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2018/01/31

博士号とは?就職に役立つ?メリットや種類、取得方法、難易度

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目次

大学を卒業した人々の持つ学位は「学士」と言います。そして、その学位の最終段階が「博士」です。大学の教授や准教授など、高等教育機関で学生に専門的な学問を教えている人々の多くはこの「博士号」を取得しています。

それでは、そもそも博士号を取得するためにはどうしたら良いのでしょうか。その難易度は高いのか、それほど高くはないのか、また博士号を取得することによるメリットや就職にどう活かせるのか。実は「博士号」に関して知っている人はそれほど多いわけではありません。

ただ「博士号」と言っても学問分野によって種類は分かれます。さらに、博士号を取るまでに「修士号」を取る必要もあり、何年もかかることがあります。つまり、「よし博士号でも取るか」と安易な気持ちで言うことは出来ないのです。

今回はそんな博士号に関して紹介していきます。

博士号とは

博士号とは、学歴の最終段階であり、最高学位の称号の一つです。一般的に四年制大学を卒業すると「学士」という学位を取得することができます。例えば、ある大学の文学部を卒業した学生は学歴としては「学士(文学)」を持っていることになります。

これは言い換えれば、「文学という分野において四年制大学を卒業する程度の専門的知識を有している」ことの証明になります。

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ただし、大学などの高等教育機関には、さらに専門的知識を有する研究者を育成したり、より高度な研究成果を出すための「大学院」が上にあります。大学院に入学するには、基本的には四年制大学卒業、もしくはそれと同等の能力を持っている必要があります。

そして、この大学院は「博士課程」と呼ばれ、基本的には「前期」と「後期」を分けた、計5年間の修業期間とされています。ただし、これは基準なだけであって必ずしも5年とは限りません。「前期課程」で終わる人もいれば、前期課程を修了後、後期課程に進む人もいます。

この「前期課程」と「後期課程」については、後程詳しく解説します。

簡単に言えば、この博士課程の基本5年を無事に修了することができた学生に与えられる学位が「博士号」なのです。博士号を持っているということは、その専門分野において知識があるだけでなく、自発的に研究活動をし、その結果を発表する能力があり、認められている証明になります。

<下に続く>

博士号を取得するには?

博士号を取得するには、まず博士課程を修了する必要があります。博士課程ではいくつかの単位と、自らの研究をまとめた「博士論文」を作成し、それを提出、審査を受けなければいけません。その審査に合格することで取得することができます。

ただ、必ずしも大学院に在学しなければいけないわけではなく、博士論文の審査に無所属として学位審査を通った人にも与えられることがあります。この場合には、論文の評価のみによって得られた学位として「論文博士」と呼ばれます。

より細かくすると、専門分野によっても学位審査までの流れが違う場合もあるので、どこでも在学しなくても博士号を得られるわけではありません。また、基本的には5年間の博士課程ですが、早期に論文を作成し、審査に合格してしまえば、短期間で修了することも可能です。

<下に続く>

博士号と修士課程の違い

「博士号とは」のところで、博士課程には「前期課程」と「後期課程」があることに触れました。修士課程に関してはこの部分が大きくかかわってきます。基本的に大学院は「博士課程」と呼ばれる研究を目的とした修業期間です。

けれども、ほとんどの大学では、まず大学を卒業した学生は2年間の「博士前期課程」に入学することになります。この博士前期課程こそ、「修士課程」と呼ばれる期間です。どちらの呼び方で使っても意味は変わらないので構いません。

この修士課程は2年間として、いくつかの修了条件となる単位の取得と、自らの研究をまとめた「修士論文」の作成と審査が義務付けられています。単位は大学と同じような講義などを受講して単位を取得していきます。そして、修士論文は2年かけて一つの論文を指導教員の元で執筆していきます。

全ての単位を取得し、修士論文審査を合格した者は「修士課程修了」として、大学院を一度終わることになります。ここで得られる学位が「修士号」です。ここはまさに区切りなので、このまま修了すこともできれば、そのまま進学し、後期課程に進むこともできます。

修士課程は前期課程と呼ばれるだけあって、博士号を取得するための準備期間のようなものです。つまり、より高度な専門知識を身に着け、研究する能力を向上させて、後期課程で自発的に研究できるようにします。

大学院はまとめてしまえば5年間の「博士課程」ですが、実際は2年間の修士課程と3年間の後期課程に分けられています。前提として2年間の修士課程を修了しなければ後期課程に進むことは基本的には出来ません。あるいは、それと同等の能力を有する証明ができる時のみです。

ただ、専門分野によっては修士号で研究する能力は十分とみなされる場合もあり、必ずしも高等教育機関の教員や研究者たち全員が博士号を持っているかというとそうではないのです。これは分野により蹴りです。

例えば、文系などでは修士号は、一種の専門職の一段階上だと考えられ、有名なもので言えば「経営学修士」、MBAと呼ばれるものも修士号です。これは経営に関して、高度な教育を受けていることの証明になります。

つまり、職業人として専門的な人材になるための称号で「修士号」を取得するのです。なので、この場合、例えば経営学で博士号を取ると、高度な専門的職業人というよりも「研究者」として扱われます。

補足として、大学院によっては前期課程の入学時点から後期課程も含めた5年間を前提としているところもあります。そこではあらかじめ研究者育成を目的としているため、前期と後期で分けてはいません。「博士課程」として扱います。

