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2017/12/26

デジタルデバイドとは?日本の情報格差の現状や例、原因、問題点、解決策

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目次

デジタルデバイドについてわかりやすく紹介します

日本においてデジタルデバイドのの問題点は重要であり、現状、高齢者や地方地域においては決定的な解決策がないのが現状です。

デジタルデバイドにより、経済的にも、個人の所得にも影響は大きく生じているため、その原因や対策について解説いたします。

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デジタルデバイドとは?

デジタルデバイドとは、パソコンやタブレット・スマートフォンなどのデバイスを利用し、インターネットなどのIT(Information Technology:情報技術)を活用できる人と、できない人との間に生じる格差のことを言います。

インターネット利用に関して国内での地域格差を示す「地域間デジタルデバイド」や、性別や年齢、学歴による「個人・集団間デジタルデバイド」、海外など国際的な格差を示す「国際間デジタルデバイド」など論じられることが多くあります。

デジタルデバイドは、あらゆる格差を拡大させる可能性が大きいため、解消を怠れば新しい社会、経済問題にも発展する恐れがあります。

デジタルデバイドを解消し、ITを普及させることで経済的に見れば生産性は向上し、あらゆる国の文化を知り、相互理解にも貢献すると考えられています。

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デジタルデバイドの原因

原因①:光ファイバー網整備に莫大なコスト

IT関連業者は、民間企業であり企業は収益を目的に事業を行うのが当然であり、採算性の高い都市部からインフラ整備を進めていくのが必然となります。

このため、事業規模が小さいと思われる地方の地域においては、後回しになってしまうという現実があります。これが「地域間デジタルデバイド」という言葉を生み出してしまいました。

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地域によっては都心より面積は広いものの、過疎化が進み住民は圧倒的に少ないのもネックとなります。

インターネットで必要となる光ファイバーケーブルを地域に通すためには高い整備コストがかかります。

初期投資には、民間での投資では賄えず、公的な支援によってITインフラ整備を進める必要があると思われます。

原因②:障害が起きたら、すぐに対応できない離島・山間部地域

都市部からアクセスが良くない離島や山間部地域では、光ファイバーなど整備されていても、万が一、トラブル・障害が起きた場合に、すぐに対応要員が修復に来るということはまずありません。

特に離島では、定期便が週に1便であったり天候によっても出航できない場合もあります。

これを解消するためには、対応要因を地域に配置すれば問題にはなりませんが、現実的には離島で事業者を見つけることは困難でしょう。

このような場合には、保守管理が可能な人材の確保が重要であり、地域内において官民ともに協力し育成する必要があります。

原因③:第4次産業に関わる人材の確保、育成が必要

現在、日本の経済界において最も課題となるのは人材確保であり、人材が集約できずに倒産する企業も出ています。

この中でも第4次産業に挙げられているITやIoT(Internet of Things:モノのインターンネット)、AI(Artificial Intelligence:人工知能)などに関わる人材が特に不足しているのが現状です。

特に地方自治体では、ネットワークやシステムの整備分野で知識や経験、実績のある人材は一般的に不足しています。これがデジタルデバイド解消が進まない理由ともなっています。

こうなると地方自治体では対応できず、都道府県が情報通信関連の人材を国とともに確保、育成を心がけなければデジタルデバイドは、解消するどころか拡大傾向になるとみられます。

原因④:少子化、超高齢化と過疎化

地方の市町村では少子化、超高齢化と過疎化が進み若年層は都市部へ移転してしまうことが多く見られます。人口の都心集中は情報格差によるものも理由に挙げられています。

確かに光ファイバーなどのインフラ整備には多額のコストがかかり、事業者にとっては消極的になりますが、無線を組み合わせ、拠点をつなぎ回線を通すことで光ファイバー整備のコストは下がるはずです。

四国のある県では、企業を誘致するために地域で光ファイバー網を整備し、東京・六本木にある IT関連の企業のサテライトオフィスとして呼び込むことに成功しました。

都心では、高層ビル内のデスクでモニターに向かいキーボードを打ち込む毎日が、サテライトオフィスの設置で、仕事はTシャツに短パン姿で、中には渓流に足を入れながらノートパソコンで仕事をする姿も見られ、効率が上がるなど現在でも定期的に人員を配置しています。

