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2017/12/28

日本の貧困格差の現状と今後【年収格差|子供の貧国格差|貧困の連鎖】

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日本の貧困格差、どうなる?

日本の貧困格差は、現状の社会にどのような影響をもたらしているのか大きな課題となっており、将来的にも懸念されています。

今後の貧困格差問題や所得、年収、子どもの教育をどう改革するのか、貧困格差について説明いたします。

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貧困格差とは?

貧困格差とは、4人家族の場合、夫は仕事へ出かけ収入を得て、そのお金で家賃・住宅ローンや自動車ローン、家族の生活費、食費、子どもの学費や塾代に月に何度かは家族で外食し、大型連休には地方の実家へ里帰りしたり、旅行へ出かけ、余ったお金は貯金するというこれまで一般的な家庭生活。

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一方、同じ4人家族でも、世帯収入が低く夫婦共働きでも家賃やローン、生活費など同じように一般的な家庭のような生活が経済的にできなく、生活するのが精一杯で、外食も旅行も行く余裕のない家庭との差を貧困格差と言います。

これは、単身世帯でも同様で、住居は都会の駅近くか地方か、食費は外食かカップラーメンか、自動車は所有してるかしていないか、趣味にお金をかけられるかかけられないか、所得の違いによって貧困格差は生まれてきます。

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貧困格差の日本の現状【年収格差】

米国リーマンブラザーズ破綻が要因?

貧困格差という言葉が、世間に知られ本格的に報道されるようになった要因として、平成20年に起きた米国リーマンブラザーズの破綻が影響えいていると思われます。

同社は、米国の投資会社であり、米国の低所得者層向けのサブプライムローンが原因で破綻。「100年に1度の世界金融危機」と言われ、米国政府は金融機関へ資金を投資ししたものの、影響は全世界に及び日本でも同社への投資は莫大であり大きな打撃となりました。

これは、紙幣や株式証券がただの紙切れになった状態であり、日本の大企業でも賞与の減額やカットされ、年収が大幅に下がりました。

国税庁調査、非正規社員の平均年収172万円

現在の日本の労働者の平均年収は、昭和時代末期と同様の水準で、就職氷河期を体験した若年層は給与も上がらず、年代の高い世代は所得が減少する傾向で、人件費削減でリストラの対象にもなっています。

国税庁が平成29年9月に公表した平成28年分の「民間給与実態統計調査」によると、日本の給与所得者は4,869万人で、平均年収は422万円。

男性は平均521万円、女性は平均280万円とアベノミクスが掲げる「女性の力」は所得から見て男性の半分強でしかないことがわかります。

一方、リーマンショック以降、企業は固定費を避け、いつでも契約が解除できる非正規社員を雇用。

その数は年々増加し年収が下がるという現象が起き、年収で見ると正規社員が平均487万円に対し、非正規社員の平均年収は172万円と200万円を切る衝撃的な結果が判明しました。

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しかもこの額から社会保険費や税金など約2〜3割差し引かれるため所得での格差は拡大し、結果、貧困格差の原因となり、深刻な問題となっているのがわかります。

非正規社員から正規社員へ雇用改革も給与は上がらず

ここ数年では、企業は人手不足によって、非正規社員から正規社員へ雇用を変える動きも見られますが、正社員となっても、正社員の給与が上昇しない限りこの先の見通しはあまり明るいとは思えません。

安倍政権は、平成30年度の春闘において経団連などに「給与3%超え」を要請しており、経団連側でもその流れを受け入れ態勢をとりつつあります。

ただ、経団連は、日本を代表する世界的な大企業の集まりであり、日本の企業の95%以上を占める中小企業や小規模事業者にとって波及効果はなかなか望めないでしょう。

大企業は収益向上、従業員へは反映されず給与上昇はなし

日本は現在、日本銀行の金融緩和政策によって円安傾向に推移しており、大企業の輸出企業を中心に貿易では大きな収益を得て収益が増加していますが、その増加した収益を従業員に反映することなく、企業内の内部留保金として残したままです。

