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プロスペクト理論の価値関数を理解する上で重要な3つの性質とは。

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プロスペクト理論とは?

プロスペクト(prospect)とは、英語で見込み・予期といった意味です。元々、カーネマンとトヴェルスキーは「価値理論」という一般的な名称を付けていました。

この理論が評価されるようになり、よりユニークな名称であった方が有利だと考え、プロスペクト理論と改めたとカーネマンは述べています。

プロスペクト理論は、期待効用理論として考案されたもので、標準的な経済学の効用関数に対応する「価値関数」と確率の重み付けに関する「確立加重関数」から構成されています。

期待効用理論とは異なり、価値はある基準からの利得と損失から測られ、確率には重み付けを行い、私たち人間の心理的な性質を表現する理論となっています。

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プロスペクト理論を生み出した学者とは

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プロスペクト理論は、経済学の一分野である行動経済学を代表する理論の1つです。心理学者であるダニエル・カーネマン教授と彼の共同研究者であったエイベル・トヴェルスキー教授の2人によって、1979年に考え出された理論です。

この功績によりカーネマンは2002年にノーベル経済学賞を受賞しています。トヴェルスキーもノーベル賞を受賞できたはずですが、残念なことに既に亡くなっていました。

2007年、カーネマンはプリンストン大学名誉教授、およびウッドロー・ウィルソン・スクール名誉教授になっています。一方、トヴェルスキーはこの理論を発表した当時、スタンフォード大学で教鞭を執っていました。

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プロスペクト理論における価値関数とは

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価値関数では評価の基準となる点を参照点と呼びます。横軸に損失と利得を取り、縦軸にそれらがもたらす価値を取ります。この場合の価値とは経済学でいう効用と同じ意味です。

例えば、原点を参照点とした場合、1000円の支払いによりもたらされる価値が1200だったとしたら、1200(-1000)と表現されます。1000円を得たときには、マイナスがとれ、1200(1000)と表します。

また、何某かの結果により参照点から移動したことが価値になるので、参照点での価値はゼロです。通常、価値関数は参照点を原点(0,0)とし、S字型になります。この関数で表現される形には、個人差があり、また同一人物であってもその時々の状況によって変化します。

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プロスペクト理論の価値関数を理解する上で重要な3つの性質とは

価値関数に特有の性質があります。

①:参照点依存性

価値は参照点からの移動・変化によって表されるので、絶対的な尺度が存在するわけではないということです。

②:感応度逓減性

これは利得も損失もその値が小さい間は、感応度が高いが、それぞれの値が大きくなるにつれて感応度が減少するという性質のことです。標準的な経済学における限界効用逓減の法則を思い出すと分かりやすいでしょう。ちなみに、感応度とは変化に対する反応の度合いのことを言います。

③:損失回避性

これは損失は利得よりも過大評価されるという性質のことです。例えば、タダで貰える1万円と失う1万円の価値は同じかといえば違います。人間には損失の方をより大きく評価する心理が備わっています。つまり、利得よりも損失を強く避けたがる傾向が人間にはあるということです。

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プロスペクト理論の確率加重関数とは

期待効用理論では、効用をそのまま扱うことをせず、一定の係数、定数を掛け合わせます。例えば、効用を100とし、この効用の生じる確率を0.5とした場合には、50が実際の効用として表現されます。

これに対して、確率加重関数では、この係数部分を一定としないところに特徴があります。上記の確率0.5に重み付けを行ない、計算されるということです。

数学が得意な人にとっては、期待効用理論では確率はxであったものが、v(x)となるという説明の方が分かりやすいでしょう。また、確率加重関数では、価値関数と同じように感応度逓減性が成り立ちます。

即ち、確率の値が小さい間はその変化は大きいが、値が大きくなるにつれて変化が乏しくなってくるということです。

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プロスペクト理論の当てはまる場面とは

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株式投資やFXをしたことのある人であれば、儲かったときと損をしたときの気持ちの持ち方を思い浮かべるといいでしょう。

儲かったときにはさほど深刻になることは少なく、もしかしたらまた当たるのではと思い、凡ミスをした経験はないでしょうか。逆に損をした場合には、次回の投資に非常に慎重になったといった具合です。

或いは、Aを選択すれば1万円が貰える。Bを選択すると、10%の確率で10万円が貰えるが、90%の確率で何も貰えないというゲームがあったとしたら、どちらを選ぶかというと、大半の人はAを選択することが知られています。期待値はどちらも1万円ですが、確実にお金が貰える方を人は選びがちです。これを確実性効果と呼びます。

または、抽選などで何かが当たったときは、もちろん嬉しいですが、貰えるはずのものが貰えなくなった時には大変残念に思った経験があるでしょう。場合によっては、なぜあの時あんな選択をしてしまったのかと後々まで悔いることさえあります。

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プロスペクト理論の重要な3つの性質のまとめ

いかがでしたか。
今回は、プロスペクト理論についてご紹介しました。

プロスペクト理論は、株式投資やFXに応用する事ができます。
プロスペクト理論を理解する事で、少し損失が現象するだけで精神的にかなり楽になる分岐点や追加で損をしてもそこまで苦痛を感じなくなる点を理解する事ができます。

少々難しいような理論ですが、株式投資やFXをやる方にはよく理解しておく事をお勧めします。

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