みんなのお金ドットコム | お金のコトをもっと身近に

リスクヘッジとは?意味や使い方は?分散投資のメリットやデメリット

Large pexels photo 730547
目次

リスクヘッジとは

皆様は「リスクヘッジ」という言葉をご存知でしょうか。日常生活ではあまり聞きなれない言葉ですが、株式や投資信託といった金融商品に投資している人や、会社勤めの人であれば、耳にする機会も多いのではないでしょうか。特に、金融商品に投資をする際には、分散投資などのリスクマネジメントが重要となってきます。そこで今回は、リスクヘッジのための分散投資のメリットやデメリット、具体的な方法について解説していきます。

<下に続く>

そもそもリスクヘッジとは?意味や使い方は?

リスクヘッジとは、将来、起こりうるリスクを予測して、そのリスクに対応できる体制を整えておくことを指します。リスクヘッジは金融業界でよく使われていた言葉ですが、例えば、株式投資をする際、1つの投資先に絞って投資をしてしまうと、その投資先の株価が下落することで、その分の損失が生まれることになってしまいます。

ですが、複数の投資先に投資をすることによって、1つの銘柄が大きく下落することがあっても、1つの銘柄に対する投資金額は小さいため、相対的に損失額を軽減させることができ、株価が下落するところもあれば、株価が上昇するところもあるため、株価の上昇した銘柄で出した利益で損失をカバーすることができます。

<下に続く>

金融でリスクヘッジが求められる場面は?リスクの種類

株価

信用リスク

信用リスクとは、債務者が債権を履行できなくなるリスクのことを指します。国債や社債、株式などを発行している企業や政府自治体(債務者)が、経営不振や財政難などの理由で破綻してしまうことで、債権者に対して、元本や利息など、あらかじめ決められた条件で支払うことができなくなる、いわゆる債務不履行が発生し、債権者が大きな損失を被ってしまうことになります。

企業や政府自治体に、経営不振や財政難であることが予想される場合、発行体の有価証券の価格は下落し、最悪、倒産すれば、債権者が投資した元本が償還されないという可能性も考えられます。ですので、信用力の低い発行体ほど、信用リスクが高いということが言えます。

市場リスク

市場リスクとは、債券市場や株式市場などの金融市場に投資する際に被らなければならないリスクのことを指します。市場価格や金利、為替レートは、市場で取引が行われるということで、市場参加者によって取引が行われ、価格が形成されるものですから、価格変動のリスクが伴うことになります。

ですので、保有している株式の市場価格が上昇すれば利益を出すことができますが、市場価格が下落すれば損失を出す可能性があるため、それが市場に投資する際のリスクになると言えます。

流動性リスク

流動性リスクとは、保有している債権や株式などの金融商品を現金化しようと思った時に、市場ですぐに売ることができなかったり、希望している価格で売ることができなかったりするリスクのことを指します。

流動性リスクの「流動性」とは、金融商品の「売買のしやすさ」や、「売買量」のことを指し、株式の価格とは、買い手側の需要と、売り手側の供給のバランスで決まるのが原則です。買い手側は株式をできるだけ安く買いたいですし、売り手側は保有している株式を高く売りたいと思うのが当然ですから、買い手側と売り手側の歩み寄りの結果、その株式の取引価格が決まって、そこで取引が成立することになります。

ですので、人気薄の銘柄、売買がほとんどされない銘柄、市場に出回る絶対量が少ない銘柄というように、流動性の低い銘柄ですと、株式を売りたいと思っても、その株式の買い手がなかなか現れないわけですから、自分の思うように売れない可能性が高くなるということです。また、企業の不祥事や経営危機などが原因で、売りが殺到し、買値がつかない可能性も考えられます。

リーガル・リスク

リーガル・リスクとは、法令等遵守状況が不十分であることや、法的紛争を原因として、損失を被るリスクのことを指します。東京証券取引所や大阪証券取引所といった、安全性や透明性が確保されている公設の取引所での取引では、取引が定型化されており、法律面で見ても、取引所と業者との間で取引ルールが確立しているため、リーガル・リスクは発生するケースはほとんどありません。

ですが、金利スワップや通貨スワップ、先物取引、金利オプション、通貨オプションといった、デリバティブ取引などの多様化した金融商品では、刑法第185条、186条にある賭博罪に該当する可能性が指摘されていますが、賭博罪に該当する明確な基準がないため、法的な不確実性が存在することで、リーガル・リスクが高まると言えます。

