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2018/04/12

超過勤務手当とは?残業手当との違いや計算方法について

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目次

『超過勤務手当』とは何か知っていますか?この言葉自体、耳になじみのない人も多いかも…。すでに社会人として働いている人でこの手当をしらないなら、すでにもらい損ねている可能性があります。今回は超過勤務手当にスポットを当ててお話していきましょう。残業代との違いや計算方法、割増率、休日労働は該当するのか、それぞれ項目別にお話していきます。

超過勤務手当とは

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そもそも超過勤務手当とは一体何なのか解説しましょう。これは労働基準法第32条で定めらた法律で、内容は以下のようになっています。

・使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。
・使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働 させてはならない。

つまり、1日に休憩時間を除いた8時間以上は働かせてはいけない、1週間の働いた時間の合計が休憩時間を除いた40時間を越えてはいないということ。会社側から長時間労働を強制しないように法律で保護しています。

ただし、36協定を結んで届け出をすれば法定労働時間を超えた労働も可能となり、会社側は超えた時間分の割増賃金を支払う義務が発生します。

この内容だけ見ると「コレってやっぱり残業代のことじゃない?」と思いますが全くの別物。しかもその違いはとても分かりやすく明解なんです。次の項目では残業代との違いについてお話します。

<下に続く>

超過勤務手当と残業手当との違い

超過勤務手当と残業手当、どちらも就業時間以降も仕事を続けると支給されるものですよね。現場の状況は変わりませんが、そこには明確な違いが存在します。例えば、9時から17時までの平日勤務で、休憩時間が1時間だとします。この場合実質的な労働時間は7時間です。

繁忙期で17時では仕事が終わらず、18時までかかると、その日の実質労働時間は8時間。労働基準法第32条では1日に8時間を越えて仕事をさせてはいけないと定めおり、今回はギリギリ8時間なので、17から18時までの1時間は『残業手当』になります。ここで気を付けておきたいのは、休憩時間は省かれると言うこと。9時~18時で9時間会社にいたとしても、休憩時間は差し引かれるので覚えておきましょう。

もし仕事が終わった時間が19時だった場合、その日一日の労働時間は休憩を除いても合計9時間になり、労働基準法で定められた8時間を超えます。その際には、残業2時間のうち1時間分は残業手当となり、残りの1時間が『超過勤務手当』となります。

つまり、1日の労働時間が8時間を超えなければ『残業手当』で処理され、8時間を超えれば『超過勤務手当』で処理されます。これがまず1つの違いです。

この2つの手当てにはもう一つハッキリとした違いが。それが1時間当たりの給料額の割増率です。労働基準法第37条では残業手当の割増賃金については、会社が従業員の労働時間を延長したときや休日出勤させたときは、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならないと定めています。

ただし、これは法定労働時間を超えたときの話で、1日8時間を超えない労働であれば会社側は残業手当の割増賃金を支払う義務はないのです。これに対して超過勤務手当は割増賃金が必ず発生します。割増率は平日の時間外労働なのか、22時から5時までの深夜労働なのか、はたまた休日出勤なのかによって変わり、常に一定ではありません。

次の項目では、割増率についてさらに詳しく解説していきます。

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超過勤務手当における「割増率」とは

超過勤務手当には必ず割増賃金が発生し、その計算のもとになるのが割増率です。割増率は時給に換算した給料に上乗せして掛け合わせる率を言い、その内容は以下のように定められています。

・時間外労働:25%以上
・時間外労働が1ヶ月60時間を超えたとき:50%以上(中小企業は糖分の間適用猶予)
・休日労働:35%以上
・深夜労働:25%以上(22~5時の勤務の場合)

上記でも少し触れていますが、出勤日が平日か休日か、また働く時間帯によって上記の割増率を組み合わせる必要があります。次は超過勤務手当の計算方法について解説してきましょう。

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超過勤務手当の計算方法

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例えば、9時から17時勤務で休憩が1時間設定されている会社で、平日に19時まで残業をしたとしましょう。1日の労働時間が9時間になるため、残業時間2時間のうち1時間は残業手当になり、残り1時間が超過勤務手当となります。

この場合、平日で法廷時間外残業となるので割増率25%が適用され、計算方法は次の通りになります。
1時間当たりの賃金×1.25×1時間

もし3時間の法廷時間外残業であれば1時間当たりの賃金×1.25×3時間となるわけです。

同じ条件で深夜0時まで仕事をしていたら、法廷時間外残業に加えて深夜手当(25%)も発生します。計算は以下の通りです。
**1時間当たりの賃金×1.5(1.25+0.25)×2時間

