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2017/04/16

金融緩和政策主な3つの方法とは?もたらす影響や効果、政策目的などを解説

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目次

1990年代前半に日本銀行の三重野総裁はバブル退治の名目の元に、急激な金融引き締めを行なったことにより、我が国の経済は低迷を続け、20世紀末にはついにデフレ経済に陥って、未だに解消されていません。

それに伴い、我が国の金利は超低金利時代に突入し、日本銀行は金融緩和策をとってきました。それは現在も継続しており、現在ではマイナス金利政策と言う過去に例の無い低い金利水準で金融緩和策を継続しています。

金融緩和政策とは


金融緩和政策は、経済状況が悪化した場合や物価が上昇した場合に、金融機関やそれらの金融機関が参加する金融市場に対して、金利や資金量を操作することにより、経済を立て直す中央銀行の政策を言います。

日本の中央銀行は日本銀行であり、その日本銀行が我が国の金融政策、現在では金融緩和政策を担っています。
かつては、日本銀行の金融緩和政策の柱は、コール市場と呼ばれる短期資金の操作を柱とした公定歩合による金利政策をその金融緩和策の柱に預金準備率の操作、公開市場操作という社債、国債市場での資金量の操作を付随的に行なってきました。

しかし、超低金利時代が継続する中で、公定歩合やコール市場での金利操作は金利が0に近づいたことにより、金利による緩和政策派ほとんど変動余地がなくなり、国債市場での国債の買入れによる市場資金の調整が政策の柱に変化しています。

それでも、我が国の金融市場には資金が溢れかえっており、なかなか金融緩和政策は機能しなくなっています。

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金融緩和政策で取り入れられる主な3つの方法とは


現在では、金融緩和政策派、国債買い上げによる公開市場操作によって資金を豊富に市場に流す政策が柱となっていますが、それによって市場金利であるコール金利をマイナス金利へと導いています。

資金量と金利政策が一応の金融緩和政策の主要な柱と言えるでしょう。
但し、実態としては、市場の資金量を増やしてマイナス金利を維持していても、その資金は金融市場の中だけで動くだけで、実体経済そのものに資金が使われる機会は少なく、未だにデフレ経済が継続する形になっています。

国債の買い上げ

金融緩和政策に柱になっている国債の買い上げにつきましては、既に政府が発行する国債が日本銀行に吸い上げられる形になっており、実質的に日本銀行が我が国の財政を支えている形になっています。

本来であれば、国債を買い上げて市中の金融機関に流れた資金は、企業の設備投資や拡大資金に回って実体経済を押し上げ、それによって企業の利益が一般の国民に流れることによって消費が拡大して経済が回復する流れが想定されます。

しかし国債の買い上げでは、資金量の拡大はあってもなかなか設備投資資金は大きな拡大を見せず、円安によって膨れた企業の利益は内部留保や投資家への配当に回って賃金としてなかなか還流せず、消費の伸びは少ないという状況になっています。

政策金利の引き下げ

政策金利は今や金利政策というよりも、金利目標を示してそれに向けて国債買い入れなどにより市場金利を誘導する形になっています。

かっては、政策金利と言えば金融機関が日本銀行から資金を調達する際の金利である公定歩合でしたが、金融機関は市場から低い金利で調達できるために、公定歩合の意味合いがなくなってしまいました。

そのため、現在では、コール市場の金利に目標金利を設定して、それに向けてコール市場や国債市場に資金を供給するという形になっています。
コール市場というのは、金融機関だけが参加する短期資金市場のことです。

預金準備率の引き下げ


かっては、銀行などの金融機関は預金の何パーセントかを日本銀行に預けて、金融市場が混乱した場合の準備金にさせていました。

その準備率を引き下げることで金融機関は自由に動かせる資金が増加できるため、金融緩和政策の一つとして機能していましたが、現在では金融機関は親友市場からの資金長たちウエートが高くなり、預金に依存しなくなっているため、金融政策としては預金準備率の操作には意味がなくなっています。

