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2018/01/21

監査役とは?監査役の報酬相場と任期、必要な資質とは?

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監査役とは?

監査役について、あなたはどれだけ理解していますか?監査役とは、日本における「会社法」で非公開の株式会社もしくは非大会社、委員会を独自に設置している会社を除いた株式会社で設置が必要な機関のことを言います。そこで、監査役の任期や報酬の相場、監査役になるための資格について、ご紹介します。

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監査役の業務や役割

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監査役の業務や役割を一言で表すと、取締役の職務が適切に執行されているかを監査することです。実際には、5つほどの業務や役割に分けられます。では、具体的にどんな業務や役割が義務付けられているのか、1つずつ見ていきましょう。

業務と役割① 取締役会にかかわる監査業務

監査役の業務や役割として、取締役会にかかわる全てのことについて、監査する義務があります。その1つに、取締役間での訴訟や株主から提訴請求されると、訴訟に対応する義務が定められています。

なぜなら、取締役を監査する立場にいるからです。会社のことを誰よりも知っていると言っても過言ではないでしょう。つまり、監査役は会社の代表と言うことができるのです。だからこそ、会社の将来を左右するほどの重要な役割なのだと理解できます。

業務と役割② 取締役の職務執行にかかわる監査業務

それほどまでに重要な業務や役割がある監査役にとって、取締役の日常的な職務の執行に関しても監査する義務があります。

なぜ、取締役に対しても監査を行うのでしょうか。それは、経営権を実質的に握っている立場だからです。監査役は経営が健全に行われているかどうかをチェックするために監査を行わなければならないのです。

例えば、取締役による不正や職務上での怠慢な態度や行動と思われる行為があるかどうかもチェックする必要があります。ある意味、取締役の「監視役」と言っても過言ではありません。

業務と役割③ 会計にかかわる監査業務

監査役の業務や役割として、大きく2つに分けるとすると、1つは上記でもあげた業務監査というものです。一般的には、適法性監査と呼ばれています。そして、もう1つは会計監査です。

例えば、会社の資金を適切に使用し、帳簿などは適切に作成しており、不明な点が全くないかをチェックするのです。他にも、株主総会が行われる前に、計算書類やそれらに付属する明細書などの監査をする義務があります。

規模が大きい大会社や株式を公開する場合では、監査法人や公認会計士の選任が必要です。また、取締役会によって選任する際には、監査役の同意が必須となっています。

業務と役割④ 会社の期末にかかわる監査業務

会計監査に含まれる重要な業務や役割は、会社の期末にかかわる監査業務があります。会社で作成した決算に関する試算表の誤りや不明瞭な部分があるかどうかなど、適切に作成しているかをチェックする義務があります。

このような厳正な監査によって、粉飾決算などの不正に対する抑止に繋がっていきます。粉飾決算が発覚した大会社の場合、監査役が業務を怠ったと考えられてしまっても無理もないことなのです。

業務と役割⑤ 監査報告に関する報告書の作成

監査役は監査だけをしていれば、良いという訳ではありません。監査に関する内容を報告書にまとめることが義務付けられています。作成する報告書の例として、次のようなものが一般的に使用されています。

・表題

・会社名

・代表取締役社長の名前

・監査内容

・作成した日付

・監査役の会社名、名前、印

上記にあるように、いつ、どこの誰宛に誰がどのような内容の監査を行ったかが分かる報告書の作成が求められるのです。

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監査役の報酬相場や任期

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業務や役割を理解すると、いかに責任重大な立場であるかがよく分かります。では、これほどまでに責任重大な立場である監査役は、どのくらいの報酬を貰えるのか気になるところです。また、任期はどれくらいなのかについても、知りたい方もいらっしゃることでしょう。ではさっそく、監査役の報酬相場や任期についてご紹介します。

監査役の報酬相場は、会社によって異なります。一般的には、常勤の場合は年額で500万円~1,500万円と言われています。一方で、非常勤の場合は、年額で100万円~500万円程度だと言われています。中には、2,000万円を超える報酬を受け取っている人もいます。

監査役の報酬金額については、会社の定款で定められた金額が報酬として支払われます。一方、会社の定款に報酬金額が定められていない場合は、株主総会の決議によって決まった金額が報酬として支払われます。

また、複数人いる中で報酬額を個別に差をつける場合は、株主総会で決めた金額の範囲内で、監査役が協議した上で個別の報酬額を決定します。

では、次に監査役の任期について、ご紹介します。監査役の任期は原則として、4年と決まっています。任期が4年ということは、任期が2年の取締役よりも長いことになります。また、株式を非公開にしている会社の場合は、最長で10年まで任期を延長できます。