原因⑤:インターネット発祥、米国の「所得格差」に問題あり

世界中でインターネットが普及し、その元になる通信技術は米国の軍事用に開発されたものです。

世界中どこにいてもインターネットにつながれば本国と連絡が取れ、それが画像をも扱えるようになると一般人でもインターネット情報を見る環境が生まれました。

企業ではインターネットに目をつけ広告宣伝に活用し、個人でもブログやツイッターで意見を述べるようになりましたが、その米国で、問題とされているのがデジタルデバイドです。

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米国での個人の情報・所得格差は世界トップクラスであり、先進国サミットでも問題にもなりました。

情報社会が主流となる以前は、個人と商店などがアナログで繋がり信頼を築き、リピーターにもなりましたが、情報社会では画像、商品説明、価格を見てボタンを押すだけで翌日にはモノが家に届くという便利さがデジタルデバイドを情報社会元祖の米国が生み出しました。

資金があればパソコンを買い、電話線を引き、インターネットに繋げて情報が、あり余るモノから最適で格安なモノを手に入れることが可能になったことで、貧困層との格差は拡大する傾向です。

原因⑥:インターネットは趣味、興味のために検索、情報収集

米国では大問題となっているデジタルデバイドも、日本においては危機意識が非常に低いのが現状でしょう。

団塊の世代が社会を引退し、バブル期入社組が40代〜50代へ移る中、「デジタル化」よりも「人脈」が大切という考え方の人が多いのも現実であり、一人一台に与えられた企業のパソコンでは、インターネットで趣味や出会い系など興味ある情報を見るだけであり、事業につなげ、企業に利益を与えるという考えを持つ人が少ないといことも聞かれます。

企業や個人に有益なウェブサイトを検索する姿は見ることは少なく、パソコン、インターネットなど活用する人とできない人では格差が広がるだけと考えられます。

原因⑦:高齢者の「情報通信に興味、関心なし」が6割超え

デジタルデバイドの解消において、特に日本の高齢者にとっては「習得する機会がない」という意見が総務省の調査で4割を超えました。

また、「情報通信に興味はない、無関心」と答える高齢者は6割を超えました。

習得する機会がないというのは、時間なのか場所なのか、教える人がいないのかなどの理由でデジタルデバイドが解消することもあります。

習得する時間がないのはどうにもなりませんが、場所や人に関しては民間のパソコン教室もあり、自治体でも無料でインターネットに関して実践教室が無料で行われています。

このような情報も市区町村のウェブサイトで案内されていることが一般的です。

一方、興味がない、無関心という人は、今が満足であり必要以上の知識も実体験も不要ということです。

特に高齢者の場合には新しいモノを避ける傾向がありますのでデジタルデバイド解消は難しいと考えられます。

原因⑧:スマホ急普及で若者のパソコン離れ

スマートフォンの急激な普及によって、初めてインターネットに触れ、情報を検索したり知人同士会話をしたりする「スマホネーティブ」と呼ばれる世代が若者中心に多く、パソコン離れが進んでいます。

ここ数年でスマートフォンの使い勝手は急速に進歩し、平成23年に無料対話アプリ「LINE」がサービスを開始したことが大きく影響しています。

特に10代の若年層では、スマートフォンの使用時間が1日平均約5〜7時間と、いつでもどこでも手軽に触れられるのがパソコンと異なり、スマートフォンだけで十分満足している状態です。総務庁の調査では、若年層のスマートフォンでの利用目的は、1位が「LINE」で「ゲーム」、「動画視聴」と続いています。

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ただ、社会へ出れば、パソコンを活用し仕事することが当たり前の時代であり、スマートフォンだけで業務を行うのは無理なことです。

企業は、パソコンを使いこなせると勝手に思っていますので、入社後、「できません」は通じず、特に規模の小さな企業では、一からパソコンを教える余裕もないのが実態です。

何よりスマートフォンのアプリはパソコンがないと作ることができません。

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デジタルデバイドの日本での現状

現在の日本は、少子高齢化、人口減少では世界でもトップクラスであり、企業では「終身雇用」や「年功序列」といったシステムもなくなりつつあり、貧富の格差拡大が懸念されています。

