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2018/03/07

違法なサービス残業の実態と原因!労働者の対策方法や相談場所

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目次

サービス残業とは?

社会人になり働いているとどうしても残業を避けられない場合があります。残業をした場合、法廷で時給換算の1.25倍を支払うことが義務付けられていますが、実際には残業申請をしないサービス残業が当たり前になっている方が多くいらっしゃいます。今回は、このサービス残業の平均時間や実態、その原因と対策、相談場所や通報方法について詳しくご紹介します。

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サービス残業とは?定義はある?

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サービス残業とは、会社から時間外賃金が不払いで起こる残業のことを指します

定義としては、会社が労働者に時間外賃金(時間給換算の1.25倍)の全額を支払わず、その責任を免れる時間外労働のことです。俗称としては、サービス残業や賃金不払い残業とも呼ばれます。

本来、支払われるべき残業手当ですが、会社の意向や上司などの指示により、労働者が時間外として申請できない場合なども含みます。日本では近年正社員のサービス残業が多く、問題視されています。

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サービス残業の平均時間

それでは、日本人は毎月どのくらいの残業をしているのでしょうか。厚生労働省が毎月発表している「毎月勤労統計調査(事業主調べ)」では、時間外労働が月10.2時間となっています。

ここにはポイントがあり、「事業主調べ」、つまり会社や代表者調べと書かれています。

一方、社員による口コミ情報を掲載しているサイトによれば、月間の残業時間は47時間とも言われています。会社と労働者の目線では、大きく時間外労働の捉え方がずれているとも言えます。

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サービス残業の多い業界・職種

業界や職種によってもサービス残業時間は変わるのでしょうか。ここでは気になるサービス残業が多い業界と職種をご紹介します。

ご自身が今お勤めされている会社と比較されると違いが大きくわかるでしょう。サービス残業が多い業界は慢性的にサービス残業をすることが当たり前になってしまっている場合があります。ご自身の会社はどうなのか確認をしてみましょう。

サービス残業が多い業界①百貨店・量販店

仕事量が多いのに慢性的な人手不足、離職率が高い業界です。残業代も月に何時間まで支給と定められ、それ以上は出さない会社も点在しています。

アパレル業界は特に商品の流行が早いため扱う商品も多く、仕事量が増加している傾向にあります。

サービス残業が多い業界②チェーンストア、スーパー、コンビニ

チェーンストア、スーパー、コンビニも様々な商品やサービスが増加し、消費者のニーズに合わせるため、土日など多くの残業が発生しているようです。

一方で、会社からは残業について抑えるように言われ、実際の時間外労働を申請できず、わずかな時間外労働を申請し、実際は何十時間も時間外労働をしている、という状況が増加しています。

サービス残業が多い業界③医療・福祉・介護

人手不足が懸念される業界で、且つ人の命に関係する仕事が多いため、事務処理などの書類業務が時間内に終わらず、時間外に処理をしている方が多くいらっしゃいます。

当たり前のようにサービス残業をして帰る、という悪習ができつつある業界のひとつです。

サービス残業が多い業種①ドライバー・配送スタッフ

荷物として積んだ商品は必ずその日に配送しなければならないため、交通状況やお客様の状況により待機や再配達により時間外が多く出る職種です。

人手不足も拍車がかかり、ひとりひとりに負担が掛かっている職種と言えるでしょう。

サービス残業が多い業種②広告営業

お客様の業務外の時間で営業をかけなければならないため、朝が早くなったり、夜も遅くなる傾向があります。

また、8時間の労働時間中は営業しかしてはいけない、というような悪習があるのも広告業界ならではです。業務後に書類準備やプレゼン準備を行うため、多くの時間外が発生します。

サービス残業が多い業種③スーパーバイザー、エリアマネージャー

複数店舗の売り上げを管理しながら教育も行うため、人員が不足すれば自身も店舗に立つこともあります

自分のエリアの人員補填もしながら、面接や研修も行うため、アルバイトの時間に合わせて仕事をすることも多々あります。

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サービス残業が発生する原因

通常であれば、仕事は1日8時間働いていれば問題ないはずです。そもそもサービス残業はなぜ発生するのでしょうか。ここでは気になるサービス残業の原因を5つに分けてご説明いたします。

サービス残業理由①会社が残業代を払わないと明言

会社の代表自身が社員に「うちは残業代を支払わない会社だから、時間内でタイムカードを切ってくれ」というようにお願いしているケースです。

先輩などもその習慣で行動しているため、違法だと言いにくく見逃されることが多々あります。中小企業の場合、このような会社が比較的多いと言われています。

サービス残業理由②勝手に残業をしている前提にしている

残業代は時間外に労働すれば支払われるものなのですが、残業代を支払いたくない言い訳として、会社は定時だから帰ってくれ、と言っているのに、従業員が勝手に自己満足で仕事をしていると前提し、サービス残業が発生してしまう場合があります。

また、労働者に対しても、「仕事が遅いので、残業代は出せない」と言われてしまうこともあります。これは、誰でも残業をすれば残業代がもらえるのを認めないための言い訳にしかすぎませんので、注意が必要です。

サービス残業理由③法律に違反を知りながら黙認

残業代が支払われないことを会社全体で黙認をしているケースです。会社の慣習として馴染んでしまっていることがほとんどです。
改めて指摘することもなく、また指摘することによって辞めさせられるのでは、という不安からサービス残業を黙認しています。

サービス残業理由④残業は個人の能力だと言われる

ベンチャー企業に多いですが、個人の能力が低いため補うために勝手に残業をしていると考える会社もあります。その場合、残業をしても能力が低いからだと言われてしまい、サービス残業が発生してしまいます。

