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2018/01/08

イスラム教徒とは?イスラムの教えや聖地、断食、女性の生活事情

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イスラム教とは?

イスラム教は、世界三大宗教のうちのひとつです。しかし残念ながら日本では、他のふたつ(仏教及びキリスト教)と比べてイスラム教のことはほとんど知られていません。

イスラム教はどんな宗教でしょうか?そしてイスラム教徒はどのような生活を送っているのでしょうか?さまざまな疑問がわいてきます。

イスラム教の教えの特徴は何でしょうか?イスラム教の教典にはどのようなものがあるでしょうか?イスラム教の聖地はどこでしょうか?

イスラム教の歴史はどのようなものでしょうか?イスラム教にはどのような宗派があるのでしょうか?

イスラム教の断食の話題やイスラム教の食事のルールについても知りたいです。

また、日本ではなかなか知ることができないイスラム教社会における女性の役割、イスラム教徒の女性の服装やイスラム教徒の女性の結婚についての問題にも興味があります。

この文では以上のような疑問について調べることで、イスラム教の特徴がもっと理解できることを目指します。

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イスラム教徒の割合はどのくらい?

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2010年現在イスラム教徒の人数は約16億人で世界人口の23.2%を占めており、これは世界人口の31.4%を占めるキリスト教徒に次いで第2位です。

イスラム教徒の多くは中東に住んでいると考えている人が多いでしょうが、最も規模の大きなイスラム教国家は、東南アジアにあるインドネシアです。

現在は世界第2位の宗教であるイスラム教ですが、イスラム教国の人口増加のスピ―ドは他の宗教に比べて著しいものがあります。

そのため2070年にはイスラム教徒とキリスト教徒の割合がほぼ同じになり、2100年にはキリスト教徒を抜いて、イスラム教徒の割合が世界第1位になると予測されています。

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イスラム教の教典コーランの教え

イスラム教の教典のことをコーラン(クルアーン)といいます。

コーランは「朗誦するもの」という意味で、イスラム教徒にとって人類史上最高にして最後の預言者マホメット(ムハンマド)に唯一の神(アラーあるいはアッラー)が与えた啓示そのものが書かれたものです。

コーランは全部で114章から成り立っている人間生活のあり方を規定した教典で、すべてのイスラム教徒が従う神聖な書物です。

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イスラム教の六信五行

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コーランに示されたイスラム教徒に課された義務のことを六信五行といいます。

このうち六信とは信仰しなければならない6つのことがらで、「アラー(唯一の神)」・「天使」・「啓典(コーランなど)」・「預言者(マホメットが代表的存在)」・「来世(天国その他)」・「定命(すべての人間の運命がアラーによって定められていること)」の6つです。

一方五行とはやらなければならない5つの行為のことで、「信仰告白(『アラーのほかに神はなく、マホメットは神の使徒である』)」・「毎日定められた回数の礼拝」・「喜捨(貧しい人々への施し)」・「毎年1か月間日の出から日没まで断食を行うこと」・「一生に1度のメッカへの巡礼」の5つです。

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イスラム教の起源と歴史

イスラム教は、メッカの郊外で唯一の神(アラーあるいはアッラー)からの啓示を受けた預言者マホメット(ムハンマド)が開祖となって、紀元610年にアラビア半島のメッカという都市で始まった宗教です。

アラーの啓示を受けたマホメットはさっそく布教を開始しました。しかし最初の頃は人々にこの新しい宗教をなかなか受け入れてもらえず、むしろ反発されるばかりでした。

さらに悪いことにマホメットの後ろ盾だった彼の叔父がその頃亡くなり、メッカに居られなくなったマホメッドと彼の信奉者達はメディナへ移住することになります。

メディナにおいて、マホメットはイスラム教の教義の基盤となるさまざまなことがらを確立します。そしてメディナの市民を味方につけるのに成功したマホメットは、総勢1万人のイスラム教徒の軍隊を率いてメッカを奪い返すことに成功します。

こうしてメッカを本拠地とすることになったイスラム教は、アラビア半島全体に広がって行きます。

マホメットの亡くなった後、イスラム教はアラビア半島の枠を越えてさらに広がります。アラビア半島から中東へ、中東から中央アジアへ、さらに東南アジアにもイスラム教は伝わります。

13世紀末には現在のトルコを中心にオスマン帝国が誕生し、1922年に滅亡するまでイスラム世界の盟主となります。

オスマン帝国の滅亡後、イスラム教世界はキリスト教を信じる欧米国家の植民地の地位に甘んずることになります。しかし第2次世界大戦後にはこの地域における民族運動の盛り上がりと共に次々と独立を果たし、現在に至ります。

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イスラム教の宗派、スンナ派とシーア派の違い

イスラム教は、スンナ派とシーア派というふたつの宗派に分かれています。

イスラム教がスンナ派とシーア派に分かれた原因は、マホメッドが亡くなった632年にさかのぼります。マホメッドの後継者を誰にするか?という問題について、考えの違いが生じたのがきっかけです。

