士は年々増加傾向にありますが、年収は女性保育士と大差ありません。そのため、一家の大黒柱の年収が330万円=低所得者ラインのギリギリに位置しています。

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仕事⑤レストランの見習い

シェフとして勤務するのではなく、高級レストランなどに見習いとして厨房に入る方はかなり低所得者が多いです。シェフ自体はまだ3流でも正規雇用されていれば、15~20万円程度の一般的な収入は得られます。しかし、見習いは学ぶことが主な目的のため、給与は少なく8~10万円程度と言われています。

レストランの見習いは仕事も肉体的・精神的にハードです。時間もかなり長時間になることが多いため、業務の過酷さと低所得で離職するかたも多いです。しかし、見習いの場合、まかないがあることが多く、食生活の心配は少ない仕事ではあります。そのため、同じ給与の他の職業よりかは優遇されていると見ることもできます。

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低所得者が受けられる支援や補助金・給付金とは?

低所得者とされる「住民税非課税世帯」の対象となれば、住民税が課税されないだけでなく、さまざまな面で減免や支援を受けることができます。ここではよく使われている支援などを4つご紹介します。

①国民健康保険料の減免

アルバイトやパートなど会社の社会保険に入っていない方は全員が加入しなければならない国民健康保険。年収が少ない場合、保険料を減額してくれる制度があります。国民健康保険料は自治体によって金額が異なり、その差は最大で6倍近くあると言われているため、具体的な金額は対象の自治体に問い合わせる必要があります。

しかし、例えば札幌市の場合、下記の通りに減額する割合が決まっています。

所得金額 減額割合
33万円 7割
33万円+(27万円×加入者数) 5割
33万円+(49万円×加入者数) 2割

このため年収98万円だった場合は国民健康保険の保険料から7割引いた金額しか負担せずに済むようになります。

②高額療養費の自己負担限度額の軽減

入院などをして医療費が高額になったとき自己負担限度額が決められています。後日申請すれば、限度額を超えた分は健康保険組合から返金されてきますが、この限度額が住民税非課税世帯だと32,400円と決まっているのです。一般は80,100円+(医療費-267,000円)×1%で計算された金額が限度額となり、相場的には8~10万円程度になっているため、その差はかなり大きいです。

③保育料の減免

所得が少ない場合、夫婦ともに仕事をせざるを得ない場合が多いです。そのとき子どもたちは保育園に通うことになりますが、保育料が高額だとより家計に負担をかけることになります。そのため住民税世帯非課税世帯は保育料が通常以上に減額される制度が整っています。

先ほど登場した札幌市で見てみると、

年齢 保育料 年収500万程度の場合の保育料
3歳未満 4,400円 30,250円
3歳 3,300円 25,300円
4歳以上 3,300円 24,200円

こう比較すると、保育料が8倍9倍も違いますよね。第2子・第3子ならばより減額される制度もあります。しかし、これはあくまでも札幌市でのこと。自治体によって金額や減免制度には違いがあります。減免制度自体はほとんどの自治体で対応しているため、対象の場合は確認の上申請しましょう。

④その他臨時給付金

その他に知っておきたいのが臨時給付金です。毎月や毎年など定期的に給付されるものではなく、なにかしらの経済的な事象が発生するために臨時的な措置として行われます。とても有名なものは平成26年の消費税増税による影響を緩和するための臨時福祉給付金です。

対象者は住民税非課税世帯となっており、給付額は1人あたり15,000円です。申請が必要な給付金のため、申請していない方も多く、毎年のようにお知らせが流れています。このような臨時の給付金は状況次第ではありますが、今後も始まる可能性はゼロではありません。

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低所得者ほどお金に対する意識が低い?

結論から言えば、低所得者ほどお金に対しての意識は低いんです。低所得だからこそ節約しなくてはと一般的には考えてしまいますが、低所得だと生きるのに精一杯でそこまでの意識がまわらないというのが実情のようです。だからこそ、先ほどご紹介した生活実態のような生活を送ってしまう傾向にあります。低所得者の方が、喫煙率が高く、飲酒率が高いのも精一杯だからこそのせめてもの自分の嗜好品になります。

また、低所得者は親や友人などまわりの人間も低所得者またはそれに近い場合が多いんです。そのため、お金の大切や使い方のコツを幼いころから学ばずにその場の判断だけで暮らしてしまったという結果でもあります。どんどん低所得の負のループに入ってしまい、抜け出せなくなり、同じような価値観の方で集まってしまい、さらに深みにはまる…これが低所得者が陥ってしまっている現状です。

しかし、もう二度と抜け出せないのか?というとそんなことは全くありません。たしかに生活を180度変えるような変革が必要ですし、すぐには抜け出せないループでも我慢して耐える必要もあります。それにしっかりと順応できるようになれば、必ずループを抜け出し、低所得者層から脱出ができるのです。

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低所得者層から脱出するには?

考え

①お金に対する意識を変えよう

まずはお金に対して自分がどう思っているのか整理して、意識を変える必要があります。低所得者はお金に対してネガティブやマイナスなイメージを持ちやすいです。お金の切れ目が縁の切れ目という言葉はまさにマイナスイメージですよね。そのような感情を持っていると、お金を稼ぐことに嫌気を感じたり、逆にお金を稼がないと人としてダメだと感じてしまいます。そして現実として稼げていない自分をより卑下することに…。まずはそのような感情を整理してプラスに変換させていく必要があります。

②お金の使い方を変えよう

次にやるべきは毎月のお金をどのように使っていくかです。確かに月収が少ない状態でなにも変えられない…という方もいるかもしれません。しかし、たとえ100円でもなにか無駄なことに使っていませんか?歩ける距離なのに地下鉄に乗ってたとか、コンビニで買い物していたとか、実は低所得者でも突き詰めていけば無駄に使っていることが多いです。その無駄をなくすことで余剰な現金が生まれますし、それを自分の欲望だけに使うのではなく、投資に回すことができるのです。

③お金は自分への投資

低所得者の場合、できれば今の仕事よりももっと給与の良い仕事を得る必要があります。でも、そのためにはまず自分を磨く必要があります。②で使い方を変えて出てきた余剰なお金は自分を磨くための投資にまわしましょう。まずは新聞や求人情報誌の購読でもかまいません。できたお金を少しずつ投資に回すことで行動にもつながり、結果、低所得者から脱出が可能になります。

投資と聞けば株やFXなどへの投資と考えがちですし、低所得者はギャンブルに依存する傾向もあるため、そのようなことを先にやってしまいがちです。しかし、それは低所得者層から抜け出した後に考えるべきこと。まずは自分で稼ぐ収入だけで低所得者層から抜け出せるように、自分への投資に全力をかけるべきです。

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低所得者は意識することで抜け出せる

低所得者だと公的な支援が多くあり、抜け出すべきではないと考えてしまう方もいます。しかし、低所得者の子どもはやはり同じ低所得者になってしまう傾向が現実として高い。ならば、今、自分が意識を変えることで将来がより広がってくるようになります。

まずはお金に対する意識を変え、自分への投資を心がけましょう。低所得者に多い生活実態もご紹介しています。これに当てはまる項目が少なくなることでも意識を変化できます。完全に抜け出すには強固な忍耐も必要ですが、ぜひ意識を変えて取り組んでみてください。

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