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2017/12/06

世界が抱える人口増加問題の原因や対策!人口爆発など詳しく解説

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目次

世界の人口増加は止まらない?人口爆発の原因は?

日本は、数年前から人口減少社会へと突入しました。厚生労働省が発表した人口動態調査によると、2016年に生まれた子どもの数は97万6979人。統計を取り始めてから初めて100万人を割り込みました。日本で1人の女性が産む子どもの数は1.44と低く、OECD諸国のなかでも異例の速さで少子高齢化が進んでいるのです。

ところが世界に目を転じてみると、人口の増え過ぎが大きな問題となっています。国連が発表した世界人口予測によると、世界の人口は毎年約8300万人も増え続けているのだとか。世界の人口が76億人と言われる現在でも、すでに水産資源の減少などが世界的な問題となりつつあります。それが今後も増え続けたら、一体どうなるのでしょうか?

ここでは、世界的な人口増加の理由やその問題点などについて詳しく見ていくことにしましょう。

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どのくらい人口増加している?推移は?

約200年前に10億人だった世界人口が70億人を突破

1802年、日本は徳川家斉の治世で、ヨーロッパではフランス皇帝に就いたナポレオンが大陸の大半を勢力下に置いた時代。この頃、ようやく世界の人口が10億人を突破したと考えられています。

そこから世界人口は順調に増加を続け、1927年に20億人、1961年に30億人、1974年に40億人、そして1987年に50億人を突破します。ここからもさらに人口は増え続け、1998年に60億人、2011年に70億人を突破しました。そして現在、世界の人口はおよそ76億人にのぼると考えられています。

このままの状態が続くと、2100年の世界人口は110億人

国連は「世界人口予測」において、2050年の世界人口が98億人、そして2100年にはなんと112億人に達すると予測しています。これは1990年代の2倍近い人口ということになりますから、ちょっと人が多すぎるという印象です。

しかし、国連の予測には幅があります。同じ「世界人口予測」において、2050年に87億人に到達したところから緩やかな減少へと転じ、2100年には現在と同水準の73億人程度に戻っている可能性もあるとも予測しているのです。

とはいえ、ここまで世界の人口は順調に増加を続けてきました。今後も恐らく世界の人口は増え続け、少なくとも100億人は突破するだろうと考えられています。

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世界は人口爆発を迎えた?人口爆発とは?

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第二次世界大戦後に世界の人口が急増

西暦がスタートした頃の世界人口は、およそ1億人だったと推定されています。そこから、人類は比較的緩やかに増加を続けてきました。人口が2億人になったのは西暦1000年頃のことで、10億人に達したのは1800年になってからのこと。飢饉などの天災や病気などにより、人類はそれほど急激に増えることはなかったのです。

ところが、第二次世界大戦が終わると人口爆発ともいえる急激な人口増加を迎えます。1950年に25億人だった世界人口が、わずか50年後の2000年には約61億人にまで増加したのです。

産業革命や医療の進歩などが人口爆発の原因?

そんな世界人口の爆発的な増加のきっかけの1つと考えられているのが、18世紀の半ば頃に始まった産業革命です。イギリスで起こった産業革命は工業化や都市化など、社会の形を大きく変えていきました。そして、この産業革命は世界中へと広がっていったのです。

産業革命に伴う工業化、近代化は、物流の促進、農業生産量の拡大、医療の進歩など、人間に多くの恩恵をもたらしました。それまで安定していたGDPが急拡大するなど国が豊かになり、人口が増える余地ができたのです。なかでも特に、穀物生産量の増加は人口増加に直結したと考えられています。

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人口増加が止まらない?原因とは?

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社会の進歩に伴って人口が増えている

第二次大戦後の人口増加にはいくつかの要因が考えられます。例えば、第二次世界大戦後の世界では局地的な紛争などは発生しているものの、世界大戦のような大きな戦争は起こっていません。従って、戦争によって大量の人間が命を落とすということがなくなりました

また、産業革命の頃から始まった都市化がさらに進み、近代化に伴って公衆衛生も格段に向上しました。もちろん、医療の進歩によって子どもの生存率が高まったほか、病気の治療法も進化して寿命が延びました。これらの要因が重なり合って人口が増え続けているのだと考えられています。

開発途上国の出生率の増加が原因ではない

人口増加の原因としてよく言われるのが、アフリカやアジアといった開発途上国での出生率の上昇です。確かに、ナイジェリアやコンゴ共和国、エチオピア、タンザニアなどのアフリカ諸国やインドやインドネシアなどのアジア諸国では人口が増加しています。

ところが、出生率自体は世界的に下降傾向にあります。そしてそれは、これら開発途上の国々においても例外ではありません。つまり、人口増加の原因は子どもがたくさん産まれているからというわけではなさそうです。

医療の進歩による寿命の延びこそが最大の原因

人口増加の主な原因と考えられているのは、医療の進歩や公衆衛生の向上など。医療の進歩と普及によって病気が治療できるようになったことや、開発途上国でも少しずつ衛生的な生活を送れるようになったことなどが主な原因だと考えられています。それによって、世界的に人間の寿命が延び、人口が増え続けているのです。

例えば、現在生きている人類の世界的な平均寿命はおよそ70歳と考えられています。ところが、2050年に生まれる人の平均寿命は77歳、2100年に生まれる人はなんと平均83歳まで生きると考えられているのです。

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人口増加はアフリカで進んでいる?

