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2018/04/13

産業革命とは?アメリカやイギリスで起こった産業革命の特徴や原因

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目次

産業革命とは

蒸気機関の発明などで有名な産業革命ですが、いつ起こったのか、西暦何年の出来事か覚えていますか?習いましたよね。

アメリカやドイツ、フランスなどの技術革新の時期を指して第二次産業革命と呼ぶのはご存知ですか?第三次は?

それぞれの産業革命の特徴と、それが起こった原因や時代背景について考えます。

<下に続く>

第一次産業革命の特徴は?

まずは第一次産業革命について紐解いていきます。
いつ、どこで、何が起こったのか、まず簡単な流れから押さえましょう。

いつ?

18世紀なかばから19世紀にかけて起こった産業分野における革命のことを指して、第一次産業革命と呼んでいます。

どこで?

第一次産業革命はイギリスに始まりました。
イギリスでおこったのにはわけがあります。
この点は後ほど別見出しを設けて詳しく述べていきます。

何が起こった?

当時ヨーロッパでの工業はマニュファクチュアと呼ばれますが手工業でした。
そこから機械を使っての工場生産にシフト、物を作る方法が変わっていった大変大きな変革だったわけです。

イギリスでは綿織物が盛んで、その分野にどんどん新しい技術が取り込まれていきました。
水力を使うことで作業効率は数百倍、まさに今のIT革命、ムーアの法則よろしく綿織物工業は飛躍的な技術の進歩を遂げていきます。

更に加速させたのが蒸気機関です。
これによって、更にまた大量生産が可能となりました。
蒸気機関の活躍は当然この分野だけにとどまりません。次で詳しく見ていきます。

第一次産業革命の代表は蒸気機関

蒸気機関

実は蒸気機関というもの自体は1712年という早い段階で発明に成功していました。
日本ではまだ徳川第6代将軍家宣の時代です。新井白石などが活躍していた江戸中期ですよ。すごいですね。

これを実用化できるように改良していったのが、ご存じ発明家のワットです。
まずは上に挙げた紡績の分野で大量生産という革命を起こします。

その後には蒸気船、そして蒸気機関車と、交通であったり物流であったりの分野でも革命が起こります。
これによって、人の移動や物の運搬も大きく変わりました。

この分野がもっとも大成功を収めたというか、大きく世界を変えた、地球の未来を変えた革命と言えるでしょうね。
それは良い意味だけでなく、悪い意味でもそうです。

大気汚染という公害問題が発生したのも、これが初めてです。
石炭を大量に使うことになりましたから、一気に大気の汚染が進行し、当時のロンドンでは呼吸器に問題をうったえる罹患者が大量に発生したと言われています。

もうこの辺りからは近代ではなく現代と呼んで良いような、一気に時計の針を進めたような革命だったと言えるでしょう。

<下に続く>

産業革命がイギリスで最初に起こった原因や背景

産業革命期のイギリス社会

まず時代背景から見ていきましょう。
イギリスは貿易が行き詰まっていたんですね。
つまるところ、イギリスって物があるようでなかったんですよ。

ああいう気候ですし、土壌も農作には不向きなんですね。肉を好んで食べるのに臭み消しが欲しいけど香辛料は取れない。紅茶が大好きだけど茶葉は取れない。
銀や石炭など資源は取れたんですけれどもね。

それで東へと貿易相手を見つけて、清などから必要な物を輸入する、でも清はイギリスから何も欲しいものなんてない、綿製品もいらない、そこで銀を支払っていたという、つまりイギリスは大変な貿易赤字国だったわけなんです。

そこで三角貿易と言って、まずイギリスからは綿製品を船に積んでアフリカへ持っていき、そこで奴隷を積んで北米などに運び、今度は北米で綿花やタバコを積んでイギリスに帰ってくるという手法で、比較的合理的に空荷は無しで船輸送をおこっていました。

綿花が手に入るわけですから、これをひたすら繰り返すわけですね。
綿製品は作れば作るだけ売れたので、需要に見合うだけの供給量を間に合わせることができなくて、機械の発明が必要になったわけですね。

イギリスから起こった原因

ずばり、ヒト・モノ・カネがあったからですね。
まず、少子化にあえぐ現代と違い、人口が急激に増えていたという時代です。

そして、元々は物がそんなにある国ではなかったものの、植民地から貿易によって必要な物資は調達し、工業も発展していたのでモノも充実しました。
もちろん、植民地から莫大な利益を得ていますから、これでカネも揃いました。

綿製品の需要が大きかったというところで、やはりお客さんがいるというのはいつの時代も強いですね。
この生産のための機械の発明には、懸賞金もかけられて、皆競うように良い機械をわれ先にと発明したそうですよ。

イギリス産業革命が再評価されている

イギリス

今は何でも数字で表せるデータ重視の社会です。
産業革命前後の経済成長率なども簡単に割り出せます。
つまりは経済学の観点から産業革命は再評価されているのです。

現代でこそ、IT業界ではムーアの法則と言ってトランジスタの集積密度が倍倍ゲームで増えていって、気が付いたらメガだギガだと言ってたパソコンでさえ、テラなどとどんどん2のべき乗で進化を遂げていますが、これに匹敵するインパクトが産業革命にはあるわけです。