従業員から見れば企業が「収益を上げているのに」と誰でも思うところですが、現実に給与は上がらず、結果、消費意欲が低減し、モノが売れないという国内不況に陥っているのが現状でしょう。

ただ、その中でも企業に収益を与え貢献した従業員の給与は上昇し、消費意欲も旺盛となり、都心の億に近い超高層マンションも完売する例も見られます。

貢献した従業員は日本人だけでなく外国人によるものも多く、グローバル化の急速な進展が要因となっています。このことからも、貧困の格差は日本国内だけでなく、世界的な問題ともなっています。

IT、Iot、AI、産業ロボットの技術進捗で貧困格差は拡大?

さらに、今後、IT(Information Technology:情報技術)やIoT(Internet of Things:モノのインターンネット)、AI(Artificial Intelligence:人工知能)、産業ロボットなどの急速な技術の進捗によって貧困格差は拡大する一方となり、日本人のみならず外国人を含めた競争が激化すると予測されています。

これが現在の日本の現状であり、今後の自分の人生を真剣に考え、計画を立て、何を優先するかを把握していくのか答えを見つける必要があります。

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貧困格差の日本の現状【子供の貧困格差】

1人親世帯の貧困率は50.8%

日本の子どもの貧困格差の現状は、深刻であり、厚生労働省が平成29年6月に発表した「国民生活基礎調査」によると、平成27年の日本の子どもの貧困率は、13.9%と前年よりは減少したものの、約7人に1人の子どもが貧困生活をおくっているのが現状です。

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特に1人親世帯の貧困率は50.8%と主要先進国の中でも最低水準であり、安倍政権は、子育て政策として消費税8%から10%への増税分の使途を、社会保障費を減らし幼児・児童教育無料にも配分という変更を示しましたが、これだけでは貧困率解消には十分には至らないでしょう。

世界の子ども貧困率より高い日本

厚生労働省の発表によって、日本の子どもの貧困率が非常に厳しい現実ということを突きつけられましたが、国際的に貧困を示す指標である「相対的貧困率」は、15.6%という高い結果となりました。

相対的貧困率は、世帯での可処分所得を元に日本で生活する最低ラインである年間122万円を算出して、それ未満の所得の世帯がどれだけあるかを示す指標で、OECD(Organisation for Economic Co-operation and Development:経済協力開発機構)の平成26年の報告書では、36ケ国の子どもの平均貧困率は13.3%と、日本の水準はその基準にも到達できていません。

1人親世帯であるほとんどが母子家庭で貧困率は高水準であり、厚生労働省の調査では、母子家庭の82.7%が「生活が苦しい」と答えています。

この問題に、市民団体や研究者、有識者によって子どもの貧困対策法が成立し、自治体などでは実態調査を実施し改善への動きが見られますが、予算の関係もあり貧困問題は先送りになっているのが実情でしょう。

貧困層の子ども、将来の職は低所得に

母子家庭への児童扶養手当の増額や、返済なしの奨学金など部分的には導入されましたが、その規模は国の予算に対しあまりに小さく本格的な改善には至っていません。

生活保護や医療・介護費、国民年金など社会保障に関する予算は縮小する傾向ではあり、貧困問題を解消するという意思も見られますが実態が追いついていないのが現実です。

また、親が貧困層となると、その子供は教育やスポーツ、趣味などを受ける機会が少なくなる傾向があり、将来的に見れば、教育の機会に恵まれなかったなどの要因で、低学力、低学力となり、大人になって就職の際には所得の低い職につく可能性が大きくあります。

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このことは、親世代はもとより、子ども世代だけでなく、その子ども(孫)までも巻き込む要因となり、貧困の連鎖が代々続いてしまう現象にもなりかねません。

これは、国の借金が毎年増加し、その対策が遅れ先送りになるのと同様で、貧困の子ども世代に、さらに国の借金を背負わせるという構図にもなりかねません。

外国の子どもには教育を推進?

