2020年東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムを全解明!
1964年以来、56年ぶりとなる2020年に「東京オリンピック・パラリンピック」が開催されます。
オリンピックには毎回その象徴となるエンブレムがありますが、今回の「東京オリンピック・パラリンピック」のエンブレムは一体どのようなものなのでしょうか?エンブレムに込められた意味やメッセージも気になりますよね。
それではさっそく「東京オリンピック・パラリンピック」のエンブレムとその制作者、エンブレムに隠された秘密、そしてエンブレムの最終候補作品まで、こちらで全てみていきましょう!
東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムが決定!
〈出典:Tokyo2020〉
名称は「組市松紋(くみいちまつもん)」
「市松模様」(チェッカーデザイン)で表現された今回の東京オリンピック・パラリンピックのエンブレム。形の違う3種類の四角形が45枚組み合わされ、円を描くデザインは、「違いはあってもそれらを超えてつながり合う」ことを表現しています。江戸時代から広まったこの市松模様と日本の伝統色である藍色が、粋な雰囲気を醸し出していますね!
東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムに込められた意味・メッセージ
エンブレムに込められた想いとは?
「多様性と調和」というメッセージが込められた、今回の東京オリンピック・パラリンピックのエンブレム。思想・国・文化の違いがあっても、すべてを超えてつながりあえる場であることを意味しています。
大会広報メッセージが決定!
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が作成した広報メッセージは「みんなの輝き、つなげていこう。Unity in Diversity」
「一人ひとりの多様な個性の輝きが結ばれ、未来へと繋がる大会にしたい」との願いが込められています。
東京オリンピック・パラリンピックのエンブレム制作者は?
〈出典:Tokyo2020〉
エンブレムの制作者
このエンブレムをデザインされたのは「TOKOLO.COM」の「野老 朝雄(ところ あさお)」さん。現在48歳のアーティストです。
経歴
東京造形大学で建築を専門として学ばれた後、美術や建築、服飾のデザインなどの分野などで活躍されています。
主な作品
「2007年:FRP/F town ファサードパターン」「2012年:工学院大学125周年記念総合教育棟 ファサードパターン+サイン計画」「2015年:BAOBAO TOKOLO PATTERN/BAOBAO ISSEY MIYAKE INC(バッグ)」「2015年:大名古屋ビルヂング下層部ファサードガラスパターン建築設計」
紋や紋様の制作を行っている野老さん。伝統紋様を独特に変化させて作られた今回のエンブレムは、野老さんの真骨頂なのですね。
東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムに隠された秘密とは?
計算し尽くしされているエンブレム
東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムには、45枚のピースが使用されています。記者会見で「五輪もパラリンピックもおなじピースを組み立てていくというのはずっと考えていた」と語った野老さん。
このエンブレムの緻密な組み立てを数学的に分析したツイートが注目され、野老さんの設計された完成度の高いデザインに注目と感心が寄せられています。
話題のエンブレムツイートとは?
鯵坂もっちょさんは、組市松紋に使用されている四角の面積の等さと、図形の中にある円の半径が同じことを導き出しました。
更に、パーツの角度を変えずに移動するだけで、オリンピックのエンブレムからパラリンピックのエンブレムになることも発見!
ibukiさんのツイートでは、市松模様の法則が明かされ、話題になりました。
東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムの最終候補に残った作品
今回の東京オリンピック・パラリンピックのエンブレム選考には、14,599件の応募がありました。
その中から最終選考に残った作品をご紹介いたします。
最終候補作品
①つなぐ輪、広がる和(つなぐわ、ひろがるわ)
〈出典:Tokyo2020〉
制作者:久野 梢(くの こずえ)
プロフィール:東京都在住/1967年生まれ/デザイナー
②超える人(こえるひと)
〈出典:Tokyo2020〉
制作者:後藤 崇亜貴(ごとう たかあき)※ペンネーム
プロフィール:東京都在住/1966年生まれ/アートディレクター/デザイナー
③晴れやかな顔、花咲く(はれやかなかお、はなさく)
〈出典:Tokyo2020〉
制作者:藤井 智恵(ふじい ちえ)
プロフィール:東京都在住/1967年生まれ/デザイナー
佳作(※公募エントリー順)
・久米井 大輔(くめい だいすけ)
・山野 一行(やまの かずゆき)
・東海林 小百合(しょうじ さゆり)
2020東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムには制作者の深い想いが込められていた
野老さんが「わが子のような作品」と語る今回のエンブレム。「夏の大会なので涼しげなものがいい」と、さりげない心配りもされています。
Twitterで話題に上がっている「エンブレムに隠されていた秘密」も、野老さんが今回のオリンピック・パラリンピックに込めた「平等の精神」を大切と考えたからこそ生まれた奇跡と呼べるのではないでしょうか。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催まで、あと約2年。エンブレムに込められたメッセージ通りの大会になるように、みんなで祈りましょう!