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2017/12/07

帰納法とは?意味や具体例は?演繹法との違い・メリット・注意点!

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目次

帰納法について正しく意味を知っていますか?ここでは帰納法についての基本的な説明と具体例をだして解説していきます。また、帰納法だけでなく演繹法や数学的帰納法についてもまとめました。

帰納法とは?

帰納法(きのうほう)とは、イギリスの哲学者であるフランシス=ベーコンが考え出した論理展開法で、物事の解決や結論を導くために使用する方法の一つです。帰納法を活用することで、事例をもとに新たな結論をだすことができます。

方法としては、結論を導くために複数の事実の共通点を見つけ出して、そこから結論に繋げる、という展開をします。例えば、テレビで納豆が体にいい!という番組をやっていたとしましょう。その番組以外でも、友人が納豆を食べて健康になった、ということを聞いていたとします。

この2つの事実を元に「納豆は体にいい」という結論を導くのが帰納法です。ここでは、わかりやすく2つの事実だけをもとに結論を出していますが、実際に使用する場合は誤った結論をださないためにも、もう少し複数の事例を使用するといいでしょう。

どちらかというと帰納法は、統計的な論理展開の方法で、事実や事例といった材料を多く集めるほど正確な結論を導きだすことができます。

また、結論は一つではありません。事実の集め方によっては全く別な結論が導きだされることもあるのです。なぜ、そのようなことが起きるのでしょうか?それは人それぞれの共通点の見つけ方に違いがでるからです。こればかりは仕方がなく、人によっては帰納法を用いても説得力に欠けてしまうこともあります。

人を説得や納得させるために帰納法を用いるのであれば、良い結論を導くための材料集めが重要といえます。

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帰納法のわかりやすい具体例

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例えば、同僚の3人が出世したとします。なぜ、出世できたのでしょうか?そこで3人の共通点を探し出すのです。仮にこの3人は海外での勤務経験があったとしましょう。そこから導き出す結論として「海外勤務経験があると出世できる!」という結論にいきつきます。

あくまで1つの事例なので参考までとしてください。この共通点の見つけ出し方は人によって違いがあります。「海外勤務経験」という共通点に気づかない人もいるからです。人によっては、「英語ができる」「同僚から信頼されている」といったことに注目する人もいるでしょう。「英語ができるから出世できる!」「みんなから信頼されると出世できる!」といった結論をだせるのです。どちらが正しいということではありません。それぞれ、いろいろな結論を出してみて、一番可能性が高いものを実行していくといいのではないでしょうか。

帰納法と演繹法それぞれの特徴

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まずは、帰納法以外の論理展開の方法を解説します。

演繹法の特徴とは?

帰納法と対となる論理展開の方法で、演繹法(えんえきほう)があります。演繹法とは、一般的、普遍的な事実からをもとに結論をだす方法です。ここでいう一般的や普遍的な事実は、ごく当たり前の事実を指します。例えば人間は死ぬというような事実です。これは誰にでも起こりうることですね。たとえ偉大な人物であっても、この普遍的な事実は変わりません。これによって、導き出される論理展開を演繹法といいます。

先ほどの例でいえば、人間は死ぬ、そして織田信長も死ぬ、結論として人間はどんな人でも必ず死ぬ、という結論が導きだされます。

演繹法の特徴として、様々な展開ができるということです。AならばBである、BならばCというようにどんどん繋げて論理展開ができます。先ほどの例をとっても人間は死ぬ(A)だから織田信長も死ぬ(B)、そして人間は死ぬ(C)というような展開ができるという特徴があります。前提条件が合っていれば正しい答えが導きだせるのが演繹法なのです。

しかし、注意点としてはその起点や前提が間違っていると、正しい論理展開ができなくなるということです。

例えば、

・外国人は犯罪を起こす(起点・前提)
・とある地域で外国人が増加
・治安が悪くなる(結論)

このような結論を出してしまうのです。これは非常に悪い偏見からスタートしているため、導きだす結論も悪くなっている例です。そもそも外国人が犯罪を起こすという根拠が全くありません。前提が可笑しいです。このように始めの変な先入観が前提になっているため、演繹法で展開してしまうと誤った結論を出してしまうので注意が必要です。そのため、正しい知識や常識がないと反感を買ってしまう結論だしてしまう恐れがあるので気を付けましょう。

帰納法の特徴とは?

演繹法の論理展開と違い、事実をもとに結論をだすのが特徴といえます。しっかりと、現実に起きていることを見てから結論だすので、変な先入観で物事を見ないという特徴があります。あくまで統計学的な論理法なので、推測の域をでないのが特徴です。

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帰納法のメリット・デメリット

笑顔

帰納法のメリットといえば、説得力があるということでしょう。多くの事例の共通点を見つけ出して提示するので、受け取る人には具体的でわかりやすく伝わってくれます。ですので、相手を説得したい時には非常に有効です。

このような論理的な展開ができることで、書く能力の向上につながります。相手を説得させるために、どのような展開でまとめたらいいのか?という時にもこのような帰納法といった展開が活躍します。また、話す時にも要点を的確に伝えたりするための能力も向上していきます。