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ヨーロッパや北米、南米では人口は増加しない

2100年までの人口予測を地域別に見てみると、ヨーロッパや北米、南米地域ではほとんど人口が増加しないと予測されています。対して、アジアとアフリカでは人口が増加します。それでもアジアは全体で見ると少しずつ減っていくと考えられており、アフリカの人口増加が圧倒的と言えそうです。

国連は「世界人口予測」において世界人口増の原因となっている国として9カ国を名指ししました。それが、インド、ナイジェリア、コンゴ民主共和国、パキスタン、エチオピア、タンザニア、アメリカ、ウガンダ、インドネシアです。世界人口の増加の約半分が、この9カ国の人口増によるものだとしています。

世界の人口増加の約8割はアフリカが担う

アフリカ全体の人口は、2015年時点では12億人でした。ところが、2050年には25億人、2100年には44億人まで増えると予測されています。この間、世界全体での人口増加は39億人と予測されていますから、実に人口増加分の8割以上をアフリカで占めるということになるのです。

しかし、前述のとおり出生率は多くの地域で低下しており、アフリカ諸国やアジア諸国も例外ではありません。これは、開発途上国においても先進諸国と同じように、出生率が下がって死亡率も下がる少子高齢化社会へと向かいつつあるということです。出生率自体は下がっているのですから、時間とともにアフリカの若い世代が減少していけば世界の人口も減少していくと考えられます。

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人口増加の問題点とは?

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国連の予測どおりにこのまま世界人口が増え続けていくとしたら、どのような問題が発生するのでしょうか。人口増加が続いた場合に直面すると考えられるさまざまな問題について見ていきます。

問題点① 食料・水不足

人口増加に伴う問題点として、まず真っ先に思い浮かぶのが食糧や水の不足です。

農業技術の進歩や物流の拡充、それに保存方法の進化などにより、世界の食料収穫量は拡大を続けてきました。しかし、すでに食糧収穫量の拡大は頭打ち傾向にあり、近い将来に限界点に達するのではないかと危惧されています。そうなると、このまま人口が増え続けた場合に食料不足となる可能性が高いといえるでしょう。

また、水不足も大きな問題の1つです。地球上の水のほとんどは海水で、河や湖などの淡水はごくわずかしかありません。水資源が豊富な日本では想像できないかもしれませんが、世界ではまだまだ安全な水を飲むことができない国や地域も少なくないのです。

問題点② エネルギー資源不足

私たちの暮らしを支えるうえで不可欠なものの1つが、電気やガスなどのエネルギーです。資源のない日本でいつでも電気やガスを利用できるのは、石油や天然ガスなどの資源を輸入しているからです。

しかし、これらの資源はいつか枯渇すると考えられています。そのため、先進諸国では石油や天然ガスなどの資源に頼らない、太陽や風、地熱といった再生可能エネルギーの利用を推進しています。とはいえ、まだまだそれらのエネルギーだけで必要な電気などの全てを賄うことはできていません。

一方で、このまま世界人口が増えていくと開発途上国におけるエネルギー消費量が格段に上昇します。そうなると、当然多くの資源を消費することになります。資源の産出国なら自国の資源を使えばいいのですが、エネルギー消費量の増加に合わせて資源を輸入する国も現れるでしょう。そうなった時、地球にそれだけのエネルギーを生産できる資源があるのかというのが大きな問題です。

問題点③ 地球温暖化など環境の悪化

世界各国の環境問題の有識者に対するアンケートを基に発表される環境危機時計によると、現在の地球環境は「極めて不安」な9時33分を指しています。これまでの調査の中では時間が巻き戻ることもあったのですが、ここ数年は毎年数分ずつ進んでいるというのが現状です。

特に最近問題となっているのが、開発途上国において人口が急増し、広大な森林が伐採されるといった環境破壊が進んでいることです。増加した人口の食糧を賄うために、森林の伐採や過剰な放牧、ムリな灌漑などが進められて生態系を破壊しつつあるのです。

地球温暖化など、地球環境を悪化させるのは先進諸国による二酸化炭素や有害物質の排出だけではありません。人間の生活を支えるためには、多くのエネルギーが必要で、それは先進国でも開発途上国でも変わりません。むしろ、再生可能エネルギーへの代替を進めている先進諸国よりも、そこまでの技術を持たない開発途上国の環境破壊のほうが深刻と言えるでしょう。