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監査役の権限

ある意味、監査役という立場は、会社にとってのパトロール隊のような存在と言えます。ただ、会社経営が適切であるかどうかを厳正な監査によって判断するためには、ある程度の権限がなければ実現は難しいと言えます。

仮に、取締役に報告を求めても拒否されてしまっては、監査は失敗に終わってしまいます。それどころか、そもそも監査役としての業務や役割は成り立たないと言えます。では、実際に監査役に与えられている権限には、どのようなものがあると思いますか?1つずつ解説していきます。

監査役の権限①計算書類の監査

まず1つ目は、会社における計算書類全般に対して、監査できるという権限です。そのため、事業の報告が必要だと判断すれば、その部署や子会社などに対して報告を求める権限があります。

さらに、監査役はいつでも事業報告はもちろんのこと、計算書類や明細書といった会計監査に必要だと判断した書類の開示を求められるのです。

監査役の権限②取締役に対する監査

取締役に対して、事業や業務、財産における範囲にまで報告を求める権限も与えられています。さらに、それ以外にも会計参与や支配人、その他として使用人などに対しても同様に報告を求める権限があります。

ただ、例外として、株式を非公開にしている会社の場合は、①の計算書類の監査つまり、会計監査のみを権限とすることも可能です。

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監査役になるには資格がいる?

それほどまでに大きな権限を与えられている立場にあると言えます。では、もしもあなたが監査役になりたい場合、どんな資格があればなれると思いますか?

なれない人の条件とは?

監査役は誰でもなれる訳ではありません。とは言え、これといった資格があればなれるという訳でもありません。ただ、業務や役割でご紹介した通り、多岐に渡った業務や役割が義務付けられています。

つまり、監査役として責務を確実に果たすためには、経営に関するある程度の知識や経験が必要だということがお分かりいただけるはずです。最近では、常勤監査役として経営に関する豊富な経験がある人が必要な人材として求められています。一方、非常勤監査役としては、弁護士や税理士、会計士といった士業が求められています。

ただ、監査役になれない条件に当てはまる人の場合は、監査役にはなれません。

求められる資質とは?

士業は別として、経営に関する知識や豊富な経験を持っている人であれば、誰でも監査役になれると思いますか?結論から言うと、NOです。なぜなら、求められる資質というものがあるからです。では、どのような資質が求められているのか、確認していきましょう。例えば、次のような資質が必要だと考えられています。

・自らの信念に基づいて公正な態度や行動ができる

・リスク判断ができる豊富な経験やスキルがある

・どんな不正や圧力にも負けない精神力がある

確かに、監査役の業務や役割は、常に疑いの目を持っていなければなりません。また、どんな時にも冷静な判断ができなければならないのです。

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監査役と兼任が禁止される場合

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上記で解説した以外にも、注意するべきことがあります。それは、ある特定の職務との兼任が禁止であることです。では、どんな職務を兼任するとダメなのか、ご紹介していきます。

兼任が禁止の職務とは?

兼任が禁止の職務には、次のようなものが挙げられます。

・同じ会社の取締役や会計参与、執行役である

・子会社の取締役や会計参与、執行役である

・上記に該当する使用人である

上記に該当する職務の人は、監査役との兼任が禁止されています。では、その理由はなぜでしょうか?

兼任が禁止の職務が存在する理由とは?

監査役との兼任が禁止の職務が存在する理由は、単純な理由であり、最も重要な理由と言えます。その理由とは、第三者による厳正な監査がしっかりと行わせるためです。

もしも、社内や子会社の社員を選任した場合、厳正に監査が行われたと言えるでしょうか?一般的な常識から考えても、厳正な監査とは言い切れません。なぜなら、会社ぐるみで不正を行っていたら、その事実を隠し通すことが可能だからです。

一般的に考えても、上層部から何らかの圧力を受け、職務を解かれたり、不正を暴く立場でいながらも不正への加担を強要される可能性もあります。だからこそ、兼任を禁止する職務を決めることが重要なのです。

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監査役とは?監査役の報酬相場と任期、必要な資質とは?のまとめ

監査役がいかに重大な責務を負う立場であるのかがお分かりいただけたはずです。ただ単に、報酬額が高いことや監査役としての権限を手に入れたい一心でなれるものではありません。

重大な責務なだけに、誰でも務まる訳でもありません。また、監査をする上で資格は必須ではないこともお分かりのはずです。ただ、監査役としての業務や役割を果たすためには知識や経験、資質などが問われるのです。

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