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公的年金の確定申告が必要な場合や不要制度、控除が適用できる場合について

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目次

公的年金の確定申告について知りたい!

毎年2月中旬になると確定申告の受付が始まります。会社員として働いている方はあまり身近でない方が多いでしょう。また、自営業の方はこの時期は申告で忙しくされていると思います。そんな確定申告ですが、公的年金を受けている人も申告が必要なこと知っていますか。

今回は、公的年金の確定申告について紹介します。

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なぜ公的年金等の受け取りで確定申告が必要なの?


公的年金の受け取りに確定申告が必要なことに不思議に思うかもしれませんが、実は、公的年金は、所得として扱われ、所得税の対象となります。公的年金には、年末調整という仕組みがないため、確定申告をしなければならないということです。

確定申告が必要な公的年金に掛かる税金とは?

前述の通り、公的年金の受け取りは所得とみなされて、所得税が掛かります。
また、平成25年から平成49年までの所得には、復興特別所得税も課税されます。

確定申告が必要な公的年金に掛かる税金①「所得税」

所得税とは、名前の通り、所得に対する課税です。日本では累進課税制度を採用しており、基本的に、所得に応じて5%から45%の7段階での課税がなされています。

確定申告が必要な公的年金に掛かる税金②「復興特別所得税」

復興特別所得税とは、平成25年に施行された、「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」によるもので、平成25年から平成49年までの所得に課税されます。

基本的には、その年の基準所得税額の2.1%の税額が課されます。

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確定申告が必要な主な6つの公的年金って?


確定申告が必要な公的年金は、主に6つあります。

確定申告が必要な公的年金①「老齢基礎年金」

老齢基礎年金とは、20歳から60歳になるまでの40年間、全期間収めた人が65歳から満額受け取ることが出来る年金です。

確定申告が必要な公的年金②「老齢厚生年金」

厚生年金の被保険者期間があり、老齢基礎年金の受け取り資格期間を満たしている人が65歳になったとき、老齢基礎年金に上乗せされて支給される年金です。

確定申告が必要な公的年金③「老齢共済年金」

老齢共済年金とは、老齢厚生年金の共済組合版のようなもので、共済組合での被保険者期間があった人が65歳から受け取ることができる年金となります。

確定申告が必要な公的年金④「過去の勤務先から支払われる年金」

以前働いていた勤務先の年金受給資格ある場合にその勤務先から支払われる年金になります。ただし、年金受給開始前に一時金として受け取った場合は、退職所得になります。

確定申告が必要な公的年金⑤「普通恩給」

普通恩給とは、旧軍人などが公務において死亡した場合や、公務による怪我などのために退職した場合に、本人または遺族に対して支払われる年金です。

確定申告が必要な公的年金⑥「確定給付企業年金」


確定給付企業年金とは、その企業の従業員が受け取る額があらかじめ約束されている企業年金です。企業が責任を負い、その運用結果悪い場合には企業側が不足分の穴埋めを行います。DBとも呼ばれます。

確定申告が必要な公的年金に係る「雑所得」の計算方法について

公的年金を受け取った場合は所得をみなされ、その所得は、「雑所得」として計算されます。また、雑所得は、<公的年金の収入金額の合計>×<割合>-<控除額>の計算式が適用され、この金額プラスである場合課税の対象となります。

また、65歳未満か以上かによって割合が変わります。

確定申告が必要な公的年金に係る「雑所得」の計算方法①「受給者年齢が65歳未満の場合」

(例)年金受取額の合計が200万だった場合
   200万 × 75% - 37.5万 = 112.5万
 よって、112.5万円に対する課税が行われます。

確定申告が必要な公的年金に係る「雑所得」の計算方法②「受給者年齢が65歳以上の場合」

(例)年金受取額の合計が200万だった場合
   200万 × 100% - 120万 = 80万
 よって、80万円に対する課税が行われます。

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確定申告が必要な公的年金に適用できる控除一覧

また、上記で算出した金額に適用できる控除がいくつかあるので、紹介します。

確定申告が必要な公的年金に適用できる控除①「社会保険料控除」

社会保険料控除とは、自分や配偶者や家族に対して支払った社会保険料の金額について所得控除を受けることができる制度です。また、給料からの天引きの場合は、差し引かれた額の全額となります。

確定申告が必要な公的年金に適用できる控除②「小規模企業共済等掛金控除」

小規模企業共済等掛金控除とは、小規模企業共済法に基づき、掛金等と支払った場合にその掛金全額について所得控除が受けられる制度です。

確定申告が必要な公的年金に適用できる控除③「生命保険料控除」

生命保険料控除とは、生命保険料、介護医療保険料または個人年金保険料などを支払った場合に一定の額の所得控除を受け取ることができる制度です。保険の種類によっては、控除の対象とならない場合もあるので注意が必要です。

