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2018/01/16

執行役と執行役員の役割や違い!

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目次

執行役と執行役員の違い

執行役と執行役員と聞くと日本では大差がないように感じる人も少なくありません。異なる点がどこか以前にそもそも全く異なる存在であるという認識がないことも多いのですが、実は似ているようで全く違います。立場や当人としても異なりますが、一番違うところは会社から見た立場です。

執行役なのか執行役員なのかでどこが異なるかですが、役員かもしくは従業員かの違いになります。会社からは全く違う立場で対応も変わってくるためどちらであるかは非常に重要となります。本記事では執行役と執行役員がどういったものかに加えて異なる点をわかりやすく紹介したいと思います。

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執行役と執行役員の役割

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執行役の役割と業務

指名委員会等設置会社にて、取締役会から選ばれ普段の会社の仕事を行うことが主な役割です。取締役を執行役の人が兼任することができます。執行役が2名以上いる場合には代表執行役を選ぶ必要があります。取締役には善管注意義務といったような会社の役員としての義務が課せられ責任をおうことになりますが、執行役もそれは同様で会社や第三者に対してある一定の責任を負うことになります。

指名委員会等設置会社では、会社としてどうしていくかといった意思を決めていく役割と実際にそれに対して決めたことを実際に行っていく役割を完全に分けています。そして取締役は意思決定をする役割を担っており、会社の実作業の遂行に携わらないため執行役というものを決めます。そのため従来の株式会社における取締役の役割を担っているといえます。しかし、取締役と異なる点は従来の株式会社の取締役よりも幅広い業務執行に関する権限をもっています。

執行役員の役割と業務

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執行役員は、取締役会の活性化やなにかを判断し決定することを迅速に進めるため、いわば経営を効率よくすすめるためや監督機能を一層強化するという面から導入されたもので、会社法のような法律によって定められているわけではありません。

法律上従業員となので、登記などの必要もありませんが、役割という面では執行役と同じで、会社にとって重大な事柄の実行や業務遂行における責任を負います。執行役員は役職ですので従業員が担当することができます。また、役割が会社の経営にとって非常に重要な部分のため従業員としては最も上の役職といえ、待遇面でいえば役員とさほど変わらない待遇を受けることもあります。

執行役員は「役員」とついていますが、あくまでも法律上では従業員ですので会社との関係性でいえば一従業員としての権利を得ることもできます。

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執行役と執行役員の違い①法律上の違い

大きく異なる点に会社から見た立場が従業員なのか経営者なのかが異なります。どういう意味かと言いますと、会社法において執行役は役員という立場であり取締役会に出席して議決権を行使することができます。また、会社法上においても善管注意義務のように、会社の役員としての義務が存在しそれを守らなければいけません。

一方執行役員は従業員という立場になります。しかしこれは会社法という法律上ではという話になります。どのような場合かというと法人税法による判断の場合です。

法人税法では実質的に会社の経営に携わっているかどうかで決めるため、例えば取締役と同じもしくはそれ以上の報酬を会社から与えられている場合は役員であるという判断がされることに注意が必要になります。

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執行役と執行役員の違い②契約の違い

会社とその会社に関わる人との契約については委任契約と雇用契約というものが存在しています。社会人であれば雇用契約という言葉を聞いたことはあるかと思います。雇用契約とは雇用主と従業員という関係性において従業員は雇用主の指示に従わなければいけないというものです。

執行役と執行役員は会社との関係性が大きく異なります。執行役は取締役会によって選ばれますが、会社との関係性は委任契約ということになります。執行役員は委任型と雇用型の両方が存在します。しかし一般的には雇用型が多いようです。ここでいう雇用型とは会社との契約が雇用契約ということで、会社との関係性が雇用主・従業員ということになります。

役割は執行役と執行役員はあまり大差はありませんが、この契約に関する違いによって役員であるか従業員であるかが大きく異なります。ただし執行役員であっても委任契約の場合もあります。

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執行役と執行役員の違い③権利と義務

役員となると適用される権利や義務がありそれは取締役と同様のものとなります。執行役は役員なので、取締役が適用されている会社法の「忠実義務」「競合企業との兼職などの競業取引避止」など義務や責任に従わなければいけません。これは委任契約という立場上発生するもので雇用契約での立場では発生しません。