ちなみに、リーガル・リスクによって、大きな影響を受けたケースとしては、貸金業界の「グレーゾーン金利」が挙げられます。グレーゾーン金利とは、かつて存在した、「利息制限法」で定める上限金利(年15%~20%)は超えてしまうものの、「出資法」で定める上限金利には満たない金利(29.2%)との間の金利ことを指し、消費者金融の利用者が、自らの意思で利息を支払う場合、一定の条件のもとでのみ認められていました。

ですが、2006年1月の最高裁判所の判決をきっかけとして、グレーゾーン金利が認められる条件を大幅に制限する判断が示されたことで、グレーゾーン金利の見直しは避けられない情勢となりました。これにより、利用者からの過払い利息償還を求める訴訟が急増したことで、消費者金融会社の利益を大きく圧迫することに繋がりました。つまり、この法的紛争が、消費者金融会社にとってのリーガル・リスクとなったことが言えるのです。

<下に続く>

資産のリスクヘッジの手段「分散投資」とは?

分散投資

分散投資とは

分散投資とは、投資対象を分散して投資したり、タイミングを分けて投資することで、リスクを軽減させる投資手法のことを指します。投資対象を分散して投資することを「資産分散」と呼びますが、資産分散は、1つの株式や債券に投資すると、何らかの要因で投資対象の価値が下落した場合、大きな損失を被るリスクが高くなるため、様々な国内外の株式や債券を組み合わせて投資したり、投資信託や外貨建てMMFなど、投資対象を多様化させて投資することで、リスクを分散させながら、安定した収益を確保することができます。

また、タイミングを分けて投資することを「時間分散」と呼びますが、株式や債券などを、まとめて1度に購入するのではなく、時間をかけて投資回数を複数回に分散させ、購入価格を平均化させることで、投資期間が長ければ長いほど、一時的な下落による損失を被るリスクを軽減することができます。

分散投資のメリット

分散投資の1つ目のメリットとしては、なんといっても、リスクを軽減できることが挙げられます。株式投資で言えば、「法改正」、「不祥事」、「上場廃止」、「倒産」などが、大きな損失を被る可能性のあるリスクとなりえますが、A社の銘柄に300万円を投資していたとすれば、A社が不祥事を起こしたり、経営が行き詰って倒産したりすると、株価が大幅に下落して大きな損失を被ったり、最悪の場合、300万円分の株式が紙切れ同然になってしまう恐れがあります。

ですが、A社、B社、C社と、それぞれ100万円ずつ、合計300万円を投資していたとすれば、3社が同時に不祥事や倒産を起こして、大幅に株価が下落することは考えにくいですし、仮にA社の銘柄が大幅に下落しても、痛手となるのは100万円分の株式だけになり、また、B社やC社の銘柄の株価が上昇して、A社の銘柄で被った損失をカバーできる可能性もあるため、1銘柄に投入した資金が相対的に少ないことから、損失を抑えることができるのです。

また、2つ目のメリットとしては、投資するタイミングを気にしなくても良いことが挙げられます。デイトレードのように、毎日積極的な売買を繰り返して利益を獲得する手法では、株式や債券の動いている間は、常に売買のタイミングを見計わなければ、大きな利益を獲得するチャンスを逃したり、大きな損失を被る可能性があるので、体力的にも精神的にも大きな負担がかかることになります。

ですが、分散投資であれば、長期的に安定した利益を獲得するのが目的であるため、毎日のように積極的な売買を繰り返す必要はなく、ある程度、株価の変動に気を張らないで済み、体力的、精神的な負担を軽減することができます。

分散投資のデメリット

分散投資のデメリットとしては、リスクが軽減される分、リターンも抑制されることが挙げられます。投資するにあたって、大きく資産を増やそうとするのであれば、今後、株価が大幅に上昇すると思われる銘柄に対して集中投資する必要があります。

A社の銘柄が何らかの要因で大幅に上昇した場合、A社の銘柄に絞って投資していたのであれば、株価が上昇した分、大きな利益を出すことができるので、集中投資は、株価が下落してしまった時のことを考えると、ハイリスクな手法でもありますが、株価の値動きや市場の流れをきちんと見定めることができれば、大きな利益を獲得できるハイリターンな手法でもあるということです。

