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2017/05/01

住宅購入資金のために生前贈与で適用できる3つの非課税枠と手続き方法

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目次

住宅の購入は人生で最も大きい買い物の一つです。住宅に関わる生前贈与を受けられるのであれば、税金面も気になるところです。今回は住宅の生前贈与について解説します。

住宅購入資金のために生前贈与に適用できる3つの非課税枠について

非課税枠①配偶者控除

配偶者控除と聞くと所得税の配偶者控除を思い浮かべる人が大半だと思います。こちらの配偶者控除は住宅購入資金や住宅そのものを配偶者に贈与した場合の非課税制度です。

配偶者控除を適用するための条件

生前贈与における配偶者控除については、結婚してから20年以上経過している夫婦に適用されます。限度額は2,000万円ですが、基礎控除を併用できるため合計2,110万円までの贈与が非課税となります。

配偶者控除のメリット

配偶者名義で家を建てたいと思った時にはこの制度を使うと非課税枠が大きいため利用価値があります。

配偶者控除のデメリット

デメリットと言えるか分かりませんが、同じ配偶者からは一度きりしか使うことができない制度です。配偶者が異なれば二度使えますが、そのためにはさらに20年間の婚姻期間が必要となるため現実的ではありません。

配偶者控除を受ける上で注意したいこと

注意点としては、適用を受けるためには手続きが必要になることです。基礎控除の範囲内であれば申告は不要ですが、配偶者控除の場合は限度額内であっても申告が必要です。

配偶者控除の手続きについて

手続きとしては以下の書類を添付して、贈与税の申告をすることになります。

・贈与から10日以上経過後に作成された戸籍謄本または抄本
・贈与から10日以上経過後に作成された戸籍の附票の写し
・居住用不動産を取得したことを証するもの(居住用不動産の登記事項証明書など)

また、不動産のそのものを贈与された場合は固定資産評価証明書などが必要となります。

非課税枠②住宅取得のための資金贈与の特例


住宅に関する生前贈与については配偶者間だけの非課税制度だけでなく、子どもや孫に対する贈与にも非課税の特例があります。「住宅取得のための資金贈与の特例」について紹介します。

住宅取得のための資金贈与の特例を適用するための条件

この制度は父母や祖父母から子どもや孫に対して居住用の住宅を新築するか増改築するための資金を贈与した場合に適用されます。非課税限度額は贈与した年度やその時の消費税率、住宅の性能によって300万円~3,000万円となります。

住宅取得のための資金贈与の特例のメリット

使い道が住宅の購入に決まっている資金であれば、限度額も大きいため節税メリットも大きくなります。また、100万円以上のリフォームに対しても適用できます。

住宅取得のための資金贈与の特例のデメリット

住宅に関しては相続時に「小規模宅地等の特例」という、評価額を最大80%減額できる特例もあります。場合によっては小規模宅地等の特例を使った方が得になることもあります。

住宅取得のための資金贈与の特例を受ける上で注意したいこと

注意点としては、配偶者控除と同様に、適用を受けるためには手続きが必要になることです。贈与額が非課税限度額内であっても申告が必要です。

住宅取得のための資金贈与の特例の手続きについて

特例の適用を受けるためには、贈与を受けた翌年2月1日~3月15日に、贈与税の申告を行います。申告書には非課税の特例の適用を受ける旨を記載し、戸籍の謄本・登記事項証明書・新築や増改築の契約書のコピーなどの書類を添付して、税務署に提出してください。

非課税枠③精算課税制度

精算課税制度は、財産を生前に贈与しておき、税金の支払いは相続時に後回しをする制度です。贈与額が2,500万円を超える場合には超えた額に対して20%の税金を支払います。

精算課税制度を適用するための条件

贈与する人は60歳以上の父母や祖父母です。贈与される人は20歳以上の子どもか孫でなければいけません。

精算課税制度のメリット

この制度は2,500万円までの贈与に対して贈与税が一切かからないことが最も大きなメリットです。

精算課税制度のデメリット

不利益となる点は、一度精算課税制度を選択すると、その人からの贈与は暦年贈与の基礎控除を二度と選択できなくなることです。

精算課税制度を受ける上で注意したいこと

精算課税制度によって贈与税が非課税となったとしても、相続時には相続財産として含まれることになります。相続時には相続税の支払が発生する可能性もあることは注意しておいてください。

精算課税制度の手続きについて

制度を適用させる最初の贈与があった翌年に申告を行います。申告に必要な書類は、相続時精算課税選択届出書、贈与を受ける人の戸籍謄本、贈与税の申告書などです。

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不動産・住宅を生前贈与するメリットデメリット


住宅の生前贈与のメリットとしては、贈与する人を前もって決めることができることです。相続時に遺言を作成しておいたとしても、遺言が無効となることもありますし、相続人による遺産分割協議になれば思い通りにいかないこともあります。

逆にデメリットとしては非課税制度を使えない場合や限度額を超える場合には高額な贈与税が課されることです。さらに不動産取得税などの費用も必要となります。

不動産・住宅を生前贈与する場合の手続き方法について

次に不動産の生前贈与を行う際の手続き方法について紹介します。

①必要書類の用意

以下の書類が必要となります。
・不動産の権利書(登記識別情報)
・不動産の登記簿謄本
・贈与者の印鑑登録証明書
・受贈者の住民票
・固定資産評価証明書

②申請書の作成

申請書は特別に用紙が定められてはいませんので、ひな型を見ながら作成することになります。

③添付書類の用意&作成

印紙台紙や委任状、贈与契約書など、贈与を行うことを証明する書類をステップ①の必要書類に添付します。

④法務局への提出

ステップ①~③で作成、準備した書類は不動産の所在地から最寄りの法務局へ提出します。提出後10日前後で新しい権利書が発行されます。

<下に続く>

不動産(住宅)を生前贈与する際にかかる費用について


費用としては登録免許税と不動産取得税、場合によっては贈与税もかかります。専門家に依頼すれば手続きはスムーズですが別途手数料も必要になります。

住宅購入資金のために生前贈与で適用できる3つの非課税枠と手続き方法のまとめ

いかがでしたか。

住宅の生前贈与については状況に応じて税金面の損得が大きく異なります。実際にいくら必要となるのかは専門家に相談して計算してもらうことをお勧めします。

<下に続く>

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