問題点④ 貧富の格差の拡大

今後、さらなる少子高齢化が進む先進国においては、労働力が減少することは明らかです。労働力が減少するなかで豊かさを維持するためには、資源などはもちろん、労働力に関しても開発途上国に頼らざるを得なくなるでしょう。

そうなると、開発途上国では資源や労働力が流出し続けることになります。それではいつまで経っても国が豊かになりません。先進国は豊かで開発途上国はいつまでも貧しいという、世界的な貧富の格差が拡大していく可能性が高いと言えるでしょう。

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人口増加により発生している食料問題

アジアやアフリカでは飢餓に苦しむ人も少なくない

国連は、現在世界の人口の約11%にあたる8億1500万人が飢餓に苦しんでいると発表しました。武力紛争の拡大や世界的な気候変動により、減少を続けてきた飢餓人口が増加へと転じたのです。

飢餓人口が最も多いのはアジアで、アフリカでも多くの人が栄養不足であることが分かっています。これは、人口が急増している地域と重なっています

人口増加とともに食料が高騰し、飢餓はなくならない

一方で、先進諸国では毎日大量の食料が廃棄されています。もし仮に、世界で生産されている穀物を平等に配布したとしたら、世界中の人々が全員1人あたり年間340キロ以上もの穀物を食べることができるのだとか。日本人は年間159キロしか穀物を食べていないそうなので、十分な量といえるでしょう。

しかし、世界中の人々に食料を平等に配布することはできません。現在でもすでに水産資源の減少などが問題となりつつありますから、これからさらに人口増加が進めば食料の価格はさらに高騰すると考えられます。そのため、人口が増え続ける貧しい国の人々は、さらに飢える可能性が高くなるでしょう。

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人口増加問題に対して対策は?

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開発途上国の出生率を抑える教育や資金が必要

中国では、人口爆発を抑えるために強制的に出生率を抑える「一人っ子政策」を行いました。これが奏功して中国の人口は減少に転じ、間もなく中国を抜いてインドが人口世界一の国になると予測されています。

世界的に出生率の減少が続いているとはいえ、アフリカやアジア諸国で出生率をコントロールするための教育や資金が必要なのは間違いありません。

換金作物でなく、自国内で消費する作物を作る

人口が増加する最大の原因は、先進国が輸入する作物を作って自給自足を放棄するからだと考えられます。例えば、エチオピアはコーヒー、インドは綿や紅茶、ブラジルはゴムやコーヒーといった換金作物の生産量を増やしました。そして人口が急増したのです。

換金作物を作れば経済は豊かになります。そしてさらに生産量を増やすために人口を増やし、自分たちの食料は輸入に頼るようになっていくのです。これが開発途上国における人口増加のおおまかな流れと言われています。

ですから大切なのは、先進国が開発途上国に自分たちが輸入するための作物を作らせないようにすること。そして、途上国は自国内で消費するための作物をきちんと作るようにすることが大切なのだと言えそうです。

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世界が抱える人口増加問題の原因や対策!人口爆発など詳しく解説のまとめ

自給自足の社会では人口は増えすぎない

世界の人口増加の実態が見えてきたでしょうか?

自給自足の社会では、人口は安定していて増え過ぎることはありません。日本でも、開国前の江戸時代の人口は3000万人程度で安定していました。ところが、開国によって工業化や都市化など近代化が進み、他国との貿易も行われるようになって国が豊かになりました。それに伴って、3000万人だった人口が1億2000万人まで膨らんだのです。

この日本の歩みは、開発途上国の人口増加と重なります。つまり、開発途上国の生産物を先進諸国が買い取ることで、貨幣経済が導入され、経済発展・経済成長が始まります。国が豊かになることによって人口が増加していくのです。

大量消費を止めることが人口増加問題解決につながる

これらのことから、世界の人口増加問題を解決するのは、もしかすると先進諸国が現在のような大量消費、大量廃棄を止めることなのかもしれません。先進諸国が食料自給率を高めていけば、開発途上国も食料や資源を輸出だけでなく自国内へと向けることができるようになります。開発途上国が緩やかに経済成長することによって、人口爆発は抑えられるかもしれません。

現在、日本の食料自給率は40%を下回っています。これは先進諸国の中でも極めて低い数値です。そのため、日本は世界全体の食料の約10%、5兆6000億円もの食料を世界中からを輸入しているのです。

日本は、この大量の食料輸入を少しでも減らし、一方で食料自給率を高めることが大切です。また、日本に限らず、先進諸国が少しでも自給自足に近づくことが、世界の経済格差縮小へとつながり、人口爆発を抑えることになるかもしれません

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