<下に続く>

博士号の文系と理系での違い

それでは、博士号における文系と理系の違いについて説明しましょう。同じ博士課程といえど、文系分野の学問と理系分野では大きく研究方法が違います。

文系の研究分野では、社会や人間の動きを研究対象としたり、専門的な職業的知識や技能を身に着けることを目的としており、研究活動や論文執筆などは基本的には文献研究やフィールドワークなどの実地調査などがメインとなります。

一方、理系分野に関しては、自然現象やその法則の解明などが研究対象となり、新たな知見や謎の解明などが目的となります。そのため、研究方法としては実験がメインとなります。そして、その実験結果の発表が必要です。

それぞれ、学問的な特徴から研究方法が異なります。ただ、どちらの方が楽だとか、簡単だとかの話にはなりません。各分野に大きな課題があったり、大変差があります。ただ、どちらかと言えば理系の方が結果が出づらい傾向にはあるでしょう。

<下に続く>

博士号を取得するメリット

大学を卒業して、さらに2年の修士課程を経て、さらに3年間の後期課程、つまり大学入学から見れば約9年間も在学しているわけです。それだけの期間と学費を使ってまで得た「博士号」にはどれだけのメリットがあるのでしょうか。

実際、博士号を得ることによって証明できるのは「その専門分野において極限まで知識と技能を高め、研究することができる」ことだけです。ある意味では、その専門分野においてのプロフェッショナルであることの証明になるだけなのです。

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そのため、確かにその同じ分野においては、博士号をもっていることは、最も優れた人であり、高い知識を持った人だとして見られます。ただ、まったく関係のない分野や場所ではあまり高い評価を得ることができないことが多いです。

つまり、博士号をメリットとして、自らの武器にできるかどうかは自分自身の責任です。それを価値ある物として扱えるか、ただの称号にしか過ぎないものとしてしまうかは自分次第です。

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博士号の種類

「博士号」と一言で言っても、それは学問分野や研究対象によって様々な種類があります。単純に大学院博士課程を修了した証明が「博士号」なだけであって、実際は何の学問における博士なのかが重要となります。

種類は専門分野によって大きく分かれています。今回はその中でも大きく区別されている部分を紹介します。

種類①理工系

まずは理系科目をメインとした分野です。高校だと、理系と聞くと「数学」や「物理」、「生物」などが思い当たると思います。ただ、博士号レベルになるとさらにより細かく専門分野が分かれます。例えば、「電気工学」や「航空物理学」など、より一つの専門性にスポットを当てたものになるのです。

特に理工系の博士は多く、博士号を取得してる研究者の多くは理工系の人間ばかりでしょう。

種類②人文社会系

続いて人文社会学の分野です。ざっくりと言ってしまえば文系です。主に文学や社会学、経済学など人間や社会を対象とした学問全般を含めます。例えば、文学でも「英語」や「ドイツ語」など語学によっても分かれるので、非常に細かい分類となります。

実は人文社会学の博士号取得者はそれほど多くはなく、修士号を取得して、企業などでキャリアアップや専門アドバイザーとして活躍したり、教職員などに就職する人が多いです。完全に研究職と専門職に分かれるパターンです。

種類③医学系

医学系は逆にまとめて「医学博士」と呼ばれます。もちろん専門とする分野、例えば「脳外科」や「心療内科」、「皮膚科」などと専門科によって分かれていますが、総称として「医学博士」と言います。ただ、歯医者の「歯学」はまた別の分野です。

医者としての資格にさらに大学院での研究を行ってきたいわゆる研究畑の医者も多く存在しています。

種類④法学系

法学系は主にロースクールと呼ばれる大学院の一つで得られるものです。ただ、これも人文社会学と同じように、修士課程でそのまま弁護士など司法の世界に進む人も多いです。

<下に続く>

博士号は就職に役立つか?

厳しい話をすれば、「就職するために博士号は必要か」と言われると、答えは「そうではない」になります。もちろん一概には言えませんが、ほとんどの専門職でも求められるのは「修士号以上」です。

そのため、博士号まで取得した人はそのまま大学やそのほかの研究機関の研究者になることが一般的です。ただし、そこでのポストも十分ではないので、必ずしも就職できるとは限らず、正規雇用となるのはかなり少ないのが現状です。

<下に続く>

博士号の難易度は?

難易度に関しては専門分野や所属する大学院や研究室によってかなり差が出てくるので、断定することは出来ませんが、間違いなく言えることはそれなりの研究能力がなければ、博士号は取得できません。大学のように、単位さえ取れば卒業できるわけではありません。

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その分野の高度な専門的知識はもちろん、研究する能力と結果を論文として執筆できる力も必要です。そういった観点から言えば、博士号を取得する難易度は間違いなく高いことは明らかです。

<下に続く>

博士号とは?就職に役立つ?メリットや種類、取得方法、難易度のまとめ

あまり博士号について、そこまで知っている人は少なかったでしょう。そもそも、大学を卒業したその後のことは、実際に興味があったり、進学する日知以外からしてみれば、関係のない世界です。けれども、ある一つの道を極めたいと思っている人にとっては「博士号」は一つの証明になります。

確かに、道は険しく、取得したからと言って、必ずしも仕事に恵まれたりするわけではありません。むしろ厳しい道になるかもしれません。

それでも、他の人が知りえないこと、理解できないことを知ることができるのは、ここまで学問を極めた人間だけの特権です。この世の知識の一端を極限まで知ることができる数少ない存在となるでしょう。

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