サービス残業理由⑤月給に固定残業代制度を組み込む

こちらも中小企業に多いのですが、月給に固定残業代制度を組み込んでいるため、残業した分は月給に含まれているケースです。

固定残業代とは営業職のみなし残業代のように、会社がある一定の金額を残業手当として付けるものです。

しかし、現在の法律では月給に固定残業代を組み込んでも良い、としているため、最低賃金ぎりぎりまでを算出し、月給に含ませるという悪質な会社が増えています。

この場合、会社が規定している残業時間までは月給に含まれてしまうため、サービス残業になってしまいます。

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サービス残業に対して労働者がとれる対策

サービス残業に悩んでいる場合、労働者がとれる対策としてどんなものがあるのでしょうか。ご自身の行動により、サービス残業が減ったりなくなる可能性もあります。まずは自分でもできる対策を取ってみましょう。

対策①業務後に予定を入れておく

業務後に通院や予定があれば、誰も仕事を依頼できなくなります。まずは予定が無くても予定があるふりをして定時に帰り、ご自身でも定時に帰れる習慣を作ってみましょう。

対策②定時で帰れる雰囲気をつくる

サービス残業が多い会社で働く人の中には、定時で帰ることに申し訳ない気持ちを持っているという方が多いようです。

思い切ってご自身から定時で帰るように行動し、周りの先輩や後輩も定時で帰れる雰囲気を作ってみてはいかがでしたでしょうか。

対策③仕事を断る癖をつける

定時ギリギリになって仕事が舞い込み、サービス残業になってしまう方も多いはずです。定時前に仕事が来たら、「今日はできないので、明日中でもよろしいでしょうか」とこちらから断ってみましょう。

仕事が来たからと言って、今日やるべきとは限りません。いつまでにできれば良いか確認をしながら、早く帰れる工夫をしてみましょう。

④部署で残業を問題提議する

思い切ってご自身の部署でサービス残業が多いことを問題提議してみましょう

上司のみならず部長や課長のいる前で発言をすれば、会社としてもアクションを起こさなければならなくなってきます。上司が動かなければ、その上の上司も巻き込んで対策を求めてみましょう。

⑤サービス残業は違法なことだと匂わす

何気ない会話の中、あるいは会議の中で、最近ニュースになった残業問題を取り上げて、違法性を話しても良いでしょう。

同僚や後輩などにもサービス残業は違法だと感じさせることができれば、会社全体でも是正のための対策を打ってもらえるかもしれません。

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サービス残業で困っていたら相談する相手・場所

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サービス残業で本当に困っている場合、一体誰にどのように相談したら良いか悩むものです。そこで、まず最初に誰に、どこに相談したら良いかなど詳しくご説明します。

相談相手・場所①まずは上司に相談する

上司に相談をすると、先輩や同僚からの援助を頂くことでサービス残業が改善される場合があります。また、異動などの配置転換によりサービス残業が無い部署への異動の可能性もあります。まずは相談をしてみましょう。

相談相手・場所②監査室や人事に相談する

上司に相談しても動いてもらえない場合は、会社の異なる部署の方を巻き込むとスムーズに解決する場合があります

人事に相談をしたり、大きな会社であれば残業やセクハラ、パワハラを是正する監査室もありますので、そちらに相談し、違う部署から上司などに話がいき解決することもあります。

相談相手・場所③労働相談情報センター

会社を巻き込んでも解決が見られない場合は、まず相談窓口として各都道府県の労働相談情報センターへ電話相談をしてみましょう。無料で相談に乗ってくれます。

慌てて弁護士や社労士に連絡をしお金が発生してしまう場合もありますので、まずは公共機関の無料相談窓口を利用されることをおすすめします。親身に話を聞いてくれます。

相談相手・場所④労働局 総合労働相談コーナー

他にも労働局が運営をしている総合労働相談コーナーがあります。こちらも無料で相談に乗ってくれます。

「労働基準監督署に掛けると大事になってしまいそうで怖い」と感じたら、お住まいの地域にある相談窓口を探してみましょう。こちらも親身に相談に乗ってくれます。

相談相手・場所⑤労働基準監督署

サービス残業があまりにも深刻な場合は、労働基準監督署に相談に行くべきです。ただし、聞く前に準備をしなければなりません。労働基準監督署は、会社へ是正しに通達しに行く機関です。そのため、サービス残業が実際に行われている証拠が無いと動きにくいと言われています。労働基準監督署に行かれる場合は、給与明細やタイムカード、残業をした記録を残したノートや入館退館記録などをしっかり揃えて行かれることをおすすめします。 

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サービス残業の残業代は後から請求できる?

サービス残業の残業代は後から請求することができます。ただし、請求するためにはタイムカードや給与明細など、本当にサービス残業しているかどうかが分かる資料が必要となります。証明できるものがあれば、すべて取っておきましょう。

また、いつサービス残業がどんな状況で発生したか事細かにノートに書いておきます。さらに、もし取っておけるのであれば、スケジュールのデータ、会社へ入館する際のIDデータの記録、SuicaやPASMOなども記録も証拠として十分に使用できます。詳細を書いたノートは、後で内容証明を送る際に参考になりますので、必ず明記し取っておきましょう。

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抱え込まずに相談しよう

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サービス残業に気がついても、それを会社へ提議したらご自身に不利な状況になるのではないか心配になるはずです。しかし、抱え込んでも状況は改善されません。会社の方へ相談できない状況であれば、ご家族や友人に相談し、解決できなければ相談窓口で相談をするのがおすすめです。サービス残業はし続けると、ご自身の身心をも疲れさせてしまいます。働けなくなってしまう前に周りに相談することをおすすめします。

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