日本や、大企業、NPO(Nonprofit Organization:非営利組織)などは、中東や南米、アフリカなどに教育機関を設立し、人を派遣し外国人の子どもの教育に力を入れていますが、これも世界的には貢献し日本をアピールし、信頼性を受け入れられますが、自国の教育はどうなっているのか疑問も生じます。

日本は、超高齢化社会に入り、高齢者に対してこれまでの功労に感謝し、敬わなければならないのは当然ですが、その高齢者をこれから支えていくのが子ども達であることも実情で、毎年、国債を発行し借金だらけの日本において、どのように予算を配分すべきかを考える必要があり、このことを指摘する経済学者やジャーナリスト、有識者なども多いものの、具体的な施策を意見すべきと思われます。

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貧困格差が広がるとどうなるか

貧困格差が広がるとどうなるかは、結果としては格差が広がったかどうかは検証不能です。米国の政治・動物・ビジネスなど幅広くトピックを網羅するグローバルメディア企業の「BuzzFeed」によると、貧困格差は見る角度によって格差の評価が大きく異なり、検証する十分なデータがないとの理由でした。

ただ、平成29年10月に行われた衆院選の結果において、アベノミクスの円安株高で景気改善が強調される一方、野党は、強いものを強くし、庶民の暮らしは良くならず格差の拡大だけであり、日本の象徴であった中流階級を激減させたと指摘しました。

貧困格差が拡大すると、影響が大きいものに健康が挙げられ、東京大学医学部近藤准教授によると、大規模なデータを元に、貧困は進学や就職に不利益な影響を与え、野菜摂取・運動不足、喫煙率の上昇と生活悪化が始まり、認知症、うつ病になる傾向があると指摘。

同教授が副代表となる国内最大の高齢者研究所「日本老年学的評価研究」でも、子ども時代のの貧しさが高齢期の不健康につながっていると明言しています。

これは、厚生労働省の「国民生活基礎調査」でも同様のことが記載されています。

米国同様に、日本も貧困格差は広がれば、富裕層と貧困層とのトラブルなどが発生する確率も高く、健康、安全性の面でも悪化する可能性が高くなるとされています。

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日本の貧困格差の今後

日本は、数十年世界一平均寿命が長い長寿王国でしたが、バブル崩壊後、寿命が伸びるペースは減少傾向であり、平成28年時点では男性の平均寿命が80.98歳、女性は87.14歳と過去最高でしたが世界では2位に落ちました。、徐々にOECD(Organisation for Economic Co-operation and Development:経済協力開発機構)加盟国に追いつかれつつあリます。

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日本は、雇用格差が拡大してきており、子どもの貧困率はOECD平均を上回り、労働者の非正規社員が増え、年功序列、終身雇用という昭和の高度経済成長期の企業の姿は見られません。

このことが、将来的にも日本の平均寿命を短くしていると懸念されています。

子どもたちの食事を見ても、新鮮な野菜や魚、肉よりも、貧困層ではハンバーガーなどのファストフードや、コンビニの弁当などが主流となり、健康格差は拡大し、これは命の格差にも繋がる重要な問題です。

このような貧困層家庭に「自分の責任で生活習慣、改善しろ」と言っても、過酷な要求としか聞こえません。国や自治体、企業、各種団体が協力し、「日本を良くする」という意識を持たなければ解決は困難と言えます。

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日本の貧困格差の現状と今後【年収格差|子供の貧国格差|貧困の連鎖】のまとめ

日本において、貧困格差は重要な課題となっており、昭和の時代、日本が高度経済成長期にあった企業の勢いは薄れ、現代の企業は収益第一であり、貢献したものには報酬を与え、そうでないものには報酬を下げ、不要なものは切り捨てるというのが現実社会です。

これが、いわゆるグローバル化であり、実力あるものには日本人であれ、外国人であれ所得が増えるのが現状です。この問題解消には、何よりも幼児からの教育ではないでしょうか。

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