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2018/04/13

知足とは?足るを知る精神?意味や言葉の使い方、読み方は?

『知足』という言葉をご存知ですか?あまり聞いたことがない人も多いハズ。ここでは知足の読み方や意味、言葉の由来、使い方などについて解説していきます。また、吾唯知足の精神やそこに隠された幸せ、実現するための心得などもご紹介しましょう。

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目次

「知足」とは?意味や読み方は?

「知足」と書いてちそくと呼びます。「吾唯知足(ワレ、タダ、タルヲシル)」という禅の言葉からきていて、自らの分をわきまえて、それ以上のことを求めないこと・分相応で満足すること・必要以上に欲しがらないことなどの意味があります。知足は足るを知るとも読むことができます。

自分に必要なものが足りていることを理解している人は不平不満がなく、心豊かに過ごすことができると考えると良いでしょう。自分に必要なものが理解できていれば、それが足りたときに自然と欲がなくなって心が安定し、必要以上に欲しがらなくなるとも言えるでしょう。

逆に不平不満が多い人は必要以上に欲する気持ちが強く、どんなに物を手に入れても新たに欲しい品物が出てきていつまでたっても心が満たされることがない、欲望が尽きることがないと言えるかもしれません。

人間はどうしても自分の欲求を満たすためにいろいろなものを欲しがります。それはお金であったり、権力であったり、名声や地位といった人よりも優れているという証の場合もあるでしょう。

私たちは自分たちが生きているこの世を基準に考えます。しかし、生きている間は大金や名声・権力などがあると嬉しいですが、いずれやってくる死の瞬間を迎えるとこの世で手に入れたものは何の価値もなくなってしまうのです。

欲を満たす方法を考えるよりも、この世で生を維持するのに必要なものだけで満足し、楽しく生きることが大切なのだと説いた言葉が『知足』なのです。

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「知足」の由来や歴史

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知足はもともとは「吾唯知足」(ワレ、タダ、タリルヲシル)という禅の言葉であり、老子の一節である「足るを知る者は富み、強めて行う者は志有り」(満足していることを知っている者は富み、努力している者は志が有る者といえる)という言葉に由来しています。

老子の時代は今の世の中とは違って時間がゆっくりと流れている時代でした。そのため、少し足を止めて「もっと、もっと」という気持ちを落ち着かせ、何もせずにやり過ごすやり方でも十分に通用しました。だからこそ、自分の身分をわきまえて、それ以上のことを求めないという考えがたくさんの人の心に響いたのかもしれません。

しかし、今は時間のスピードが格段に速くなりました。たくさんの人が時間に追われながら仕事をこなし、新幹線や飛行機で移動時間を短縮させても「時間が足りない」と感じている人のほうが格段に多いはずです。現代では「身分をわきまえてそれ以上を求めず何もしない」という考えはただの保身のように映り、場合によっては行動しないことで損をすることもあります。そのせいか、最近の知足に関する解釈はいくつも枝分かれしているようです。

「欲しがってばかりいずに、与えられたものに感謝して毎日を生きなさい」と解釈する人がいれば、「幸福を追求する心理を抑圧する考えだ」と捉える人、はたまた「与えられたものを最大限に活かすことで富める人になれる」と解釈する人もいます。

まさに読み手によって意味が全く変わり、三者三葉に解釈できるのが知足のすごさでもあるのかもしれません。自身の心のレベルによっていかようにも判断することができるのです。

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「知足」はどんな時に使う?使い方や用例

おもに戒めの言葉として使われることが多く、求めてばかりではなく与えられたものに対して感謝する気持ちを大切にしなさいということを諭すときに用いられます。

「知足」という言葉単体ではなく「小慾知足」「知足安分(安分知足)」といった四字熟語で使われることが多いようです。意味はいろいろなものを欲しがらず、現在の状態で満足すること・高望みをせずに自分の境遇に満足することなどがあります。知足の意味とほとんど変わらないと言えるでしょう。

用例としては小慾知足の教え・知足安分の戒めなどが挙げられます。

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「知足」の精神とは

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精神①分をわきまえる

自分というものを知ることが大切で、自分とは不釣り合いのものを求めてもしょうがないという考えが根底にあるようです。

例えば、ワイドショーで海外セレブが着ていたきらびやかな豪華なドレスを着ていく当てもないのに欲しくなったとしましょう。もし手に入れたとしてもタンスの肥やしになるか、邪魔になって売る可能性もあります。それに他のイベントで海外セレブが別のドレスを着ていたら、今度はそれも欲しくなる可能性だってあるのです。そして購入できたとしても着ていく場所がないわけですからまた不要なドレスが1枚増えることになります。