スンナ派はアブー・バクル、ウマル、ウスマーンそしてアリーという4人の信仰の篤い人物を次々と最高指導者(カリフ)として認めたのに対し、シーア派はマホメッドの娘婿である第4代アリーだけをカリフと認め、アリーの地位はマホメットの血縁である彼の子孫だけに引き継がれていくと考えています。

スンナ派はイスラム教徒の9割近くを占めている圧倒的多数派で、スンナ(マホメットのことばと行為)を忠実に守ることに重きを置く宗派です。

一方、アリーとその子孫に従うシーア派はイスラム教徒全体の1割強にすぎませんが、イラン・イラク・バーレーン・アゼルバイジャン・レバノンでは多数派を占めていています。

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イスラム教の聖地メッカ

イスラム教にはいくつかの聖地がありますが、その中でも預言者マホメットが生まれた場所であるメッカは特別です。メッカはサウジアラビアにある都市で、イスラム教徒以外は立ち入りを禁止されています。

イスラム教徒は1日に5回(シーア派は3回)のお祈りを、メッカの大きな神殿(カーバ神殿)のある方角に向かって行います。

またイスラム教徒の五行(信仰上の義務)のひとつに、少なくとも一生に1回はメッカに巡礼する、というものもあります。この巡礼のことをハッジといい、イスラム暦12月(巡礼月)に実施されます。

メッカ巡礼を済ませたイスラム教徒はハーッジュ (女性はハーッジャ)と呼ばれて尊敬の対象になります。

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イスラム教の女性の結婚事情や服装

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イスラム教徒の女性はコーランの規定により、顔と手以外を隠す服装をして近親者以外には見られないようにしなければならないとされています。

しかしどの程度まで身を隠すか、という点に関しては地域や文化によってさまざまです。

最もポピュラーなスタイルは、スカーフ状の布(ヒジャブ)を使って髪の毛だけを覆い隠すものです。

さらに極端な場合には、顔を除いた全身を覆うもの、目を除いて全身のすべてを隠すもの、目の部分さえも網状の布で覆われていて、完全に全身を隠すものもあります。

この一方で、たとえイスラム教徒であってもヒジャブさえも身に着けない、異教徒と同じ服装のイスラム教徒の女性もいます。

そして結婚前の男女が互いに接触することが難しいイスラム社会(少なくとも保守的なイスラム社会)では、必然的に恋愛結婚は少なくなります。

イスラム教の結婚は、アッラーに対する契約という形をとります。

イスラム教徒の男性は4人の妻を持つことが可能ですが、妻たちをすべての面で公平に扱わなければならないとコーランに定められています。

このような扱いが可能な男性はあまりいないので、イスラム世界であっても実際に複数の妻を持っている男性は決して多くありません。

イスラム世界は一夫多妻制で女性の社会的立場は非常に弱い、とは必ずしもいえないのです。

<下に続く>

イスラム教の食事や断食

イスラム教において豚は食べていけないし、お酒は飲んではいけません

しかも豚肉やアルコールがだけが禁止されているだけでなく、豚肉から抽出した成分やアルコールを含むものも摂取してはいけないとされています。

豚以外の動物を食べる際にも、屠る際に特別な手続きが必要です。

またイスラム教徒は年に1回、イスラム暦9月(ラマダン月)に断食をしなければいけません。

断食の際には一切の飲食が禁止されているだけではなく、唾液さえも飲み込まない方が良いといわれるほど厳しいルールが定められています。

断食を経験することで、イスラム教徒は飢えた人や貧しい人との連帯感を育てます。

断食は日の出から日没までの間だけ行ないます。日没から翌日の日の出前までの間は食事が可能です。ラマダン月の間、イスラム教徒は食事を夜の間に行うことになります。

食物に関するルールもラマダン月の断食も、すべてコーランに規定されているからイスラム教徒は守るのです。

しかしコーランは食物に関するすべてのルールを絶対に守らなければいけないと定めているのではありません。

どうしようもない事情がある場合は禁じられた食品を食べることもやむを得ない、体調などの理由でラマダン月に断食を行えない場合は時期をずらして行えばよい、など臨機応変なルールも定められていることに注意する必要があります。

<下に続く>

イスラム教徒とは?イスラムの教えや聖地、断食、女性の生活事情のまとめ

以上、イスラム教の特徴と特に日本人が興味を持ちそうなトピックについて、その概要をまとめてみました。

私たちにとってイスラム教は別世界だと思えるかもしれません。しかし日本に住むイスラム教徒の数は、少しずつ増えてきています。

そのうちの大半はイスラム圏から仕事や留学のために来日した人々ですが、イスラム教に共感してイスラム教徒になることに決めた日本人も少数ですが存在します。

街中でヒジャブをかぶった女性の姿を見かけることも決して珍しくありません。

さらにイスラム圏からの観光客も決して見逃すことはできません。イスラム教徒の観光客に気持ちよく過ごしてもらうためにも、観光業界にとってイスラム教徒の食物に関するルールは知っておくべき知識のひとつになりつつあります。

これからは日本人にとっても、イスラム教に関する知識が常識のひとつになる時代が来るでしょう。

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