上記で計算したほう定時管内残業手当にさきほど計算した深夜手当がプラスされます。

さらに休日出勤だったら35%の割増率なので9時から22時までなら
『1時間当たりの賃金×1.35×労働時間』
となり、22時から24時であれば休日出勤の割増率35%に加えて深夜分の割増率25%も付くので計算方法は
『1時間当たりの賃金×1.60(1.35+0.25)×労働時間』
となります。

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超過勤務手当に該当するもの

休日労働

休日労働は超過勤務手当に該当します。割増率は35%で、深夜まで働くとさらに25%の割増率がプラスされるので、60%となります。ただ、休日労働というと休みの日に働くというイメージを持ちますが、超過勤務手当でいう休日労働は労働基準法第35条で定められている「使用者は労働者に対して、毎週少なくとも1回の休日を与えなければならない」に該当する「休日」を指します

週休2日制の会社で月曜日~金曜日が就業日で土日祝日はお休みだとしましょう。仕事で土曜日と日曜日も出勤したとき、土曜日は時間外労働に当てはまり割増率は25%になります。変わって日曜日は休日労働に該当し、割増率は35%になるのです。

法律で1週間のうち1日は休日を与えることを定めていて、その1日の休みの日に働くと休日労働扱いになるのです。土日働いたからどちらも休日労働扱いで35%増しとはいかないので、覚えておきましょう。

法定時間外労働

法定時間外労働は超過勤務手当の対象となり、割増率は25%。ただし、労働基準法第32条で1週間のうち実質労働時間が40時間を超えて労働させてはいけないことと、1日の実労働時間は8時間を超えていけないと定められていて、これらの時間を上回った場合に法定時間外労働が適用されます。

通常の1日の実労働時間が7時間で1時間残業をした場合には合計8時間になり、法律で定められた時間を超えていないので1時間分の残業手当が支給されます。もし2時間残業をして1日の実労働時間が9時間になった場合、2時間のうち1時間は残業手当となり、残りの1時間が法定時間外労働の対象となるのです。

もし残業が22時~5時の時間帯にまで及んだ場合にはさらに深夜労働に該当し、さらに25%分がプラスされます。

夜間労働

夜間労働は上記でもたびたび解説している通り、22時~5時まで働いたときに超過勤務手当として25%の割増率が決められています。時間外労働や休日労働の場合も深夜まで仕事をすれば割増率が合算されるのでぜひ覚えておいてくださいね。

<下に続く>

超過勤務手当のもらい忘れに注意

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日常的に残業や休日出勤等がある場合は、しばらくの間自身で勤怠管理を付けておき、超過勤務手当がいくら発生しているのかを確認するのがおすすめです。申請するスタイルを取っている会社なら、期日内に提出できるように日ごろから実労働時間をチェックし対応できるようにしましょう。

割増率は働いた日や時間帯によって大きく変わってくるので、組み合わせによって変わってくることも覚えておきましょう。

また、人によっては過去にさかのぼって超過勤務手当分をもらえないか考えるかもしれません。労働基準法115条では、未払いになっている賃金は2年前のものまで請求できると定めています。もし該当するような残業をしていたのにもらい忘れていたら、まずは残業をしたことを示す証拠(タイムカードや勤怠記録・日報など)を用意し、さらに就業規則のコピーや雇用通知書などを用意し就業時間や時間外労働の有無、休日などの項目を確認できるようにします。

書類が用意出来たら会社と交渉したり、それがダメなら労働基準監督署に申告する・訴訟を起こす、労働審判をするなどして未払い分の賃金を請求することができます。

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超過勤務手当とは?残業手当との違いや計算方法についてのまとめ

超過勤務手当についてまとめましたが、参考になりましたか?残業手当と混同されがちですが、法律で定められた時間以上に働くと超過勤務手当となり、さらに超過勤務手当には割増率が設定されているのが大きな違いだと言えるでしょう。

手当には法定時間外労働・休日労働・夜間労働の3種類があり、それぞれ割増率が決められています。働いた日が平日か休日かによって変わり、さらに22時~5時の時間帯まで仕事をしていたならさらに割増率が変わります。

計算方法をよく理解して、超過勤務手当のもらい忘れが無いように自分自身でしっかりと管理しておきましょう。

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