このように自分の身の丈に合わないものを求め、手に入れたとしてもそれを活かすことができないのです。

精神②与えられたもので満足する

知足は『足るを知る』という精神からきている言葉なので、与えられたものに感謝し、満足するという気持ちが求められています。あなたには眠たいときに体を休められるベッドやお布団を持っていますか?おそらくほぼ全員が持っていると答えるでしょう。

でも、その環境に対してありがたみを感じている人はどれくらいいるでしょうか。多くの人がその環境に慣れていて、あるのが当たり前になっているかもしれません。なかにはもっと寝心地の良いベッドが欲しいと思っている人もいるでしょう。

知足は自分に与えられた物や環境に感謝し、今あるものを活かして過ごすことが大切だと言いたいのかもしれません。

精神③不足を言わない

今の時代は物が溢れていて便利な商品が次々と開発・販売されています。痒い所に手が届くといった「こういうのが欲しかった!」という品物をいくつも目にするようになりました。より快適に、より使いやすく、よりお手頃な値段でという流れはまだまだ続きそうですが、新しいものが出るたびに欲しがっていたらきりがありませんよね。

あれが欲しい、これが欲しい、あれが足りない、これも足りないと不足ばかりを言って何でも買い求めようとすれば、持ち金に限界がくるのは当たり前です。不足を言う前に自分の持っているものに目をやることも必要なのです。

不足を感じたり口に出したとき、自分の心の状況を見てみてください。それは「何かの不足」ではなく、漠然とした不安や不満といった気持ちからくるイライラかもしれません。

精神④心の豊かさに目を向ける

自分と周りを比べて「あの人はいいなぁ…」と思うことはありませんか?例えば、宝くじが当たった人のエピドートを紹介されてうらやましくなったり、「もし当たったら旅行に行ったり、好きなものを好きなだけ帰るのに」と考えるかもしれません。

確かにお金がたくさんあればこの世では裕福に過ごせます。しかし、それはあくまでもこの世限定の話であって、生の終わりがくれば何の意味もありません。一方、心の豊かさは人間性をはぐくみ、魂を磨くことができ、次の生に活かせると言われています

また、どんなにお金を持っていても心が寂しかったり貧しいと幸せを感じることができず、逆にお金がなくとも心が生き生きとしていて喜びや楽しみに満ちている人は幸せを感じやすいのだとか。物の豊かさより心の豊かさが大切なのです。

精神⑤欲望や妬みなどに囚われない

人間にはいろいろな欲求があります。それが原動力にして上を目指すのが本来の使い方ですが、人によっては欲望に飲まれて周りが見えなくなったり、妬みやそねみといった人に対するネガティブな考えを持つこともあります。

そのままの状態が続けば心は荒んでいく一方で心の豊かさに気付くことができず、人生の楽しさ、うれしさ、幸せなどを感じないまま寿命を迎えることもあり得るのです。それは寂しいことですし、もったいないですよね。

せっかく生きているのですから気分を楽にして楽しく過ごし、幸せで心が満たされる瞬間をたくさん味わえたらうれしいと思いませんか?そのためにも、やはり過度な欲望や妬みには捉われないほうが良いと言えるでしょう。

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日常生活で「知足」を実現する方法や習慣

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①「いいなぁ…」をやめる

まずは人を見て「あの人はいいなぁ」「旅行に行けていいなぁ」「お金に苦労してなくていいなぁ」と羨むことを止めてみましょう。これは無意識のうちに考えていることが多く、いつの間にか自分自身をやりたいことができない人・お金がない人に仕立て上げてしまいます。

人を羨むことを止めて自分に与えられた状況や環境に目を向けて得られたものについて考えてみてください。例えば、大好きな家族がいる、何でも話せる友達がいる、暖かい部屋でココアが飲める、涼しい部屋でアイスが食べれる、などなどどんなに些細なことでも良いので、自分が満足している状況を思い起こしてください。

そのうちにきっと「なんだ、今の生活でもそれなりに楽しく暮らせてるんだ」と気づくことができるはずですよ。

②本当に不足なのかを考える

あれが足りない、これが欲しいと不足を言いやすいと感じている人は、自分の持っているものをもう一度確認してみましょう。そして、自分が足りないと思っているものは他のもので代用できないのか、欲しいと思っているものは本当に必要なのかを考えてみてください。

例えば、お金がもっと欲しいと考えているとしましょう。実際に大金を手にすることができたら、それをどう使いますか?家のローンを返したり、買い物を楽しんだり、旅行に出かけたり、毎日おいしい料理を食べに行ったりと、いろいろな想像が巡るはずです。