確定申告が必要な公的年金に適用できる控除④「地震保険料控除」

地震保険料控除とは、特定の損害保険契約の地震等損害部分の保険料などを支払った場合などに一定の金額の所得控除を受けられる制度です。

確定申告が必要な公的年金に適用できる控除⑤「寡婦(寡夫)控除」

寡婦(寡夫)控除とは、納税者が寡婦(寡夫)である場合に、一定の金額の所得控除を受けることができる制度です。また寡婦(寡夫)とは、夫と離婚や死別した後、婚姻をしていない人で扶養親族がいる、又は生計を一にする子がいる人です。

確定申告が必要な公的年金に適用できる控除⑥「障害者控除」

障害者控除とは、納税者自身、または控除対象配偶者や扶養家族が障害者である場合、一定の金額の控除が受けられる制度です。

確定申告が必要な公的年金に適用できる控除⑦「配偶者控除」


配偶者控除とは、納税者に、控除対象の配偶者がいる場合に一定の金額の所得控除が受けられる制度です。また、年間の合計所得金額が38万円以下(給与所得のみの場合は103万円以下)、配偶者であること、納税者と生計を一にしていることなどが要件となります。

確定申告が必要な公的年金に適用できる控除⑧「配偶者特別控除」

配偶者特別控除とは、38万円を超える所得があるために配偶者控除を受けられなかった場合でも、配偶者の所得金額に応じて、一定の所得控除を受けられる制度です。控除を受ける人の合計所得金額が1,000万円以下であること、配偶者の合計所得金額が38万円以上76万円未満であることなどの要件があります。

確定申告が必要な公的年金に適用できる控除⑨「扶養控除」

扶養控除とは、納税者に控除対象扶養親族がいる場合、一定の金額の所得控除を受けることが出来る制度です。

ここで言う扶養親族とは、配偶者以外の親族であること、納税者と生計を一にしていること、合計所得金額が38万円以下(給与所得のみの場合は103万円以下)であることなどの要件があります。

確定申告が必要な公的年金に適用できる控除⑩「基礎控除」

基礎控除とは、確定申告や年末調整の際、所得税額の計算において総所得金額から差し引いて計算できる控除のことです。この控除は一律に適用され、控除の金額は38万円となっています。

確定申告が必要な公的年金に適用できる控除⑪「雑損控除」

雑損控除とは、災害や盗難、横領などによって、資産の損害を受けた場合に一定の金額の所得控除を受けることが出来る制度です。

また、損害を受けた資産については所有者が納税者、またはその配偶者であること。損害の原因が震災や盗難などの所定の要件を満たしている必要があります。

確定申告が必要な公的年金に適用できる控除⑫「医療費控除」

医療費控除とは、納税者本人やその配偶者、その他親族のために支払った医療費について一定の金額の控除が受けられる制度です。その年の2月2日から12月31日までに支払った医療費が対象となります。

確定申告が必要な公的年金に適用できる控除⑬「寄付金控除」

納税者が、国や地方公共団体、特定公益増進法人などに対し「特定寄付金」を支払った場合に受けることが出来る所得控除です。特定寄付金については、一定の要件を満たす必要があります。学校の入学に関して支払ったものは、特定寄付金の対象とはなりません。

公的年金にかかわる複雑な作業負担を減らしてくれる!「確定申告不要制度」とは?

公的年金を受け取っている人で、一定の要件を満たす場合に、確定申告が不要となる「確定申告不要制度」というものがあります。

これは、公的年金の収入金額の合計が400万円以下であり、そのすべてが源泉徴収の対象となる人、公的年金の雑所得以外の所得金額が20万円以下である人、のどちらにも該当する人が対象となります。

複雑な手続きによる負担をなくすために作られた制度で、この制度により多くの人の確定申告が不要になっているそうです。

公的年金の確定申告に関わる注意点!

公的年金の確定申告に関わる注意点①【住民税の申請の有無を確認する】

よく混同されがちですが、確定申告と住民税の申告は全く別物となります。まず、所得税は国税で納めるところは国になります。住民税は地方税になるので、納めるところは市町村となります。

確定申告をした場合は税務署が市町村に報告をしてくれますが、確定申告不要制度の対象の場合、住民税の申告を別途行う必要があります。

公的年金の確定申告に関わる注意点②【扶養親族等申告書の提出は怠らないこと】

日本年金機構が所得税の対象となる人に、「扶桑親族等申告書」を毎年送付しています。この申請書の提出を怠ると、控除が受けられなくなる場合があるので、きちんと提出を行いましょう。

公的年金の確定申告に関わる注意点③【還付金を求めるなら確定申告は必須】

確定申告を行うと、税金を払いすぎていた場合には還付金を呼ばれるお金が返ってきます。少しでも還付金を得たい、または還付金の対象となる人は、きちんと確定申告を行いましょう。

公的年金の確定申告が必要な場合や不要制度、控除が適用できる場合について解説のまとめ

今回は、公的年金に係る確定申告について紹介しました。

年金の受け取りは所得として扱われます。確定申告は面倒と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、確定申告の際は、さまざまな控除があるので、利用できる控除はきちんと利用し納める税金は最小限に抑えましょう。

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