一方、分散投資をしている場合、A社の銘柄が大幅に上昇したとしても、相対的にA社の銘柄を保有している株式数が少ないわけですから、その分、A社分の利益が抑えられてしまい、短期的に資産を大きく増やすことができないので、リスクを排除できる代わりに、リターンも抑えられてしまうことに繋がります。

分散投資の具体例

分散投資の具体例としては、例えば、投資対象を日本国内の株式と、国外の先進国や発展途上の新興国との株式を組み合わせるなど、地域ごとに分散して投資する手法や、輸出企業と輸入企業というように、異なる値動きの企業の株式を組み合わせることで、円高によって、輸出企業の株価が下落しても、輸入企業の株価が上昇することで、損失を相殺することができ、リスクを軽減することができます。

分散投資をするにあたっては、株式や債券、投資信託、外貨などの資産クラスを分散して投資すること、株式の場合は、1つの会社に集中して投資するのではなく、値動きの異なる複数の会社に分散して投資すること、日本国内や先進国、新興国のように地域ごとに分散して投資すること、一括で投資するのではなく、時間を分けてコツコツと投資するなど、資産、値動き、地域、時間と、細かく分ける必要があります。

また、どれほどのリスクに耐えられるのか基準とした上で、安全性を最重要視するのか、ある程度のリスクを軽減したうえで利益を生み出すことを重視するのか考えて、様々な投資対象を組み合わせて投資することが大切なのです。

<下に続く>

資産のリスクヘッジ!分散投資について知る

株価

ポートフォリオの組み方

ポートフォリオとは、株式や債券、投資信託、外貨などの保有資産の構成内容のことを指し、分散投資をするうえで欠かせない手法となっています。ポートフォリオの組み方としては、まず、株式だけとか、外貨だけというように、投資対象が特定の対象だけに極端に偏らないことを意識することが大切です。

そのうえで、老後資金やマイホームの頭金、子供の教育費というように、投資をして資産を増やす目的を明確にしておく必要があります。この投資目的を明確にしておくことで、急な支出に備えるための1年単位の短期資金なのか、教育資金やマイホームの頭金に備えるための3年~10年ほどの中期資金なのか、老後資金に備えるための10年以上の長期資金なのかと、どの投資対象に投資するのが最適なのか把握することができます。

まず、急な支出に備えるための資金を貯めておきたいというのであれば、急な支出が発生した際に、投資している資金をいつでも現金化できる、「換金性の高さ」を重視しなければなりませんので、定期預金や短期の債券、外貨MMFなどの換金性の高い金融商品を中心に投資するのがおすすめです。

次に、教育資金やマイホームの頭金に備えるための資金を貯めておきたいのであれば、ある程度、目標をもって資産運用を行える最適な期間であるため、株式や債券、投資信託、外貨預金など、様々な投資商品を組み合わせて、安定的なポートフォリオを組んで投資するのがおすすめです。

最後に、リタイア後の老後資金を貯めておきたいのであれば、長期投資を見越して、換金性は低いものの、資産を安定的に形成することができる、不動産投資や保険、つみたてNISA、iDeCoを中心に投資を行いながら、株式や投資信託などをバランス良く組み合わせて投資するのがおすすめです。

金投資とは

金投資とは、古来より希少性と美しさから世界共通資産として扱われてきた「金」に投資することで、リスクを軽減する投資手法のことを指します。金投資では、金そのものに価値があり、先進国であれ発展途上国であれ、金の価値は共通であることから、現金で保有していると、国が破綻することで紙幣は単なる紙切れ同然となり、すべての価値を失うことに繋がりますが、金を保有していれば、金そのものの価値を失うことはありません。

また、金投資は、世界情勢の変化に強く、株安や紛争、テロなどが起きると、安全資産として金を購入する人が増加し、保有している金の価値が上昇する可能性もあるため、主に、リスクヘッジを目的とした投資手法として人気を集めています。

ですが、金投資には、上記のメリットだけではなく、デメリットも存在します。金の取引は、日本円ではなく、米ドルで行われるため、米ドルに対する為替変動リスクに細心の注意を払わなくてはなりません。つまり、1ドル110円の円安の時に金を購入した場合と、1ドル90円の円高の時に金を購入した場合とでは、円高の時に購入した時のほうが、大量に金を購入することができるため、円高の時には、国内での金価格は下落し、逆に、円安の時には、金価格が上昇するということになります。

また、金は、預貯金の利息や、株式の配当のように、利益を生むものではないので、短期間で資産を大きく増やしたいという人よりも、将来起こりうる株安や紛争、テロなどの世界情勢に対するリスクを回避する目的で、現在保有している資産を守りながら、長期的に投資したいという人に最適です。