この時代にデジタルデバイトを考えると、格安スマートフォンなどの誕生で急速に普及し、情報格差などは拡大しないだろうとも思えますが、アベノミクスの「働き方改革」は極端にいえば実力社会で所得や情報、知識を得るという意味であり、スマートフォンだけで十分とは行かなくなると予測されます。

アベノミクスや日本銀行の金融緩和政策などで日本の景気は改善傾向です。

大企業では円安傾向に輸出産業を中心に収益を増やし、大企業が持つ内部留保の額は数十兆円にも及びますが、従業員へは還元されず、所得が上がるどころか下がる従業員もいるのが現状です。

日本でデジタルデバイドを解消しないと、この格差は拡大するだけであり、投資してでもパソコンやソフトウェアなど手に入れ、モノを書く、作る、デザインすることを進めなければなりません。

特に詳細な個人情報が集約されているビッグデータの活用は「ものづくり」の武器ともなり、アベノミクスでも推奨しているため、その情報の分析、調査などはスマートフォンやタブレット端末では難しいでしょう。

このデジタルデバイドの問題は、日本だけでなく急速なグローバル化によって世界規模に関わる問題でもあります。

IT関連企業では、太平洋沿いの11ケ国が集まるTPP(Trans-Pacific Partnership:環太平洋戦略的経済連携協定)や、EU(European Union:欧州連合)とのEPA(Economic Partnership Agreement:経済連携協定)などの締結によって貿易の自由化が進み、「ヒモ・モノ・カネ」が自由に出入りすることが可能になってきます。

当然、IT関連の人材不足は、外国人にその役割を奪われることも十分考えられます。

これからの第4次産業の中心的な役割となるITや、IoT、AI、産業ロボットなど技術や知識を持つ人材が日本へ入ってくることも十分考えられます。

そのためにも、個人、企業、行政も相互に協力しデジタルデバイドを解消しなければなりません。

平成24年には国連で、「インターネットへのアクセスは人権の1つである」という議論がされました。

これは、世界中の人々がインターネットを自由に見ることができれば、必要な教育を受けることができ、経済や社会にも参加でき、健康に関しても恩恵が受けられるというものでした。

まさしくその通りで、世界中の貧困層の人々がインターネットにアクセスすることができれば、教育によって一定以上の力量を身につけることで貧の度合いは軽減されることは間違いありません。

このことで、人々の不満も軽減され、最終的には戦争などの話題もなくなるはずです。

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ただ、アジア諸国の中には、現在でもインターネット閲覧を規制する国があり、国民の不満も募っていると思われます。この規制がなくならない限り、その国の発展はおろか、戦争という言葉も消えないでしょう。

JEITA(Japan Electronics and Information Technology Industries Association:電子情報技術産業協会)は平成29年12月25日、11月の国内のパソコン出荷台数が前年同月から0.9%増え約44万台になったと発表。

2ケ月ぶりに前年同月からプラスに転じました。調査対象は、アップルやパナソニックなど8社です。

企業では、アベノミウスの「働き方改革」によって自宅や外出先で仕事がしやすい薄型で軽量のノートパソコンの販売が伸び、個人向けの販売低迷を補う形となりました。

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デジタルデバイドの問題点

日本では、デジタルデバイドはインターネットなどのITを活用できる人と、できない人との間に生じる格差を意味しており、それは地域格差や人的格差、世界的格差などに例えられていますが、NTIA(National Telecommunications and Information Administration:米国商務省電気通信情報局)が平成7年に公開した調査報告書によると、格差は経済をも含まれており、今後、「デジタルを活用しない人と国は貧乏になる」と報告されました。

22年前に米国ではすでに予知していました。

では、日本の問題点はこの先10年、20年を考えると、日本の子どもたちの教育はどうなっているのかが問われます。

これは、学校では公立、私立により異なりますが、世界的に見るとOECD(Organisation for Economic Co-operation and Development:経済協力開発機構)加盟国での、PISA(Programme for International Student Assessment:15歳児の学習到達度調査)によると、数学や読解力、科学など学習においてコンピューターやインターネットを活用しているかを調査した結果、日本は4割強と半数にも満ちていません。

