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2017/11/28

GDPの計算方法【名目gdp|実質gdp|一人当たりGDP別】

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GDPの計算方法について解説

GDPという単語、ニュースでよく聞きますね。
日本語では『国内総生産』と言われますが、具体的にどういうものなのか、数値が出ているけれどその数字はどこからきたものなのか、はっきりとわかっている人は少ないのでは?

ただでさえわからないのに、名目GDPや実質GDPとなると更にわからない。
そもそもどうやってGDPを計算するのか……。
今回はなるべくわかりやすく、それらを解説していきます。

<下に続く>

GDP計算の前に!そもそもGDPとは?

GDPはGross Domestic Productの頭文字を取ったものになります。
日本語にすると国内総生産。

「国民総生産から海外で得た純所得を差し引いたもの。一定期間に国内で生産された財・サービスの価値の合計で、国内の経済活動の水準を表す指標」
という解説がされています。
一定の知識がないと、理解するまでに膨大な時間がかかりそうですね。

国民総生産は「その国の国民が一定期間に出した儲け」という意味で使われます。
この期間は一般的に一年間が基準になっています。国民総生産には日本の企業が海外で得た利益も含まれますが、GDP(国内総生産)にはそれらが含まれません。

つまりGDPとは「ひとつの国内で、その国の国民が一定期間に出した儲けの総額」という意味になります。
この記事では日本を前提とした話をしていきますね。

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生産者から消費者の手に商品が届く間に、儲けは生まれます。
たとえば、100円でおにぎりを買ったからといって、売ったお店が100円丸ごと儲けるわけではありません。そのお店がおにぎりを仕入れた価格が80円だとします。

売った価格(100円)-仕入れた価格(80円)=お店の利益(20円)
になりますね。ここからお店の維持費やお給料が出ます。

また、原材料の一部を海外から輸入すれば、それは日本国内での儲けにはなりませんよね。

材料を運ぶ、調理する、売る……この課程で少しずつ日本内での付加価値が生まれ、それぞれの場所に利益が発生します。

日本で販売された価格-原材料の輸入価格=GDP(国内総生産)

ということになります。
もちろん日本国内ですべての取引が終わった場合は、日本で販売された価格がイコールでGDPになります。
お金の取引が発生すれば、目には見えない商品でも、GDPのとして計算されます。

家庭内での労働には残念ながらお給料が発生しないので、GDPとは切り離して考えられます。

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名目GDPとは?計算方法は?

名目GDPとは?

GDPの数値が高ければ、たくさん利益が生まれている景気がいい状態かというと、そうでもないのです。

名目GDPは耳にされたことがありますか?
そんなに難しい意味はなく、一定期間で生まれた利益の合計金額をそのまま計算したものです。

名目GDPはどう計算する?

1年目はりんごを100円で1000個販売しました。利益は合計100000円です。
2年目はりんごを120円で950個販売しました。利益は合計114000円です。
1年間で売り上げが1400円増えました。

売り上げが伸びているので、GDPは0.14%の増加といえます。これが名目GDPです。
GDPの数字が増えると景気は良くなるはずですが、これはちょっと変な話ですね。
りんご自体の売れた数は少ないのに、景気が良くなっているといえるのでしょうか?

<下に続く>

実質GDPとは?計算方法は?

実質GDPとは?

そこで出てくるのが実質GDPです。

物の売れ行きには、物価が大きく関係してきます。
お給料は変わらないのに、物の値段だけ上がっていたら、景気が良いとは言いませんね。

前の年とGDPを比較するとき、それぞれの条件が違ったら正確に比べることはできません。
条件をそろえて比較するために実質GDPは存在します。

実質GDPとは、物価の変動を除いたGDPのことです。

実質GDPはどう計算する?