不動産投資とは

不動産投資とは、不動産を購入して家賃収入を得たり、購入した不動産の価値が上昇した時に売却して、差額を利益として得る投資手法のことを指します。不動産投資は、株式やFXなどの金融商品よりも、比較的低リスクで、長期的に安定した収入を得ることができ、節税対策にもなるため、不動産を購入して、働きながら家賃収入を得るサラリーマンの人も増えています。

FXとは

FXとは、「Foreign exchange market」の略で、日本語に訳すと、「外国為替取引」という意味となり、米ドルなどの外貨を日本円で購入し、刻一刻と変動する為替レートを利用して、購入した額と売却した額の差額で利益を生み出す投資手法ということになります。例えば、1米ドル=110円の為替レートの時に1米ドルを購入し、1米ドル=120円の為替レートの時に1米ドルを売却すれば、120円を手にすることができるため、10円分の為替差益が発生することになります。

FX取引を行うためには、取引業者や証券会社などに口座を開設して、先にお金を担保として預け入れる必要があり、このお金を「証拠金」と呼びます。FXでは、預け入れた資金の何倍もの外貨を購入することができる、「レバレッジ」というシステムがあるため、レバレッジが10倍であれば、10万円を証拠金として預ければ、100万円の取引を行うことができます。つまり、レバレッジを活用することで、少ない投資額でも大きな利益を生み出せる可能性がありますが、その分、大きな損失を被るリスクも高まる投資手法であることが言えます。

また、FXには、株式取引における証券取引所が存在せず、世界各地にある銀行間で為替取引が行われているため、日中しか取引できない株式投資とは異なり、平日であれば、24時間FX取引を行うことができます。ですので、平日の日中は仕事で取引に時間を割けないというサラリーマンの人であっても、米ドルやユーロは、日本の夜中の時間帯に取引が活発になるため、仕事が終わって帰宅してからでも為替取引を行うことができるのです。

<下に続く>

【コラム】分散投資を行ってくれるロボアドバイザーとは

ロボアドバイザーとは、投資家に対して、AIを利用して、パソコンやスマートフォンの画面上から、最適な株式や投資信託を診断して、資産管理や資産運用のアドバイスを受けることができるサービスのことを指し、証券会社を中心として、ここ数年で数多くのロボアドバイザーが誕生しており、ファイナンシャルプランナーに相談しなくても、手軽に資産管理や資産運用のアドバイスを受けられるということで、投資家からの注目を集めているサービスとなっています。

ロボアドバイザーを利用し、いくつかの質問に答えるだけで、自分に最適な投資対象を把握することができ、少額の手数料のみで、インターネットの環境があればすぐに始めることができるので、どの株式や投資信託を選んで、分散投資をすれば良いのか分からないという人でも、手軽に分散投資を始めるきっかけとなり、資産管理や資産運用の強い味方になることでしょう。

おすすめロボアドバイザー比較!AI(人工知能)活用の日本のロボアドで投資信託・資産運用の時代へロボアドバイザーとは? ロボアドバイザー(ロボットアドバイザー)とはPCやスマホを利用してイン...

<下に続く>

リスクヘッジとは?意味や使い方は?分散投資のメリットやデメリットのまとめ

お金

以上で、リスクヘッジのための分散投資のメリットやデメリット、具体的な方法について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。リスクヘッジのために分散投資を行うことは、1つの投資先に集中して投資するよりも、大きな損失を被るリスクを軽減できるのが1番のメリットであると言えるでしょう。

ただ、リスクが軽減される分、リターンも抑えられてしまうというデメリットがあるので、投資目的を明確にして、ポートフォリオをしっかりと組み、ただ闇雲に銘柄を分散させて満足するのではなく、資産のクラスや地域、値動きの異なる銘柄、時間を正しく分散させることで、リスクを軽減しながら、長期的に資産を形成することができるのです。

Thumb minkane logo
written by
「お金のコトをもっと身近に」というミッションで、みんなのお金ドットコム(みんかね)を運営しています。 投資・節税・保険・ローン・クレカ・節約などのテーマの情報を各領域の専門家や編集部を通して記事配信していきます。
関連記事
おすすめ記事
Logo
みんかねの
おすすめ記事がLINEに届く!
Add line
Logo
みんかねの
おすすめ記事がLINEに届く!
Add line