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2017/04/20

中古住宅ローンなら住宅借入金等特別控除で減税できる?適応できるケースや条件

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目次

建物が古い分、広さや設備が良い、価格が安いなどさまざまなメリットがあるのが中古住宅です。購入を検討している方も多いのではないでしょうか?しかし、新築ではなく中古住宅の場合、隠れたところに瑕疵はないか、リフォームの必要性はあるのかなど、新築とは違う注意点もあります。

その中で、ぜひチェックしておきたいのが住宅ローン減税についてです。住宅ローン減税とは、居住を目的として購入した住宅のローン残高に応じて、税金が控除される制度です。しかし、中古住宅の場合、適用となるにはさまざまな条件があるのです。

中古住宅でも住宅ローン減税を適用するための条件や実際にあったケースなどを紹介していきます。

中古住宅ローンなら「住宅借入金等特別控除」の適用で減税できる

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住宅ローン減税とは、正式には「住居借入金等特別控除」といいます。個人が住宅ローン等を利用し、自宅を新築、取得、または増改築などをした場合、一定の要件を満たせば住宅ローンの残高に応じて所得税から控除される仕組みです。平成31年6月30日までの期間限定となっています。

控除額には限度がありますが、住宅ローン残高の1%が10年にわたり所得税から控除されます。大変大きな減税となりますので、ぜひ利用されることをおすすめします。

住居借入金等特別控除が適用されるには、一定の要件を満たさなくてはなりません。まずは自ら居住することが必要です。他の方に貸して家賃収入を得たり、別荘のように使用する住宅には適用できません。

次に床面積が50平方メートル以上であることが必要です。坪数で行くと、一坪が3.3平方メートルのため15.125坪以上が条件となります。

また、借入金は償還期間が10年以上ある、年収が3000万円以下などの要件があります。

<下に続く>

住宅借入金等特別控除を中古住宅に適用できるケースとは?

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中古住宅を購入した場合に、住宅借入金等特別控除を適用できる条件について紹介していきます。どんな方が適用されるのか、具体的なケースを踏まえて紹介していきましょう。

①居住者が中古住宅を取得した場合

取得者 夫 年収700万円
扶養家族 妻
住宅 築15年の木造一戸建て 延床面積100平方メートル
住宅ローン 2500万円を25年

夫婦二人で住むための家を購入したケースです。築年数が15年の2階建て30坪の戸建てを2500万円の住宅ローンを組み、購入しました。

②非居住者が平成28年4月1日以降に中古住宅を取得した場合

取得者 夫 年収600万円
扶養家族 妻 子ども2人
住宅 築10年の木造一戸建て 延床面積120平方メートル
住宅ローン 3000万円を30年

家族全員で海外赴任していたが、帰国後に住む家を購入。契約を締結してから2か月後に帰国し、住居の引き渡しを受ける場合は住宅借入金特別控除の対象となります。

中古住宅ローンに適用できる住宅借入金等特別控除の条件とは?

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中古住宅を購入した場合に、住宅借入金等特別控除を適用するための条件を紹介していきます。これらの条件に満たない場合は、適用を受けることができませんのでご注意ください。

条件①建築後使用されたものであること

建築後使用されていない住宅は、新築と同等の扱いをされます。使用されていない住宅は、新築と同じ条件を満たせば住宅借入金特別控除を適用されます。

建築後使用されたものは中古住宅として扱われ、以下の条件を満たさなければならなくなります。

条件②下記の住宅に係る条件いずれかを満たしていること

住宅借入金特別控除を受けるには、耐震性能を有していると証明する必要があります。新築物件であれば、現在の建築基準法に基づいて設計し、建築確認を受けています。

しかし、中古住宅の場合は建築基準法が改正される前に建築された物件もあるため、耐震基準を満たしていない場合があるのです。そのため、中古住宅を購入した方が住宅借入金等特別控除を適用されるためには、その住宅が耐震性能を有していることを確認する必要があります。

耐震性能を有していることを証明するには、下記の3つの条件のいずれかを満たさなくてはなりません。

建築された日から20年または25年以下で取得していること

木造の場合は築20年以内、鉄筋コンクリートまたは鉄骨鉄筋コンクリート造の場合は築25年以内であれば、耐震性能を有しているとみなされます。

耐震規定が建築基準法で定められたのは1924年のことです。大地震が起きるたびに規定が見直されています。最近で大きな見直しがあったのが1981年です。ここで新耐震設計基準が導入されたため、これ以降に建築された住宅のうち、木造であれば築20年以内なら新耐震設計基準をきちんと満たしているとみなされます。

耐震基準に適合する建物であること

木造の場合は築20年以上、鉄筋コンクリートなら築25年以上の建物の場合は、家屋を取得した日より2年以内に耐震基準適合証明書を取得していれば適用を受けることができます。耐震基準適合証明書とは、国土交通大臣が定める耐震基準に適合していると建築士等が証明したものです。

平成26年4月1日以降に取得した中古住宅で取得の日までに条件を満たす予定であること

平成26年4月1日以降に耐震基準を満たしていない中古住宅を取得した場合、取得の前に耐震改修を行うことについて申請し、居住の前に耐震改修を行った住宅に関しては、適用を受けることができます。