デメリットとしては、事実をもとに結論を導くため、材料が少ないと誤った結論をだしてしまいます。例えば、カラスしか見たことがない人がいるとしましょう。その人から見たら、鳥は全て黒いという結論をだします。これはおかしいですよね?実際は白い鳥といった、いろんな色の鳥がいるにも関わらずに「鳥は全て黒い」という結論をだしてしまっています。このように帰納法のデメリットは、使用する人の材料不足によって、誤った結論を出してしまうことです。

また、論理的に考えすぎて行動ができなくなってしまう恐れがあります。メリットとデメリットの材料を集めていくうちに、デメリット部分の印象が強くなってしまい、行動できなくなってしまうのです。いわゆる、頭でっかちみたいな状態になってしまいます。これでは、せっかく集めたデータ等が無駄になってしまいます。帰納法は経験も重要な要素なので、行動できなくならないように注意したいところです。

帰納法を使う際の注意点

さきほどの項目のデメリットで挙げたように材料不足は一番注意したいところです。よく知りもしないで、結論をだそうとしても正しい結論はでません。

使用するのであれば、材料をできるだけ集めましょう。集めるだけでなく、体験できることは体験して知識として得るとより深みのある材料になります。いずれにしても、演繹法とは違い、統計的な要素を含むのが帰納法です。材料集めはできるだけ怠らないようにしましょう。

また、帰納法の材料集めとして注意したい点は、自分に都合のいい情報だけを集めないようにしましょう。自分の意見を通したいからといって、メリットばかり並べていると、相手にとっては違和感を感じてしまう可能性があります

どのような物事でも完璧なことはありません。よって多少のデメリットをあらかじめ挙げておくことで、相手にとってより納得できる内容になります。

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帰納法と演繹法、ビジネスシーンではどちら?

仕事

では、実際にビジネスシーンで使う場合はどちらの方が向いているのでしょうか?

帰納法は統計的な要素があるので、たくさんの事例を集めて分析することができます。実際にビジネスを行っていて顧客のデータを集める、顧客にアンケートをとる、といった様々な方法で資料や事例を集めることができれば帰納法はかなり効果的といえます。

例えば、「新商品の飲料水に対するアンケートをとった結果、8割の人に好評だった」というアンケート結果が得られたと仮定します。一方でこの飲料水が「スーパーなどで少しずつ売上が増加している」という結果が得られた場合、この事実2つから、「今後もこの飲料水が売れ続けるのではないか?」という結論を導くことができます。あくまで推論の域をでないですが、サンプルを多く集めることができる企業にとっては向いている方法といえます。

現実を分析して未来の予測をたてる帰納法と対照的なのが演繹法です。どちらかというと過去の事実や原則を分析してそこから結論をだします。そのため、新商品の開発には向いていると言えるでしょう。今までヒットしてきた商品の知識から、新しい商品に繋げるといったやり方です。

演繹法は、まず「なぜこのようなことが起きるのか?」という前提と、過去の普遍的な事実を結び付けて、新しい結論を生み出します。ですので、新しい発見が生まれる可能性も秘めている論理法なので、新商品の開発には有効な方法といえます。

2つの論理展開はいずれも役に立つ方法ですが、ビジネスシーンで多く使われる方法は、帰納法が多いです。ビジネスのシーンでは常に動き続けているので、どんどんデータが蓄積されていきます。これを有効に生かして次につなげていくためにも帰納法が向いているといえます。

演繹法が難しい理由は、正しく使用しないと間違ってしまうことが多いからです。普遍的案事実も人によっては当てはまらないこともあります。そのため、正しく物事を理解していないと間違った結論をだしてしまうので、帰納法の方がビジネスシーンには使いやすいです。

帰納法で売れる商品をみつける?

帰納法では共通点を見つけ出します。そのため、事例から売れる物の傾向をつかむことができるのです。

例えば、

・○○のダイエット本が売れている
・△△のダイエット本が売れている

といった現象が起きていたとします。普通であればダイエット本が売れているんだな、としか思わないでしょう。しかし、売れる物を見つける人が上手い人はこの情報を元に帰納法で法則を見つけ出してしまいます。「このダイエット本に共通している点はなにか?」「特殊な層に絞って販売しているダイエット本なのか?」といった共通点を見つけてしまうのです。

その商品を仕入れて販売する、または自分自身で作って販売してしまう、といったようなことをして儲けてしまう人がいます。さらには、その共通点を使い、別のジャンルにも活用してしまうといった人もいるのです。

このようにちょっとした流行しているものからも、共通点をみつけてビジネスに活用してしまう人がいます。あらゆる場面で帰納法は活用できそうですね。

数学における帰納法

複雑な計算が必要ですが、数学的帰納法と呼ばれる方法があります。出発点となる命題をみつけて、証明し、次の命題も正しいことを証明するといった方法です。あくまで数学の公式にあてはめて考える方法なので、実際のビジネスに活用するといったことはありません。

帰納法とは?意味や具体例は?演繹法との違い・メリット・注意点!のまとめ

いかがでしたでしょうか。帰納法は過去の経験や事例を並べて結論をだす方法です。多くの材料を集めれば集めるほど、いろいろな結論をだしていけるのでビジネスに活用していける論理展開方法です。演繹法は前提条件から、結論を導く方法です。こちらも論理展開方法としては一般的なので上手に使い分けると様々なシーンで活用できそうです。どちらの方法も材料が少なかったり、前提が間違えると結論は大きく違ってくるので注意して使いましょう。

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