どれだけ物が売れたかを実質GDPは教えてくれます。
商品を同じ価格に設定したときの売り上げを比べると、それが見えてきます。

先ほどのりんごを使うと、どちらも価格が100円だった場合で計算します。
一年目の売り上げは100000円ですが、二年目の売り上げは950000円になってしまいます。50000円の減少です。
GDPは-0.05%。りんごの市場規模は小さくなっているといえますね。

ここではりんごのみを引き合いに出しましたが、もちろん現実のGDPではあらゆる物の価値を合計して計算します。
そうすると今の日本の生産力が見えてきます。

物価の変動には様々な理由が関わっています。
外国との為替の関係、国内の経済政策、一次産業であれば気候……。

前年に比べて円安になったからと外国への輸出が増えても、条件によっては働く人のお給料は変わりません。
政府が金融緩和として金利を下げたりしましたね。金利が下がると、個人がローンを組みやすくなって物が買いやすくなります。
天候不順や異常気象、災害の影響が強く出るのが農業などの一次産業です。作物が不作だと、どうしても作物の値段は上がります。

そういうものの影響を除いて、どれだけ物が売れたかを計算して市場規模を確認するのが実質GDPです。
もちろん実質GDPを比較して、前年より増加する年もあります。

<下に続く>

一人当たりのGDPとは?計算方法は?

一人当たりのGDPとは?

国民一人当たりが平均して一年間にどれだけ社会的に利益を出したのか、を示すのが一人当たりのGDPとなります。
読んだままの意味ですね。
ひとつだけ注意したいのは、一人当たりGDP=収入ではないということです。

一人当たりのGDPはどう計算する?

特定の年に一人がいくら利益を出したかを計算するので、基本的に名目GDPを使います。
一人当たりのGDPの推移を見る場合は、実質GDPを使って計算します。

特定の年の計算は至ってシンプルで
名目GDP÷その国の人口=一人当たりのGDP
これだけです。

一人当たりのGDPの推移を計算するときは各年での実質GDPを割っていきます。

ところで、よくニュースで「日本のGDPは世界○位」というようなことを聞きませんか?
為替レートをUSドルに合わせて、世界各国の当年の名目GDPをランキング化することができます。

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2016年の日本の順位は3位。日本は世界で大きな経済的影響力を持っていると言えます。
しかし日本人には、あまりお金持ちのイメージがありません。あくまでもほどほどといった印象です。

では2016年の日本人の一人当たりGDPの順位を確認してみましょう……実は22位です。
国民一人あたりの買い物ができる能力を比較したランキングもあります。
物価が高ければお金が有っても物を買う力は低くなります。こちらの方が実際の物の豊かさが実感できます。
2016年の日本人一人当たりの購買力平価GDPは世界30位です。

納得の順位でしょうか?

2016年一人当たりの購買力平価GDP(USドル)の1位は、カタールです。
国自体の名目GDPは56位とそれほど順位は高くないのですが、一人当たりの名目GDPは7位。

物価自体はわりと高めですが(日本と同じかちょっと上)、人口は世界190カ国中136位と少ないこと、子どもの教育がタダで受けられることなどを考えると、こちらの順位も納得でしょうか?

一人当たりのGDPや一人当たりの購買力平価GDPの方が、今の日本人の生活の指標になりそうですね。

<下に続く>

GDPを知って生産力から日本を見てみよう

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GDP理解のお手伝いはできましたか?
「GDP上昇、景気上昇」という情報も、そのまま信じるのではなく、一度データをよく見てみると面白いかもしれません。

去年と今年を名目GDPで比べていたら、景気の上昇は実感しにくくても当然なのです。
物価が上がっても、それが買えれば、そこには大きな利益が生まれます。

国の豊かさがそのまま国民の豊かさにはならないことが、この記事を読んでいただけた方にはわかると思います。
メディアを通すのではなく、事実を直接確認することの意味を再確認させられました。

内閣府のホームページでは四半期ごとにデータを出していますので、自身の目でデータを確認してみてください。
GDPを理解した後だと、新しい日本の見方をすることができますよ。

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