でも、そのあとはどうしますか?願いを全て達成して、それでもお金が残っていたらどうするのでしょうか?また、そんな生活をずっと続けていたら、お金は足りるのでしょうか?不足ばかりに目が行き、実際に手に入れたときの活かし方を知らなければ持っていても意味はなく、ただ下手に使うだけなのです。

自分に必要なものは何なのか、どれくらいあれば十分なのかを知れば、不足は自然と感じなくなります

③全てを受け入れる

とにかく自分のいる環境や状況全てをまずは受け入れてみてください。それが自分の理想とは違っていたり、辛く厳しい現実であったとしても、まずは「これで良かったんだ」と受け入れてみましょう。

もしかすると、もっと楽に過ごせる人生が良かったのに…もっと順風満帆で何でも成功する人生が良いのに…と考えてしまい、どうしても今の自分を受け入れられない人がいるかもしれませんね。しかし、それは自分で自分を否定することになり、苦労ばかりしている自分・楽しくない人生を歩んでいる自分を創り出すことになります。

自分の環境や状況を受け入れられず抵抗すると理想と現実のギャップに心が傷つき、ストレスを感じてイライラしてしまうのです。ありのままをひとまず受け止めて、そこからどうしていきたいかを考えましょう。何をするべきなのかが自然と分かってくるはずですよ。

④感謝の気持ちを大切にする

不足を口にするよりも、まずは自分に与えられたものに感謝してみてください。雨風がしのげて快適に過ごせる部屋がある、おなかがすいたら食べ物を口にして飢えを解消することができる、自由に動かせる体がある、着る服もあるし靴も持っているし、自由に考えることができる。

そしてそれらを作っている人がいて、その人たちの努力で商品の形が出来上がり、お金と交換して手に入れることができているのです。当たり前のように過ごしていますが、実はいろいろな人の力で生活が成り立っていて、たくさんの物を与えてもらっています。

何でも当たり前で終わらせず、そこに感謝の気持ちを持つことで毎日の生活が変わり始め、今まで気づかなかった幸せにハッとするはず。良いことだけでなく、イヤな出来事やイライラすることといった自分にとって不都合な出来事に対しても、これも与えてもらったことだと受け止めて感謝できるようになればなお良しですね。

⑤広い心で見る

人間はどうしても主観的になりがちです。自分がこう思うからそうなんだ、という考えが強く、それが全てだと思うことがあるようです。例えば、自分の中の常識として持っている知識をほかの人が知らなかったら「そんなことも知らないのか」「常識がない」という人がいます。

でも、自分の知っていることは全人類が分かっていることではなく、自分の常識はすべての人の常識でもありません。それまでの生い立ちや生活環境、ライフスタイル、職業などによっても、知りえる知識に違いがあってもおかしくはありません。

自分と違う人のことも受け入れ、優しく諭したり説明をする心の余裕はとても大切です。知足の考えは人を打ち負かしたり馬鹿にするためのものではなく、お互いがお互いを尊重し自分が自分として生きる自由を提唱しているのです。

<下に続く>

「知足」を心がけると幸せになる?

知足の解釈は人それぞれで、心の幸福を説いているという人もいれば、向上心を抑えている・前に進むことを否定しているという人もいます。これは知足の意味に『自らの分をわきまえて、それ以上のことを求めないこと・分相応で満足すること・必要以上に欲しがらないこと』などの意味が掛かれているからです。

たしかにこの意味合いをそのままストレートに受け取れば、贅沢を言わずに今あるもので我慢しろと言われているように感じるかもしれません。しかし、その精神をよく見ていくと決して向上心や自分の幸せを追い求めることを否定しているわけではありません。

知足という言葉が本当に伝えたいのは、物欲ではなく心の豊かさを知ることで感じる幸せが変わり、幸せを感じる頻度も多くなるということかもしれません。もし本当にそうだとしたら、知足を心掛けると心が満たされ、幸せになれると言えるかもしれませんね。

<下に続く>

知足とは?足るを知る精神?意味や言葉の使い方、読み方は?のまとめ

知足の意味や由来、その精神や考え方の実践などについてお話しました。ここで紹介した内容はほんの一部であり、人によってはまだまだいろいろな解釈をされています。

知足の意味や精神はその人の心の状態によってどんな風にでも考えることができ、はっきりとした答えはありません。しかし、いろいろな解釈に目を通して「この解釈が納得できる」「そう考えて良いのでは…」と思える内容が見つかれば、それが今のあなたにとってぴったりの答えだと言えるでしょう。

この記事で紹介した考え方も、何かの参考になれば幸いです。

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