執行役員であっても委任契約の執行役員であれば、会社法に則って権利や義務が適用されますが、雇用契約の執行役員であればまた異なります。

会社法で規定されているため、株主に対しても責任があります。そのため株主代表訴訟の対象となります。執行役は会社法で規定されているため対象となりますが、執行役員というのは契約の違いによって執行役になる場合とならない場合がありますので、対象とならない場合もあります。あくまでも役職としての執行役員であれば対象にはなりませんので間違えないようにする必要があります。

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執行役と執行役員の違い④地位

執行役員には委任契約と雇用契約とがあることは前述の通りですが、委任契約と雇用契約では地位が異なるため就任や解任においても異なる点があります。

委任契約の執行役員では、使用人という立場ではなくなってしまいます。そのため委任契約の執行役員になるには一度会社を退職することになります。その際に退職金が発生することがあります。また従業員としての地位を失うため、会社としては強制的に委任契約の執行役員として就任させることができません。本人は就任を拒否することができるということです。

しかし、雇用契約の執行役員ですといわば従業員の役職と同じですので、会社の業務命令となり就任を拒否することはできず、その代わり解任を理由なくすることもできません。委任契約の場合ですと執行役や取締役と同じですが、雇用契約の場合ですと地位に関して異なる点があり、会社側からも本人側からもあらゆる面で異なります。

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執行役の執行役員の違い⑤法人税

執行役と執行役員が違うという説明は、いくつかしましたが法律が変われば、役員の対象が少し異なります。役員といっても対象となる範囲は、法人税法と会社法では違いがあります。

法人税法でいう役員の範囲は、「実質的に経営に従事していると認められる人」「同族会社の従業員のうち、一定の要件をすべて満たす人」の2つです。「実質的に」と明記するところにポイントがありますが、実際どう実質的と判断するかというと、主な取引先との案件や金融機関に関して決定する権利を持っていたり、人事に関しての採用する権利を持っていたりする状態を指します。

税法において役員と判断することに登記は関係ありません。登記をしていなくても役員と判断されてしまうということもあります。例えば株主である代表取締役の家族などがこれにあたり、このように同族会社の従業員で決められた条件に全て当てはまる人は役員と判断されます。ここで役員とみなされるとどう違うかですが、役員報酬という風に言われ支払われます。役員でない場合は従業員給与と言います。

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【番外編】執行役と取締役の違い

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いくつか執行役と執行役員の違いを紹介してきましたが、会社法や税法などの法律や地位と言った外部からその人を見た違いを紹介してきました。まだ気になる点があると思います。それはお金に関してです。

実際にお金の部分ではどこが異なるのかですが、まず役員の場合ですと「役員報酬」と呼ばれ、従業員ですと「従業員給与」と呼ばれます。大きな違いとしては役員報酬は原則的に金額の増減が一年間はできません。賞与に関しては役員への賞与は損金不算入となり、従業員給与ですと、賞与も損金に出来るという違いがあります。

損金のことを考えると従業員報酬のほうが損金にしやすいとなっております。これは会社側からしてみれば非常に重要な問題で、なぜこのようになっているかというと、例えば期末に非常に黒字が伸びた場合、社長に役員報酬をたくさん出すと、利益操作とみなされてしまうことがあるからです。損金に算入できるかできなかは、法人税に大きいな差がでるため、役員報酬の金額設定は経営者にとっては非常に重要なポイントとなります。

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意外と知られていない執行役と執行役員の役割の違い

本記事では意外と知っている人が少ない執行役と執行役員についての違いを紹介してきました。社会に出て仕事をして生活をしていく上では、知らなくても仕事もできるし生活もできることかもしれませんが、皆さんが勤めている会社にも実際には存在しており知っておいて損はない知識ではあります。

もしかしたら今後自分がその立場になるかもしれません。そのときに知っていなければ困ることにもなります。また、社会の常識として知っておけば役に立つときは来るかもしれません。そういった積み重ねが社会人としての礎にもなりますので、この機会に是非頭の片隅にでも記憶していただけると幸いです。

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