金融緩和政策の目的とは

現在の日本銀行の金融緩和政策は、現状のデフレ経済の建て直しを意図しており、物価の2%上昇を目標として、資金量を増やす政策をとっています。

金融機関の資金量を増やして企業が資金調達をし易くすることを意図していますが、企業は消費の拡大が見えない中で、なかなか設備投資や拡大資金として資金を調達しようとはしませんので、資金は金融機関に残ったままになって、金融機関はその資金を金融市場の中で運用して利益を上げている状況にあります。

すなわち、国債を買い上げても、金融機関はその資金を新たな国債購入に充て、その国債を日本銀行に持ち込むといういたちごっこになってしまっており、日本銀行の意図通りにデフレ脱却には至っていないのが現状です。

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現在日本の金融緩和政策ではこれ以上引き下げが行えない!?

現在の日本の市場金利はマイナス金利になっており、この政策が始めて採られた当時は、もうこれ以上は金利の引き下げは無理ではないかと言われていました。

しかし、日本銀行はその後、さらに金融市場に対する資金供給量を増やすことで、マイナス金利をさらに大きなマイナス目標にする政策をとり続けています。

実際に大きく下がらないものの、僅かには金利の引き下げは実現しています。
ただ、どこまでマイナス金利を下げられるかは、過去に例がないだけに誰もわからないという状況になっています。

追加の金融緩和政策とは

ゼロ金利からマイナス金利に突入して以降の日本銀行の追加の金融緩和政策は以前と同様に金融市場に資金をより豊富に供給していくという政策を採り続けています。
ただ、国債の買い上げにも限界があり、今後は市場に資金を供給する方法を日本銀行は考えなければならなくなっています。

当初は2年で物価上昇率を2%に引上げると宣言した日本銀行の黒田総裁でしたが、ほぼ2年経過しても物価上昇率は消費税率引き上げによる上昇分を除けば、ほとんど上がっておらず、政策的な限界も見えてきています。

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金融緩和政策が日本にもたらす影響とは


かっては、経済政策は、政府による財政政策と日本銀行の金融政策の二本立てでしたが、政府の度重なる赤字国債の発行によって財政赤字は拡大してしまい、政策的に経済立て直しのために在精彩策を出動させる余地はほとんどなくなり、日本銀行の金融政策、現在では金融緩和策に依存せざるを得なくなっています。

その金融緩和政策も既に限界に近いところまできています。
現在の日本銀行の黒田総裁が就任し、大きな資金量を市場に投入する金融緩和策をとったことにより、為替市場はわが国の金利が低下することを見越して大幅な円安に転換し、90円を割っていたドル円レートは125円まで上昇しています。

既に金融緩和政策も打つ手が少なくなってきたことから、マイナス金利になって以降は資金量の拡大による金融緩和政策の変更を発表してもほとんど反応を見せず、かえって期待より緩和規模が小さいということで円高に振れる例が増えています。

現状まだ、デフレ経済からの脱却は見えておらず、さらなる金融緩和手法の開発が日本銀行には求められているところです。

金融緩和政策主な3つの方法とは?もたらす影響や効果、政策目的などを解説のまとめ

いかがでしたか。
日本の長期にわたる金融緩和政策の中で、金融緩和手法は金利操作中心のものから資金量の操作に中心は移行しています。

しかし、長期的に超低金利政策を採り、大量の資金を金融市場に供給しているにもかかわらず、デフレ経済は回復しておらず、金融政策の限界も見え始めています。

政府は赤字国債による大幅な財政赤字によって財政出動による経済政策は実質的に取れない状況にあり、日本銀行の金融緩和政策だけが頼りになっていますが、その金融緩和政策も効かなくなっているのが現状です。

日本銀行には、さらなる金融緩和政策の選択肢を模索して実現して欲しいものです。

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