学習においてIT活用が最も多い国は英国で、9割を超え、オランダ、マカオも8割超え、ニュージーランド、香港、台湾、ハンガリーで7割超え、フィンランド、オーストラリア、スイス、アイルランドで6割超えと、いかに日本の児童がITに関わっていないのかがわかります。

教える教師が不足しているのも現実ですが、この仕事も外国人に奪われる恐れがあります。

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デジタルデバイドの解決策

解決策①:祖父母と孫をつなぐ「Skype」の利用でデジタルデバイド解消

デジタルデバイドの解決には様々ありますが、日本の高齢化が進む中、一番インターネットを実感できるのは「Skype(スカイプ)」というテレビ電話ではないでしょうか。

パソコンやスマートフォンと、インターネットに接続できる環境があれば、「Skype」のソフトウェアをダウンロードし、アカウントを作成。相手も同じ環境となれば、パソコンのモニターやスマートフォンに向かって声をかければ、まるで目の前で会話しているようなことが現実的になります。

地方から主要都市へ出て就職し、結婚、子どもができれば、地方の祖父母と孫のテレビ電話も声をかけるだけで同じ場所にいるような会話が楽しめます。

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パソコンやスマートフォンの購入、プロバイダへの接続手続き、インターネットへの繋ぎ方、「Skype」のダウンロード法、使用法さえわかれば「Skype」利用に関しては、海外との遠距離恋愛などもすべて無料です。

「Skype」の運営は、親会社の米マイクロソフト社ですので情報漏洩などの問題も心配ないと言えるでしょう。

解決策②:「フォトクル」によるアナログによる写真の郵送

デジタルデバイド解消法にデジタルフォトフレームというデジタル写真立てという製品があり、パソコンなどに保存された写真をメモリーカードでデジタルフォトフレームに差し込むだけですぐに写真が映し出されるという手軽にデジタルを身近に感じることが可能です。

ただ、パソコンがない、使えないなどの声も多く、デジタルフォトフレームの電源が入っていない確率も非常に高く、この問題を解決したのが「Photokul(フォトクル)」と言えます。

「Photokul」は、スマートフォンなどで撮影した写真をメールに添付、指定したメールアドレスに送信すると事前に登録した住所に現物の写真が郵送されるサービスで、極めてアナログに近いサービスであるものの、シニア世代にはスマートフォンを入手するだけで写真が送れるというデジタルデバイドの解消の1歩とも言えそうです。

解決策③:G20会議でも新たに15億人をインターネットにつなげる目標を確認

平成29年4月6日、ドイツのデュッセルドルフにてG20(Group of Twenty:日本を含む先進7ケ国と新興国11ケ国にロシア、EUの20ケ国)デジタル大臣会合が開かれ、日本から総務大臣政務官が出席し、2020年までに新たに15億人をインターネットに接続する目標を確認しました。

世界各国が経済成長のため、デジタルデバイドの解消を目標に、法案などを整備し、民間によるインフラ整備・投資を促すとともに、新たなビジネスモデルを支援し成長を後押しすることで一致しました。

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日本は、平成28年4月にG7(Group of Seven:先進7ケ国)香川・高松情報通信大臣会合にて合意した、自由な情報流通を促進し、インターネットへのアクセス向上など基本的な考えも反映され、G20デジタル大臣会合でも様々な国々に浸透してきたと言えます。

デジタルデバイドの解決への取り組みは世界的な課題ともなっており、解消へ期待が持てる会合になっています。

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デジタルデバイドとは?日本の情報格差の現状や例、原因、問題点、解決策のまとめ

デジタルデバイド問題は、世界各国でも課題となっており、世界中の人々により優しく、分かりやすいITであることが望まれます。

新たなIT関連の製品やサービスは急速に進化を続けていますが、その分、知る人・知らない人のデジタルデバイドは拡大するだけです。

より身近にデジタルデバイドを解消する技術やサービスが広げられるよう仕組みを考えなければならず、その時こそがデジタルデバイド解消に道が開ける時と考えられます。

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