インターネットの発明と普及、そしてブロックチェーンの技術、こういったものは下地があったからこそできたものであって、イギリスの産業革命は何もない所から作り出すという難しさもあったわけです。

蒸気機関の発明によって世界は大きく変わりました。
今でも日本各地で蒸気機関車が走っている鉄道会社が何社かありますが、今でも使える技術というのはすごいですよね。

この再評価を否定する専門家ももちろんいます。
当時の経済成長率は1%にも満たなかったと、せいぜい最大でも1.3%くらいだという意見もあることは付け加えておきます。

<下に続く>

第一次産業革命の各国への波及

この大革命は各国へどのように波及していったのかを順に追っていきたいと思います。

ベルギー

まず最初にベルギーです。少し意外ですね。
イギリスは大量生産によって安価でできた良質な工業製品を、とにかくヨーロッパの国々に売りまくりました。世界の工場と言われていたゆえんです。

こんな独り勝ち状態で近隣諸国の物づくりが圧迫されていた中、転機となったのがナポレオンの没後にイギリスが機械技術の輸出を解禁したことでした。

これにより、18030年に独立したベルギーが、この独立と同時にいち早くイギリスについで産業革命を成していたのです。

ベルギーは、古くからの商業都市があったこと、そこで蓄積されていた資本があったこと、資源があったことと何よりも地理的要因ですね、イギリスに最も近かったことなど、色々なことが重なって、最も早く産業革命を達成できたというわけです。

フランス

上述のベルギーは、石炭などの資源を活用したりして産業革命を達成しましたが、フランスにもちょうど同時期という早い段階で波及しています。

しかし、ベルギーと違って、ヒトとカネが不足していました。
肝心な資本と労働力ですね。

それにより、ベルギーは大陸国家としては初、世界ではイギリスに次ぐ2番目の速さでの鉄道普及となりましたが、フランスはここまではいきませんでした。
発達の速さはゆっくりとしものです。

ヒトとカネが足りないために、軽工業のみしか行うことができなかったのです。

ドイツ

上の2ヶ国に少し遅れてドイツも産業革命に突入します。
国家に保護される形で、今も強みを見せる重工業の分野で特に発達を見せました。
フランスとは違って資本がしっかりあったわけですね。

その後のドイツの発展は皆さんご存知の通りで、ドイツのものづくりは素晴らしいですね。
EUのリーダー的存在で、常にヨーロッパを牽引し続ける長く欧州一の座に君臨し続ける技術力です。

アメリカ

アメリカもドイツと同じくらいの時期ですね。
まず米英戦争後のイギリスからの経済的な自立に始まり、金属機械工業などが発達していきます。鉄鋼業などもそうですね。

その後はご存じのとおり、あっという間に本家イギリスも、そして先に産業革命を成し得ていた各国も追い抜いて、世界一の工業国となるわけですね。
ずいぶんと長い間、アメリカは世界一の座についているわけです。

ロシア

アメリカと何かと競い合うことになる宿敵のロシアはさらに遅れて、19世紀末から産業革命がはじまりました。

ロシアは、農奴解放令というのが1861年にあるのですが、この後で少しずつながら革命が進行し、ドイツ同様に国家による保護などもあって重工業が急激に発展しました。

フランス資本が導入されたことも大きいです。
やはりお金は大事ですね。
ヒト・モノ・カネ、これはいつの時代も基本です。

日本

現在放送中のドラマ『西郷どん』でも、島津斉彬が一生懸命になって蒸気機関をなんとか国産化したいと奮闘しているシーンが描かれていますよね。
これが日本最初の蒸気船として見事結実することになるのです。1855年のことです。

結局本格的に日本が産業革命を達するのは、そのまだ半世紀近く後の明治維新後です
開国によってようやく欧米列強から新しい技術を学ぶことができ、まず最初に軽工業の分野から産業革命がはじまり、それが本格化すると重工業の分野も発達することとなります。

この重工業の発達というのは、ちょうど当時の日本は日露戦争を戦っていましたから、軍事面での需要があったということですね。

辛い現実ですが、戦争というのは儲かりますし、経済が発展したり、こういった産業の分野の急成長などにもつながるのです。

インターネットも軍事技術だったものが戦争後に一般の人間にも使えるようになったものという説がありますし、お掃除ロボットも元々は地雷探知機の技術やノウハウを生かして開発されたものだと言われていますからね。

何はともあれ、大きく後れを取ることとなりましたが、『技術大国』・『ものづくり大国』と呼ばれる日本もこうやって、見事第一次産業革命の波及の恩恵を受け、発展していくこととなったわけです。

第二次産業革命の特徴は?