条件③取得後も引き続き生計を共にするものからの譲渡でないこと

例えば同居している両親から、現在住んでいる家屋を購入し、その後も一緒に住み続ける場合は住宅借入金特別控除の対象とはなりません。

条件④贈与による取得でないこと

住宅を購入するのではなく贈与されている場合は、住宅借入金特別控除の適用とはなりません。通常、贈与を受けた場合は贈与税を支払う必要がありますが、居住するための住居を購入する資金は、消費税8%の物件なら最大1200万円まで、消費税10%の物件なら最大3000万円まで贈与税がゼロになる住宅取得等資金贈与の非課税制度を利用できます。

条件⑤居住用として使用し今後も住み続けること

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住宅借入金等特別控除を適用されるのは、居住者が住宅を取得した場合に限られています。住宅借入金等特別控除を利用できるのは、その家を取得した日から6カ月以内にその家に住み始め、かつ、その年の12月31日まで引き続き住んでいることが必要です。別荘などを購入する際の住宅ローンは適用外となります。

もし、家の所有者が転勤などで引っ越しした場合は、単身赴任であれば適用されますが、家族全員で引っ越した場合はその年からは適用されなくなります。ただし、転勤などやむをえない理由での引っ越しの場合は、一定の手続きを行えば、再びその家に住みだした時に残った控除期間を再適用してもらうことが可能です。

また、取得する者が海外に住んでいる場合、居住者が住宅の取得等をする場合と同様の要件を満たせば住宅借入金特別控除の対象となるよう、平成28年度に税制が改正されました。これにより、海外赴任中に帰国後に住むための家を購入した場合は、住宅借入金特別控除を適用されるようになったのです。

条件⑥適用年の所得が合計で3000万円以下であること

住宅借入金特別控除を受ける年の所得が合計で3000万円以上の方は、適用外となります。合計所得とは事業所得、不動産所得、利子所得、給与所得などすべての所得を合計した金額になります。

ここで気を付けなくてはならないのは、給与所得とは給与額とは違うということです。給与から給与所得控除を差し引いた額が給与所得として扱われます。その他の事業所得なども、収入から諸経費などを差し引いた額を指します。

条件⑦床面積が想定内であること

住宅借入金特別控除の対象となるには、その家の床面積が50平方メートル以上であり、床面積の2分の1以上が、自分の居住用でなければなりません。

床面積の判断は「登記簿に表示されているもの」

床面積は登記簿に記載されている面積で判断されます。登記簿に記載されている面積は、不動産登記法によって決められた面積です。具体的には、天井があり、3方向以上が壁やガラスで囲まれていて、床から一番高い天井までの高さが1.5m以上の部分を床面積として登記します。

つまり、天井が低い屋根裏収納や地下収納、ウッドデッキ、屋根のある屋外階段などは算入されません。建築確認申請ではこれらを参入するため、建築確認申請で50平方メートルギリギリの場合は注意が必要です。

マンションの場合は「登記簿上の専有部分のみである」

マンションの場合は、登記簿で専有部分とされているスペースのみで判断されます。通路や階段などの共有部分は含まれませんので注意してください。

店舗や事務所の場合は「それらの床面積も含める」

店舗や事務所と自宅を兼ねた建物の場合は、自宅部分だけで判断するのではなく、店舗部分、事務所部分を含めた建物全体の床面積によって判断されます。ただし、建物全体の床面積が50平方以上であっても、店舗部分、事務所部分が2分の1以上を占める場合は居住用の建物とはみなされず、住宅借入金特別控除の対象とはなりません。

二世帯や夫婦・親子で共有する場合は「共有部分も含める」

二世帯住宅や、夫婦、親子で住宅を共有名義にする場合は、持ち分に関わらず、共有部分も含めた床面積で判断されます。

条件⑧取得するための債務返済が10年以上にわたること

住宅ローンの返済期間が、10年以上ある場合のみ住宅借入金特別控除の対象となります。住宅ローンは銀行などの金融機関、独立行政法人住宅支援機構、勤務先などからの借入金、独立行政法人都市再生機構、地方住宅供給公社などへの債務です。

条件⑨居住の用に取得した年とその前後の2年ずつの5年間で課税の特例を受けていないこと

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新しく住宅を購入した年を含めた前後5年間で、住宅を売却し譲渡所得を得た場合、減税の特例を受けた方は住宅借入金特別控除の対象にはなりません。

譲渡所得とは、家を売却した金額から購入した金額と売買にかかった費用を差し引いたものです。住んでいた家を売却した場合は、この譲渡所得が3000万円までなら所得税がかからないという特例があります。また、その家を所有していた期間が10年を超える場合、長期譲渡所得の特例として、軽減税率が適用されます。