上述の項目『第一次産業革命の各国への波及』で取り上げましたように、ベルギーやフランス、ドイツ、アメリカなどイギリス以外の国々もそれぞれ特色を生かしながら工業力が向上してきたわけですが、この革新部分をイギリスと対比する形で第二次産業革命と呼んでいます。

特徴としては、それまで綿工業などの軽工業が中心だった第一次産業革命とは違って、重工業の部門、特に鉄鋼や機械、造船などの技術革新が目覚ましいものでした。

資源もそれまでは石炭を主に使用していたのとは違い、石油と電力を主なエネルギー源とすることになりました。

そのため、重工業だけでなく、この石油を利用した重化学工業の分野においても技術の革新が見られました。

石油を内燃機関とすることで、これらの資源の利用には莫大の資本が必要となったために、現代でも問題となっている富の集中や独占が進んで、資源価格の高騰がさらに進み、市場の獲得競争は激化し、帝国主義というものを生み出すきっかけとなりました。

一応年代として1865年から1900年までの間を第二次産業革命と定義されているようです。1865年といえば南北戦争が終結した年ですね。

<下に続く>

第三次産業革命の特徴は?

これに関しては、上述した二つの産業革命とは違い、これという統一的な見解がないというのが現状ではありますが、産業革命の第三段階ということを指して言う表現ではあります。

識者によって、見解がバラバラですので、主にどのようなものを第三次産業革命と呼んでいるか、年代の古いものからご紹介していきます。

20世紀半ば

コンピュータという言葉が最初に使われたのは実は1897年とのことなのですが、当時は機械的な計算装置のことを呼ぶ語であったそうです。

1946年にアメリカのペンシルバニア大学でデジタル計算機が作られ、これが広く知られることになる世界初のコンピュータということになります。
一般的には、これがデジタルコンピュータの歴史の始まりと言えます。

この20世紀半ばからのコンピュータの急加速的な発達と、もう一つ原子力エネルギーの活用が始まったこの時期こそが第三次産業革命だと主張する説があります。

原子力エネルギーは1930年代には発見されていましたが、世界で初めて実用化されたのは、皆さんご存知の1945年の原子爆弾です。

忌まわしい過去ですが、ここから原子力エネルギーの様々な分野への転用や活用が始まるわけです。

1990年代

いやそうではなく、もう少し先の、コンピュータがより一般に普及して情報技術の革新によって、様々な効率化がはかられた1990年代こそが第三次産業革命だという説があります。

コンピュータがものづくりの分野においても生産の自動化の役割を担い、まさに第一次産業革命に似た、大量生産の方法が変わった時期であることから、この時期こそ第三次産業革命だというのです。

21世紀

もっと遅い21世紀に入ってからがようやく第三次産業革命だという説もあります。
インターネット技術の急激な発達で、誰に取っても身近になったこの時代こそが第三次産業革命と呼ぶにふさわしいというものです。

産業革命においてはエネルギー源の移り変わりも重要ですよね。

第一次産業革命当時は石炭、第二次では石油と電力、と言うことは再生可能エネルギーが台頭してきたこの21世紀こそが第三次産業革命であるというように、エネルギー源に目を付けたロジックの展開です。おもしろいですね。

第四次産業革命の特徴は?

第四次産業革命

これは今後の話です。それも近い未来です。
そう呼んでいるだけで、まだどのような形になるか、いつ頃になるか、また歴史上本当にそう呼ばれることになるのかどうかも、まだ分かりません。

基本的には製造業が変わるということですね。
主役は当然AIやロボットなどということになります。

2025年問題と言われている、従来あった仕事が失われるという、あれこそが第四次産業革命と呼べるものに最も近いのではないでしょうか。

長距離ドライバーやタクシードライバーなどは2025年までに職を失い、全て自動運転の車に取って代わられると言われていますが、これは製造業においてもそうです。

AIやロボットが人間よりも優れているのは、なんといっても知能です。
運転という脚の部分ももちろんなのですが、やはり人間にとって脅威と感じるのはその知能で自動学習により一定の判断も行うことができるようになります。

こういった技術により大量生産がさらに進むでしょう。
大量生産の方法が変わる、まさに産業革命です。

AIやロボットによる製造業の革命だけではありません。

IoTやビッグデータもキーワードとなるでしょう。
情報のデータ化によってこれらをネットで繋いで新たな経済価値を生むことになっていきます。

ブロックチェーンやフィンテック(金融を意味するファイナンスとテクノロジーを融合させた造語)によって、人々の消費活動も変わってくるなど、多方面にわたる産業革命ですので、これまでの物とは規模が全く違う技術革新と言えるかもしれません。

<下に続く>

産業革命とは?アメリカやイギリスで起こった産業革命の特徴や原因のまとめ

産業革命と聞くと、どうしても世界史の授業を思い浮かべてしまいがちですが、最後に述べました第四次産業革命にいたってはまさに現在進行中です。技術革新中です。

私達はそういった歴史の大分岐点に生きているわけです。

これまでの産業革命にどのようなものがあったか、どういった特徴があって生産方法やヒト・モノ・カネの流れがどう変わったかなどを押さえておくことは、第四次産業革命を生きる私達に取って重要なのです。

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