今住んでいる家を売り、違う中古住宅を購入して住み替えを検討している方は、どちらを適用するのがお得なのかを考えておく必要があります。

<下に続く>

中古住宅ローンに適用できる住宅借入金等特別控除の「控除期間」について

住宅借入金特別控除の控除期間は、平成20年12月31日までは10年または15年の選択が可能です。平成21年1月1日から平成31年6月30日までは10年しか選べません。もともと現在の住宅借入金特別控除は平成29年12月31日で終了予定でした。しかし、消費税10%への引き上げが1年6カ月延期されたことに伴い、住宅借入金特別控除の期間も1年6カ月延長され、平成31年6月30日までとなっています。

中古住宅ローンに適用できる住宅借入金等特別控除の「手続き」について

住宅借入金特別控除の適用を受けるために必要な手続きを紹介します。手続きは控除を受ける初年度と、次からの年は違いますので注意してください。

住宅借入金特別控除の適用を受けるには、最初の年に確定申告で住宅借入金特別控除の申請を行う必要があります。給与所得者で、勤務先で年末調整を行っている方も、初年度は必ず確定申告をする必要があります。必要事項を記載した確定申告書に、下記の必要書類を添付して、納税地(原則として住所がある場所)の所轄税務署長に提出します。

手続きに必要な書類

(特定増改築等)住宅借入金特別控除額の計算明細書

税務署または国税庁のサイトから入手できます。国税庁のサイト内には記載例もあるので参考にしてみるとよいでしょう。また、税務署が設けている相談コーナーに行くと、書類の書き方を教えてもらえるので利用するのもおすすめです。

住民票の写し

マイナンバー制度が導入されたことにより、平成28年度分の申告から住民票の写しは必要なくなりました。

住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書

年末調整の時期までに、借入先から送られてくる証明書です。2か所以上から借り入れている場合は、すべての証明書が必要になります。

敷地の登記事項証明書

家屋の登記事項証明書と、家を建てたときに敷地も同時に取得している場合は敷地の登記事項証明書も必要となります。

取得年月日、取得対価の額、家屋の床面積などが証明できる書類

敷地を同時取得している場合は敷地を含め、家屋の床面積やその取得対価がわかる書類を提出します。

契約書の写し

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住宅借入金が、債務の継承に関する契約に基づく債務であるときは必要になります。例えば、元の持ち主が独立行政法人都市再生機構に対して持っていた債務を引き継ぐことが契約条件で中古住宅を購入した場合などです。その場合は債務を引き継ぐという内容が書かれた契約書の写しが必要となります。

耐震基準に準ずる場合の書類

中古住宅の場合は、耐震基準適合証明書、住宅性能評価書の写し、既存住宅売買瑕疵担保責任保険契約のいずれかを提出し、耐震基準を満たしていることを証明しなくてはいけません。

平成26年4月1日以後に取得した中古住宅で取得の日までに条件を満たす予定である住宅の場合の書類

耐震基準を満たしていない中古住宅を購入し、取得の日までに耐震基準を満たすよう改築をした場合は、建築物の耐震改修計画の認定申請書の写しおよび耐震基準的業証明書、耐震基準証明申請書の写し、建築住宅性能評価申請書の写しなどを提出します。

与所得の源泉徴収書

給与取得者は勤務先からもらう源泉徴収書を提出します。

中古住宅ローンに適用できる住宅借入金特別控除を受ける「二年目の年」について

住宅借入金等特別控除は10年または15年受けることができます。二年目からの手続きについて紹介します。

給与所得者の場合

2年目からは会社員の場合、勤務先で行う年末調整で手続きをすることが可能です。年末調整の際に、住宅借入金等特別控除申請書と住宅ローンの残高証明書を提出しましょう。

給与所得者以外の場合

確定申告を受ける際に、住宅借入金等特別控除の計算明細書と住宅ローンの残高証明書を確定申告書類に添付します。

中古住宅ローンに適用できる住宅借入金等特別控除を受ける際の注意点について

①居住の用に供する住宅を二つ以上所有する場合の注意点

住宅借入金等特別控除を受けることができるのは、原則としてひとつの住宅分だけです。別荘や別宅は対象外となります。さまざまな理由で二つ以上住宅を所有する場合は、主に住んでいる一方のみが対象となりますので注意が必要です。

②居住の用に使用することができなくなった場合の注意点

もし、住宅借入金等特別控除を受ける本人が死亡したり、家屋が災害によって使用できなくなった場合、死亡した日または使用できなくなった日まで居住していた場合はその年の特別控除を受けることができます。

③勤務先からの借り入れである場合の注意点

勤務先から借り入れていても、住宅借入金等特別控除の対象となります。しかし、その借入契約が無利子や1パーセントに満たない利率であれば、対象外となります。

④控除期間の変更は一度決めたら不可能

平成20年12月31日までは、控除期間を10年または15年のどちらかから選ぶことが可能です。しかし、一度適用してしまえばその後は変更できません。

中古住宅ローンなら住宅借入金等特別控除で減税できる?適応できるケースや条件 まとめ

中古住宅を購入した場合も、さまざまな条件を満たせば住宅借入金等特別控除を受けることができます。最大40万円と、かなり大きな特別控除を受けられる制度です。ぜひ活用してみてくださいね。

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